衝撃のニュースが飛び込んできた。
日本政府 韓国向け輸出管理解除へ 韓国もWTO提訴取り下げへ
2023年3月16日 17時13分
日韓両政府は、16日まで3日間、局長級の政策対話を行い、日本が韓国に対して厳しくしていた半導体の原材料など3品目の輸出管理の措置を、解除すると発表しました。
NHKニュースより
な、ナンダッテー!
融和ムードの盛り上げ
輸出管理の緩和
さて、NHKは信用できなかったので、別のニュースソースを。
韓国向け輸出管理を緩和、半導体部材など3品目 経産省
2023年3月16日 15:57
日本政府は2019年7月に導入した韓国への半導体材料3品目の輸出管理の厳格化措置を解除する。経済産業省が16日、輸出時に個別の許可を求める厳格な措置を緩和すると発表した。輸出管理を巡る両政府の局長級対話を同日まで開き、韓国の輸出管理当局の体制や運用状況が改善されたと判断した。韓国政府は16日、厳格化措置を受けて進めてきた世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きを取り下げると発表した。
日本経済新聞より
経済のことは全く信用できない日本経済新聞だが、輸出入関連のニュースであればある程度信頼して良いはずだ。
……。こちらも「厳格化措置を解除する」とある。
マジかぁ。
日韓輸出管理政策対話を実施しました
2023年3月16日
これまで3日間にわたり、日韓輸出管理政策対話を実施しました。
政策対話では、3品目※1について、韓国側の輸出管理当局の体制・運用、制度の措置状況を含めた輸出管理の実効性について確認しました。
韓国側の輸出管理当局の体制・運用の拡充、制度の措置状況等について検証した結果、その取組や実効性の改善が認められました。 韓国側からは、我が国の輸出管理に関するWTOへの申立てを取り下げる旨の発表がなされることを確認しました。 このため、3品目に係る輸出管理の運用見直し※2を行うこととしました。 あわせて、関連する国内事業者に対し、改めて、自主的な最終需要者の確認等を徹底するよう、周知・注意喚起を行うこととしました。
なお、双方の国カテゴリーの取扱いについては、対話を継続します。
※1 フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト
※2 2019年7月以前のように、特別一般包括許可(貨物・技術の機微度に応じて、一定の仕向地・品目の組合せの輸出をまとめて(原則3年間)許可する制度)を適用すること。
経済産業省のサイトより
諦めずに経済産業省のサイトも確認。
現状では、3品目のみ緩和したことが読み取れた。
タイミングとしては最悪だが
今回のこの決定と同じタイミングで、韓国大統領が訪日している。
【速報中】日韓首脳会談 「シャトル外交」再開で一致
2023年3月16日 21時53分
韓国のユン・ソンニョル大統領は16日午前に韓国を出発し、11時半ごろ、羽田空港に到着しました。大統領就任後、初めての日本訪問です。
夕方、総理大臣官邸に入り、岸田総理大臣との日韓首脳会談が行われました。 両首脳はその後、東京・銀座へ移動し、夕食会が行われています。
戦後最悪と言われるまでに悪化した日韓関係はどうなるのか? 最新の状況を随時更新でお伝えします。
NHKニュースより
個人的には情報の信頼性が大暴落しているNHKによると、「戦後最悪と言われるまでに悪化した日韓関係」とやらが改善に向かっている雰囲気を伝えている。
そういえば、この韓国大統領のユンユンが来るタイミングで、おかしなニュースが流れていたな。
日韓首脳、共同宣言見送り 韓国高官「時間足りず」
2023/3/15 19:09
韓国大統領府高官は15日、日韓首脳会談後の共同宣言は見送ると明らかにした。10年以上、日韓関係が冷え込んできた上、いわゆる徴用工判決のあった2018年以降、一層双方の不信感が強まったとし、本格的な初会談に合わせて「これまでの立場を整理し、文言を調整するには時間が足りなかった」と説明した。
iZaより
来る前から「日韓共同宣言は見送り!」とか流れる理由もいまいちよくわからなかったが、共同会見はやったようだよ。
日韓共同会見 尹大統領「不幸な歴史克服し、進む第一歩」
