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ウクライナ軍の最後の反転攻勢はいつ?

ウクライナニュース
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始まったな。

クリミアでドローン攻撃 ロシア黒海艦隊用石油タンク10基以上破壊される

2023年5月1日(月)08時37分

ロシアが実効支配するクリミア半島セバストポリで29日、石油備蓄施設に火災が発生し、ラズボジャエフ市長は無人機(ドローン)による攻撃だと述べた。

Newsweekより

クリミア半島にあったロシア軍の使っている石油備蓄施設が爆撃された。

既に火の手は上がっている

石油備蓄施設の爆破

ウクライナ軍側はこの作戦実行を否定しているが、ロシア軍にとってはかなり痛い攻撃となっただろう。

ウクライナ軍情報当局者によると、合計で約4万トンの容量を持つ10以上の石油タンクが破壊されたもよう。このタンクはロシアの黒海艦隊が使用する燃料を貯蔵していた。

Newsweekより

合計4万トンの石油が炎上、爆発した。

ウクライナはドローン攻撃はしていないと主張する一方、ロシアの一方的なクリミア併合に反撃することの正当性も訴えています。

LiveDoorNewsより

どうしてウクライナ側が否定しているのかは謎だが、過去にも似たようなことはあった。

クリミア大橋爆破事件

恐らくは同質の話だと思う。

クリミア橋の爆発「命令していない」 ウクライナ大統領が関与を否定

2022年10月21日 8時04分

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島とロシアを結ぶ「クリミア橋」の爆発について、ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、カナダのテレビ局とのインタビューで関与を否定した。ロシア側はウクライナによる「テロ」と主張しており、双方の言い分の対立が続く。

朝日新聞より

ご記憶の方も多いと思うが2022年10月20日に、クリミア半島とロシアとを結ぶクリミア橋が爆破されている。

これも、どのようにして破壊したのかは明らかにされなかったが、ウクライナ側の工作員がテロを装って作戦実行したのだろうと言われている。ロシア側の捜査なので、事実かどうかは何とも言えないが。

ワグネルの勢力争い

さて、ロシア軍内でも大きな動きがあった。

ワグネルが「軍事的反乱」を企てる──元ロシア軍情報将校

2023年5月1日(月)17時33分

元ロシア軍情報部門将校で、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力の司令官も務めたイーゴリ・ギルキンは4月29日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が民間軍事会社ワグネルの「軍事的反乱」に直面するかも知れないと警告した。ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジンは、補給不足が続くなら激戦が続くウクライナ東部バフムトから撤退すると述べている。

Newsweekより

前から勢力拡大を図っていて、色々と発言力を広げているのがワグネルの創設者プリゴジン氏である。

ワグネルは民間軍事会社という軍事組織で、今回のウクライナ侵略作戦においても極めて重要なポストを担っている。

が、「撤退」を口にした。

ワグネルはバフムト攻略戦においてロシア軍とともに戦い、大きな役割を果たしてきた。だがプリゴジンは弾薬の支給も支援も不十分だとして、ロシア国防省を繰り返し公然と批判してきた。

Newsweekより

ロシア軍内での弾薬や食料の供給が細っているのは事実であり、前線の維持が困難な状況になっている。それでもウクライナ側が押されている状況を維持出来ている。なぜなら、ウクライナ側も武器弾薬が足りていないからだ。

ワグネル排除の動き

使い勝手の良いはずのワグネルだったが、しかしここにきてロシア軍の足を引っ張っているという側面が出てきた。

ギルキンはウクライナ侵攻をめぐり、ロシア国防省にもプリゴジンに対しても非常に批判的な姿勢を取ってきた。3月にはプリゴジンの排除が「今すぐに必要だ」と述べている。

「彼の政治的野心はワグネルにも、ウクライナに対する勝利の大義にも害をなすだけだ。(プリゴジンの)精神病やワグネルの戦争犯罪、恥知らずで偽りだらけの自己顕示や軍に腐った『犯罪的な考え』を広める傾向は、さらに深刻になっている」とギルキンはテレグラムで述べている。

Newsweekより

実際に、前線の司令官だったギルキン氏は、ワグネルの排除を口にしている。

ワグネルの消耗が激しく、犯罪者を前線に送っているという話は前から出ていたのだが、いよいよこれのコントロールが効かなくなって、そのことがロシア軍の士気にも影響してきている。

