これ、結構なニュースだと思うんだ。
台湾―馬祖間の海底ケーブル2本が断線 通信監督機関「中国船が原因」
2/17(金) 13:13配信
台湾本島と離島・馬祖をつなぐ海底ケーブル2本が、今月初旬に相次いで断線していたことが分かった。通信事業を監督する国家通信伝播委員会(NCC)は17日、2本のケーブルはいずれも中国の船舶によって損傷したとの暫定的見解を明らかにした。
Yahoo!ニュースより
戦争の前段階としての通信妨害、それの準備と見てイイと思う。だって、1本だけなら誤射かも……、いや、ミスかもしれないで済ませる可能性もあるけど、2本とも切断されているからね。
通信ケーブルの寸断は「戦略の定石」
台湾ー馬祖間の海底ケーブル
さて、どこのケーブルが切断されたのかなー、ということなんだけど。

馬祖島と台湾本島をつなぐケーブルで、馬祖島は支那も領有権を主張する島である。
ケーブルを設置する中華テレコム(中華電信)によれば、淡水と馬祖・東引をつなぐ「台馬2号海底ケーブル」は2日夜に断線。8日正午過ぎには、桃園から馬祖・南竿まで敷かれた「台馬3号海底ケーブル」も断線した。台湾―馬祖間の海底ケーブルは2本しかなく、2本の切断によって馬祖では通信の不具合が生じている。
Yahoo!ニュースより
そして、切断は時間差で行われたようだ。
NECとNEC台湾は2013年1月28日、台湾通信最大手の中華電信から、台湾領内で台湾島と離島とを結ぶ海底光ケーブル敷設プロジェクトを受注したと発表した。NECと住友電気工業の合弁企業であるOCC海底システム事業所(北九州市)で製造した光ケーブルを、台湾海峡の海底に敷設し、中国本土に近い台湾領の離島との間を結ぶ。総距離は約510キロメートルで、工期は約13カ月の予定。
ケーブルを敷設するのは、(1)台湾島北部の桃園と、中国本土に近い馬祖を結ぶ区間と、(2)台湾島南部の台南から澎湖を経由して、中国本土に近い金門を結ぶ区間の2つ(図)。中華電信は、サービスエリア内の通信容量の増大させ、経済活動の活発化に対応する。陸上側の局舎設備は他企業が納入することになっており、実際の通信速度は局舎設備の仕様に依存する。
日経XTECHより
NECが受注して敷設したケーブルらしいけどね!
犯人は漁船と貨物船??
で、どうして切れちゃったのか?ということなんだけど。
NCCの翁柏宗副主任委員兼報道官は17日、取材陣に対し、2号ケーブルは中国の漁船、3号ケーブルは中国の貨物船によってそれぞれ損傷した疑いがあるとの報告を中華テレコムから16日に受けたと説明。関連の資料は海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)に処理を要請中で、中華テレコムも同署に通報済みだという。
Yahoo!ニュースより
え?海底に張ってあるケーブルを、何故、船が引っかけるのよ。
海底ケーブルが故意に破壊されたのではないかとの指摘に対して中華テレコムは、2本全てが切断される状況が異常であるかについてはコメントできないとしつつ、台湾―馬祖間の海底ケーブルの故障は直近5年で20回余りに上っていると説明。海底ケーブルの保守作業を担う各社に修理を要請しているものの、ケーブル船が到着するのは現時点では早くても4月20日になる見通しだとし、できるだけ早期に修理ができるよう働き掛けを行っているとした。
Yahoo!ニュースより
と思ったら同じ事を考えた人はいたようで、「故意に破壊されたのでは」という指摘は出たようだ。それに対して、直近5年で20回余り損傷しているらしい。
ちょっと切断されすぎじゃないの?!

イメージとしてはこんな感じらしいんだけど。
台湾攻略の為の布石
で、このような海底ケーブルを切断する事案に対して、有効に対応する方法が無いというのが現状のようだ。
海底ケーブルは意外と脆弱だ。サイバーセキュリティーに詳しい山崎文明・情報安全保障研究所首席研究員によると、深海部では、薄い被膜に包まれただけの直径2センチメートル程度のケーブルが埋設されることなく海底をはっている。漁船のいかりなどで容易に切断できる。海中ドローンを利用すればより確実に実行できるだろう。「切断を防ぐ手段は乏しい」(山崎氏)
海底ケーブルの保護をうたう国際法が存在するものの、機能しているとは言い難い。国連海洋法条約は、公海において自国籍船が「海底電線」を「電気通信を中断し又は妨害することとなるような方法で(中略)損壊」した場合、犯罪として処罰する法を定めるよう締約国に求めている。しかし、こうした法を制定した国は多くない。
日経ビジネスより
自国の船舶が海底ケーブルを切断した場合には、領海内であれば器物破損などの国内法の適用があるが、EEZ内や公海である場合には、法の適用がなかなかに難しい。
更に、他国の船が海底ケーブルを切断した場合に、事故を装って切断するようなケースでは、取り締まることも難しいようだ。現行犯であれば、或いは対応できるのかも知れないが……。
支那が台湾に対する攻撃をする場合に、情報を封鎖した方が都合が良い。おそらくは今回のケースも、対応するまでの時間などのデータをとっているのではないか?と思われる。まさか過去に何度も切断されていて、台湾が対策を施していないとも思えない。
にもかかわらず、度々切断されてしまうのも不自然な話ではある。詳細は分からないんだけどね。
しかし、支那が戦闘の用意をしているのだとすると、割と洒落にならない事態が進行しているだろうと、想定しなければならないだろう。無線で対策をしているとは思うけれども、ジャミングされる可能性もある。有線が切断されるのは宜しくないよね。
数年以内には台湾侵攻の可能性があるとは指摘されていて、「ある」と想定して対策を立てるべきである。そして、こうした破壊活動は、支那の牽制ともとれる。何れにしてもあまり碌な事ではないような気がするね。……少なくとも、単なる事故という可能性は薄いと思うんだ。
コメント
こんにちは。
底引き網漁船が、「ちょっと」間違った場所で網入れれば、割と簡単に切断できるでしょうからね。
場所はわかってるのだから。
次から、ケーブルの隣に機雷でも置いておけばいいのでは?
「直近5年で20回余りに上っている」などと書かれていて「対策なしかよ!」と突っ込みたくなりましたが、おそらく何らかの対策をしてもこの状況なのでしょう。
つまり、支那は意図的にやっている可能性が極めて高い。
そして、法律を盾に処分することは難しいのでしょう。
……機雷、敷設するしかなさそうですね!
志那なら、そもそもウチの領土で領海なんだが。と、強弁するだけだよなぁと。とはいえ、大陸側はともかく、太平洋の深海側を切断するのはそこそこ難しそうではあります。
どこが切断されたのか?とか、その手の情報は出てこないでしょうが、その辺りはポイントなんでしょう。
支那であれば、好きなところを切断していくのでしょうが。