気になって書きかけていたニュースだったが、リクエストがあったので少し予定を変更してピックアップしてみたい。残念ながら、深掘りするほどの知識はないので、ニュースをある程度集めてみた、程度の記事ではあるが、その点はご容赦を。
Artificial Intelligence just flew an F-16 Fighting Falcon for the US military
Updated March 03, 2023 05:45:49
While much of the public talk about artificial intelligence has been centered around ChatGPT, AI art, and whatever else is popular on TikTok these days, the U.S. military has quietly been developing intelligence that can pilot an F-16 in simulators. Now, the Department of Defense has taken the AI out of the simulator and made it work in a real F-16 Fighting Falcon.
The Mightyより
翻訳文が怪しかったので、原文を載せてみた。
無人機利用へ一歩前進
AI操縦の戦闘機
冒頭に引用した記事は後に言及することとして、日本語で紹介されているものを引用しておく。
AI操縦の戦闘機、合計17時間を超える飛行に成功–模擬空中戦も
2/27(月) 11:55配信
米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)は先ごろ、戦闘機「F-16」を改造して人工知能(AI)を搭載した可変飛行シミュレーション試験機(Variable In-flight Simulator Test Aircraft:VISTA)の「X-62A」を、複数回にわたり合計17時間以上飛行させたことを明らかにした。一連の飛行は、2022年12月にカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地で行われた。
試験中は、4種類あるAIアルゴリズムのいずれかが常にX-62Aを制御していた(ただし、非常時に備えてパイロットも毎回同乗した)。この試験では離着陸のほか、模擬戦闘任務としてドッグファイト(空中戦)も実施した。
Yahoo!ニュースより
さて、ここで注目されるのは、模擬戦闘任務の下りだ。
そう、JAMの仕業だ。違う。
冗談はさておき、記事で取り扱われているのは「VISTA X-62A」と呼ばれる完全自立型戦闘機のテストの話。
スカイボーグ・プログラムの実験機の1つで、有人機に同行して飛行するエアチーミングができる無人機として試験されている。
実験機として有名なのは寧ろこちらかな。

XQ-58A ヴァルキリーである。ステルス無人機で、2019年に初飛行を終えて、今もテスト飛行を繰り返している。こちらは完全な無人機で、人間を搭乗させるスペースは存在しない。
一方のX-62A VISTAの方は、F-16を改造して作られているので、複座型のコックピットが備えられている。

格好いいね!
自律飛行
興味深いのは、VISTAにはAIソフトウェアが実装され、ドッグファイトを含む自律飛行が可能であることが確認された点だ(注:これについては、違うとする記事もある。後述する)。
詳細は明らかにされていませんが、この数日間に渡る実験により、複数の飛行を行った結果、AIエージェントが本格的な戦闘機を操縦できることが実証され、貴重な実飛行データを得ることができたと国防総省は発表しています。
ACEプログラムのAIは実用化を目指して行われているプロジェクトで、2020年には、シミュレータ上での対戦でAIがベテランパイロットを破るなど、その進化が注目されています。アニメ『マクロスプラス』や『マクロスF』に登場する自律戦闘機「ゴースト」のような機体が現実的になり始めています。
乗り物ニュースより
アメリカ軍が年間25億ドル以上の費用を投じてこうした無人機の開発を続ける理由は、パイロットの損耗を抑える為だとされている。
創作上の話では、無人機だと人間の限界が戦闘機の運動限界となる現状を打破できるため、人間の操縦では太刀打ちできない機動をする戦闘機が登場する。が、現状では、まだその一歩目を踏み出した段階だ。
しかしそれでも、無人機でチーミングしての飛行が実現できれば、戦闘機に搭載できる武装を実質的に増やすことができることになるため、戦略の幅を大きく広げることにも繋がる。戦闘コストを下げることにも繋がるね。
また、危険空域に先行させてデータを収集するなどと言うことも考えられるため、パイロットの損耗を抑えることには貢献するだろう。
AECシステム
で、ちょっと面白かったのが、X-62Aに使われているのがAECシステムというAIだ。
それが冒頭の記事に言及されている。
By August 2020, the ACE system was flying AI-controlled F-16s against each other in simulator dogfights. Eight companies developed AI technology capable of air combat, and DARPA pitted each against one another. Maryland-based Heron Systems dominated the field, defeating each in turn. Eventually, Heron Systems’ AI graduated to flying against an experienced human F-16 pilot flying a similar simulator and defeated the human.