03/16 18:58
韓国の尹錫悦大統領は16日、岸田文雄首相との共同記者会見で、今年が1998年の小渕恵三首相(当時)と金大中大統領(同)による日韓共同宣言から25年であるとした上で「今回の会談は、金大中・小渕共同宣言の精神を発展的に継承し、両国間の不幸な歴史を克服し、韓日間の協力の新たな時代に進みだす第一歩となった」と強調した。
産経ニュースより
こういったタイミングで経済産業省が、「輸出管理を緩和しましたー」というアホみたいなメッセージを出しちゃったわけだ。
まあ、こうした動きになることは、ある程度予測はできていたんだけどね。
政府、韓国向け輸出の厳格化解除へ 近く2国間協議
2023年3月6日 15:19 (2023年3月6日 19:27更新)
政府は韓国向け輸出管理の厳格化を解除する調整に入った。韓国政府は6日、日本による厳格化措置を受けて進めてきた世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きを中断すると発表した。経済産業省はこれを踏まえ近く韓国との局長級対話を開くと明らかにした。提訴の中断で協議再開の環境が整ったと判断した。
日本経済新聞より
ただ、「早期協議を約束する」くらいで留めるのだろうと踏んでいたのだが、そこは大きく外してしまった。
グループA復帰はならず
尤も、3品目に関する厳格化措置は解除されたものの、グループAに入れることはしなかったようだ。
日本政府は軍事転用の恐れが低いとされる製品を自由に輸出できる「グループA(旧ホワイト国)」の対象からも韓国を除外していたが、この措置は現段階では継続する。対話を通じて韓国側の管理体制などを改めて確認したうえで解除を判断する。
日本経済新聞より
なるほど完全敗北というわけではないのだろう。岸田氏もそこまで阿呆ではないようだ。ちなみに、「絶対にコメントするだろうな」と思っていた青山氏もブログを更新していた。

青山氏のブログは護る会の成果を強調しているいつもの青山節炸裂だったのだけれども、「ホワイト国に戻さない範囲内で、妥協をしたのは事実です。」とこぼしている。まあ、敗北感はあるのだろうね。
外務省としては、経済産業省に手札を切らせて外交成果を出したという感じなのだろうけれども、韓国側のカードはWTO提訴取り下げのみ。ハッキリ言って、日本外交の敗北である。
基金創設で合意
もう1つ、気になるニュースが。
日韓財界、経済分野で共同事業 基金創設で合意
2023年3月16日 14:23 (2023年3月16日 20:32更新)
経団連は16日、韓国の全国経済人連合会(全経連)と日韓関係の改善に向けた「未来パートナーシップ基金」を創設することで合意したと発表した。各団体が基金を設けて1億円ずつ出し合う。資源・エネルギーや脱炭素といった経済分野を中心に共同事業を展開する。インターンシップなど若手人材の交流を促す取り組みにも充てる。
~~略~~
韓国政府の解決策では、政府傘下の財団が被告企業の賠償を肩代わりする方式となっている。経団連によると、基金を賠償資金には充てないことで全経連と合意しているという。両者でつくる運用規定にも定める方向だ。17日には両団体で会合を開き、今後の経済協力の進め方について意見を交わす。
日本経済新聞より
一応、2種類ある基金のうち、応募工訴訟対策で作った基金の方ではないことはこの記事でも確認されている。
ポスコ、強制徴用賠償基金に40億ウォン追加拠出
登録:2023-03-16 03:27 修正:2023-03-16 08:36
韓国政府が日帝強占期の強制動員被害者に対する賠償金を民間の自発的寄付によって基金を造成して支給するという方策を発表した後、1965年の韓日請求権協定締結で日本の経済協力資金を受け取った企業のうち、最初にその基金に拠出することを表明したのはポスコで、額は40億ウォン(約4億300万円)。他の企業は依然として「社会的議論の過程を見守っている」、「政府のガイドラインが出されれば検討する」として様子見している。
