【コップの中の戦争】コニたんのロジックと高市氏が賭けた議員辞職

報道

ばかばかしいネタだけど、軽く触れておく。

高市氏、捏造でなければ議員辞職 立民公表の放送法解釈変更図る内部文書

2023/3/3 14:30

高市早苗経済安全保障担当相は3日の参院予算委員会で、立憲民主党の小西洋之参院議員から平成26~27年に安倍晋三内閣が一部の民放番組を問題視し、放送法が規定する「政治的公平」の「解釈変更」(小西氏)を試みたことを示す総務省作成の内部文書があるとの指摘を受け、自身の言動に関する記述を「捏造文書だ」と否定した。高市氏は当時の総務相だった。捏造でなかった場合、閣僚や議員を辞職する考えも示した。

産経新聞より

メディアは「高市氏のクビがとれる!」と大騒ぎしているようだが、モリトモ問題の時に安部氏が言った発言と似たような流れに持ち込みたいらしい。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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馬鹿騒ぎは国会の予算委員会で行われている

閣僚や議員を辞職するか

売り言葉に買い言葉か。喧嘩するなら、「オマエもクビ賭けるんだろうな?」くらいのことは言うべきだろう。

高市氏は「放送法について私は安倍氏と打ち合わせをしたことはない」と明言。小西氏は「捏造の文書でなければ閣僚や議員を辞職するか」とただしたが、「結構だ」と応じた。松本剛明総務相は文書の正確性について「精査しなければならない事項がいろいろある」と述べた。

産経新聞より

何かの怪文書を手に入れてしまった小西氏(こにたん)だが、問題の文書は平成26年当時首相補佐官だった礒崎氏などの発言が纏められた文書のようだ。

なるほど、こんな文章をA4で計約80枚分も手に入れて、喜んでしまったらしい。

しかし、文書は「取扱厳重注意」と記されているモノも含まれている。一部、「厳重取扱注意」などと書かれた意味不明な文章もあるようだが、それはさておき、偏向報道をするメディアに対して、問題意識を持ったというような内容であったとされている。

放送法4条1項2号

ところが、その内容についてはさほど問題があるとも思えない。

(国内放送等の放送番組の編集等)

第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。

二 政治的に公平であること。

三 報道は事実をまげないですること。

四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

放送法より

放送法では、国内放送など、放送番組の編集に当たって、「政治的公平性」(放送法4条1項2号)を担保せよという内容になっている。

正直、こうした内容は法改正して削除してしまい、この放送局はどんな政治姿勢を採っているかということを明確に打ち出すべきだと思う。

ただでさえ、ネットなどで検証されてしまう時代である。スタンスを明確にしてくれた方が、観る方としても混乱せずに済む。

それはさておき、問題だとされる部分は、政府解釈の部分のようだ。

総務省は従来、政治的公平に関し「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断する」との解釈だったが、高市氏は27年5月に国会で「一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」と発言した。

産経新聞より

放送法4条1項2号の解釈を巡り、放送事業者の番組全体で見るのか、一つの番組でも極端な場合は注意するのか、という点で意見が変わっているとされている。

文書は、礒崎氏が総務省幹部に対し、政治的公平性について解釈の追加を求めていく経緯とされる内容が、礒崎氏や総務省幹部らの発言などとして記されている。特定の番組名を挙げたやりとりもある。小西氏はこの点を問題視し、岸田文雄首相に「個別番組を狙い撃ちする目的で放送法の解釈がつくられていいのか」などと見解を求めた。

だが、首相は「そういった発言が本当にあったかどうか確認できていない」「正確性や正当性が定かではない文書について何か申し上げることはない」などと繰り返し、正面からの答弁を避けた。

朝日新聞より

この点で、特定の番組をやり玉にあげるような意図があったのでは?というのが小西氏の言い分のようだ。

高市氏は何を否定したのか

高市氏は、小西氏の質問に対して「放送法について私は安倍氏と打ち合わせをしたことはない」という答弁をした。そして、「その文章は捏造ではないか」と。

これに対して、小西氏は議員辞職を賭けろと迫ったのである。

ここで問題になるのは、小西氏は「資料として提出した文章が捏造だったら」と仮定しているのに対し、高市氏は「放送法について安部氏と打ち合わせたことはない」という点を否定して、だからその内容は捏造だとしている。

……同じようで、その意味は随分と違う。

小西氏が真っ当な感覚の持ち主であれば、高市氏の主張を正確に汲み取るだろうが、おそらくそういったことはしない。

文書にはこれに先立つ27年3月に安倍氏が「政治的公平の観点から現在の番組にはおかしいものがあり、現状は正すべきだ」と発言したとの記載のほか、安倍氏と高市氏が電話でやり取りをしたとの記述もあった。

産経新聞より

困ったことに、問題の文書を作ったであろう官僚は、必ずしも正確に文章を作るわけではない。いや、議事などは正確に作るのだろう。だが、これは単なるメモで、伝聞なども含めた内容になっている。事実でない内容が含まれることもままあるとされている。