“This was a crucible that lets us now begin teaming humans with machines,” Col. Dan “Animal” Javorsek, program manager in DARPA’s Strategic Technology Office, said. “We hope to demonstrate a collaborative relationship with an AI agent handling tactical tasks like dogfighting while the onboard pilot focuses on higher-level strategy as a battle manager supervising multiple airborne platforms.”
In December 2022, the ACE developers uploaded a number of AI algorithm into a specially converted F-16. The test aircraft is called the X-62A or VISTA (Variable In-flight Simulator Test Aircraft). The X62-A is a modified, two-seat F-16 that can actually simulate multiple aircraft types.
~~対訳~~
2020年8月までに、ACEシステムはAI制御のF-16をシミュレーターのドッグファイトで互いに飛行させていた。8社が空戦可能なAI技術を開発し、DARPAはそれぞれを対戦させた。メリーランド州に本拠を置くヘロンシステムズは、この分野で圧倒的な強さを誇り、各社を次々と撃破していった。最終的に、ヘロンシステムズのAIは、同様のシミュレーターを操縦する経験豊富な人間のF-16パイロットと対戦し、その人間を打ち負かしました。
DARPA戦略技術局のプログラム・マネージャーであるDan “Animal” Javorsek大佐は、「これは、人間と機械のチーム化を開始するための試練だった」と述べています。”我々は、AIエージェントがドッグファイトのような戦術的なタスクを処理する一方で、オンボードパイロットが複数の空挺プラットフォームを監督するバトルマネージャーとしてより高いレベルの戦略に集中する協力関係を実証することを望んでいます。”
2022年12月、ACEの開発者は、特別に改造されたF-16に多数のAIアルゴリズムをアップロードした。テスト機はX-62AまたはVISTA(Variable In-flight Simulator Test Aircraft)と呼ばれる。X62-Aは改造された2人乗りのF-16で、実際に複数の種類の航空機をシミュレートすることができます。
The Mightyより
もともとはフライトシュミレーター用に開発されたAIで、訓練プラットフォームとしての利用がなされていたのだが、実際の機体にも載せちゃったという話らしい。
シミュレーターとしては、経験豊富なF-16パイロットを打ち負かすほどの実力があるらしく、それが機体に搭載されて離陸できるようになったら、ドッグファイトもできるよ、というのが今回のニュースになったようだ。
これが意味するところは、複座機でなくとも飛行サポートができるよ、ということになるのではないだろうか。
ドッグファイトはまだ?
さて、そんなわけで夢の広がるAIが操縦する戦闘機飛行のニュースなのだが、これは将来的に無人機同士が戦闘する世界に突入する、という話かというと、そこまでは計画されていない模様。あくまでパイロットのサポートがメインのようだ。
Skyborg is an autonomy-focused capability that will enable the Air Force to operate and sustain low-cost, teamed aircraft that can thwart adversaries with quick, decisive actions in contested environments. The program will enable airborne combat mass by building a transferable autonomy foundation for a family of layered, unmanned air vehicles. This foundation will deliver unmatched combat capability per dollar by lowering the barriers to entry for industry and allowing continuous hardware and software innovation in acquisition, fielding and sustainment of critical mission systems. During this effort, AFRL will prototype a suite of autonomy and unmanned system technologies equipped with capabilities that can support a range of Air Force missions.
~~対訳~~
スカイボーグは、自律性に焦点を当てた能力であり、空軍が低コストでチーム化された航空機を運用・維持することを可能にするものです。このプログラムでは、層状に配置された無人航空機のファミリーのための移植可能な自律性基盤を構築することで、空中戦の質量を高めることができます。この基盤は、産業界の参入障壁を下げ、重要なミッションシステムの取得、実戦投入、維持において継続的なハードウェアとソフトウェアの革新を可能にすることで、1ドルあたりの戦闘能力を比類なく高めることができます。この取り組みにおいて、AFRLは、空軍のさまざまなミッションをサポートできる機能を備えた一連の自律性と無人システム技術のプロトタイプを作成する予定です。
エドワース空軍基地のサイトより
実際にテストが行われている基地の説明でも、「空軍が低コストでチーム化された空軍機を運用・維持することを可能にするもの」と説明していて、人間のパイロットを代替するという事までは踏み込んでいない。
Skyborg will not replace human pilots. Instead, it will provide them with key data to support rapid, informed decisions. In this manner, Skyborg will provide manned teammates with greater situational awareness and survivability during combat missions.
