日米共同訓練を貶すメディアと抗議するロシア

防衛政策

ちょっと前の記事になるのだが。

陸上自衛隊とアメリカ海兵隊の大規模な共同訓練始まる

10月01日 12時26分

陸上自衛隊とアメリカ海兵隊の大規模な共同訓練が北海道で始まりました。これから2週間にわたり、アメリカ軍の輸送機オスプレイを使用して部隊を展開する訓練などが行われます。

「NHKニュース」より

2週間にわたって行われる予定だったこの訓練だが、無事終了したようだ。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク

北海道での共同訓練

レゾリュート・ドラゴン22

「レゾリュート・ドラゴン」って、余り聞かない共同訓練だなと思っていたけれども、どうやら今年で2回目の開催らしい。

日米共同訓練(レゾリュート・ドラゴン21)の概要について | 日米共同訓練(レゾリュート・ドラゴン21)について | 演習場対策 | 行政情報 | 北海道別海町
陸上自衛隊と米海兵隊との日米共同訓練において、矢臼別演習場が使用されますので、お知らせいたします。令和3年度国内における米海兵隊との実動訓練(レゾリュート・ドラゴン21)…
日米共同訓練(レゾリュート・ドラゴン22)について | 演習場対策 | 行政情報 | 北海道別海町

レゾリュート・ドラゴン(以下RDとする)と称する共同訓練は、2回ともオスプレイの運用を絡めた訓練だったようで、今年もオスプレイが空を舞ったそうな。

爆音とともに現れたオスプレイ 北海道での訓練、地元で反対の声も

2022年10月7日 14時00分

北海道内で行われている陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン22」で、米軍輸送機オスプレイを使った訓練が6日、然別演習場(鹿追町)で報道公開された。訓練を通じて日米の連携をより深めたい陸自だが、安全性が懸念されるオスプレイの参加もあり、地元では反対の声も上がる。

「朝日新聞」より

朝日新聞によれば、MV-22オスプレイは「爆音」でなければならないし、「安全性の懸念」がある機体でなければならないらしい。

しかし、騒音については防衛省が散々資料を出していて、輸送ヘリコプターであるCH-47JAと比較しても同程度の音である事は分かっている。オスプレイの場合、ホバリング時に音が大きくなることは分かっているが、飛行形態時には寧ろ音が小さいことが確認されている。

https://www.mod.go.jp/atla/soubiseisaku/osprey/281108.pdf

また、事故率についても、丁寧に説明されている。

Just a moment...

http://wave.pref.wakayama.lg.jp/mailmagazine/jikoritsu.pdf

長々とした説明は避けるが、結果から言えば老朽化してきているCH-47よりもMV-22の方が事故率は低い。CV-22に関して事故率は高くなっているが、これは運用形態の違いで説明が付く。CV-22と比べるべきはMH-53で、特種作戦に投入するヘリコプターの損耗率が高いのは避けられない。MV-22とCV-22を混同して説明するメディアはわざとなのだろうね。

HIMARSを展開

さて、RD21でもRD22でもHIMARSが訓練に登場した。

img

陸上自衛隊が出してきたのは88式地対艦誘導弾だが、米海兵隊はHIMARSを持ち出してきた。HIMARSは米海兵隊の新戦術EABOの核心となる装備で、島嶼部の攻撃を想定した場合には必須の装備という位置づけになる。

米海兵隊は、これまで採用してきた敵地への強襲上陸を柱とした作戦を、沿岸域から海軍の作戦をサポートする戦術に切り替えつつあり、陸上自衛隊もこれに似た戦術を採用している。EABO : Expeditionary Advanced Base Operation(遠征前進基地作戦)という作戦を展開するには、HIMARSのような高軌道ロケット砲システムが必要になるというわけだ。自衛隊はの領域横断作戦(CDO)という、陸海空のそれぞれが連携し合う作戦を展開する事を考えているようだが、基本は同じだ。

日米共同訓練、一部を中止 米「ハイマース」の弾届かず

2022年10月11日 19:00

陸上自衛隊と米海兵隊が1日から北海道で開いている共同訓練で、米軍の射撃用の弾が届かず訓練の一部が中止になったことがわかった。米軍の高機動ロケット砲システム「ハイマース」の射撃訓練を取りやめた。

「日本経済新聞」より

ところが、この訓練においてHIMARSの射撃訓練はやらなかったと報じられたのである。これ、理由は簡単で、米軍がHIMARSで使うミサイルを用意できなかったのだ。

理由は簡単だ。ウクライナで使っているのだから。

米、ウクライナに6.25億ドル追加支援 ハイマース4基など=関係筋

2022年10月4日4:18 午前

バイデン政権のウクライナに対する6億2500万ドル規模の追加軍事支援策には高機動ロケット砲システム「ハイマース」(HIMARS)4基などが含まれる見込み。関係者2人が3日、ロイターに明かした。早ければ4日に発表されるという。