ポスコは15日、「政府(外交部)の強制徴用最高裁判決に関する立場発表に沿って、過去に財団に100億ウォン(約10億1000万円)を拠出するとした約定書にもとづき、残る40億ウォンを政府の発表趣旨に合わせて自発的に拠出することとした」と表明した。ポスコの取締役会は財団に100億ウォンを拠出することを2012年3月に議決している。2016年に1回目として30億ウォン(約3億200万円)、2017年に2回目として30億ウォンと、合計60億ウォンをすでに拠出している。ポスコは「留保されていた残る約定額40億ウォンを拠出することにより、財団との約束を全て履行することになった」と説明した。
ハンギョレより
もう一つの方の基金(応募工対策の基金)には韓国企業ポスコが拠出することがニュースになっていたが、これはすでに決まっていた分の残りも出すよという程度の話。
他の韓国企業は様子見をするらしい。
そもそも、応募工のための基金というのは意味不明だが、韓国が日本から得た経済協力資金の恩恵を最大限受け取ったのがポスコの前身の浦項製鉄である。韓国政府が創立して、日本から受け取った経済協力資金を原資に75%の出資を韓国政府がした上、日本の八幡製鉄と富士製鐵、日本鋼管の技術供与によって急成長した企業なので、流石に出さないという選択肢はないだろう。
その他にも恩恵を受けた企業は多数あるのだが、今のところは動かないようだ。そりゃそうだろう、何しろ韓国企業は貿易の失敗で大ダメージを受けている真っ最中だからね。
そんな中、応募工対策の基金とは別の基金であるとはいえ、「未来パートナーシップ基金」なる基金を創設した上で、「各団体が基金を設けて1億円ずつ出し合う。資源・エネルギーや脱炭素といった経済分野を中心に共同事業を展開する。インターンシップなど若手人材の交流を促す取り組みにも充てる。」と、技術も金も持ち寄る(ただし、韓国側がダストは限らない)約束を取り付けてしまったというのだから、呆れて物が言えない。
インターンシップでは、韓国人を日本企業が招くとしていて、完全に韓国の失業対策に使われそうな流れである。尤も、韓国としては得ばかりではないのだけれども。
喉元過ぎれば熱さを忘れる民族
数日前に、核の傘の記事を書いた。
アメリカからの強い圧力があって、日本としては韓国との関係を改善しておいて、有事になったときに足を引っ張られないような関係構築を考える必要があるのだろう。
支那に転ばれるよりはマシという判断なのだろうが、しかし、韓国という国は実に即物的な判断をする国で、その時々で判断を変え、つく相手を変え、嘘を塗り固める。それは韓国の歩んできた歴史に起因する部分が大きく、日本政府は「そういう民族だ」という認識で相手をする必要がある。
今回の大幅譲歩は、果たして本当に日本の国益になるのか?僕は甚だ疑問ではある。
日本が譲歩をしてまで得たかったものは一体何なのか、それを説明する義務が、岸田政権にはあるのだが、その義務を果たしてくれる日は、来ないかもしれない。
追記
コメントを頂いて、皆さんは理解されているとは思うが、一応整理しておきたいと思い追記させて貰う。
日本の輸出規制2年 3品目の対日輸入額ほぼ変わらず=韓国経済団体
2021.10.05 14:09
韓国経済団体の全国経済人連合会(全経連)は5日、日本政府が2019年7月に半導体などの製造に必要なフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト(感光材、フォトレジスト)の3品目の対韓輸出規制を強化して以降の2年間における規制品目の輸入動向、韓日間の貿易額の変化などを分析した資料を公表した。両国間の貿易額は輸出規制以前に比べ減少した一方、韓国の同3品目の対日輸入総額には大きな変化がなかった。
聯合ニュースより
これは令和3年の記事で、今回話題になっている3品目に関する輸出管理の厳格化の影響について取り扱った記事だ。
また、同3品目の対日輸入依存度は規制前の75.9%から規制後には74.6%と1.3ポイント低下した。全経連は、政府と企業が日本の規制措置に迅速に対応し、日本政府も19年8月にレジストの輸出を2回許可するなど規制を緩和したことで、対日輸入構造に大きな変化が生じなかったと分析している。
聯合ニュースより
記事にある通り、日本が輸出管理の厳格化を韓国側に求めたために、韓国側が行わねばならない手続きの煩雑化を招いたが、実際の貿易額には殆ど変化が無かったことに言及している。
