社説で冷静さを欠く琉球新報「危険性を冷静に考えよう」と叫ぶ

報道

時々、琉球新報のおかしな社説を紹介するようになってしまったが、29日付けのこれもかなり酷い。日本のサッカー試合を観戦しながらこの記事を見つけて、チマチマと突っ込みを入れてみた。

この社説、読む価値がないどころか、一周回ってやっぱり読む価値が無い。いや、興味深い内容と言えるかも知れない。思わず、晒してやるべきだと考えて記事にしてしまった。日本が劇的な勝利を収めてしまったノリだと思って諦めて欲しい。

では、ご紹介しよう。

<社説>敵基地攻撃能力60%賛成 危険性を冷静に考えよう

2022年11月29日 05:00

共同通信の世論調査で、日本が敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つことに賛成が60.8%に達し、反対は35.0%にとどまった。2月の同調査や7月の日本世論調査会の調査では拮抗(きっこう)していたが、一気に賛成が増え始めた。北朝鮮の相次ぐミサイル発射や「台湾有事」が取り沙汰される中で、周辺国に対する脅威感が高まっているのだろう。

琉球新報より

うーん、冷静になるべきなのは、アンタのところだと思うんだが。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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支離滅裂な社説に呆れるしかない

社説ではなく単なる妄想

さて、琉球新報の社説がどうしたらこんな論理展開になるのか呆れはしたが、読み進めるうちに逆に興味深くなってしまった。流石である。

バカバカしい内容ではあるが、逆にちょっと丁寧に読んでみたいと思う。

要点を纏めるとこんな感じだ。

  1. 支那の脅威は高まっている
  2. 世論調査で日本が反撃能力を持つことに賛成の方が60.8%に達した
  3. だが、反撃力保有は軍拡競争を招く
  4. そして、千発のミサイルを用意しても相手の反撃を100%阻止することは困難
  5. 直ぐに全面戦争になる
  6. 核保有国に対する敵基地攻撃は、核戦争につながる危険をはらむ
  7. そして世界大戦に発展しかねない
  8. だから日本は専守防衛に徹するべきだ
  9. むしろ気候変動対策をやれ

……頭がオカシイんじゃないかな。誰だよ、こんなアホウな社説を書いたのは。

9つのトピックスを挙げたが、1と2は単なる事実で、それ以降が全く意味不明の論理飛躍しまくっているという酷い内容だった。正直な感想としては、「読むに値しない妄想」である。

軍拡競争を招くのか?

そもそもこの「軍拡競争」というのは、同レベルの軍事力を持っている場合にしか生じ得ない。「争いは同レベル同士でしか発生しない」というヤツである。

同レベルでなければどうなるのか?というと、北朝鮮がやっているように一点豪華主義で、ミサイル技術特化型+サイバーテロリストを育成するという感じになる。恐らく、正面衝突するケースで北朝鮮の軍事力はお話にならないレベルであろうと思う。だが、北朝鮮は正面衝突する為に先軍政治を推進しているワケでは無いのだ。虚仮威しでも良いからミサイルを用意しろという事になって、これが外交ツールになっている。

この北朝鮮の事例でいえば、一見、これに対抗するために軍事力増強をするという理屈が立つようにも思える。だが、そのロジックでいくと、日本以外の敵基地攻撃能力を保有している国と、核兵器保有国同士で既に軍拡競争が発生していなければおかしい。

だが、現実はこの通り。

中国国防予算、30年間で39倍…日本の6倍以上・米に迫る勢い

2022/09/30 08:19

日本の防衛白書によると、中国は国防予算を1992年度から30年間で約39倍に増やし、軍事力を大幅に強化している。世界一の軍事力を誇る米国に迫る勢いで、日中が国交を正常化した50年前とは、日米中3か国の安全保障のパワーバランスも劇的に変化した。日本政府は防衛力を抜本的に強化し、日米の抑止力と対処力を向上させる方針だ。

讀賣新聞より

支那が突出して軍事費を積み上げている状態にある。

韓国 来年度国防費の予算案5兆8000億円超 4.6%増額

2022年8月31日 8時26分

韓国政府は、来年度の国防費について、今年度より4.6%増額し、日本円にして5兆8000億円を超える予算案を発表しました。北朝鮮の核・ミサイルの脅威に備えた態勢強化に重点を置いたとしています。

NHKニュースより

つまり、日本以外の支那や韓国は既に軍拡をやっている。日本だけがつまらないことに拘って防衛費を抑えている実態が浮かび上がる。

そして、支那や韓国は敵基地攻撃能力を獲得している。

日本が殆ど軍拡をしていないにも関わらず、支那や韓国が金額ベースで見ると大幅に軍拡傾向にある事を考えると、日本が軍拡をしないからと言って他国が軍拡を止めるなんて事にはならないのは明白である。

つまり琉球新報の理論はこの時点で破綻している。

日本が軍拡に切り替えたところで傾向は変わらない。日本の軍事力を見て他国が「うちも増やさなければ」という話をする状況には無いのだ。この点について琉球新報はちょっと日本に対して自信過剰すぎる。気にされていないよ。

反撃能力は何のために?