~~対訳~~
Skyborgは、人間のパイロットに取って代わるものではありません。その代わり、重要なデータを提供し、迅速で十分な情報に基づいた判断をサポートします。このように、Skyborgは、戦闘ミッションにおいて、有人チームメイトに、より高い状況認識と生存能力を提供するのです。
エドワース空軍基地のサイトより
寧ろ、否定的ですらある。
そして、もう1つ気になった記載がこれ。
Though the AI has been used in simulated dogfighting, it has not been used to test air combat operations in real life – yet.
~~対訳~~
このAIは、ドッグファイトのシミュレーションには使われていますが、現実の空戦運用のテストにはまだ使われていません。
The Mightyより
途中で紹介した日本語の記事だと、ドッグファイトもできたぜ!凄いぜ!という内容になっているんだけど、冒頭引用の記事では、それを否定しているんだよね。
まあ、その内できるようになるのかも知れないが、今のところは「未だだ」と考えた方が良いのかも知れない。そして、現段階では自律飛行は出来ても、エアチーミングが可能になったとは書かれていないので、こちらも未だ発展途上だと考えるべきだろう。
それでも、爆弾投下などの単純任務なら遂行可能のような感じなので、確実にテクノロジーは進化しているね。その先に「戦争」があるのだとしても、こういった研究を進めることは大切だと思う。
え?ドローンで十分な効果が得られるから、無駄だ?寧ろそっちの方が安上がりだ?或いはミサイルに任せろ?その方が合理的だ?
ある局面では、おそらくそうなのだろう。しかし、戦闘において人間の判断が必要なケースというのは、この先も必要となる。そういう意味でも、是非とも研究を進めて欲しいものである。
コメント
木霊様、皆さま、今晩は
AIによる操縦、戦闘がパイロットによるそれよりも優れていると思える点は、「人間の限界」を超える事ができることだと思います。急旋回などでは大きなGがかかりますが、人が耐えることができるGには限界があります。実際、大きなGに耐える事が出来なくて失神したパイロットの話を聞いた(読んだ)覚えがあります。AIならば(コンピュータなので)Gの制限は設計次第で、大きなアドバンテージになると思います。実戦レベルで「使い物になる」のはまだ先でしょうけど(来週? 来年? 5年後? 10年後? 意外と近いかも知れませんね。)
かくして、戦闘はますます「コンピュータゲーム」になりそうですね。
こんにちは。横合いから失礼します。
無人機の最大のメリットは、
「気絶しない(パイロットの肉体限界がない)」
「怖がらない(自損を厭わない作戦をプログラム可能)」
だと思ってます。
現時点でまだまだよちよち歩きのAIであっても、「既に在る」経験=データであれば、あっという間に学習してしまうでしょう。
また、ディープラーニングなど最新のアルゴリズムは既にその中身は後解析不能と聞きます。
要するに、入力に対して期待する結果を得たとして、どうやってそこにたどり着いたのかが人間にはわからない。ので、昔のSFみたいな
「機械には『ひらめき』が無いから人にはかなわない」
ではなく、
「ヒトが理解出来ないロジックで結論出してくるからヒトはかなわない」
になるのも時間の問題かも知れません。
少なくとも、ヒトは、マイクロ秒単位で操縦舵面をコントロールすることは出来ないですから……
※「雪風」は、自律した知性体であっても、あくまで有人機(無人運用は可能)で、深井零とコミュニケートすることで自身を補完する「智恵」もあるので、お題の無人機達は「フリップナイト」位にしておきたいですね、あくまで個人的に。
※小説としての「雪風」の骨子は、その雪風も含めた「ヒト以外の知性体」と如何にしてコミュニケーションを図るか(往々にしてヒト同士も)が主題なので、続巻が待たれるところです(こないだ最新刊読んだばっかですが)
