セキュリティークリアランス制度の創設と高市氏の役割

政策

コニタンが吠えていて、他の立憲民主党や日本共産党議員が悪乗りしている。恐らくその原因だと思われるのがセキュリティークリアランスの話。ちょっと古いニュースで申し訳ない。

経済安全保障「セキュリティークリアランス」制度創設へ

2023年2月14日 12時17分

経済安全保障の強化をめぐり、岸田総理大臣は重要な情報を扱う人の信頼性を事前に確認する「セキュリティークリアランス」と呼ばれる制度の創設に向けて、今後1年をめどに検討作業を進めるよう指示しました。

NHKニュースより

セキュリティークリアランスって何?という話から少ししていこうと思う。

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形として制度を導入する必要がある

信用性の事前確認

とはいえ、言葉は聞きなれないが、特に難しい話ではない。

「セキュリティークリアランス」は先端技術の流出を防ぐため、重要な情報を扱う研究者などの信頼性を事前に確認する制度で、去年12月に改定された新たな国家安全保障戦略にも、経済安全保障の強化の観点から導入の必要性が明記されました。

NHKニュースより

要は、漏れては困る情報を取り扱う人物の身元の信用性を事前に確認するという事である。

情報漏洩で一番ありがちなパターンが、本人が情報を盗むというよりも身内に話した情報が洩れるパターンだ。特に、身内にスパイがいたりすると、簡単に情報が抜かれてしまう。ハニートラップもその類型なので、分かり易いだろう。

そういう説明をすれば、誰が説明しても「必要だよね」という事が分かるはずなのだ。

外国との円滑な付き合いの上でも必要

そもそも、この手の信用の事前確認というヤツは、日本国内の企業であれば割と取り入れられてきた。いわゆる身内紹介で入社するヤツだ。

能力的に問題が出ることがあって、親族企業というのは歓迎されない側面もあるが、信用性の面で言えば、知り合いを入社させるシステムは、それなりに周辺を調べて入社させることが可能である。

まあ、それでもトラブルは出るので、第三者がしっかりと身辺調査することで、情報の漏洩を防ぎたいという事になる。セキュリティークリアランスも、概ねそんな理解でいいと思う。

岸田総理大臣は、政府の会合で「『セキュリティークリアランス』を含むわが国の情報保全強化は、同盟国や同志国などとの円滑な協力のために重要で、こうした制度の整備は産業界の国際的なビジネスの機会の拡充にもつながる」と述べました。

NHKニュースより

で、情報をしっかり管理していますよというアピールは、外交にとっても大切である。外国企業との共同研究をやるにあたって、セキュリティークリアランスの仕組みがしっかりしていることは、とても重要なのだ。

特に、機密情報へのアクセスをする人材に対して、こうしたスクリーニングをすることは、国防という観点からも大切である。

隣国に怪しい国が沢山ある日本と付き合うためには、相手を安心させるシステムをしっかり構築せざるを得ない、という事情もあるんだけどね。

高市氏は重要なキーマン

で、このセキュリティークリアランスの仕事をやっているのが高市氏なのである。

高市経済安全保障担当大臣は、14日の閣議のあとの会見で「1年後ということではなく、できるだけ速やかに進めていきたいと思っている」と述べました。

NHKニュースより

セキュリティ・クリアランス制度整備に向けたキックオフ

更新日:2023年02月16日

一昨日(2月14日)の私の記者会見の内容については、YouTubeの「高市早苗チャンネル」や内閣府公式サイトなどで、既にご承知の方も多いかと存じますが、大切な節目ですので、改めて書いておきたいと思いました。

2月14日朝の閣議後、官邸で18名の大臣、官房副長官、国家安全保障局長等をメンバーとする「経済安全保障推進会議」が開催され、私は進行役を務めました。

同会議において、昨年8月10日の経済安全保障担当大臣就任以来の悲願だった「セキュリティ・クリアランス」の制度整備に向け、岸田総理から私に対して検討の御指示を頂くことができました。