逃亡者は局部を切られ元凶悪犯の兵士4万人が消えた…ロシア「民間軍事会社の残虐行為」で内紛勃発

2/1(水) 16:00配信

前線にいた「ワグネル」の兵士約4万人が姿を消した――。

1月23日に独立系メディア『メデューサ』は、ウクライナでロシアの民間軍事会社「ワグネル」の被害が拡大していると報じた。全兵力5万人のうち前線で戦っているのは1万人で、残り4万人は死亡したかウクライナ軍に投降、もしくは逃亡したという。

Yahoo!ニュースより

犯罪者を使うということが分かったときに、誰もが想像したであろう未来だが、やっぱりという感じだね。

「ロシア軍内では、内紛が勃発しているといわれます。囚人を動員してエリートを批判し、結果を出すためなら手段を選ばないプリゴジン氏への反発が大きいんです。以前は『ワグネル』を重用していたプーチン大統領も、苦戦続きのため徐々に正規軍へ重きを置くようになったといわれます。今年に入ってから『ワグネル』に代わり、精鋭の『空挺軍』を前線に投入していますから。

ただ、これまで自分たちがロシア軍を支えてきたという自負のある『ワグネル』も黙っていないでしょう。自分たちが軽視されていると自覚すれば、正規軍に公然と反発するかもしれません。ロシア軍が内部から分裂し、崩壊する可能性があるんです」

Yahoo!ニュースより

規律の維持できないロシア軍の前線が崩壊していないのは、ロシア正規軍が出ているからなんだけど、どうやらロシア正規軍と民間軍事会社との連携もうまくいっていないようだ。おそらくロシア軍としてはさっさと撤退して体制を整えてから再攻勢をかけたいと考えているのだろう。

ロシア軍は引けない

ただし、プーチン氏はここで引く訳にはいかない。ここで引いて「失敗」を印象付けてしまうと国内体制の維持が難しくなってしまう。

ロシア軍としても、引いたところで国内経済が疲弊しているのだから「準備」ができるのかも不明だ。

プリゴジン氏「ワグネル消滅なら官僚のせい」、弾薬供給を再要請

2023年5月2日4:03 午前

ロシアの民間軍事会社ワグネルの創始者エフゲニー・プリゴジン氏は1日、東部ドネツク州の激戦地バフムトで戦っているワグネルの戦闘員に対する弾薬の供給を増やすよう、ロシア国防省に改めて訴えた。

ロイターより

その事がわかっていてプリゴジン氏は更に自身の勢力拡大を図っている。相対的にプリゴジン氏の勢力が拡大すれば、プーチン氏の後釜すら狙えるだろうという時期もあった。ただし、戦場でワグネルの組織そのものが擦り潰されてしまえば其れも叶わない。

そして、戦場での貢献はワグネルのみではないようで、複数の民間軍事会社が現場を引っ掻き回しているようだ。

ロシア恒例の戦勝記念日パレード中止 英国防省「損失強調を懸念か」

2023年4月22日 21時30分

5月9日のロシアの対独戦勝記念日で、恒例の市民らのパレードが今年中止になったと報じられたことをめぐり、英国防省は22日、ウクライナでの戦死者の規模が大きくなっていることが原因との見方を示した。

朝日新聞より

ロシアにとって5月9日は非常に重要な日と位置づけられていて、戦勝記念パレードが毎年行われている。パレードが中止になったという噂も出ている。

しかしここで国威発揚できないとなると、プーチン氏にとってはかなりの痛手である。よって、万が一にもロシア軍は撤退を選択できない状況になっている。

ウクライナへの支援に消極的になりつつあるアメリカだが、ここへ来て下院議長が態度を変えた。

米下院議長、ウクライナ支援に「賛成」 慎重姿勢から変化か

2023年05月02日09時46分

マッカーシー米下院議長(共和党)は1日、訪問先のエルサレムで記者会見し、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの軍事・経済支援に「賛成する」と明言した。これまで共和党内の慎重意見を踏まえ「白紙の小切手は切らない」と語っていたが、姿勢を変化させたと米メディアが注目している。