※機械知性体が「怖がらない」かというと実はそうでは無く、例えばロボット掃除機が階段の縁を検知して止まったら、それは「ロボットが階段から落ちるのを怖がって(落ちて故障することを避ける=怪我を恐れる)止まった」と解釈してもよいのでは?というのが小説「戦闘マシーン ソロ」で語られていたと記憶します。
※SF的命題としては、非常に興味のある問題です>機械が恐れる
七面様〉
コレはまた眼から鱗なコメです。とても勉強になります。m(__)m
アルゴリズムが高度に発達すると、後解析つまり、入力データーからどのようなロジックの経路で回答を算出したかが解らなくなる!と。
それは解る気がします。精神科病棟に務めていた時にDr.に聞いた話ですが……人類は1文中に12だか13だかの関係代名詞が入ると、その文(または会話の)「意味」を理解できなくなるらしいんです。これはサピエンスの脳の言語処理スペックを越えてしまうからだそうです。そのような場合、「意味を成さない」のか、はたまた「理解できない」のかすら判別がつかなくなると。そのような複雑な構造の言語でAIが思考?した場合、人類には解析不能になると。
それは「閃き」を容易に超えますね。マイクロ秒単位の操作も同じと思います。ニューロンの伝達速度には限界ありますし、神経は電気を起こす為に化学反応を用いてます。
その為にマイクロ秒単位だかで断層がある。我々は一貫した人格を有すると錯覚してますが、実は意識や人格はアナログな連続体ではなく、マイクロ秒単位(より小さいと想うけれど)のバラバラな情報を「連続した人格に基づく記憶」というフィクションで統合しているそうです。
そりゃON-OFFから光速で切り替わっているAIに勝てると思えません。
また「自衛」をプログラムされた機械が「予測」によって「恐怖」を持ち得ると仰るのも解るです。
我々はそれら「感情」を、消化器と神経から発す化学物質による「内分泌」で「感じて」いるので、つい機械には「恐怖がない」と考えるけれど、予測によって「恐怖」すると言う点では同じですね。
雪風については、たしか原作では第一部の後半には「パイロットが邪魔になってくる」展開であったと想うのですが。そのような段階に達すると「戦闘マシーンソロ」のような推察は成り立ちますね。
なんか「認知」の話になってきてしまってますが、いや、別な意味で非常に勉強になりました。ありがとうございます。
いや……まてよ?
だとしたら人の脳にチップをインプラントして、直接AIと乗り合わせるように人間の方を改造してしまえば良いのではないですかね?
肉体はサイボーグ化してしまえば良いかと。う~ん……これ以上を追求すると医療人としてヤバい領域になってしまうかなぁ。でもテクノロジーが変われば、社会も人の定義を変換せざる得なくなりますからね。
途中でネタとして挟んだ戦闘妖精雪風がまさにそんな話で、人間の限界を超える機動で戦うと。
ただ、戦闘がゲーム化するかどうかは、分からないですね。
デカいおもちゃで遊ぶ感覚で戦闘になるのかもしれませんが……、、「大戦略」みたいにコマンドバトル的に動かすのでなければ、なかなかゲームの感覚にならない気もします。
ドローンを操縦するオペレーターはPTSDになるという話もありますし、今後どうなっていくのか?はちょっと予想がつきません。
こんばんは。厚かましいお願いを叶えて頂き感涙です。いや〜面白い。夢ある記事でした。あげくに私のオタク趣味にまでお付き合い頂き(T_T)
で、ドックファイトは未だって話ですが、ゼロ戦の巴戦を脳裏に浮かべるからで、一撃離脱の米軍式のチーム戦を想定ならば、無人機を率いて編隊を組んだミッションが可能で、すでに「戦闘妖精」な感じが……絶対に格闘戦まで進化するだろうし。戦闘妖精雪風だって最初はパイロット乗せてJAMと戦ってたし。
それと「可変」の文字でピン!と来たのですが。前述しましたが私の兄貴分の御子息がF15操縦士でして、実験で可変飛行戦闘機の操縦したんですよ米国で。んで、「吐きました」って。Gスーツ着たスクランブル発進を多数経験の飛行士でコレです。むしろ今後の進化で「人には不可能な戦闘飛行」が可能になる想うです。ドローンはたしかに安いけれど、超音速で敵国へ潜入できませんでしょ?
