支那のスパイ気球が持つ「ペイロード」の意味

防衛政策

普段はこのブログで青山繁晴氏の話題を避ける様には心掛けている。客観的に見ればそれなりに熱心なファンではあるが、彼の言説は鵜呑みにすると痛い目に遭うこともあるからだ。違和感を覚えることも少なくないしね。

ただ、専門分野としている防衛と安全保障分野に関して言えば、それなりに信用して良いのでは無いかと思っていた。

で、だ。

中国が「搭載能力5トン」の気球を日米に飛ばす「本当の理由」

2/9(木) 11:35配信

作家で自由民主党・参議院議員の青山繫晴が2月9日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国の偵察気球について解説した。

yahooニュースより

この記事を見て、顎が外れそうになったので、少し触れておきたい。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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スパイ気球の脅威

気球の大きさについて

そもそもこの話は、このブログでも2~3回触れている。

ザックリ説明すると、アメリカ大陸上空に支那製のスパイ気球が飛んでいって、これをアメリカ軍が撃墜したことで騒ぎが大きくなったアレだ。

img

NHKの映像ではハッキリした写真は公開されていないが、髭の隊長こと佐藤正久氏のTwitterではかなりハッキリした絵が公開されている。

画像

出所がハッキリしなかったので、てっきり防衛省辺りが持っていた、日本上空を飛んだ気球の写真だと思っていたのだが、どうやら今回、アメリカ上空を飛んだ気球そのものの写真で、出所はアメリカ軍からっぽい誤情報だったようで、確定情報ではありません。申し訳ない。

そしてコレだけハッキリ映っていて、高度が概ね分かっていることから、大きさや重さは推測できるという。

気球の大きさは全長60m、重量1t、機器の長さは約27.4mという数字が出ていたけれども、Wikipediaに紹介された絵が分かりやすいかな。

まあ、デカいね。コレだけデカいものが落ちてくるだけでもかなり危険で、重量は1.5tという数字を出しているメディアもあったが、重量的には空中から乗用車が落下してくるようなものだろう。

ペイロード?!

大きさや重さに関して言えば、色々なメディアが伝えているが、ペイロードに関しては青山氏くらいしか喋っていない。音声で聞きたい方はこちらをどうぞ。

音声は長いので、必要なところを抜粋しておく(記事の引用だけれど)。

青山)その上で、中国の本当の狙いは何だと思いますか?

飯田)飛ばして情報を取るだけではなく、将来的には攻撃も含めて、ということですか?

青山)その通りです。地球から宇宙を眺めると、私たちが暮らしているのは対流圏という下から11キロぐらいのところですけれど、その次に中間があって、宇宙空間があります。実はその中間を、アメリカは支配できていないのです。

飯田)中間は。

青山)だから20キロぐらいの中間辺りに気球を飛ばして、そこに核弾頭も積みたいというのが中国の将来の狙いです。

yahooニュースより

ペイロード=搭載能力があるという発想は、そりゃ、そうでしょうとは思うのだけれども、搭載能力があるのか無いのかは極めて大きな違いがある。(注:追記させて貰いましたがペイロード搭載能力というのは、表現としては不正確だと思われる

青山)国会議員として、政府に「謎の気球と言っていたのはおかしいではないですか。当時からわかっていたはずだ」ということを追及したら、思わず政府が「5トンありますから」と言ったのです。

飯田)5トン。

青山)それを聞いてひっくり返りました。なぜかと言うと、アメリカは公式に「990キロぐらい」と、1トンぐらいだと発表しているのです。

飯田)発表していますね。

青山)日米が水面下ですり合わせた結果を言っているわけですから、5トンではあまりに食い違っている。それが部会で「ポロッ」と出て、そのあともう1度よく聞いたら、ペイロードだと。

飯田)ペイロード。

青山)搭載能力のことです。気球に5トンの搭載能力がある。小さい核爆弾で1トン強ですから、小型戦術核なら4個ぐらいはぶら下げられるのです。あくまで狙いが不確かな自由落下になりますが。

