日本、COP27でメタン排出削減が可能なゴミ処理処分技術を紹介する

科学技術

こう言うので良いんだよ。

COP27 メタン排出削減へ 日本のごみ処分場技術を紹介 環境相

2022年11月18日 5時37分

エジプトで開催されている気候変動対策の国連の会議「COP27」で、二酸化炭素の25倍の温室効果があるとされる「メタン」の排出削減に向け、西村環境大臣は技術支援として途上国での導入を進めている日本のごみ処分場の技術を紹介しました。

NHKニュースより

尤も、COP27で二酸化炭素排出量削減の旗振りをしている方々にとっては、業腹なことかもしれないのだが。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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日本の技術で世界に貢献できる

二酸化炭素よりもメタンなのか

この問題の本質が一体何処にあるのか?ということを突き詰めて考える必要はあるのだが、おそらくは「温暖化による気候変動」を抑えるということに着地したいのだと思う。

だが、そもそもの問題として、本当に温暖化と温室効果ガス排出に相関関係があるのだろうか?その辺りの疑問は極めて大きいく、このブログでは懐疑論を幾つもぶつけている。その事は読者の皆さんも重々承知だろうとは思う。

現状では、多くの学者が気候変動に温室効果ガスの関与があると指摘している。ただし、それに対する懐疑論も根強くある。

ここでは諄くなるのでこういった懐疑論を詳しくやる積もりは無い。したがって、温室効果ガスは気候変動に寄与しているという前提で話を進めていきたいと思う。

では、「温室効果ガス」=「二酸化炭素」なのか?という点について。

二酸化炭素は、無色無臭、不燃性の、化学的に安定した気体で、赤外線を効率よく吸収する。温室効果ガスの中で二酸化炭素は大気中の濃度が最も高く、地球温暖化への寄与度は約 60 % と最も大きくなっている。このため世界各国が人為的排出の削減に努力するとともに、二酸化炭素濃度の変動を正確に把握し、炭素循環の機構を解明する必要がある。

理科年表オフィシャルサイトより

大気中の二酸化炭素に関して。

img

散々騒いでいる二酸化炭素だが、大気中の二酸化炭素含有量は0.03%である。データが古いが二酸化炭素の総量は7,800億トンで、人為的要因によって排出されるのは64億tと推計されている。

図1.4-3 炭素循環の模式図(1990年代)

ちなみに二酸化炭素は自然の中で循環するのだが、人為的要因によって年間で32億トンほどずつ増え続けているという。これが自然環境に影響するのだとか。

人為起源の温室効果ガスの総排出量に占めるガスの種類別の割合(2010年の二酸化炭素換算量での数値:IPCC第5次評価報告書より作図)

人為起源の温室効果ガスの総排出量に占めるガスの種類別の割合

なお、大気中に含まれる温室効果ガスの割合はこんな感じ。ただし、ガスの種類によって温暖化に対する効果は異なる。

  • 二酸化炭素 : 1 (1×(65.2+10.8)= 76)
  • メタン : 21倍 (21×15.8 = 331.8)
  • 一酸化炭素 : 310倍 (310×6.2 = 1922)
  • 代替フロン : 数百~万倍 (2×100~10000 = 200~20000)

データもちょっと雑だし、計算も雑なんだけど、二酸化炭素を1とすると、同体積のメタンで21倍の温室効果を発揮する(データによって倍率は異なるようだが)という。二酸化炭素よりも代替フロンとか規制した方が良いんじゃねーか?まあ、単純計算で比較するものでもないかも知れないけれど。

ま、まあ、二酸化炭素排出量を減らすよりもメタン排出量を減らした方が効果が高いということは言えるよね。

「福岡方式」とは

で、二酸化炭素排出量を減らすだけではなくって、メタン排出量を減らすことも効果はありそうだよね、ということは理解頂けたと思うんだけど、これを減らす方法が「福岡方式」の廃棄物埋め立て技術なんだそうで。

全てのゴミを燃やして処分する事は現実的では無いので、一部のゴミは埋め立て処分しているのが現状である。

現状、日本の一般廃棄物の総排出量は4,274万トン(東京ドーム約115杯分)で、1人1日当たりのゴミ排出量は918グラムです。 日本は焼却炉の数が世界1位の1067施設です。焼却率も世界ダントツ1位の77%。ちなみに2位のノルウェーが57%、3位のデンマークが54%となっています。日本は国土が小さいことから一度ゴミを燃やして最小限の大きさにしてから埋め立てる必要があるため世界全体で見て焼却率の数値が高くなります。