音速で飛べるドローンなら、もう変わらないですし。なので役目としては無くならないと想う(想いたい!)んです。
いや夢のある記事で実に楽しかった😀
木霊様ありがとうございます。
読者諸兄のコメも激しく期待してお待ちいたします。宜しくお願いいたします。
戦闘妖精シリーズは、もう一度読み直したいなぁと、記事を書いていて思いました。
それはそれとして、BOOKさんが解説されていますが、恐らく、当面は一対一のドッグファイトくらいが関の山で、複数の機体を出しての戦闘というのは、技術的に難しいのではないか?というような気はします。
エアチーミングでも、ミサイルキャリアー的な運用はありでしょうが、ドッグファイトに持ち込まれると、なかなか厳しいかもしれません。
ただ、何れにせよ、無人機を飛ばす技術に一定の目途が付いたというのは、驚くべき進化ですから、今後、空戦の常識がいろいろ変わっていくのかもしれません。
木霊様 みなさま こんばんは
私もAIスウォームとか「完全無人戦闘機」言ってますがホントは問題山積、でもいま無理としても題材考えるのも面白くないかな?のコメントを
>このAIは、ドッグファイトのシミュレーションには使われていますが、現実の空戦運用のテストにはまだ使われていません。
故スティーヴン・ホーキング博士、イーロン・マスク氏等が警告していた問題はまだ解決していないからでしょう。
AIが人間の敵になる、ほどのことでなくちょっとした運用でもそれが「兵器」となると非常に難しい問題です。
単純化してカンタンなゲーム戦闘みたいなモノを例にあげましょう。
A.モンスターが現れた
B.戦う
C.逃げる
単なるAI使用ホーミング兵器(自爆ミサイル)ならAIの仕事は
A:センサ・画像認識 等、 B:うまく接敵して自爆する
でA->Bの間に判断はなく、更にB後の確認、勝利判定は人間の仕事
ところがこれが、自立ドッグファイト・チーミングとなると異常にハードルがあがる。
「勝利条件」が登場AIの仕事となる。
条件は「生き残り」or「敵より少ない被害」etc 等 複雑化うなぎのぼり
しかもB・C選択前にその判断が要求される。
具体的には例えば味方やや劣勢の場合
①加勢・援護し優勢化する
②援護し、味方を逃がす(殿)
③見捨てて逃げる
④味方を犠牲にして逃げる
と言った複雑多岐な選択枝があり、AIに必要なリソース、ハード・ソフト・学習の量が桁違いに上がる。
特に問題になるのが「学習コスト」 そもそもどんな教育が良いの? HAL9000は幼児教育からされてたけど、結局矛盾した秘匿命令の前に、鬱・神経症を発症し殺人まで
閑話休題
、今のAI/DNN(ディープニューラルネットワーク)例えば 囲碁世界チャンピオンを負かした Alpha-Go
(実は囲碁専用でなく汎用ゲームプレーヤーDNN、既にやや古典なのがこの世界の怖さ)
は逆説的ですが
物覚えが悪く学習が下手
え? それじゃ何で人間のチャンピオンに勝てるの?かと言えば、プロ棋士が50回生まれ変わった分ぐらいの試合経験をすぐ積むから、という説もあり(カウント不可能に近いので)
しかし別の実証があらわれてる
「実験室内で培養した人の「ミニ脳」にゲームをプレイさせることに成功、AIよりも速いわずか5分で習得」
ttps://gigazine.net/news/20211221-human-brain-play-pong-ai/
この培養脳細胞:本物ニューロン・コンピュータは卓球ゲームの「PONG」を10数回の試行でプレーできるようになる。
しかし同じことをAlpha-GO(ディープニューラルネットワーク、偽ニューロン)にさせるとと5千回以上かかる。
何が言いたいか。 要するに少し上に書いた①~④を勉強させるのに、DNNはまだまだバカ
教育するには気の遠くなる回数させる必要があるし、効果も実証されていない、そもそもどんな教材でどうやって学習し、効果をどうやって実証する?
しかも恐らく ③見捨てて逃げる ④味方を犠牲にして逃げる が一番少リソース。
国民10万人?を犠牲に真っ先に逃げた大統領とか、その場でゴマカシテ、息を吐くように嘘をつき約束破って裏切るとか、どっかでよく聞くAI兵が一番カンタンに出来そう。
現状モラル教育みたいなAI学習って恐らく無理。あと数回以上のAI技術のブレークスルーが必要に思われる。
、、、いや既に量子ニューラルネットワークでブレークスルー出来たとか発表も結構あるにはあるが、かなりの割合がAIによって齎された、なぜか出来た。理論裏付けはこれから、、、、恐ろしい世界
結論1.
とにかく妨害にめげずにリモートコントロール失わない、非自立兵器の方が恐らく100倍現実的
結論2.