つまり、輸出管理の厳格化によって日本も韓国も不利益を被った訳では無いのだ。
では何故、日本は輸出管理の厳格化を求めたのかと言えば、韓国の行っている取引に不透明な部分があり、いつまでも放置は出来なかったから、だ。日本は世界に向けてしっかり輸出管理をやっていますよというアピールをする必要があった。それだけの話である。
特に問題となった3品目については、韓国国内での消費量に対して日本から輸出される量は倍以上の開きがあったと言うから、明らかに問題視されるべきことであった。
そして、韓国側の体制が見直され、管理がしっかり行われるようになったのであれば、体制の見直しは当然行われて然るべきではある。
ただ、問題はタイミングで、日韓雪解けムードを演出するかのようなやり方は、国際社会に対して、日本があたかも経済制裁を課していたような、誤ったメッセージを送ることになるから止めるべきだったと、そういう話である。
したがって、韓国側としても、今回、日本の切ったカードによって得られる利益は殆ど無い。むしろ、コレから国内の正常化を図る上での足がかりにするくらいの話。
実利面で問題というわけでは無く、メッセージ性を重視した政治的決定であったというのが、今回の一連の流れなのではあるが、それとは別に岸田政権を丸め込もうという韓国側の思惑が透けて見える。「岸田なら欺せる」と舐められているのだ。
外交的敗北とは、そういう意味である。
コメント
GSOMIA同様、正常稼働中ですが何か?案件なだけの気もしますが、果たして…?
優遇措置の解消。普通の国扱いの普通の手続きになったのを勝手に規制強化と騒がれてただけで、そんなもんは最初からやってない案件ですし…ユンユンにポーズだけ取らせてみたよ。って事なんでしょうかね。
岸田政権も、ユンユンも格好だけ整えたいってことのようですね。
ただ、この手に乗っていくと日本側が割を食う話になります。
騙されないように気をつけないと。
こんにちは。
岸田政権、裏でアメリカから相当色々言われているのでしょうね。
台湾有事に備えて、少しでも後顧の憂いを断っておけ、とか。
後顧の憂いを断つなら、国交そのものを断つのが最良なのですが(笑)
まあ、バイデンも韓国には煮え湯を飲まされた口のはずですが「敵にしても怖くないが、味方にすると怖い」なんて国が実在するとは思わないのでしょうね……そこに事なかれ風見鶏が乗っかった感じかと。
さて、彼の国の次の政変で、この件どうなりますことやら。
まあ、それまで何事もなく極東情勢が維持出来るかどうかの方が不安がありますが……
おそらく、アメリカからの圧力は相当強いのでしょう。
アメリカは、支那に対する体制構築に急いでいて、その一貫として韓国を取り込もうという働きをしている気がしますよ。
正直、韓国の囲い込みって、囲い込んだ方が失敗するフラグが立つ気がして仕方がありません。
彼の国、経済がヤバいので、どこかで転覆するかも知れません。
ホワイト国復帰を許さないのは当然!
そして、木霊様が書いて下さいましたが、「裏切りと嘘を固める国」な事は
歴史と地政学的な見地から「ある」と直視すべきでしょう。
「和を以て尊し」は聖徳太子の言葉ですが、彼は平和主義的文人と差てますが、
九州に兵力を集めて断固たる半島対応した人であり、物部守屋を倒した指揮官であり、中世〜近世の武士たちは、頼朝から信長まで「武神」として信仰してました。和を以て尊しと言えるのは、時に断固たる対応を恐れない武人だったからです。なんでもかんでも和で尊しとするのは、そもそもの聖徳太子像の誤解に始まってます。本朝武将百選とか、そんな題名で広重が描いた日本武将絵がありますが、聖徳太子は物部守屋を射抜いた武人として描かれてます。
このこと和をことさらに主張するは、よく理解して欲しいものです。
フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト… 韓国の全国紙が日本レベルで国産化したと吹聴していたけど、アレは噓だったんだろうか。あるいは”お得意様”からクレームでもついたのだろうか。知らんけど。
バイデンから強要されているのか判らないが、岸田は相変わらず糸の切れた凧だね。