飯田)4個も。

yahooニュースより

青山氏の発言が正しいのかは分からないが、5tの「荷物」が「運べる」というのは、つまり、核弾頭を搬送できるという意味になる。

スパイ気球を撃墜する話が出たときに、「リスクがある」「化学兵器や生物兵器を搭載していると危ない」という話が出ていた。しかし、核弾頭まで積めるとなると、話がまた違ってくる。

情報のリアルタイム収集だけではなくて、戦略的な意味が出てきてしまうからだ。そして、青山氏の話が本当であれば、ペンタゴンも防衛省も理解していたことになる。

そして、青山氏は「だからこそ撃墜して見せた」と。そういう前提で見ていくと、今回の事態は別の風景が見えてくる。

アメリカ国防総省の説明

さて、アメリカの国防総省が、世界各国に向けて情報を発信している。

アメリカ国防総省「中国が気球使い世界各地で大規模偵察活動」

2023年2月9日 12時03分

アメリカ国防総省の報道官は、中国がアメリカや世界各地の上空で気球を飛行させ、大規模な偵察活動を行っているという認識を示しました。アメリカ政府は中国の気球について各国と情報共有を進めています。

~~略~~

そして「偵察用の気球を使った中国の大規模な計画だ」と述べ、中国が数年前から大規模な偵察活動を行っているという認識を示しました。

NHKニュースより

中国の気球、世界5大陸で飛行=米当局

2023年2月9日

米軍が領空で撃ち落とした、中国の偵察用とみられる気球について、米当局は8日、世界5大陸にまたがって飛行している気球群の1つだとの見方を示した。

アントニー・ブリンケン国務長官は、米上空を気球が飛行していたことについて、「この広範な計画の標的はアメリカだけではない」と述べた。

また、気球の残骸から収集した情報は数十カ国と共有しているとした。

BBCより

中国の偵察気球、米政府が40カ国に情報提供

2023年2月8日2:26 午後

米政府高官と外交筋によると、米国は1月下旬に米領空に侵入した中国の偵察気球について、40カ国の外交官に説明を行った。

説明会はワシントンと在北京の米国大使館で実施。シャーマン米国務副長官が6日に40カ国の外交官約150人に情報を提供したほか、在北京の米大使館でも6─7日に説明会が行われた。

ロイターより

アメリカは世界各国に情報を開示していて、こういった情報共有に対しても支那はかなり怒っている。余計な事を言うなと。

この情報共有した内容は不明だが、恐らくこの情報の中にはペイロードを臭わせるような内容はあったのだろうと思う。搭載能力があるという意味は、そこまで「大きな意味」があるのだ。

「アメリカに追随して騒ぐべきではない」中国政府 気球問題で日本をけん制

2/9(木) 19:26配信

アメリカ上空で撃墜された中国の気球をめぐる問題です。日本でも去年1月に同じような気球が確認されていたという発表に対し、中国政府は「日本はアメリカに追随して騒ぐべきではない」とけん制しました。

~~略~~

中国外務省 毛寧報道官 「日本はアメリカに追随して騒ぎ立てるのではなく、客観的かつ公正な立場であるべき」

中国外務省の毛寧報道官は9日、このように述べ、日本をけん制しました。

また、アメリカ国防総省の報道官が、過去に4回確認された同じような気球は「数年前から続く中国の大規模な偵察気球計画の一部だ」との見方を示したことについては、毛寧報道官は「知らない」とした上で、「アメリカによる情報戦の一部かもしれない」と主張しました。

yahooニュースより

そして支那の外交部は相変わらず情報を持っていないようで、「我々は知らない」とゲロっている辺りが興味深い。いや、知ってるよそんなこと。

「客観的かつ公正な立場」というのは、支那の口から出ることが有り得ない。何しろ、加害者側なのだから。

しかしそれにしてもペイロード5tか。ピンポイントで爆撃する能力はなくとも、嫌がらせくらいには十分機能する。撃ち落としたら、原爆が起動するような厄介な代物を使われると、対応するのも難しいからね。

