残虐なミサイル空襲作戦を行うロシア軍

ウクライナニュース

「報復攻撃」だと言われているが、ロシア側の狙いはイマイチよく分からない。恐怖を与えたらウクライナ側が白旗を揚げると思ったのだろうか?

米大統領、ミサイル攻撃非難 ウクライナに防空システム確約

2022年10月11日06時53分

バイデン米大統領は10日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話で会談し、ウクライナ全土に対するロシアのミサイル攻撃を「無分別だ」と非難した。バイデン氏は高性能防空システムを含む軍事支援を継続していくと確約。同盟・友好国と共にロシアに代償を負わせると強調した。ホワイトハウスが発表した。

「時事通信」より

アメリカ大統領のバイデン氏は、ロシア軍の行いについて、「無分別だ」と非難したらしい。確かに、色々な意味で無分別だと言える。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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ミサイル攻撃と迎撃システム

迎撃ミサイルを

さて、今回の事でアメリカは高性能防空システムを含む軍事支援を行う旨を発表したようだが、これはPAC3の事ではなく、NASAMSのことのようだ。

既に2基ほど配備しているらしい。

米、ウクライナに追加軍事支援 高性能地対空ミサイルシステム2基

2022年7月2日08時16分

米国防総省は1日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに8億2千万ドル(約1100億円)の追加の軍事支援をすると発表した。ノルウェーと共同開発した高性能の地対空ミサイルシステム(NASAMS(ネイサムス))2基を提供する。ウクライナの装備を、旧ソ連型から北大西洋条約機構(NATO)のものに置き換える狙いがある。

「朝日新聞」より

資金力のあるアメリカが、新型兵器を送りつけてはウクライナにて性能テストをやっているようなもので、アメリカの軍需産業としてはありがたいのかもしれない。結局、実戦で使えない兵器など意味は無いのだから。一方のウクライナ側は兵器供与をありがたくは思っているのだろうけれど、圧倒的に数が足りなくて困ってはいるのだろう。結構な大国同士の地上戦である。武器弾薬の消費は恐ろしく早いようだ。特に高額な兵器の量産が追いつかないのが現実らしい。

さておき、ミサイル迎撃のためにはNASAMSの配備は必要な事であると思う。

こちらの記事でも書いたが、ドイツからもIRIS-T SLMミサイル迎撃システムを供与される話が持ち上がっているので、ウクライナでのミサイル防衛はこれから徐々に充実しそうではある。

民間人虐殺目的のミサイル空襲

果たしてミサイル攻撃に「空襲」という言葉が馴染むのかどうかはかなり怪しいが、ロシア軍のやっている事は民間人攻撃である。

電話会談に先立ち、バイデン氏は声明を発表し、ミサイル攻撃で市民が犠牲になっており、攻撃はロシアのプーチン大統領の侵攻の「残虐さ」を再び示すものだと批判。ロシアによる戦争犯罪の責任を追及すると表明した。

「時事通信”米大統領、ミサイル攻撃非難 ウクライナに防空システム確約”」より

ちょいと、このアメリカ大統領の発言に関してはカチンときたが、彼らはもう忘れたんだろうね。日本の大都市に空襲をやらかして、何十万人の民間人を殺したこと(公式発表で約38万7千人)は、日本人は忘れてはいないぞ。

やっている事は、ロシアも大東亜戦争時のアメリカも大差無いが、空からの攻撃という点に限ればアメリカの方が余程酷いことをやっている。焼夷弾など、日本家屋を効率的に燃やすかを研究して……。まあいいや、今言っても詮無きことだ。

ともあれ、ロシア軍がウクライナの民間人にしていることも、さして変わらなといえよう。

つまり、脅しと虐殺が目的なのだ。

だが、貴重な巡航ミサイルを使って都市攻撃をしたら、諸外国のヘイトを稼ぐのはロシアだ。その一方で、作戦遂行にとってプラスになるとは考えにくい。ロシアの今回の行動は、作戦として正しかったのだろうか?そこはかなり疑問だ。ウクライナ側に恐怖を与える目的であれば、もっと弾薬を使う必要があるが、ロシア軍にはそんな余裕も無さそうである。

迎撃システムは機能したのか

一方で、既にウクライナに配備されている迎撃システムは機能したのだろうか?

