日本政府、ついにトマホーク購入を「検討」してしまう

防衛政策

岸田くんじゃ、期待できないかな。

<独自>政府、米「トマホーク」購入検討 反撃能力の保有念頭

2022/10/27 18:40

政府が進める防衛力強化の一環として、米国の長距離巡航ミサイル「トマホーク」の購入を検討していることが27日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。敵ミサイル拠点などへの打撃力を持つことで日本への攻撃を躊躇させる「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有を念頭に、政府は複数の長射程ミサイルの取得を計画。トマホークの性能は実戦で証明されており、国産より早期配備の可能性がある利点がある。

「産経新聞」より

前々から、「トマホークくらい買っておけ」と言われていたからね。

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トマホーク配備は実現するか

トマホークは巡航ミサイル

産経新聞の飛ばし記事でなければ、随分とまともな話だ。

その中心に据えてきたのは、飛距離を現在の百数十キロから1000キロ以上へ延伸する改良が進められている国産の「12式地対艦誘導弾」だ。だが、開発と量産に時間がかかることから、運用開始は前倒しを図っても令和8年度以降となる見込み。必要数が配備されるまでの抑止力や対処手段が課題として残っていた。

「産経新聞”<独自>政府、米「トマホーク」購入検討 反撃能力の保有念頭”」より

この話は以前から噂されていた。

しかし、ここのところの情勢悪化で、いよいよミサイルの獲得の猶予がなくなってきている。

時間があればこんな感じの射程1,000 kmの12式地対艦誘導弾能力向上型を作るのだろうが、開発には時間がかかる。予定通りで令和8年以降ではあるが、台湾有事はすぐそこにある危機なのだ。

台湾危機は2027年までに起きるのか?

2022年1月18日 16時39分

「台湾を巡る危機が2027年までに顕在化するおそれがある」 こう警告するのは、去年まで現役だったアメリカのインド太平洋軍の前司令官です。この発言がきっかけとなり、いま、中国が軍事力を背景に台湾統一に乗り出す日が近づいているのではないかという懸念が広がっています。

「NHKニュース」より

少し前までのシナリオでは令和9年までに顕在化するなどと言われていたが、ロシア軍のウクライナ侵攻や、習近平氏が3期目を決定したことで5年以内に有事が起こるリスクが高まった。

こうしたリスクに対応するためには、長射程のミサイルがすぐにでも必要で、令和8年までとても待てない。

巡航ミサイルでも効果はあるか

正直、トマホークミサイルは時代遅れ感のあるミサイルではあるが、その分、実績のあるミサイルである。

img

射程距離はバリエーションによって異なるが、通常弾頭形でも1,300kmと、十分にある。実績も射程距離も十分なので、アメリカが売ってくれさえすれば配備可能だ。

トマホークは米軍が各地で既に運用している上、英国による購入実績もあり、性能の信頼性が高い。海上自衛隊イージス護衛艦の迎撃ミサイル「SM3」を発射する垂直発射装置(VLS)を改修すれば、トマホークも運用が可能となる。

トマホーク購入をめぐっては、平成25年末に改定された防衛計画の大綱で、敵基地攻撃能力を含む「弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力」の検討が盛り込まれたことを受け、日本側が非公式に打診した。しかし当時は、米側から「売却しない」との方針が伝えられた。

「産経新聞”<独自>政府、米「トマホーク」購入検討 反撃能力の保有念頭”」より

まあ、一度は断られているが、情勢は変わっている。大統領がトランプ氏であれば快諾してくれただろうし、バイデン氏も基本路線はトランプ氏から大きく離れてはいないので、おそらくは売却してくれると思われる。

