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鉱山事故を隠蔽した支那地方政府

中華人民共和国ニュース
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支那の隠蔽体質は今に始まったことではないが。

中国の鉱山で14人死亡、12人の遺体を隠蔽工作…責任追及恐れ地元トップが指示

2023/05/05 17:04

中国のネットメディア「澎湃新聞」は4日、中国河北省唐山市の鉄鉱山で昨年9月に作業員ら14人が死亡する漏水事故が起き、地元トップがもみ消しを図ったと伝えた。社会の安定を重視する 習近平政権は昨年10月の共産党大会に先立ち、大事故の発生防止に向けた指示を出しており、地元トップは責任追及を恐れたようだ。

讀賣新聞より

14人が死亡した事故の発生を隠蔽できてしまうあたりがすごい。

体質的な問題が背景に

県共産党委員会書記長らの判断

支那には、中央政府と地方政府が存在して、地方政府が地方を、中央政府は園統括をする構造になっている。日本に置き換えると国と都道府県の関係がこれに似てはいるのだけれど、どちらかというとアメリカの政府と地方の関係の方が近いだろう。

何故そうなのかといえば、支那における地方政府は自由裁量の部分が大きく、中央政府は上納金を地方政府から受け取っているだけという構図になっている。

尤も、地方政府は共産党員で構成されており、その権力は中央に絶対服従を条件に許されているので、裁量の余地があるといっても中央政府の意向に反しないことが前提ではあるのだが。

報道によると、事故は唐山市の遷西県で起きた。現場から報告を受けた県トップの県共産党委員会書記ら幹部の判断で、上部機関の唐山市当局に対し「(漏水で)2人が閉じこめられた」とだけ報告した。後に見つかった12人分の遺体は別の場所に移され、監視設備の破壊や作業監督日誌の偽造といった 隠蔽工作が行われたという。

讀賣新聞より

とはいえ、その「絶対服従」のあり方には問題がありそだが。地方政府のトップにとっては「絶対に問題を起こすなよ」ということであって、往々にしてその判断は暴走する。

実際に、今回の鉱山事故も県共産党委員会書記ら幹部が隠蔽を決めた。

隠蔽の体質

こういった隠蔽の体質の片鱗を感じさせるニュースは、今年の1月にもあった。

中国、コロナ感染の死者「1人」と発表 適切な情報公開と主張

2023/1/5 17:47(最終更新 1/5 17:47)

中国の衛生当局は5日、中国本土で4日に新たに確認した新型コロナウイルスによる死者は1人だったと発表した。全国的な大流行の実態とかけ離れた統計が続いているものの、中国政府は適切に情報公開していると強調。各国で相次ぐ対中国の水際対策強化を「政治的」な動きだと非難している。

毎日新聞より

去年の年末から、支那国内では武漢ウイルス感染症が流行っていたのだが、支那における「ゼロコロナ政策」は終了したことになっていた。つまり、対策が終了したのに死者が出るのは些か不味い、ということになっていて、それ故に武漢ウイルスによる死者は1人のみということになった。

これは、支那の中央政府が隠蔽工作をしたということではなく、地方政府からの報告がそうなのだ。「オマエラ、死者なんか出したたわかっているんだろうな」という強いメッセージが出されていたからこそ、「そういうことになった」のである。

もともと、武漢ウイルスの感染拡大においても、支那人医師の李文亮が新型肺炎の流行の兆しを捉えてそのことをSNSで発信したが、武漢市公安局によって処罰され、事件の発覚は遅れてしまうことになる。この医師は翌年、武漢肺炎を発症して命を落とすことになるが、この件も地方政府の隠蔽体質が原因で世界的な流行に繋がっていってしまった。

支那経済の悪化もこれと似た構図で、不良債権の存在は中央政府も把握しきれていない。

報道されただけマシ

で、話を戻して鉱山事故なのだが、どうやら隠蔽に失敗して事態が発覚したようだ。

現場の状況と報告のつじつまが合わなくなり、不正が発覚した。香港紙・明報は5日、書記の指示で上部機関の河北省幹部への贈賄工作も行われたとの情報を伝えた。書記らは汚職摘発機関に拘束された。

毎日新聞より

なんというか、12人分の遺体があって事故発生を隠し切れると思っている辺が凄い。

しかし発覚して報道されてしまったのだが、地方政府がこういった思考回路になるということは、つまりいつもは発覚せずにもみ消せるレベルの話ということでもあると思う。

そして、この報道だって実態が報じられているのかどうかなんて、誰もわからない。それが支那の現実である。

なんというか、人の命が軽いなぁ、支那では。

コメント

  1. アバター 七面鳥 より:

    こんにちは。

    氷山の一角、としか。

    どんだけの数、どんだけデカい氷山がぷかぷかしているのか、わかったもんじゃないし、分かりたくもないですが……