ウクライナ空軍が保有する地対空ミサイルはS125、9K37、9K330、S-300PS/PTと、旧ソ連製の兵器が多い。これらの地対空兵器では不十分だとして、ウクライナ大統領のゼレンスキー氏は西側諸国に「クレ!」と要求したのが6月。

「撃墜できているのは一部」  ウクライナ、迎撃システム提供を訴え

2022年6月15日 7時47分

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日に公開した動画で、ロシアによるミサイル攻撃について「我々が撃墜できているのは一部だけだ」と語り、最新式のミサイル迎撃システムを提供するよう、欧米諸国に呼びかけた。

「朝日新聞」より

それから多少迎撃手段が増えたらしく、今回は多少迎撃に成功した模様。

ロシア軍がミサイル80発以上、半数を迎撃…キーウ4地区への着弾で5人死亡27人負傷

2022/10/10 21:32

ウクライナ国営通信などによると、首都キーウで10日朝、同市内の4地区に露軍のミサイルが着弾し、少なくとも5人が死亡、27人が負傷した。ウクライナ当局は、博物館や子供の遊び場が攻撃を受けたと説明している。露軍による首都へのミサイル攻撃は今年6月下旬以来とみられる。同市は、地下鉄の運行を停止し、市民らに地下シェルターなどへ避難を求めた。

~~略~~

ウクライナの国防次官は10日午前、露軍が各地で計80発以上のミサイルを撃ち込み、約半数をウクライナ軍の防空システムで迎撃したと明らかにした。

「讀賣新聞」より

他の報道を見ても、75発のミサイル攻撃があって41発を撃墜したと報じていて、一応の成果は挙がっているようだ。

Twitterを見ていると、「破片がー」と指摘される方もいるのだが、ミサイル防衛において破片が飛び散るのは避けられない。その破片に殺傷能力があったにせよ、ミサイルが直撃して被害を受けるよりはマシである。ミサイルの迎撃というのは、被害そのものを無くすことではなく、被害を少しでも減らすことを目的として行われると言うことを理解イタダケナイ方が結構いるのには驚いた。

そういえば、秋田のイージス・アショア計画の時もそんなアホな議論が展開されたな。あの時はブースターが国内に落っこちるから問題だったはずだが……。バカなの?

ミサイル防衛システムは無意味ではないが被害をゼロには出来ない

とまあ、そんな訳でミサイル防衛システムの導入やソレの是非について口にされる方が日本にもいらっしゃるようなので、ここで少し説明しておきたいが、ミサイル飽和攻撃を支那や北朝鮮から受けた場合に、日本国内に配備されているPAC-3や海上に配備されるイージス艦による迎撃は期待薄である。

PAC-3にせよ、SM-3にせよ、高い迎撃率を誇るものの、迎撃率を100%にする事はできない。破片が飛び散ることを防ぐことも難しいのだ。したがって、Jアラートの様な警報システムはどうしても必要である。

寺田総務相 Jアラートの作動点検を全市町村に通知

2022年10月11日 12時58分

先週4日の北朝鮮による弾道ミサイル発射をめぐり、6つの市と町で、Jアラート情報の伝達に支障があったことを受け、寺田総務大臣は、全国すべての市町村に対し、Jアラートが正常に作動するか点検するよう通知したことを明らかにしました。

「NHKニュース」より

ウクライナの惨状を見て、慌てて日本の総務大臣が、「Jアラートのチェックをして」と言い出す始末だが、それなら先日のJアラート騒ぎの時に対応しておくべきだった。というか、毎年1回くらいは防災の日のようなタイミングで、Jアラートの作動チェックをし、国民には避難の訓練をさせるべきなのだ。

前回も文句は書いたが、使わないからいざという時に不具合が出るのである。防災訓練も実施すべきだが、Jアラートを使うような訓練も是非考えて欲しい。

ミサイル迎撃システムだけでは被害を無くせないのだから、当然民間人の強力によって被害を減らすしかない。撃ち漏らしが発生した場合にどうするのか?近くの頑丈な建物に逃げ込むのか、頭を抑えてしゃがみ込むのか。

そう言えば、Twitterで頭を抱えてしゃがみ込む方法に「何の意味があるのか」と噛みついていらっしゃる方を見かけたが、「ご冗談を」と思ったよ。

弾道ミサイル発射を想定し大学で避難訓練 岡山

2022年10月8日 13時51分

北朝鮮による弾道ミサイルの発射が相次ぐ中、岡山市の大学で緊急時の避難方法を確認する訓練が行われました。

「NHKニュース」より

いやー、間抜けに感じる絵なんだけど、この岡山市の大学の訓練はそれなりに理に叶っていると思う。頭を抱えて小さくなる。ソレだけでも被害を減殺できる可能性があるし、何より訓練をしたという事実が素晴らしい。