追記

コメントを頂いたこともあって、文言の再確認をしていたのだけれど……。僕自身も少し誤解があったようなので、改めて確認しておきたい。

先ずは、スパイ気球の飛行高度について。

今回、スパイ気球が飛んでいたであろう高度は20km程度の高高度だとされているので、成層圏を飛んでいましたと言うことになるはず。対流圏>成層圏>中間圏>宇宙空間という順番なので、この点で青山氏の発言はおかしな部分を含むことになる。

確認が不十分で、僕自身も対流圏の飛行という言葉を使っていた部分もあったように思う。大変申し訳ありません。

次にペイロードについて。

航空分野における、「ペイロード」は輸送される荷物の可搬量のことを指すことが多い。航空機の場合は、ペイロードの中に飛行に必要な燃料まで含まれる。よって、最大無燃料重量と運用空虚重量の差が最大ペイロードという事になる。

無燃料重量は、航空機において離陸重量から搭載されている燃料の重量を差し引いたもの。空虚重量は、機体構造・エンジン・固定装備などの合計重量のこと。

では今回の気球に使われるケースではどうか?気球に燃料はおそらく搭載されておらず(太陽光パネル+プロペラという推進力を得るための装置はあった)、気球による浮力に対して、吊り下げられる重量物まで含んだもののことをペイロードと表現されているように思う。また、飛行高度によって異なるということになる。よって、浮力-(上物(バルーン)の重量+下部の構造物の重量)=ペイロード(搬送できる重量)になる。

この部分も、ラジオでの発言という部分を差し引いても、青山氏の発言は若干不正確であったように思う。ただ、高度20kmの上空を核兵器をぶら下げて飛行できる能力があった、という部分が要旨であることを考えれば、青山氏がラジオで喋った意味はあったのだろうとは思う。

コメント

  1. 木霊さま 皆さま こんばんは

    >ペイロード5t

    本当かなあ? 実は

    A.今回再掲載頂いた、佐藤正久氏のTwitter写真 と
    B.https://annex2.site/20230205-2/
    で掲載頂いた
    Nguen Kenさん?のTwitter動画の特に34秒あたりの気球ドアップですが、

    BOOKには違う写真に見えます。

    A.B.較べると、パネル枚数、中央のコントロールボックス?両端のプロペラ等が明らかに違う。さらにB.これほぼ真横からの動画だけど気球はF22が到達できない高度にいるのじゃなかったっけ?(笑)

    と思ったらWikipedia見ると高高度戦術偵察機U-2で撮影したのか。

    https://www.nbcnews.com/politics/national-security/chinese-spy-balloon-carried-multiple-antennas-collecting-signals-intel-rcna69898

    何か情報が交錯している感が、なので独自に(笑)ペイロードを計算してみる。

    気球の浮力はアルキメデスの原理により気球が押しのけた空気の重さ。同じ体積には気球を膨らませているヘリウムがあってその重量は浮力を相殺するから、
    浮力ーヘリウム重量=ペイロード(持ち上げられる重量)
    となり気球の寸法・体積がわかれば

    ペイロード=(空気密度-ヘリウム密度)*気球体積/1000(kgをトンに)

    と、結構カンタンに計算できそう

     0℃1気圧での 空気密度 1.251[kg/m3] ヘリウム密度 0.179[kg/m3] ∴密度差 1.072

    気球の半径 30.5m (=61m/2)
    https://www.nbcnews.com/politics/national-security/downed-chinese-balloon-was-200-feet-tall-us-military-says-rcna69371

    を用いると

     (1.251-0.179)*(4/3)*3.14159*30^3/1000 = ペイロード127トン (笑)

