【岸田外交の失敗】岸田政権、対韓政策でも迷走

外交

ダメだなこの政権。

政府、韓国向け輸出の厳格化解除へ 近く2国間協議

2023年3月6日 15:19 (2023年3月6日 19:27更新)

政府は韓国向け輸出管理の厳格化を解除する調整に入った。韓国政府は6日、日本による厳格化措置を受けて進めてきた世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きを中断すると発表した。経済産業省はこれを踏まえ近く韓国との局長級対話を開くと明らかにした。提訴の中断で協議再開の環境が整ったと判断した。

日本経済新聞より

日本経済新聞が暴走しているだけなら良いんだけど、どうもそうではなさそうだ。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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日本政府のメッセージの出し方としておかしい

韓国に対してだけ厳格化したわけではない

いちいち今更この件を蒸し返すの馬鹿馬鹿しいのだが、2019年7月の決定は、あくまで輸出管理をしっかりやってください。韓国君はできていないから、しっかりやってね、程度の話だったのだ。

それが、何か韓国に対する輸出制裁とか、そういう話にすり替わってしまったけど、韓国が声高に叫ぶ一連の歴史戦の話は全く別の話。

こちらの記事で言及したんだけれども、同じ次元で話をすべきネタではないんだな。

話をややこしくしたがる韓国

で、日本経済新聞はさらにこう続ける。

2019年7月、当時の安倍政権が軍事転用リスクのある素材を韓国に輸出する際の優遇策の見直しを決めた。経産省は「19年7月以前の状態に戻すべく、2国間の協議を速やかに行っていく」と説明した。輸出管理を巡る日韓の政策対話が再開すれば、20年3月以来3年ぶりとなる。

政府は19年に半導体生産に不可欠な「フッ化水素」や「レジスト(感光剤)」、有機ELパネルの保護部材に使う「フッ化ポリイミド」の3品目で輸出案件ごとに個別審査を求める対象にしていた。それ以前は企業が一度許可を取れば一定期間、個別審査なしで輸出できる「包括許可制度」を使うことができた。

軍事転用の恐れが低いとされる製品を自由に輸出できる「グループA(旧ホワイト国)」の対象国からも韓国を除外していた。

韓国政府は元徴用工の日本企業への損害賠償請求を認めた韓国最高裁判決を念頭に「経済報復だ」と激しく反発。19年9月には日本側の措置が不当だとしてWTOに提訴していた。

日本経済新聞より

輸出管理に関して、韓国に輸出する際の優遇策の見直しを決めた後に、日本と韓国とのあいだで協議をした。

具体的には2019年7月から2020年3月まで。しかし、議論は平行線で、2019年9月には韓国がWTOに提訴する始末。

もはや話し合う気にすらなかったことがこの記事からも見て取れる。

記事には書かれていないが、2019年7月前にも輸出管理が的確に行われているかに関して韓国側に協議を求めていたが、数年間協議は行われなかった。韓国は意図的に無視をしたのである。

ムン君の大統領就任が2017年5月10日。それ以降、韓国の輸出管理は悪化の一途をたどった。そして、その時点から2019年7月まで協議が行われなかった。

誰が、何をしたかったのか?というのは見て取れる。憶測の域を出ない話ではあるが。

輸出管理は改善したのか

さて、そうなった場合に、政権が変わったら輸出管理の問題が改善するのか?といわれれば、おそらくはするだろう。

日本側は元徴用工問題とは別問題だと説明し「韓国側の輸出管理体制に不備がある」などと主張してきた。日本側は韓国側の輸出管理の体制が改善しているかを見極める。

輸出管理のための人員増強ができているかや、軍事転用可能な部品や素材を韓国が輸出する際の審査体制である「キャッチオール規制」を整えているかを確認し、措置を解除するか判断する。

日本経済新聞より

だが、WTOに提訴したのだから、「それを取り下げたら協議するぜ」というのは、日本政府の立ち位置もかなりおかしい。

出るとこ出て、とことんやれば良いのである。

ついでに言えば、韓国が日本から海産物を買うことを止めていることなど、韓国の貿易に関して公平性があるかといえば、どう見てもあるようには見えない。

WTOでしっかりやって、決着を付ければ良いのである。

その上で、輸出管理体制の評価というのは時間をかけて行うべきで、なぜ、韓国だけ特別扱いをしなければならないのか理解できない。そもそも、アジアの国で優遇措置をとっていたのは韓国のみ。現状では一国もなし。信頼を勝ち取るためには、長い時間がかかる。