「ロイター」より

米国の弾薬余剰、近く枯渇か ウクライナ支援長期化で

2022年10月11日 6:25

米国は、ロシア軍の侵攻と戦うウクライナにとって不可欠な弾薬を供与しているが、生産ペースが消費に追いついていないことから、近く一部の弾薬を提供できなくなる見通しだ。

「AFP」より

日本のメディアはコレに大喜びで「大失態」と報じていて、「弾が三沢基地に留まり北海道まで届かなかった」と大喜びであるが、おそらく三沢基地にも余分はないのだろう。

もしかしたら、事前にHIMARS実射訓練はやらないと言うことで合意があったのかも知れないし、発射しなかったことにしたのかも知れない。

ロシアから抗議が届く

で、ロシアがこの訓練に抗議をしてきたと。

ロシア、日本に抗議 米との共同訓練でハイマースを発射

2022年10月13日4:09 午前

ロシア外務省は12日、今週行われた日本の自衛隊と米軍との共同訓練で、ロシア国境付近で高機動ロケット砲システム「ハイマース」が発射されたとして日本大使館に抗議した。

外務省は声明で「実施された軍事演習はロシア極東地域の安全確保に対する挑戦とみなし、そうした行動の即時停止を強く要求する」とした。また「日本側には、ロシアに対する軍事的脅威を防止するための適切な対応が不可欠であることも警告した」とした。詳細には触れなかった。

「ロイター」より

訓練では発射しなかったって言ってるだろ!

ただまあ、ロシアとしてもウクライナで散々痛い目に遭っているので、HIMARSの訓練などやられては腹が立つのだろう。それも、北方領土近くでやったと怒りを滲ませている。

確かに近いと言えば近いが、そこは国境ではない。北方領土は日本の領土である。文句を言われる筋合いはない。

ただ、ロシアが文句を言いたくなるほどHIMARSが有用な兵器であり、有効な訓練であるとも言えるわけだ。HIMARSから発射されるMGM-140 ATACMS地対地ミサイルはブロックIで射程165km、ブロックIIAで射程300km程である(ウクライナでは射程32km程度のM26ロケット弾を使っていると言われている)。

つまりこういうことになる。なんだ、北方領土までしか届かないじゃないか。つまり、ロシアの主張は荒唐無稽だったということだね。

オスプレイの運用も含めて、他国が嫌がる軍事訓練をやることは実に大切である。それをロシアや日本のメディアが教えてくれている。もはや、日本のオールドメディアは潜在的な日本の敵の手先なのだ。

コメント

  1. こんにちは。

    >もはや、日本のオールドメディアは潜在的な日本の敵の手先なのだ。

    まさに。この一言に尽きます。

    我々(と言って良いのかな?)ネットに慣れたユーザは、比較的一次情報に近いところにアクセス出来ますが、従来のメディアは記者ないし取材班が取材し、記事を起こす。つまり、どんなに取材者や記者が中立公平をモットーとしていても、人の手と目を経由する以上必ずその人の主観が入る。
    ましてや、最初から偏向している事を是とするメディアにおいておや。
    それを真に受ける層と、そこから脱却し始めた層と。メディアは「年齢差、世代差」と言いたがりますが、デジタルデバイドですよね……

    • テレビ業界は改革が必要ですよ。
      別に左派に傾いている番組だって別に構わないのです。ただ、ソレばかりだというのが問題で、一番の問題はNHKですかね。
      公共放送でゴザイという顔をしながら、随分とヒドいことをやっているのです。あそこを解体して、ニュースだけ流すメディアになって貰わないと、と言うところがスタートですかね。分社化して欲しいです。

  2. 正しい情報が欲しいならブルームバーグ(保守)とロイター(リベラル)とイギリス紙(全世界に喧嘩売ってる)を見比べて初めて事実が透けるくらいですかね。
    南朝鮮でも日本が関係ないなら一部の新聞は事実が一部乗っていますね。
    日本の新聞はそもそも支那朝鮮のプロパカンダしか乗ってないので見る価値無いという世界最低の紙切れです。
    それならまだ支那の意図が見えるだけ支那の党機関紙の方が面白いです。

    • ロイター、ブルームバーグ、CNN、APF辺りは取り敢えず見るように心掛けていますが、国内のローカルなニュースはなかなか手に入りません。
      結果、色々なメディアを見比べるという感じになってしまいますね。時間がかかるのがネックですが。