    高度補正忘れてました^^; これは地上で直径60mの気球のペイロードですね。
    なので高度20kmとして補正をかけます。

    https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/whitep/1-1-1.html

    より成層圏-対流圏界面付近、高度20kmでの気圧、気温は

    気圧:15km毎に1/10になるので 高度0mの気圧 * (1/10)^(20km/15km) = 高度0mの 0.0464倍
    気温 -50℃  すなわち 絶対温度で (273.15-50)/275.15 = 0℃の0.816倍

    すなわちガス比重は20km上空だと 0.0464/0.816 = 0.0569倍になるので 

    20kmでのペイロードは 127トン×0.0569 = 7.2トン

    気球は実際には球形じゃなかったり皮を計算に入れてなかったりするので

     約5トン

    疑ってみたけど結構妥当な値ですねぇ

    【追記1】
     Excelで計算したので上ちょいといじると、あと少し直径60->68mにしただけでペイロード10トン超える。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が6.2トンですから凄い偵察機器載せられますね。

    【追記2】
     撃墜に高高度戦術偵察機U-2までお出まし、前にも書いたけどコスパ悪すぎ。コレ単なるダミーなら1000万円以下、量産すれば100万円ぐらいで出来そうですよね。 こんなのデコイとしてばらまかれたら。。。

    • 佐藤正久氏の引用した写真なんですが、これの出所がイマイチ明らかでないんですよね。
      ご指摘のように、アメリカから出ているものとは、似ていますが詳細部分が違う。このtweetのコメントを読んでみると、「違う写真だ」との指摘もあります。
      おそらくはアメリカから詳細な情報が出てくるものと期待はしていますが。

      さて、詳細な計算検討ありがとうございました。
      大きさと浮力を勘案すれば、計算して頂いた通りのペイロードがありそうだとのこと。
      ただ、コスパに関しては何が搭載されていたのかが不明なので、現時点ではなんとも。
      実際に続報として記事を書きましたが、小さいのもサイドワインダーで撃墜していますから、コスパ問題は出てきているんでしょう。

  2. おはようございます、

    直径60mの気球、5tのペイロード、いまさらな話ではありますが、相手をするには厄介な”兵器”といえそうです。
    米軍のF-22ならば迎撃可能であることは分かりましたが、支那が今後も気象観測などを装って打ち上げてくる場合、毎度迎撃するのでしょうか? またどのタイミングで?
    支那軍による台湾侵攻や本邦への攻撃に使用されると、一方的に先手を取られたり、後方攪乱されたりする可能性もありそうです。

    • 色々迎撃して見せているようですが、果たして続けるのか否か。
      なかなか悩ましい話になりそうですよ。
      迎撃するだけであれば、もっとローコストな迎撃方法を検討すべきでしょう。

  3. あー…確かに核電池とか積んでるとヤバいですね。1980年代に、米国が中国の新疆の核実験を監視する為に、ヒマラヤのどっかに核電池(正式名称解らずm(__)m)
    を積んだ監視装置を仕掛けた噂。
    それが通信が途絶えて慌てて探したら、 氷河に脱落して呑まれていたと。
    ガンジスの源なので大騒ぎになるかと思えば、ベタ記事で終わった(たぶん産経)。んで、噂の翌々年、英国のSASメンバーによる登山隊が、該当地域の登山中に「雪崩で全滅しました!」と、
    「山と渓谷」誌に「だけ」報道された!
    私はこの2つの記事って、絶対に繋がりあると思ってるんですが……
    あの噂の核電池の回収も、その後の記事は消えたまま40年過ぎましたからねぇ。
    放射性物質とか積まれていたら、それが平和的目的でも、「大量殺戮兵器」に転じる訳ですから!
    そりゃ撃墜して見せる訳ですよ!

