【ポーランドへのミサイル攻撃】「我々のミサイルではない」という報道に違和感

ウクライナニュース

昨日から追いかけている事件で、そろそろウクライナ軍が発射したミサイルだろうという結論が出つつある。この話で厄介なのは、ロシア製ミサイルをロシア軍もウクライナ軍も使うので、現時点でどちらが犯人であってもおかしくないということだ。

ゼレンスキー氏「我々のミサイルではない」 ポーランドへの着弾

2022/11/17 05:27(最終更新 11/17 09:22)

ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、ポーランド東部プシェボドフに着弾したミサイルについて「我々のミサイルではないと確信している」と記者団に述べた。インタファクス・ウクライナ通信が伝えた。

毎日新聞より

毎日新聞を引用したのは意図的である。

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その発言は本当なのか

大統領は否定

NHKニュースも引用しておくか。

ポーランドに落下のミサイル NATOとウクライナで見解に隔たり

2022年11月17日 5時07分

ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、NATO=北大西洋条約機構の加盟国・ポーランドに、ミサイルが落下したことについて、NATOの事務総長は、ウクライナ軍の迎撃ミサイルだった可能性があると指摘しました。

~~略~~

これに対してゼレンスキー大統領は16日、首都キーウで記者団の取材に応じ、空軍の司令官から報告を受けたとしたうえで「われわれのミサイルでないことに、疑いの余地はない」と述べ、ウクライナ軍が発射したとする見方を否定し、NATOとの間で見解に隔たりが生じています。

NHKニュースより

ここでもゼレンスキー氏の発言を引用して、「われわれのミサイルでないことに、疑いの余地はない」としている。

前の記事の追記でも、否定するのは当たり前だとは書いたが、早めに認めた方が良いと言うことにも触れている。

そして、ウクライナのこうした反応に対して海外メディアも「擁護できない」といった論調が主流になってきているようだが……。

ukrinformで正確な引用

ゼレンスキー氏がどのような発言をしたかは、ちょっと気になる。調べて見ると、国際政治学者の東野篤子氏がその辺りを解説していた。

Twitterで紹介している記事はこちら。

ゼレンシキー宇大統領、ポーランドへのミサイル着弾につき「それが私たちのミサイルでなかったことを疑っていない」

16.11.2022 19:27

ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、前日のウクライナとの国境近くのポーランド領で爆発したミサイルにつき、それがウクライナのミサイルにでなかったことを疑っていないとし、ウクライナは同国代表者の事件現場へのアクセスを求めていると発言した。

ゼレンシキー大統領がウクライナの報道関係者へのインタビューの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「私が空軍司令部からザルジュニー総司令官への個人的な夜の報告を疑うことはない。私は、それが私たちのミサイル、あるいは私たちのミサイル攻撃ではなかったということを疑っていない。私には、彼らを信頼しないということには、意味がないのだ。私は彼らと戦争を乗り越えてきた。私は、多くの首脳と話をした。私には、『ウクライナを現場に通してもらえないか?』というシンプルな立場がある。それが公正だ。私は、私たちにはその権利があると思っている。捜査が終わっていない間は、最終的な結論を口にしないでも良いだろうか? 私は、それが公正だと思っている」と発言した。

ukrinformより

ウクライナ大統領の立場から、軍の報告を疑うことはしないと、そういう話のようだね。そして、捜査が終わればその結論を受け入れることを考慮すると。

確かに、ゼレンスキー氏の発言を丸めると、「我々のミサイルではない」という解釈は可能なんだけど、日本の報道の印象とは随分違う内容だよね。

まあ、ゼレンスキー氏にそれほど選択肢があるとは思えないのだけれど、考える事はシンプルだ。本当にウクライナ軍が起こした事故であれば謝罪するし、証拠が揃うまでは軍からの報告を信用すると。最高司令官の立場であれば、国際社会の噂に流されて部下を信用しないという立場はとれないのは当然だね。

コメント

  1. こんにちは。

    西側の合意として
    「ロシアの対地ミサイルの迎撃に失敗した、ウクライナの地対空ミサイルがたまたまポーランド領内に落ちてしまった、ウクライナの過失ではあるが原因はロシアにある」
    が落とし所のようで、当方も妥当な線だと思います。
    ゼレンスキー大統領の態度と立場は、
    「ウクライナの将兵に対する相互の信頼から、上がってくる報告を第一とするものであって、ウクライナを含む多国間による調査の結果を否定するものではない(ので、調査に参加したい)」
    ですね。
    難しい立ち位置を、なかなかに上手く演じていると思います。

    • 情勢を眺めていると、この問題は早期解決をしないといけない感じですね。
      メディアはどうにもウクライナが非難を受けているという流れにしたいようです。

  2. こんにちは、

    米、欧、宇、露それぞれの見解に眼を通してみると、このウクライナ戦争はどこまでも”管理された”戦争なのだなと感じます。

    ポーランドへの着弾の経緯がどういうものだったかは別として、舞台裏では、そもそも米露が核の使用に事態がエスカレートしないよう内々に合意形成しているようです。

    だから、米国は、宇とポーランドが露からの攻撃だと主張して事態を先鋭化させないよう火消しに躍起になっていたのだと思います。

    現在、宇もポーランドもトーンダウンし始めたので、本件は終息に向かいつつあるようにみえますが、ゼレンスキー大統領はどうもまだ納得していない様子。はたしてどう決着するでしょうか。

    • 管理された戦争、ですか。
      代理戦争的な側面は否定できませんが、政治力学が働いていることは見ていてちょっと気分が悪くなりますね。

      決着は早いことしておいて欲しいところ。
      ただ、ゼレンスキー氏としては、落とし所を間違えて味方の士気を落とすのは違うと考えているのでしょうね。