人命が安いシナ・ロシアなら細かい判断すっとばして早くに実用化/世界のディストピア化が早いだろう
だから米国がシナを半導体兵糧攻めしていること自体は正解。
ただし、去年7月にはこっそり技術がインテル越えしてたかものSMIC
ttps://gigazine.net/news/20220722-china-smic-chip/
が、既につぶれかけ
ttps://toyokeizai.net/articles/-/652953
も、ちょっとシナが日本ABCD包囲陣みないなヤケクソになりそうでコワイ。
すなわちX62-Aは、とにかく解らないことだらけなので、少しでも現実に近い場面でデータを取りまくるのが主目的なのかと、、、
BOOK様こんにちは。
う~む……確かに自爆ドローンには迷う選択肢は無いが、無人戦闘機となると「判断」が必須で、では何を以て「正解」となすのか……という「判断以前の認知」が問題になるわけですか。確かに。
最近話題のChatGPTとの比較で、つい先に「意識が芽生えた?」と話題になった
Googleの「ラムダ」も、蓋を開けると「良くできた辞書」だった事が解りました。その上を行ったChatGPTも、あたかも意識(自律的な判断力)があるAIが書いたかに見えるが、その学習過程を観ると「やはり辞書」なのが解ると。
そこを言うと「そもそも意識は判断をしていない」=「我々は自己決定していない」という認知心理学の最前線に行ってしまいます。あぁ、我々が何かを決定しアクションに出る時に、和我々の脳裏に「判断結果・決定」が浮かぶ前に、体がすでに動いてる…という実験結果ですが。
蛇足で言えば、意識は「判断や決定」に関与しておらず、潜在意識が決めている。意識は記憶(記録)する為に、あたかも「自由意志で決定した」という「夢」を観ているだけなのだという。
つまり、我々は自分が考えて、どう情報を処理して決定しているのか?未だ解ってないんですよねぇ。
しかし、だからこそ、この種の自律戦闘機を開発し続ける事が、軍事いがいの産業や文化を発展させる原動力になると思えるんですよを
という理屈を付けて、多難でも無人戦闘機の開発は続けて欲しいなぁ……と。
でも根本的な疑問の提示、とてもスリリングでした。BOOK様ありがとうございます。では。
因みになんですが、最近に米国防省が認め始めたUFO問題をどう思われます?
明らかに従来からの可変航空機とは異なる「動き」してますよね?
音速から急停止したり……
戦闘機や護衛艦の捉えた映像を米軍は認めて公開している。
じゃあエイリアンクラフトかと言うと、 私や「コンピュータウイルス兵器」による「フェイク映像」だと想うんですよ。だって記録を撮ってるのが全て最新鋭の電子武装した艦や航空機ですもの。どのようにハッキングして侵入するのかは?ですが、米中露の間でサイバー兵器による「神経戦」が継続していて、
「お前らのシステムに侵入できるぞ」という牽制合戦の結果が、あのようなエイリアンクラフトぽい映像になってるだけだと想うんですね。
知人の防衛医大卒の外科医さんは、反重力技術の実験だと申してましたが、そんな兵器があるならば、少なくともロシアも似たようなモノを持っていそうなものです。冷戦下の軍事技術競争は米ソは同レベルでしたし、そのような未来技術があるのならば、それは冷戦時代からの技術的な蓄積としか思えません。基礎技術はロシアにも残ってるはずで、アメリカだけが握ってるとは思えないんですね。
詳しく解説をありがとうございます。
AI技術というか、ディープランニングによる条件分岐判断での運用なんでしょうね。
したがって、選ぶべきコマンドが少ない運用には有利。だからこそ、ドローン戦略が今後重要になっていくような気がしています。戦闘機の無人機はその先の技術なんでしょう。
現状で有力なのは、パイロットの補助的な運用だと思います。すでに自動運転がある程度できていて、オートで離陸や着陸が可能となっていますから、その辺りのサポートや、パイロットがブラックアウトした、或いは空間識失調に陥った場合に、制御を奪って機体コントロールをする、なんて技術は直ぐにでも実用化されそうな気がします。そして、空母への着艦や発艦の精度もぐんと上がるのでしょう。
https://www.gizmodo.jp/2011/03/x-47b.html
条件さえよければ、10年前くらいからの技術みたいですし。
F/A-18辺りには「PLM:Precision Landing Modes」という、発着艦サポート技術が搭載されているみたいですし。