首脳会談の調整へ

さて、やることなすことぐずぐずしている岸田氏だが、首脳会談の調整は素早かったようだ。

岸田首相 韓国ユン大統領との首脳会談を調整へ

2023年3月6日 19時32分

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国政府が解決策を発表したことも踏まえ、岸田総理大臣は、来週後半にも尹錫悦大統領と首脳会談を行うことができないか調整を進めています。

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国政府は、裁判で賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある財団が原告への支払いを行うとする解決策を発表し、岸田総理大臣は、両国関係を健全な関係に戻すものとして評価する考えを示しました。

NHKニュースより

馬鹿なの?

ぶんぶん尻尾を振っている様子を見せてどうするの?

岸田総理大臣は、総理大臣官邸を出る際、記者団から韓国が発表した解決策で、不可逆性は担保されるかと問われ「韓国政府側もさまざまな努力を行っている。これを契機として措置の実施とともに日韓関係を強化し、力強く進めていくことにつながることを期待している。そのためにもユン大統領との間に緊密に意思疎通を図っていくことは大事にしたい」と述べました。

NHKニュースより

そして、「ちゃぶ台返し」があるのか?という質問に、「努力していく」って。……だめだな、この総理大臣。

林外相、日本企業の自発的寄付を容認 元徴用工問題

2023年3月6日 12:45

林芳正外相は6日、韓国政府が発表した元徴用工問題の解決策について「非常に厳しい状態にあった日韓関係を健全な関係に戻すものとして評価する」と述べた。日本企業による自発的な寄付活動は「政府は特段の立場を取らない」と語り、容認する姿勢を示した。

日本経済新聞より

自発寄付を容認って、その前提として「条約に反しない限り」ということでしょうよ。何か、日本企業に積極的に寄付をしていって欲しいというような意味にとれる発言を出すのはどうなのか。

本当に、日本の外務大臣なのだろうか、この人。

繰り返し言うが歴史問題と輸出管理の問題は別

何度も書くのも馬鹿馬鹿しいのだが、あくまで輸出管理の問題は、韓国の輸出管理体制の問題であるので、2国間協議を繰り返しながら韓国側が改善していくのであれば、それで解消する可能性がある。

今回の「徴用」の問題は別。

そして、日本が朝鮮半島出身の人々を徴用したことは合法であった。今の倫理観で考える必要は全くなくって、当時、合法であったのだから、何か問題になる話ではない。

更にその上で、日韓関係のそれまでの債権は日韓請求権協定(昭和40年)によってお互いに放棄したのだから、今更言われてもそれは韓国政府が韓国国内で解決する問題である。今更日本に言われても困る。

そういった一貫した態度を貫くことこそが日本の国益に資する話となるのだ。政治的な駆け引きの材料に使ってどうする。

フォトレジスト・フッ化水素など4年続いた日本の輸出規制も解除へ

2023.03.07 06:37

尹錫悦政権が強制徴用問題解決策を発表したことで4年近く続いた日本の対韓輸出規制も解消手続きに入った。韓国政府は日本と早期に協議に乗り出す一方、これまで進めてきた世界貿易機関(WTO)の紛争手続きを中断することにした。産業通商資源部は6日にこうした内容を発表し、日本の経済産業省もこれに呼応する内容を明らかにした。

中央日報より

ほれ、メディアを使って韓国政府は外堀埋めにかかっているぜ。完全に岸田外交は失敗だ。

追記

経産大臣が慌てて会見を開いたようだ。

言っていることは真っ当だし、日本国民の求めていることでも、従来からの姿勢を貫くことでもあるので、それは良い。

問題は、韓国に先手をとられたことなんだよね。予想できたことだから、しっかりと釘を打っておくべきだった。メディアを使って搦め手でも攻めてこられているのだから、司令塔の岸田氏がそこをしっかりとアナウンスするのがまず第1で、外務大臣が問題の切り分けをしっかり示すことが次善の策。

経産大臣が出てくるタイミングは、外務大臣と総理大臣の後であったことは、序列の面で仕方がない部分はあると思う。思うんだけど、それで後手に回っては仕方がないよ。

韓国はコレから既成事実化を狙って、色々な手を打ってくる。特に日本のメディアを使った搦め手には注意すべきだろう。アメリカにもきっちりと釘を刺しつつ、対応できるようにさっさとメッセージを打ち出して欲しい。

