元テロ組織幹部の講演会の様子を嬉しそうに報じるメディア

報道

シンパシーを感じるのだろうか、メディアは。

日本赤軍・重信房子元最高幹部が京都の集会に登壇 出所後、初の講演

2022年10月16日 20時30分

今年5月に出所した過激派グループ「日本赤軍」の重信房子・元最高幹部(77)が16日、京都市東山区の円山公園野外音楽堂で開かれた集会「変えよう! 日本と世界」に登壇し、数百人を前にあいさつした。

「朝日新聞」より

個人的には重信房子なんぞに興味はないし、どこで何を主張しようが勝手にして頂ければ良いのだが、メディアは何故この人の事を大々的に報じるんだろうか。何かニーズがあるの?

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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メディアが何故、重信を祭り上げるのか

学生運動と日本赤軍

余り掘り下げる人がいないようなので、重信が一体何をやった人間なのか簡単に説明しておきたい。

朝日新聞によれば、日本赤軍は「過激派グループ」と表現されているが、実態はテログループである。そして、重信はそこのトップだった。

集会は学生運動に関わった市民などでつくる実行委員会が主催した。関係者によると、重信元幹部が出所後、多くの市民を前に講演するのは初めてという。

「朝日新聞”日本赤軍・重信房子元最高幹部が京都の集会に登壇 出所後、初の講演”」より

「学生運動に関わった市民」と書かれているが、これ、日本の学生運動はどんなものだったのかと言うことを知れば、印象はかなり変わると思うよ。

朝日新聞は学生運動に肯定的で、こんな取材記事も紹介している。

学生運動って? 当時の熱がよくわからない…元参加者に聞いてみた
取材前、私はいまいちわかりませんでした。約半世紀前の学生運動の熱とはいったい何だったのか。キャンパスを埋め尽くし、街中へ出て、時に負傷者まで出しながら運動を続けた原動力は何だったのか。私より約50歳上の世代は、何に駆り立てられたのか。政治…

まあ、読む価値はない。

現在も「市民運動」なる活動が細々と続けられ、「最後の楽園」と言われる沖縄でも活動をやっているようなのだが、行政を悪と定義して暴力を振るう様は、まさに……。

いやまあ、当時を生きていない僕が何と評価しても、説得力はないよね。

ともあれその学生運動も1970年代には下火になる。その残党であった左翼組織は様々な事件を重ねるウチに弱体化して、より過激化、先鋭化して集まったのが連合赤軍である。しかし連合赤軍は山岳ベース事件とあさま山荘事件を引き起こして自滅してしまう。が、先に海外に離散していた組織のうち、パレスチナに残存した組織が後に「日本赤軍」を名乗るのである。

生粋のテロリスト

重信の説明をする前に、血盟団事件(昭和7年2月)について少し説明したい。

かつて存在した「血盟団」という日本のテロリストによって、政財界の要人が多数狙われ、井上準之助と團琢磨が暗殺される事件が発生する。それが、血盟団事件である。

血盟団の構成員は、トップの井上日召以下、東京帝大の学生を含む16名。日本のファシズムに被れた極右集団だとされているが、その実、革命を志したテロリストである。

海軍青年将校と繋がって、テロを画策していたが、海軍青年将校達は別途五・一五事件(昭和7年5月15日)を引き起こして、内閣総理大臣だった犬養毅を暗殺している。どちらにしても碌でもないな。

この血盟団の関係者だった重信末夫の娘が重信房子である。父の薫陶を受けて育った娘が、その才能を「その方面」で遺憾なく発揮してしまった結果、学生運動にのめりこむ学生生活を送ることになる。思想的に優秀だったようで、あっという間に、共産主義者同盟赤軍派の創立メンバーとなり、大菩薩峠事件(昭和44年11月5日)に関与するなど活躍した。

卒業後には、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)に参加して、日本赤軍を結成する。「日本赤軍の最高幹部」などと称されるが、日本赤軍は彼女が作った彼女のためのテロ組織である。

重信は、権力を手に入れた結果、パレスチナでテルアビブ空港乱射事件(無差別乱射で26人殺害し、73人が重軽傷)に関与し、ハーグ事件(警官2人、日本赤軍1人負傷)に関与し、世界に迷惑をかけている。

結果的に重信が罪に問われ服役するに至った理由は、ハーグ事件への関与を疑われて、逮捕監禁罪及び殺人未遂罪の共謀共同正犯で起訴された事による。懲役20年の実刑判決を受けたことで、贖罪して出所に至ったのは令和4年5月28日のことだった。

更正していない

さて、そんな彼女が一体どんな演説をしたのだろうか?