高市早苗氏のサイトより

本人のサイトでもやる気の感じられる記事が掲載されているだけに、彼女が抜けるとこのセキュリティークリアランスの制度、とん挫する可能性すらある。

これまで、セキュリティークリアランス制度を取り入れようとすると、色々なところから「ジンケンガー」と大騒ぎして止められてきた経緯があるからだ。

実際に日本共産党は強く反対している。

経済安保法案に対する塩川議員の反対討論(要旨)

2022年4月9日(土)

日本共産党の塩川鉄也議員が7日の衆院本会で行った経済安全保障法案に対する反対討論の要旨は、以下の通りです。

~~略~~

法案の先に検討されている「セキュリティー・クリアランス(適性評価制度)」は、研究者・民間企業も対象とした秘密保護法制の拡大につながり、プライバシー・学問の自由の侵害、労働者の不利益取り扱いを含め深刻な人権侵害が生じかねず、認められません。

しんぶん赤旗より

「人権」という言葉を使えば、どんな要求でも通せるとでも思っているのだろう。しかし、セキュリティークリアランス制度を導入したらどうしたらプライバシーの侵害になるのか意味が分からない。

必要な適正評価を受けた後であれば、特別な仕事ができるというシステムになるのだから、身辺調査されたくなければ、そういった仕事に就かなければいい。強制であれば問題はあるかもしれないが、選択の自由はあるのだ。

まあ、実質的に「選べない」というシーンが出てくることは想像に難くないが、そこは仕方があるまい。ある程度、そうした場合にも配慮する方向で修正される必要はあるだろう。

ともあれ、高市氏が抜けると困る案件であることは間違いがない。

そして、コニタンの騒ぎである。関係ない、なんてことはないんだろうなぁ。

陰謀論めいた話になるが、現在、高市氏が苦しい答弁をする中で、これを擁護する声が自民党内部からも見かけられない理由は、彼女が大きな派閥に属していない(入党後は清和会に属していたが、後に派閥の外に出ている)こともあるが、セキュリティクリアランスの制度を導入すると困ったことになる議員は、野党の議員だけではないということなのだろう。

追記

さて、この記事全体では高市氏に対する攻撃は、セキュリティクリアランス絡みで行われているという切り口で書いているのだけれど、今回の騒ぎはもう1つの見方があるようで。

「局長ごときが、首が飛ぶぞ」総務省文書で暴言連発「自称・安倍側近」議員のヤバすぎる「言行録」

3/10(金) 17:02配信

立憲民主党・小西洋之参議院議員が国会で公表した「総務省の内部文書」。文書作成当時の総務大臣として答弁した高市早苗・経済安全保障担当大臣が「捏造だ」「捏造でなければ議員辞職する」と啖呵を切ったために、高市氏の進退問題に注目が集中している。

しかし、文書そのものの「主役」は別にいる。前参議院議員で、第二次安倍内閣で2012~2015年に総理補佐官を務めた、礒崎陽輔氏だ。

~~略~~

いまは落選中の礒崎氏だが、4月に行われる参院大分選挙区の補選に立候補する可能性はまだ残っている。自民党大分県連関係者が言う。

Yahoo!ニュースより

選挙絡みのネタだと言うことらしく、現在落選中の礒崎氏が出馬してこないような工作という話もあるらしい。

まあ、補選もあるし統一地方選挙もあるしね。

コメント

  1. こんにちは。

    >現在、高市氏が苦しい答弁をする中で

    とはいえ、高市氏は粛々とコニタンの攻撃を躱し、あるいは確実に刺して居る印象です。
    問題なのは、マスゴミの切り取り報道での印象操作ですね。
    まあ、ソースを厳格化されたら困るのは彼らでもありますから……実際には、万一の時に彼らを守る法案でもあるはずなのですが。

    高市氏には、ここを乗りきって「この人あり」を示していただきたいと願うものです。

    • ああ、「苦しい答弁」というのは、野党から因縁を付けられ執拗で見当違いな質問を重ねられていることに対して、です。
      対応自体は毅然としていて、軸はぶれていない感じですね。

      ただ、流石に、売り言葉に買い言葉という感じの部分も見受けられます。
      野党は失言を狙っているだけに、自民党内部で擁護の姿勢が打ち出されないと、高市氏としても精神的に苦しいのではないかと。