コメント

  1. このバカはチャブ台返しについて「仮定を前提とする話にはお答えできない」と言いました。過去の前例から何度も煮え湯を飲まされ、当然に考え得る可能性についてコレです。無責任極まりない。
    それで努力するか?
    オメーが努力する問題じゃないから聞かれてるんだろ? こういう目先の支持率だけ考えてるアホだから銃殺ものなんですよ。もしも繰り返しになったら責任をどう取るのか明確にしてから動けや!
    そして確実に、事が繰り返された時に、岸田は頬カムリして無かった事にする。絶対に。はっきり言って韓国は北朝鮮よりたちが悪いけれど、岸田も同類。
    こいつ何処の国の首相なんでしょう?

    • 岸田氏が、どこまでを想定してアナウンスメントしているかは不明なんですが、説明は下手くそですよね。
      全体的に見て、まだちゃぶ台返しを喰らった、というところまでは言っていないように見えます。
      でも、答弁が安全運転過ぎて判断し難い。

      これが有事のトップとなると、混乱しそうですね。
      実際のところ、国際情勢はもはや有事という状況を迎えそうなんですが。

  2. 岸田首相を見ていると、義父の宮沢元首相を見ているようだ
    振り返ると、日・韓歴史問題のケチのつけ始めがこの人のとき
    周りに翻弄されて終始迷走 宏池会系列はいつも致命的な失敗をする
    いまでは自民党の主流派も結束なく、その勢いはいまは昔
    自民党が虚勢を張っていられるのも、野党が圧力団体にすぎないから
    そのうち自民党もいまは昔になりそうだ

    • 迷走しているかどうかまで断言できないんですが、迷走しているように見えるところが拙いですよ。
      政治信条が不明確で、国家観を持っていないように見える。
      結構色々チャレンジしているようなので、評価すべき部分もあると思うんです。でも、いつも不興を買っちゃいますよね。

  3. 多く言われていて今更自明の理だと思ってたけどキシダ・リンは解ってない?

    今韓国をグループAにすると
    今年10月には「日本が米国から制裁を受ける」
    一大事なのだが、

    キシダ・リンが「国賊」になるに止まらず、日本がFOIP、西側の敵認定される一大事!

    キシダ・リン・害務省、解ってないなら無能、確信犯なら国賊、即座に辞任してください!

    「理由」
    そもそも何故「今のタイミングで」韓国が輸出管理優遇を求めているか?

     同じく日本のレジスト(世界シェア9割)が必要な台湾;グループCより 韓国は優遇されてるグループB ちっとも困ってるわけがない。

     考えられる理由はほぼ1つ。グループAになり、米国Chips制裁期限:2023年10月:後は、サムスン・SKのシナ工場に日本製素材・装置を密輸するため。

    このロジックで行くと今年10月には「日本が米国から制裁を受ける」ことになる。

    「補足」

    韓国に約束を守らせる方法:アメがだめなことは長年の歴史が証明している。必要なのは「ムチ」日本が実質とれるのは「経済制裁」。これを発動するぞと言ってる事質を無効化する韓国の代位弁済はそういう陰謀に乗るのは愚か。

     今するべきは現状「経済制裁」は韓国が約束破っても発動しにくいので、これを規定する「外為法第10条第1項」の小改訂。

    (出展:新宿会計士さん:https://shinjukuacc.com/20211118-01/)一読おすすめします。

    外為法第10条第1項の冒頭の文に続き「」の文を加えれば良い。(新宿会計士さんのところでは下線)

    我が国の平和及び安全の維持のため、「国際法秩序の維持のため、我が国の利益を保護するため、その他これらに類する事情として政令で定める事実に基づき」、、、

    • 新宿会計士さんの所は、拝読させて頂いていますから、ご指摘の記事ももちろん読んではいました。
      ですが、その当時はピンとこなかったんですよね。ああ、そういう方法もあるのか、くらいで。

      ただ、改めて読んでみると、何故この時点で外為法の改正をやらなかったんでしょうかねぇ。
      尤も、ご指摘の「国際法秩序維持のため」というのは解釈による部分を大きくするために、野党の反対は必至。今となっては通すことは難しい改正案になってしまったのが残念であります。