韓国ヘリ、無人機撃墜訓練で弾を当てられず

陸軍

あー、ほっこりニュース?

仮想“北朝鮮”無人機…韓国ヘリ、300発撃ったが当てられない

2023年2月16日 5:00 

韓国軍合同参謀本部が先月5日、忠清南道保寧所在の大川射撃場で「空中戦力統合実射撃訓練」を実施した。北朝鮮の小型無人機と類似した大きさの無人標的機を飛ばし、実射撃訓練を進める過程で「ハードキル」(物理的)方式のヘリコプター・戦術統制機の機銃射撃で、無人機を当てるのに困難を経験したという。

AFPより

何で、大砲でハエを落とすような真似をするのだろうか。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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打ち落とせない無人機

北朝鮮の無人機

さて、去年末の話になるが、北朝鮮から5機の無人機が相次いで韓国側に飛来して、偵察して去って行く事件があった。

このブログでも幾つか記事を書いたが、飛来したのは過去のものと同じタイプであると言われている。

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こうやって見るとまあまあデカいが、所詮はおもちゃの延長線上にある機体である。

支那が運用するデカい気球よりは脅威度は低いものの、爆弾を抱えて飛ばれるとちょっと洒落にならない。

実際に、中東やシリア、ウクライナなどでは無人機でのカミカゼアタック戦法が採られていて、対応に苦慮している実態があるので、韓国としても放置できる話ではない。

休戦協定に違反

流石に、あっちこっちに訴えて、「なんとかしてくれ」と泣きついた模様。

北朝鮮無人機5機の韓国領空侵犯 国連軍“休戦協定に違反”

2023年1月26日 18時46分

先月、北朝鮮の無人機5機が軍事境界線を越えて韓国の領空を侵犯したことについて、国連軍は1953年に結ばれた朝鮮戦争の休戦協定に違反するという見解を示しました。

先月26日、北朝鮮の無人機5機が軍事境界線を越えて韓国の領空を侵犯し、このうち1機は首都ソウル北部の上空まで飛来したあと、北朝鮮側に引き返しました。

NHKニュースより

一応、国連軍から休戦協定違反の発言をもぎ取ったようだ。とりあえず、アメリカには「敵国が休戦協定違反してくる」と認識して貰い、注意を向けて貰うことで、安全性を高める狙いなのだろう。

ただ、アメリカとしては、正直、「関わりたくない」というのが本音だとは思うんだが。

実際に、無人機が飛来したくらいではアメリカ軍は対応しないと思われる。有事であるという認定をすればアメリカ軍も動くのだろうが、そういう話ではないしね。

そうすると、韓国軍が独自に対処する必要がある。

100発撃って打ち落とせず、300発撃ってみたが

で、前回は戦闘機とかヘリコプターとか動員して、5機の無人機を追いかけたんだけど、結局、撃墜すること叶わず。

冒頭の訓練では、300発費やしたそうな。

訓練には仮想の敵無人機と陸軍のAH-1S「コブラ」や500MD「ディフェンダー」ヘリ、空軍KA-1戦術統制機などが参加した。標的に使われた無人機は昨年末、ソウル・龍山(ヨンサン)一帯の飛行禁止区域(P73)を侵犯した北朝鮮の小型無人機(時速約100キロ)より速い時速約150キロで射撃場上空を飛行した。

コブラヘリコプターはKA-1が把握して伝達した標的情報を基に3回にわたり計300発の機銃射撃を実施したものの、1発も無人機に当てられなかったという。

コブラヘリとKA-1が実施したのは「リード射撃」で、動く目標に当てるため、その進行方向を推定して撃つことをいう。予備役陸軍中将によると、空中戦力のリード射撃で敵小型無人機を当てるのは、ゴルフのホールインワンと同様、難易度が高く、「リード射撃では事実上、敵小型無人機を当てられないと見るのが正しい」(同中将)という。

AFPより

……難しいのは最初から分かっていたんだよね?それでもやってみるんだ。

韓国軍は、北朝鮮の無人機探知資産やソフトキルをはじめ、レーザービームなどハードキル対応戦力の確保や関連研究に、今年から5年間、計5600億ウォンを投資する。それまではコブラヘリやKA-1などの従来の戦力が、北朝鮮の小型無人機に対応しなければならない。

AFPより

どうやら、新しい兵器を開発するまでは、コレまでの兵器で対応する必要があって、それでやってみたけどダメだったと言うことらしい。

いやー、別の方法を考えようよ。

流石に、実戦でもダメだったし、訓練でもダメだったことは分かったんでしょ?だったら、この路線はもうダメだよね。そもそも、2mそこそこの動く的に数km先から当てようってのが無理なんだって。

イスラエルの防衛兵器が欲しい?!

そういえば、コレに関連してイスラエルの「ドローンドーム」を買うとか言う話もあったっけ。

無人機を捕まえるイスラエル「ドローンドーム」、韓国で関心事に

2023 年 2月 7日 (火)

北朝鮮の小型無人機が昨年末、ソウル上空に侵入して以降、韓国内外の防衛産業企業で開発中、すでに開発した対応装備に関心が集まっている。

無人機探知・識別システムや、ソフトキル(非物理的)・ハードキル(物理的)などを活用した迎撃システムなどだ。

イスラエル国営防衛企業のラファエル社が作った小型無人機対応システム「ドローンドーム」もその一つだ。ラファエルはイスラエルの防空システム「アイアンドーム」を開発した企業だ。

KOREA WAVEより

ものがあるなら、買ってきて試せば良いんだけど、どうやら冒頭のニュースを読む限りは韓国は国内開発するつもりらしい。

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ちょっと前までは、「アイアンドームが欲しい!」とか言っていたが、今回は「ドローンドームが欲しい」という話になった。あ、両方とも国内開発の方針みたいだけどね。

ただ、この手の兵器を導入したとして、どの部隊が運用するのか?という問題は出てくる。冒頭のニュースでも、「別途の兵器体系を作るのは意味が無い」などとしてその可能性を否定しているが……。

その前提として、5年で5600億ウォン投資して兵器開発するという話があるらしいんだな。

えー?「やっぱり開発できませんでした」とかならない?

コメント

  1. こんにちは。

    ……そりゃ、本来対地目標用の機銃ですから……
    対空用のファランクスはもとより、M167 VADS
    https://ja.wikipedia.org/wiki/VADS
    だって、最大で毎分3000発。短銃身のアパッチのチェーンガンはもとより、コブラのガトリングだって、あれは毎分650発。普通の機関銃と変わりゃしません。
    照準器だって、空対空戦闘は想定されてないのでは……

    おとなしくスティンガーあたりで迎撃するのが一番だと思うのですが。効果対費用からしても。
    アイアンドームなんて、鳥を裂くのに牛刀振り回すようなもの……あ、でも、地対地短距離弾道弾の危険性が跳ね上がってますから、その意味では先行投資も有りかも?

    • 攻撃ヘリのチェーンガンをぶっ放したところで、当たらないのは分かっているのでしょう。
      それでもやらないわけにはいかなかったということなんでしょうが、……やらなくても分かったよね?別の方法考えたら?という気がして仕方ありませんな。

      スティンガーで狙えれば良いのですが、そもそも攻撃目標を目視でもレーダーでも捉えるのが難しいことが問題なのでは?という気がします。
      相当近接して弾幕が張れればあるいは?という感じなのかもしれませんが。