実際に、モリトモ問題の時にはそんな話が膨らんで、「安部氏に指示された」と大騒ぎになったが、そんな実態は結局確認されなかった。

そもそも、そうした言った言わないの話は立証することが極めて困難なのである。でも、小西氏は、「捏造だったら議員辞職しろ」と迫った。でも、それが「捏造かどうか」「本当にその発言があったのか」を証明するのは小西氏なんだぜ。

何か、Twitterで、あれは本物だと吠えているが、その中身が本物とは限らない。それをどうやって証明するつもりなんだろうな。

そして、読んでいただければ分かると思うが、はっきり言ってどうでも良い話なのである。あれが本物であろうと偽物であろうと。予算委員会なんだから、予算の話をしろよ。

なお、小西氏、「取扱厳重注意」の内部資料をネットにあげちゃったが、それ、法律に触れない?国家公務員法違反(秘密漏洩)になったりしないか?

追記

高市氏が会見を開いていたので、追記しておきたい。

高市氏「不正確と確信」 放送法巡る文書

2023/3/7 11:19

高市早苗経済安全保障担当相は7日の記者会見で、平成26~27年に安倍晋三内閣が一部の民放番組を問題視し、放送法の「政治的公平」の解釈変更を試みたことを示す総務省の内部文書があると立憲民主党所属議員が訴えていることに絡み、当時の総務相として「内容が不正確であると確信を持っている」と改めて主張した。

一方、松本剛明総務相は7日の記者会見で、文書が総務省が作成した行政文書であると認めた。

産経新聞より

内容が不正確である、内容が捏造されたモノだ、というのが高市氏の主張であり、総務省は「あ、それ、うちが作った奴だ」と認めたらしい。

……ん?こにたんもセーフ?いや、漏洩したのは拙いという点は変わらないか。やっぱり、コップの中の戦争である。

話を大きくしようとして必死だな。

追記2

さて、文章は存在することが確認された。

では、この分量の文章を一議員が入手可能であったことは、果たして問題視されないのだろうか?池田氏のTweetには同意できないことも多いが、コイツはちょっと言い逃れできないのでは。

もはや、高市氏の発言内容が「事実だ」と認定する方法は極めて難しくなっている。文書作成者を呼び出して国会答弁させるという方法もあるのだろうが、文章の内容を読むと、「どのように情報を入手したのか」が、明らかにされていない。

それが明らかになってしまうと、これまた別の問題が出る。小西氏にとって、かなり危険な山になってきたぞ。

追記3

さて、大体話の方向性は分かってきたので今一度整理しておきたい。

放送法「行政文書」、政府認める 立民・小西氏の資料と同内容―野党、高市氏辞職を要求

2023年03月07日20時22分

総務省は7日、安倍政権下で作成された放送法の政治的公平性を巡る首相官邸とのやりとりを記した内部文書を公表した。立憲民主党の小西洋之参院議員が官邸側の圧力を示すものだと主張して公開した資料と同じ内容で、「行政文書」だと認めた。

時事通信より

先ずは、行政文書の定義から。

行政文書の定義 「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう(法第2条第2項本文)。

厚生労働省のサイトより

職務上作成、又は取得した文書等であれば、何でも行政文書になる。一般企業で例えると、社内回覧用に作った文書であっても「行政文書」だ。

それに正確性が期待できるのか?といえば、まあ、人によるとしか。

高市氏が指摘している点は、「私と安部さんとの電話の内容が正しくない」「そもそも、放送法の件で電話したことはない」とし、故に内容が正しくない、捏造だ、ということ。

小西氏の主張する問題点は、放送法の解釈の変更を安部氏と結託していたという話で、もしそれが仮に本当であったにせよ、特に問題とはならない話。

そもそも騒ぐネタとしては筋が悪いのである。「これで高市氏を仕留められる」とか思ってしまったのかも知れないが、高市氏を攻撃できると勇んだメディアも、そろそろ旗色が悪い。

コメント

  1. こんにちは。

    https://news.livedoor.com/article/detail/23826040/

    >松本剛明総務相は同日午前の会見で、総務省の行政文書であることを認めた。

    総務省内に腐ったヤツがどれほど居るのか。
    総務相自身も……と思ったら、何だこいつ、民主党上がりじゃないですか。
    本当に岸田内閣は、クズしかいないですね……

    • 総務省は認めましたねぇ。
      ただ、内容の正確性を担保した話ではないので、「官僚が嘘をついているか」という話に終始することになるかと。

      なお、文章内容をしっかり読み込むと、微妙なラインではあるんですが、高市氏の発言とすることにはちょっと無理がありそう。
      なんか、安部氏と高市氏でそんな話があったみたいだよ、という伝聞をメモしただけの文章ですから。

      • 小西氏、というか反抗勢力勢は、
        「総務相が認めた!」
        を旗印に攻める所存で、マスコミも同調しそうですが、問題は「書いたのは総務省」であるか否かよりも「内容が正しいか」であって、またぞろ「論旨のすり替え」が起きてますね。

        日付の入ってない文章など、公的機関の「紙と鉛筆」で書かれてても証拠能力のかけらもないのですが……