SDGs MAGAZINEより

もちろん、焼却した上での埋め立てではあるんだけど。

で、埋め立て方式は、内部からガスが出るという問題があって、メタンガスや硫化水素が発生してしまうらしい。これを解決するのが福岡方式というようで。

福岡大学で開発された埋め立て方式なので福岡方式らしいのだが、ネーミングは安易だ。

でも、その効果や実績は既に40年以上継続しており、各国にも展開している。

この技術は処分場の地中に空気や水を流す管を通すことで微生物によるごみの分解を促進し、メタン発生を抑制する仕組みで、国内の廃棄物処分では標準的な仕組みとなっています。

国内でこの技術を先駆けて導入した福岡市では途上国を中心に各国からの研修生を受け入れ、これまでにアジアやアフリカなどの21か国でこの「福岡方式」が導入されているということです。

NHKニュース「COP27 メタン排出削減へ 日本のごみ処分場技術を紹介 環境相」より

図を見ると結構面倒な手順が必要らしいのだが、必要とされる技術はさほど高くなく、困難性は低い。埋め立て地からメタンガスや硫化水素が断続的に発生し、利用できない土地となり、周囲環境を破壊し続ける問題を考えれば、多少のコストをかけてでもこうした埋め立て方式を採用するメリットは大きいだろう。

何より、メタン排出量を減らすという単純な話ではなく、周辺環境の悪化を抑えることが可能であることが素晴らしい。

日本のゴミ処理技術水準は高い

ゴミ焼却技術は、日本においては「当たり前」のように用いられるが、世界でも高レベルの焼却技術を持っている。

これは上でも引用しているのだが、ゴミ処理方法としての称逆率が77%と世界でもトップレベルである事と関係している。

NEDOプロジェクト実用化ドキュメント
NEDOプロジェクト実用化ドキュメント

NEDOでも積極的に研究開発が続けられているが、こうした技術は発展途上国どころか先進国でも珍しい。

茨城県つくば市 ゴミ焼却発電による電力を庁舎で利用

10月21日 11時46分

茨城県つくば市は温室効果ガスの削減を進めるため市のゴミ焼却施設で発電した電力を市役所の庁舎などで利用する取り組みを始め、電気料金の高止まりが続くなか、年間およそ6900万円の経費削減も見込めるとしています。

NHKニュースより

そして、単純にゴミ焼却だけではなく、排熱を利用した発電なども行っている。……正直、発電だけではなく、コージェネレーションを組み合わせて排熱の有効利用して欲しいところ。

割と温水プールなどにも排熱の利用はされてはいるが、暖房などにも利用可能なのでもう少ししっかり都市計画デザインをして欲しいところ。

ミダック、ごみ焼却で排出のCO2埋め立て 技術実用化へ

2022年8月10日 19:35

ミダックホールディングス(HD)子会社で産業廃棄物処理のミダック(浜松市)は、ごみの焼却処理で出る二酸化炭素(CO2)を煤塵(ばいじん)に固定し埋め立てる技術を実用化する。早稲田大学との共同研究で技術をおおむね確立した。産廃分野でのCO2排出量の削減につなげる。

日本経済新聞より

なお、ゴミ焼却で発生した二酸化炭素に関しても固定化する技術が開発中なので、こうした技術についても頑張って開発を続けて欲しいところ。

そして、こういった技術こそ、世界に広めていくべきだろう。評判の悪い石炭火力発電も、発展途上国の燃焼効率の悪いソレを更新するだけでも二酸化炭素排出量を減らす事に貢献できる。埋め立て技術でメタン排出を抑える事ができるように、そういった燃焼技術も広めれば良い。

できる事からやっていく。理想だけを追い求めても仕方が無いのだ。二酸化炭素取引の旗振りをしている方々にとって、そうした取り組みはやって欲しくは無いものかも知れないが。

なお、最初に棚上げしたように、そもそも人間の活動によって生じる温暖化ガスの排出が、本当に気候変動に寄与しているかは、ハッキリしない。ソコはしっかり検証して欲しいものだが。

コメント

  1. こんにちは。

    本当に、誰か言ってやれば良いんですよ。

    「お前ら、俺たちと同レベルのリサイクル技術を達成してから物言え」
    って。

    • それを言える政治家がいると良いんですが。
      日本人はなかなかそう言うことを国際社会で言えないようですね。