まあ、体育館に避難したことが適当だったかは、議論の余地はあるんだけれども。

というわけで、「迎撃システムの整備」「避難訓練」は並行して行うべきだし、もう1つ、「避難場所となるシェルターの完備」ということも、考えるべきだと思うんだ。

日本政府は、国民が悲惨な空襲を受けて、脆い防空壕の中に逃げ込んだ事実を思い出して、今一度、「今そこにある危機」について真剣に考えるべきだと思う。

追記

ロシア軍はドローン攻撃も視野に入れて、徹底的にウクライナの民間人を苦しめる方針をとるようだ。

ゼレンスキーはG7諸国にプーチンを阻止するための「平和の公式」を提供した

2022 年 10 月 11 日火曜日、17:32

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、G7の緊急会合での演説で、「平和の公式」を提案しました。彼の意見では、プーチン大統領がウクライナで目標を達成するチャンスを奪う措置です。 

~~略~~

ロシアのミサイルとドローンの一部を無力化することを可能にする防空システムを確保するために、すでに私たちを助けてくれたすべての人に感謝します。しかし、私たちの情報によると、ロシアはイランだけで2,400の「シャヒド」を注文しました。したがって、親愛なる首相、親愛なる米国大統領、提供された防空およびミサイル防衛システムに十分なミサイルを保有し、これらのシステムを防衛システムと統合することが重要です。明日、ラムシュタイン形式で、国防相にこの件について話し合うよう要請する」とゼレンスキーは語った。 

「pravda.com.ua」より

徘徊型弾薬Shahed-136を2400機ね。

このシャヒド136というドローンは、9月頃からウクライナで運用されている自爆型のドローンらしく、鈍足で火力もさほどないようだが、それでもウクライナに結構被害を及ぼしているとのこと。

量産機なので、気軽に戦線に投入できるのも使い勝手が良いのだろう。

しかしこれを迎撃となると、迎撃ミサイルでは勿体ないような……。どう考えても迎撃する方がコストが高いから。

インフラなどを破壊して、電気やガスの供給をストップさせて市民への圧力を強めようという狙いがあるようだが、ロシアも形振り構わない感じになってきたな。

クリミア大橋の破壊が自作自演という説も燻っている中での、ミサイル攻撃。おそらくドローン攻撃が加わっても、民間人を攻撃するためだけなら、さほど高性能である必要はない。ロシア軍のウクライナ侵攻は、何が本当で何が嘘か分かりにくいのが困るね。

コメント

  1. ロシアは橋の件は「事故」と発表していた気が…。
    なのに報復攻撃?
    もう訳がわからなくなっていますね。

    • 旗艦だった巡洋艦モスクワが、「事故」で沈没してしまいました。
      そうすると、ウクライナに報復攻撃の大義名分が得られないわけで。
      今回は、事故ではなくテロと報じることで、報復攻撃の大義名分を得たわけです。
      だからこそ、偽旗作戦とか自作自演とか言う噂が出るわけですが、真相は不明ですね。

  2. 「目と耳塞いで口開けて。」は、保健体育とかで必修事項にすべきと思いますが…まぁ、うるさい教師とかも湧くんでしょうかね。直撃したら流石に諦めろ、とはいえ…日本人も大概、原爆から何を学んだ?外周部で、何なら爆心付近ですら、生き残った人々もちゃんといたし、彼らを救うべく長年尽力した医師達も居るというのに。下手に重態で生き残るくらいなら、即死した方がマシとでも本気で思っているのでしょうかね。

    • 口を開けては、なにかのマンガで読んだ覚えがあります。
      確か体内の圧力と体外の圧力に差ができると、鼓膜や眼球にダメージが出るとか、そんな話だった気がします。確か爆発するときに激しく燃焼する為に、気圧が下がるとかなんとか。
      空襲でひどい目にあった経験があっても70年も経てば情報が劣化してしまうんですね。
      夏になると戦争体験の話で盛り上がる方々がいらっしゃいますが、そうした記憶の継承はされていないのは残念なことです。

  3. こんにちは。

    非軍事目標への空襲と民間人の死傷は、明確にハーグ陸戦協定違反のはず。

    まあ、ドレスデン空襲以降、都市部への空襲はその効果絶大なるを持って、戦勝国側から問題視されることはないのが現実ですが……原爆も含めて。

    負けたら叩かれるんだろうな。
    「水に落ちた犬は棒で叩け」ですね(違

    • 国際法違反なんて、ロシアは気にしないでしょう。これまでも散々やらかしています。
      というより、共産圏の方々は皆さん同じなんじゃないかな。
      ウクライナの惨劇も、ウクライナが負けたら「なかったこと」になるかもしれません。
      大東亜戦争では、アメリカの方が通商破壊やら空襲で民間人虐殺やら、原爆投下やら散々やらかしましたが、とくに問題になっていませんからね。