VLS発射式

で、トマホークを艦載するのであれば、おそらくVLS発射式のタイプとなるはずで、そのために必要な発射機を搭載する艦は複数ある。

例えば、まや型護衛艦やこんごう型護衛艦、あたご型護衛艦などは、Mk.41 VLSを備えているので、若干の改修が必要なようだが発射可能である。

img

こんな感じのミサイル・セルが並び、この中にはモジュールの中に収められたミサイルが格納されている。Mk.41はトマホーク発射に対応しているのだ。

したがって、トマホークを売って貰えさえすれば、配備するほどにさほど困難性はない。むしろ、何故未だ持っていなかったのかというレベルである。

モスクワ号の悲劇

こうしたトマホーク配備の流れにのった背景には、まだ検討段階とは言え、「効果がある」と確信する出来事があったからだ。

ロシア旗艦「モスクワ号」撃沈にいちばん動揺したのは、中国軍?──空母と台湾有事

2022年10月27日(木)14時51分

4月14日、海軍を持たないといってもいい国が、海で見事な勝利を収めた。ウクライナ軍が陸上から対艦ミサイル「ネプチューン」を2発発射し、ロシアのミサイル巡洋艦「モスクワ」を黒海に沈めたのだ。

~~略~~

だが台湾の軍指導部は頭が硬いことで悪名高く、他の中堅国家と同じく防衛の中枢となる兵器や、駆逐艦とフリゲート艦の艦隊にこだわる。それを変えるかもしれないのが、モスクワ号の一件だ。

アメリカにとっても中国にとっても地対艦ミサイルの存在は、「敵の海岸線に近づけば近づくほど船に危険が及ぶ」という海戦の常識をさらに固定化するだろう。

「Newsweek」より

そう、黒海での旗艦モスクワ轟沈事件である。

陸地から海に浮かんだ旗艦モスクワをミサイル1~2発で轟沈させたのである。支那にとっては青天の霹靂と言って良いだろう。

ミサイル配備は有効なのだということを、この事件は示してしまった。もちろん、旗艦モスクワが老朽艦ではあったが、ミサイル攻撃に対抗する手段を持っていなかったわけではない。が、呆気なくミサイルにやられて沈没するに至る。

故に、海上自衛隊も陸上自衛隊も、長射程の巡航ミサイルを保有することで、支那に対する牽制力を増すことが出来る。トマホークミサイル、良いんじゃないんでしょうか。そして、国産ミサイルの開発にも忘れずに力を入れて欲しい。

追記

ここに追記するか迷ったのだが、まあ、参考までに。

米軍 陸自の与那国駐屯地で初訓練へ 日米両政府が合意

10月26日 17時27分

来月、予定されている日米共同統合演習をめぐり、日米両政府はアメリカ軍が与那国島にある陸上自衛隊の駐屯地を使用することで合意しました。
アメリカ軍が訓練で与那国駐屯地を使うのは初めてで、日米が中国を念頭に先島諸島での協力関係をいっそう強める狙いがあるとみられます。

「NHKニュース」より

Keen Sword 23の開催は、与那国島の陸上自衛隊駐屯地を使うことに決めたらしい。

これは相当警戒しているな。

追記2

1発2億円かぁ。

北朝鮮のミサイルに驚いた日本、1発2億円の「トマホーク」購入検討

2022.10.28 12:05

日本政府が朝鮮半島を射程圏とする米国産長射程巡航ミサイル「トマホーク」の購入を検討していると、日本メディアが28日報じた。日本がトマホークの購入を検討するのは、今年に入って続いた北朝鮮のミサイル挑発への対応とみられる。

NHKや読売などによると、日本政府は米国政府とトマホーク購入交渉に入り、最終調整段階にあるという。トマホーク購入を主導したのは8月に就任した浜田靖一防衛相だ。読売新聞は日米政府関係者の発言を引用し、トマホーク購入交渉が最終局面に入り、米国側がトマホーク売却に前向きな姿勢を示しているという説明も加えた。

~~略~~

トマホークは米国が1991年の湾岸戦争をはじめ実戦で使用している長射程巡航ミサイルで、1発あたりの価格が1億-2億円にのぼる。直径約53センチ、全長約6.2メートルで、重さは約1500キロにのぼる。射程距離は1250キロ以上で、時速約900キロの速度で飛行し、位置情報システム(GSP)を利用した「ピンポイント」攻撃が可能だ。日本がトマホークを配備する場合、朝鮮半島と中国の一部も射程圏に入る。

「中央日報」より

ん?2億円?