    • 今のところは、「可能だ」レベルの話なんですが、実際に気球に色々搭載可能というだけで、結構な問題にはなりそうです。
      核電池の噂は調べてみましたが、結局それらしい情報は見付けられませんでした。
      ただ、本当に噂だけであれば良いんですが、ちょっと前の記事ですが、こんなのもありましたから。
      https://www.bbc.com/japanese/49327600

  4. 木霊さま 皆さま こんばんは

    >直径60mの気球

    BOOK単純試算だとペイロードは5トンじゃなく7.2トン 直径あと1割りほど大きくすれば10トン超えます。上空20km10トンだとそのまま落としてもバンカーバスター(笑)

    (試算の詳細は夕べ上げたんだけど、リンク3つ以上で審査待ちになってるのか?上げそこない?なら差支えなければ再アップします>木霊様)

    • 審査待ちの状態でした。
      対応が遅れてしまい、申し訳ない。

  5. 昨日、カナダ上空で3つ目の”気球”が撃墜されたらしい。
    今後は、見つけ次第墜すんでしょう。

    先日、米連邦下院が全会一致の中共非難決議を採択したばかりだけど、
    早速国務省の主導で、中共への先端技術や先端製品の供給を一段と規制し、
    さらに米国から中共への投資自体も規制対象に拡大する。
    同盟諸国にも”協調”を要求する模様。
    https://www.jiji.com/jc/article?k=2023021100360&g=int

    岸田政権と親中企業のみなさんは、どうするコレ?
    米国は今度のG7で対中共を議題に押し込んでくるんじゃないかね。

    • ご指摘頂いた撃墜した記事は書きましたが、今後どうするかは日本政府としても本当にしっかり検証しないとですね。
      スルーというわけには行かないでしょうから。

      • カナダ上空で撃墜された気球は4つ目だったようです。
        米軍のF-16が撃墜したんだそうですが、(ただ、1発目を外したらしい…)
        その気球は8角形をしていて↓のような形状だったとか。
        (こんな気球だと、ミサイル撃っても当たる気がしないが…当てた!)
        https://twitter.com/viper202020/status/1625014431410184194

        昨日、米政府が一連の気球は支那が軍事偵察目的で打ち上げたものだと
        公式発表しましたね。
        日本政府は支那の気球を技術的に撃墜可能か調査しているとのこと。

      • ありがとうございます。
        4つ目はF-16だったんですねぇ。
        F-22を飛ばすのは結構お金がかかるので、少し安くなるF-16であれば……。

        アメリカの公式発表も言及しておかねば。

  6. こんにちは。

    なんだろう、成層圏の概念とか、ペイロードの定義とか、オイラの知識が足下からガラガラと音をたてて崩れていく……

    すごいですよね、これだけ不勉強でも、公共の電波に言葉を載せることが許されるのだから。

    • スミマセンでした。

      • ああ、木霊様を批判しているわけではないのです、こちらこそすみません。わかりづらい書き方をしてしまいました。陳謝します。

        青山氏とか「ペイロード≒総重量」と誤用しているように見えて仕方なかったので。

        >青山)(略)対流圏という下から11キロぐらいのところですけれど、その次に中間があって、

        これも、対流圏の上の成層圏がすっぽ抜けてる、風船爆弾はそこを飛ぶのに……という事です。

        なお、オリジナルの風船爆弾も、昼夜の温度差によるバルーンの膨張収縮をキャンセルする為の予備のガスとかバラストを積んでたと記憶してます。
        そうすると、気嚢がパンパンの時の浮力に対し、寒くてしぼんじゃった時は相当に目減りするのではないかと。

        よりも、あの位置にある太陽電池で役に立つ(気嚢の陰で効率は大丈夫かなって)って事と、一説によるとプロペラと舵を持っていてホバリングも出来たとかなんとか。さすがにそれは眉唾ですが(ジェット気流舐めるな)、ミサイルより安くて、半数必中界は比べものにならないけど、「目に見える脅威」としては効果抜群なこれは、結構やっかいですよね……

      • いや、しっかり調べなかったのはやはり宜しくなかったのだと思います。
        一応、追記で補足しておきましたが、違和感を覚えたところで調べるべきでした。
        今後は気をつけたいと思います。

  7. 木霊様〉参照記事ありがとうございます

    「原子力推進」というのが???です。
    たしか原子力推進とは、液体窒素か何かを原子炉で沸騰させてイオン化。そのイオンの奔流を推進力として用いる……
    まあNASAとかが研究を続けてきた技術
    (火星や外惑星探査の為に)と記憶してるのですが、どーも違うようですね。

    小型の核爆発を推進力にする??