重信元幹部は「新しく社会に参加するにあたって」と題し、10分ほどあいさつした。自らの経験について「多くの戦いの中で過ちもあったし、いいこともあった」と話した。いまの社会について、「異議がある人たちと対話し、そこからみんなで一緒に語り合って、日本を、世界を変えていきたい」と締めくくった。

「朝日新聞”日本赤軍・重信房子元最高幹部が京都の集会に登壇 出所後、初の講演”」より

更正して社会に出てきたのであれば、「多くの闘いの中で過ちもあったし、いいこともあった」ということを果たして言うのだろうか?個人の感想ならばともかく、学生運動をやってきた仲間の前での演説である。

どのような意味合いで解釈すべきかは、普通の人なら理解出来るだろう。

どう考えても、更正したようには見えない。何故なら、「異議がある人たちと対話」というが、元々彼女たちは対話なんぞしてこなかった人々である。

その後、公園に場所を移して取材に応じ、「50年前の戦いで、人質をとるなど、見ず知らずの無辜(むこ)の人たちに被害を与えたことがあった。おわびします。今後は病気の治療に専念します」などと話した。

「朝日新聞”出所した重信房子・元最高幹部が謝罪 支援者や街宣車集まり一時騒然”」より

出所後には少し殊勝な態度を見せていたようではあるが、暴力によって社会を改革しようとしてきた人間が、「日本を、世界を変えていきたい」と発言すれば、どうやって?という風に思うのが多くの国民の感じることだろう。彼女の背景を考えれば、この講演から穏当な余生を送るつもりは全く無いと言うことが分かると思う。

仲間と楽しく革命したいというのが、今の重信の本音なのだろうね。

いや、重信がどんな講演をしようと、それは別に構わない。だが、何故メディアはそれを嬉しそうに報じるのだろうか?それが理解できないのだ。テロリストが更正して、世のため人のために頑張っているというのであれば別だが、ソレは全く違う。

日本赤軍の重信房子元最高幹部「本当の民主主義はどこにあるのか」出所後で初の講演

10/17(月) 19:50配信

国際テロ組織「日本赤軍」の重信房子元最高幹部が、出所後、初めて講演を行いました。

~~略~~

「人権侵害の酷さを日々体験しながら22年を過ごしてきました。空気を吸うことくらいしか自由がない」  また日本の社会については「未熟で人権がない」と述べ、自らも市民運動に参加していくと語りました。

「本当の民主主義はどこにあるのだろうか。政治を変えないといけない。自民党を変えないといけない。私もその1人として参加していきたいと思います。みんなとともにやっていきたいと思います」

「yahooニュース」より

他人の人権を散々蹂躙して命まで奪う切っ掛けを作った張本人が、「人権侵害の酷さ」って、笑わせる。その上で、「政治を変える」「自民党を変える」って、完全に「話し合い」で住ますつもりはないでしょうよ。

とまあ、批判的に書きはしたが、重信の主張は別に勝手にやって頂ければ良いのであって、だからこそ僕も批判させて頂いた。それはそれで良いのだと思う。だが、メディアはちょっと違う。

結局、メディアが大喜びしてこれを報じた理由は、おそらく「自民党を変える」という部分があったからなのだろうね。メディアが、重信に対する批判的な部分、テロリストとして服役した事と含めて論じてくれれば良かったのだが、そうで無いことに違和感を感じたので、言及させて頂いた次第である。