確か、「トマホークは143万ドル、ハープーンは112万ドル(1990年代)」とあったので、バージョンが上がっている現在であれば、確かに2億円くらいするな。

でも、PAC3だと1発8億円くらいなので、寧ろ安いのでは?

コメント

  1. 木霊さん みなさん こんばんは

     トマホーク配備、良いですね。大いにじゃんじゃんやってほしいものです。

    ついでにモスクワ号のことを言うなら、ミサイル撃沈前にTB2がワンサカ寄って、情報収集やイヤガラセをやった上で「ネプチューン」で止めを刺したらしいですから、

     1.陽動・ハラスメント兵器をもっと、、TB3を大量配備すべき、国産化はできないかな?

      2.更に細かい・現状支那に圧倒的にまけてるスウォーム用偵察用、安価・大量ドローン兵器
    ドローン≒クワッドコプターなどと言う先入観を捨てれば支那DJIでなくとも、
        日本国内に世界トップ技術のメーカーあり  例・斎藤製作所4スト模型エンジン ・ヒロボー:ヘリ 

       、、、中小企業でニッチ相手商売で量産が弱いのがネックですが、こういうところに防衛庁出資して、アビオニクスは例えば分野外ですがキーエンス
     (、、、こちらのデジタルマイクロスープやレーザー共焦点顕微鏡には日頃お世話になってます、ハードはそもそもニコンOEMに近いですが、ファーム・ソフトの作り込みがスゴイ、  ニコンの上位スペックは「一流オペレータ」が使わないと性能発揮できませんが、キーエンス機だと、シロートが使っても1.5流ぐらいの、観察・撮影が可能)

     などして生産はそれこそ「トヨタ・ホンダ」にやらせれば、イランドローンより安く大量生産できる可能性もあり?

    • 本文中にも書きましたが、もっと早く購入しておけ、という兵器の筆頭であります。
      ご指摘頂いたようなドローンに関しても、国内で使えるメーカーは多数あるのに、上手いことやれていませんね。キーエンスの機器は前職で随分とお世話になりました(センサー類ですが)。
      兵器開発が御法度というおかしな世界を、そろそろ脱却しないとダメでしょうな。

  2. おはようございます、

    中共軍は豊富な兵器種を大量に揃えているので、自衛隊がそれに対抗するためには、複数の攻撃ミサイルを保有しておくことは理に適っています。
    米軍も陸・空・海(兵隊)が個別にミサイル兵器をもっているくらいですから、日本が抑止力を上げるには、兵器種の質と量を増やないとどうにもなりません。

    • トマホーク・ミサイルが適切か?という議論をする前に、とにかく買って、配備して、使ってみて調べるくらいのフットワークが欲しい所です。
      使ってみたら欲しくなるのかもしれませんが、机上の空論で時間を浪費するのは止めて欲しいところです。

      • 昨日の新聞に、「沖縄県・尖閣諸島や南シナ海の権益確保は、われわれの世代の歴史的重責」との、習氏の2016年当時の発言が躍っていました。
        https://www.tokyo-np.co.jp/article/210923

        中共は、日本の親中メディアに情報をリークして、戦争のための”環境づくり”を行っているのかもしれません。

      • 東京新聞の記事はねぇ……。

        個人的には、朝日新聞の記事は読んで批判できるのですが、東京新聞の記事は基本的に読む気になれないというか。
        そういう意味では琉球新報など沖縄三紙は、更にその上を行って、逆に興味が出るレベルではありますが。