    仮に砲弾サイズの核爆発弾を作れても、
    その爆発に耐えうる強度の薬室や噴射装置を造れるのだろうか??
    薬莢サイズでも厳しいような……そんな強度の素材作れたらガンダム実現しちゃう(笑)かと。どうもピンと来ませんでした。ううむ悩……

    • 山童さま 皆さま おはようございます。

      >原子力推進とは - - そのイオンの奔流を - -

      名作「2001年宇宙の旅」の設定が判りにくくて誤解解説が広まったハナシですね。あれは宇宙船搭載「原発」の「大電力」で駆動する超ハイパワー「イオンエンジン」で原子力推進じゃありません。
       ちなみにイオンエンジンははやぶさにも搭載されてたあれですね。実物は超低パワー・超高燃費・真空専用。

      >小型の核爆発を推進力にする??

      正に山童さまの仰る方式で名称「核パルス推進」ただしロケットの約60m後方で0.数ktの爆弾を爆発させ、ロケット側は多段特殊ショックアブソーバーみたいなモノで爆風を受けるエンジンです。米国オリオン計画(1950-60)で研究されショックアブソーバー部分は試作されてた模様。部分的核実験禁止条約により計画終了。

       ホントに出来るの?と思うけど計画リーダーがかの「フリーマン・ダイソン博士」なので少なくとも計算上は可能だったと思われる。宇宙専用なのでロシア原子力ミサイルとは違いますね。

      最後にロシアの原子力推進式巡航ミサイル。

       情報が少ないので何ともですがスペックから多分(日本では何故か原子力アレルギーのため?あまり広く知られてないけど)一番単純な原子炉を熱源としてジェット燃料の代わりに原子炉の熱で空気を1~2千℃に加熱して空気ジェットを噴出するエンジン。

       特徴は数週間~数か月飛び続けられる。問題は1~2千℃に耐える原子炉や隔壁。ロシアの下が本当だったなら可能かも?だけど今となっては確かめようが、、、
      「4000℃以上に耐えるセラミック耐熱材料を開発――航空宇宙分野での活用が期待(ロシア)」
      https://engineer.fabcross.jp/archeive/200619_a-ceramic-material-with-the-highest-melting-point-among-currently-known-compounds.html
       
       ちゅうか、ウランの融点も千度ちょいなので、2千度動作の原子炉ってコワイ。

      • BOOK様〉丁寧に解説をありがとうございます。えらい誤解を数十年していた。アーサー・C・クラークに文句言ったろか(笑)
        イオン・エンジンの高燃費低出力の実態の御指摘にはガッカリ。
        核の爆風でカッ飛ぶタイプにはビックリ。だって要は「爆風帆船」でせう? 
        いやー「野蛮人の素朴な発想には感心させられるでないかね」と、デスラー総統になっちまいました🤣
        宇宙専用なのは無理ない。こんなもん大気圏内で乱射されたら困る。
        最後のロシア製の原理が今回の原子力推進のキモですね。要は空気を熱するという。ロケットやミサイルは、シンプルに燃焼剤の燃焼ガスを放出して推進すると思ってました。
        なので、ほほう。という感じです。
        確かにそれなら何ヶ月も飛んでいられる。しかし、その航続時間の長さならば、ミサイル以外の利用法を考えた方が効果的なような気がしないでもないですね。

  8. あっ……( ゚д゚)ハッ!
    何ヶ月も飛んでいるという事は……簡単にはオン・オフが効かないのか!!
    という事は点火したらエンジン推力をなかなか止められない。いや吸気を止めれば噴出する高温空気は止められるけど。
    原子炉は止められませんね。だからミサイルに利用するのか!?
    しかし何ヶ月も飛んでいるミサイルって、夏場の虫じゃあるまいし嫌すぎる。