コメント

  1. こんにちは。

    以前もコメントした記憶があるのですが、「ガンダム」の安彦良和氏は、著書でも学生運動に参加されたことを明言されています。
    で、その著作は、割と反体制派、革新派の視点からのものが多いです。
    それはそれとして、(一度だけお会いしたことがありますが)氏は非常に温厚な御仁です。
    そんな感じで、あの年代には、どうしてもそちらにシンパシーを感じる人が多いのだと思ってます。
    そういう年代が、企業の社長会長あたりにゴロゴロ居るのだ、とも。

    主義主張は個人の物だから、別にどうでも良いと思ってます。
    ただ、公の報道機関は原則中立であるべきで、「ペンは剣よりも強し」の本来の意味をはき違えた似非執筆家やら記者やらが跋扈するのは、世も末だなと思う次第です。

    まあ、伝え聞くところによると、日本より欧米の方がもっと酷い状況のようですが……LGBTとかそっち方面で(共産党議員がのさばってるのは日本だけ、のようですが。あれ、フランスは共産党政権だった時期があったような……)

    • 主義主張を叫ぶことは大いに結構でありますが、それにメディアが乗っかって助長するなと言うお話でして。
      確かに、今社長の座に座っている方の多くは、活動家の一歩手前の学生運動を経験したことがあるとそういう事を言われる方を見かけます。色々な意味で活動的であるからこそ、成功されたという面もあって、それが一概にダメという話にはならないでしょう。今が大切、ということですね。

      で、メディアの方は、もうどうしようもないと感じています。
      多様性を求めて行くしか無いですね。オールドメディアは左派が跋扈していますから、改革のしようもありません。

      欧米の状況ですが、ニュースで見る限りではありますがかなり過激思想に走っている様に思います。政治家が特に困ったものですね。
      ですが、歴史的に見てもあんなものかなという諦めの気持ちもあります。国益のためにバランスをとって付き合っていくしかないでしょうね。

  2. 「人権侵害」されていたので、
    「自己負担ゼロ」のガン治療を受けていたわけですか(笑)。
    今は「人権のある一般の人と同じ」なので、
    ガンの治療費は自費になって何よりです。
    きっと払うたびに「人権」を感じて嬉しいことでしょう。

    何回も手術してやらなくても良かったのでは、と正直思いましたが、
    獄中死なんてされたら、いろいろ面倒くさかっただろうとも思います。
    (間違いなく「殺された」とか言われたでしょう。)
    支援者の皆さん、(きっと)年金などない彼女の老後を支えてあげてくださいね。
    皆さんも年金生活で大変かもしれませんが、「人権」のためですから頑張って。

    • 現実から目を背けることがお得意なのでしょう。
      人権というパワーワードを上手に使えれば、市民に対して強いメッセージが届くということなのかも知れません。
      手術は……、「平等に」という観点からは必要なんだろうと思います。が、素直に「良かった」とは思い難い話ですね。

  3. テロリストの殺人者のお仲間だからお友達なんでしょ(ハナホジ)
    キチガイは歴史として記録を取ってあとは朽ち果てさせるのが世界の為ってはっきりわかんだね。
    マスゴミはそんなキチガイを持ちあげるんだから存在が害悪ってそれ一番言われてるから。

    • 困った話ですね。
      情報をねじ曲げ、歴史をねじ曲げるのが彼らの仕事なのかもしれません。

  4. 彼らマスゴミにとって山下暗殺犯は英雄のようですし。テロリストを英雄に祭り上げるのは隣国によくありますが今の日本のマスゴミはほぼ全てが反政権ではなく反日なのがおかしい。

    日本は自由民主の国ですから思想の表明は自由ですが、偏った思想を「中立」と称するのは詐欺ですね。改善の方向性としては、そもそも完全な中立などありえないのだから、報道機関に立場表明の義務を課す そして、政府おかかえの報道機関を整備する、、、NHKを国有・民有に分割し、国有部門をあてればよい。 と妄想しますが、、、

    最近気になるのは、結局100年後に歴史検証しようとした時、残存する「紙資料の大半」が支那韓配下マスゴミの捏造資料となりそうなこと。 これを防ぐために、国会図書館のような方式での国有Webアーカイブを何とか、、と思ってしまいます。