では、日本の自衛隊が反撃能力を獲得したらどうなるのだろうか?

ミサイルの100%迎撃が不可能であるのと同様、千発のミサイルがあっても相手の反撃を100%阻止することは困難だ。

琉球新報「<社説>敵基地攻撃能力60%賛成 危険性を冷静に考えよう」より

琉球新報がアホな事を書いているが、100%迎撃が不可能なのも当たり前なら、相手の反撃を100%阻止することも不可能であることも当たり前である。

そもそも、政府も反撃能力獲得に賛成している人も、そんなことを期待しているわけではない。

ただ、相手の基地を攻撃できれば、攻撃拠点を減らす事ができる可能性が増える、それだけだ。一方的に撃たれるよりはマシな程度で、日本側の損害を少しでも減らせるという期待があるからこそ導入するのだ。

潜水艦からの弾道ミサイル発射が実現すれば、それを攻撃できる手段は今のところ日本には無いし、迎撃も難しい。列車からのミサイル攻撃はナンセンスだが、それでも反撃能力として獲得する予定のトマホーク・ミサイルがあれば列車を攻撃できるか?といえば、動いている目標を攻撃することはなかなか困難だ。更に言及は無いが、北朝鮮の弾道ミサイルの多くは発射台付き車両(TEL)からの発射になるため、TELを発見して破壊する事も極めて困難だろう。また、地下発射基地からの弾道ミサイルの発射阻止もなかなか難しい。

しかしながら、敵国の軍事目標を破壊出来る能力を獲得することで、初撃阻止は出来なくとも、次弾を阻止出来る可能性が出てくる。日本にとって怖いのはミサイル飽和攻撃なので、撃たれるミサイルを少しでも減らせる手段があれば、迎撃する必要のあるミサイルを減らすことができるので、結果的に被害を減らすことが期待できる。

そして、日本が反撃能力を獲得していれば、少なくとも敵はミサイル発射時に、反撃を受けないような工夫を必要とするため、様々な気を遣う必要がある。抑止力的な効果も限定的だが期待ができるのだ。

「そんなことのために高いミサイルを買うのか?!」と青筋を立てて怒る人がいらっしゃるかも知れないが、抑止効果まで加味すればトマホーク・ミサイル費用対効果は割と良いのである。

そういう装備なのだ。琉球新報は、そもそも反撃能力を何だと思っているのだろうか

直ぐに全面戦争に!

……ならないよ。

さらに台湾と朝鮮半島のどちらかで有事が起きれば連動するとも指摘される。日本がその引き金を引いてはならない。

琉球新報「<社説>敵基地攻撃能力60%賛成 危険性を冷静に考えよう」より

全面戦争の引き金が、反撃能力の獲得によって引かれると書かれているのだが、意味がよく分からない。因果関係が不明である。

台湾有事も朝鮮半島有事も、引き金を引くのは支那である。日本が一体何をしたらこの2つの有事の引き金を引くことになるのかは知らないが、侵略してくるのは支那であり北朝鮮であるハズだ。つまり、琉球新報が「全面戦争をするな」というのであれば相手が間違っている。支那や北朝鮮に文句を言うべきで、日本政府に「ミサイルを買うな」というのはお門違いだろう。

何度も書かれているように、これは反撃能力なのだ。

誰も先制攻撃をするなどとは言っていないし、する必要も無い。ミサイル発射の兆候を捉えて攻撃を先んじる可能性は否定しないが、初撃の兆候を捉えて先制攻撃をするのは世界最強のアメリカ軍であっても極めて難しい。

しかし、撃たれてから準備をするのでは間に合わないので、「いつでも発射出来る態勢」を整えることが重要なのである。

琉球新報の戦争好きにも困ったものだ。何かあれば「戦争ガー」「侵略ガー」と騒ぐが、日本からそんなことをする必要もメリットも無いのだ。

核保有国に攻撃してはならない!