時事通信より

この体制は長くは続くまいが、それでも支援表明したということは、ある程度の打算を見出すだけの根拠があったのだろう。

故に、「反転攻勢はいつか」という問いには、「既に始まっている」というのが答えなのだと思う。おそらく、状況は一気に動くだろう。

何しろ、アメリカにも事情がある。いつまでもウクライナの支援を続けてはいられない。かといってウクライナ戦線に参加するわけにもいかない。そして、台湾有事に備える必要がある。ウクライナの問題は早々に片付けたいのである。短期集中型の支援、其れが終わればウクライナ軍の継戦能力は一気に落ちてしまう。ウクライナ軍としても何としてでも巻き返したいところだろう。

コメント

  1. アバター けん より:

    おはようございます、

    >ロシア軍内では、内紛が勃発しているといわれます。
    ロシア正規軍とPMCワグネルの仲違いは過激化して、今年に入ってからウクライナ東部で双方の兵士間の殴り合いや撃ち合いが度々起こっているそうです。(以前には、ヘルソン州右岸でロシア軍退却時に同様のことがあった由。)
    縄張り争いもあり、ワグネルは激戦地バフムートで新設のPMCパルトークからの協力を拒絶しているとも。https://twitter.com/karategin/status/1651132705667440641

    ロシア軍はワグネルへの武器弾薬供給を止めたり、刑務所の囚人をリクルートしてワグネルのお株を奪ったりしていますので、明らかにワグネル外しを進めています。他方のプリゴージン氏もロシア軍を脅したり賺したりして、戦場から手を引く気配はないようです。

    最近では、モスクワでの新しいイスラーム寺院建設を巡って、ロシア正教とイスラームの対立が深刻化しており、戦場のロシア軍人とチェチェン軍人がSNS上で非難合戦をしています。イスラームのチェチェン側はかなり怒り心頭の様子です。
    https://twitter.com/visegrad24/status/1643708535715291138
    https://meduza.io/en/news/2023/04/04/kadyrov-says-opponents-of-a-new-moscow-mosque-should-go-to-the-trenches-with-machine-guns-if-they-really-care-about-protecting-russian-land

    内輪もめに宗教問題まで絡んで、防御を固めるロシア側は戦力の統率に不安がありそうです。

    • 木霊 木霊 より:

      そういえば、イスラーム関連でロシア軍がやらかしていましたね。
      あれ、日本では報じられていないようですが、かなり深刻な話になりそうです。
      チェチェンはカディロフが統治することを条件にロシアに忠誠を誓っていたはずですが、そこを蔑ろにしてしまったので、怒り心頭となるのも無理はない。

      まー、プーチン氏も耄碌したという事なのかもしれませんね。

      • アバター けん より:

        こんにちわ、

        ひとつだけ追記させていただきます。

        ロシアのイズベスチャ・オンライン版(5/3付)に、安全保障会議のパトルシェフ書記への単独インタビュー記事が出ていました。
        https://iz.ru/1504870/viktor-filippov/sokhranenie-ukrainy-v-kachestve-gosudarstva-v-plany-ssha-ne-vkhodit

        長文記事ですが、パ氏の主張点は概ね以下に集約されるかと;
        「第二次大戦の戦勝国たるソ連邦/ロシアを蔑ろにするな。西欧諸国は100年以上前からソ連邦/ロシアの支配を目論んでおり、ソ連邦を侵略したナチスさえ援助した。」

        そのソ連邦は1991年12月に自壊して消滅し、その直前のベロヴェ―ジア合意では、ロシア、ウクライナ、白ロシアが互いの独立と独立国家共同体の設立に合意したのですが。そして、いまロシア連邦が独立主権国家のウクライナ共和国を侵略しているのですが。

        この記事に眼を通して暗澹たる気分になりました。パ氏が言っていることは、時代錯誤の恨み節でしょうと。そして、今度はこの人たちが、ロシア連邦を崩壊させてしまうんじゃないかと。

        • 木霊 木霊 より:

          記事の紹介ありがとうございます。
          なかなかの長文ですねぇ。
          そして、なんというか「思い込みが激しい」という印象でした。こういった人々がロシアのトップに居ることは、不幸なことでもあります。
          あれを口にしない人物はロシアの中央から外れてしまうということかもしれませんが。