そして、琉球新報は核保有国に「攻撃するな」「刃向かうな」と言うのだが、そんな事を言ったら、核兵器を持った者勝ちである。

寧ろ核兵器の国内配備を推奨しているのではないか?と疑いたくなる愚かしさである。

日本の核兵器保有は議論すらなされていないが、仮にそういった方針を掲げるとしたら、僕は「バカバカしい」と批判するだろう。

国際社会を敵に回してまで日本が核保有するメリットは無いし、何処かの国が核兵器を保有してメリットが出るような態勢を許してはならない。もちろん、日本の核兵器保有の有用性については議論の余地はあるが、核兵器の管理などの面まで考えるとコストパフォーマンスが良いとまでは言い切れない麺もある。

そういった観点からすると、「核保有国に攻撃してはならない」という主張こそが問題である。

琉球新報は、そこからさらに核攻撃に発展とか世界大戦に発展するとか妄想が逞しすぎるが、論理が飛躍し過ぎて意味がよく分からない。

専守防衛への妄執

そもそも「専守防衛」というのは、個別的自衛権の範囲内に収めよという意味で、今必要とされている集団的自衛権の獲得から遠ざかる議論である。

集団的自衛権を獲得してこそ、アメリカとの同盟が機能しない。

個別的自衛権と集団的自衛権は、国固有の権利であると国連憲章で認められているのだから、当然日本国憲法にも抵触はしない。そう解釈しなければならないのだ。実力行使を極力避けたいと言う姿勢は大切ではあるが、いざとなったら刀を抜く姿勢を示さなければ、同盟国との関係構築などできないのだ。

まあ、日本共産党がこういう論陣を張っていて、コレに追従するためにはおかしな社説を垂れ流すより他無いのかも知れないが、哀れなものだね。

志位氏のtweetにはアホらしくて突っ込みする気にもなれないが、何でこうなってしまったのか。

気候変動対策と何の関係があるのか

で、最後に琉球新報はとんでもない事を言って文章を結んでいる。

ここまでトンデモロジックを組み立てておいて、更に言及するのがコレなのだ。

専守防衛に徹し、米国の戦争に加担すべきではない。脅威には外交で対応していくしかない。気候変動対策も待ったなしだ。戦争の準備をしている場合ではない。

琉球新報「<社説>敵基地攻撃能力60%賛成 危険性を冷静に考えよう」より

説得力があまりにないから、とうとう「気候変動対策に金を使え」という結論を持ち出してしまった。このブログでは気候変動対策に金を使う馬鹿馬鹿しさにも散々文句を付けているので、ここでは控えておくが、それこそ支那に文句を付けろという話になる。

つまり、この社説は徹頭徹尾、支那に文句を付けるべきところを日本政府に責任転嫁しようと試みて失敗しているので笑いものになったというものなのである。左派がコレとは日本も不幸だな。

コメント

  1. これでも一応は仕事になってるというんだから、楽な仕事だよなぁw

    現在の沖縄県の人口は150万人弱で、琉球新報の販売部数(自社発表)は15.5万部らしいので、単純計算で、県民の10人にひとりは”読者”という割合になる。
    もっとも、ほとんどの読者は社説なんて読まないでしょうけどね。

    • 好きなことを書き散らして「お金がもらえる」のですから素晴らしいですね。
      社説はその新聞の顔ですから、こんなことを書き続ければ読者に呆れられそうなものですが、どうなんでしょうか。

      琉球新報と沖縄タイムスの沖縄でのシェアは圧倒的です。
      2社でシェア98%(2015年のデータ)というのですから、驚き呆れるよりほかありませんね。世論を操作するのにこの新聞社を掌握することこそが、沖縄を牛耳る最善の手ということだったのでしょう。
      ネットが発達したおかげで多少はマシになっているかもしれませんが。

  2. こんにちは。

    頭がお花畑の筆頭は東京新聞、と思っていたのですが、いやはや、地方紙はトバしますなぁ……
    ※神奈川新聞も相当に酷いですが。

    皆さん、同じ事をお考えだとは思いますが、

    >だが、反撃力保有は軍拡競争を招く←そもそもアッチが軍拡してるのだが。
    >そして、千発のミサイルを用意しても相手の反撃を100%阻止することは困難←だから撃たれる前に少しでも削ぐのだが。
    >直ぐに全面戦争になる←そうしないために「撃ち返されたらヤバいから手出ししないで置こう」が今の趨勢。
    >核保有国に対する敵基地攻撃は、核戦争につながる危険をはらむ←あっちは初手から核撃ってくるかもなのだが。
    >そして世界大戦に発展しかねない←だからそもそも撃たれないように(ry
    >だから日本は専守防衛に徹するべきだ←100%阻止できないんじゃないの?
    >むしろ気候変動対策をやれ←……は?(二度見)……はい?

    怖いのは、これが記者の妄言ではなくデスクとかが承認した「社としての総意」であって、しかも一定数賛同する読者がいるであろう事……人の意見は自由ですが、こうして少数になればなるほど先鋭化するという、まさに教科書通りの展開ですなぁ……

    • 国際社会が集団安全保証体制に大きく移行しつつありますから、それに取り残されないように付いてくべき、という単純な話なんですが、多くのメディアにはそれを許容できないようで。