ドイツ、ロシアに目を付けられる

ロシアニュース

きな臭い流れだ。

ドイツ鉄道で「破壊工作」か 通信障害で一時運休

2022年10月9日 18:25

ドイツ北部で8日、通信システムの障害で列車の運行がおよそ3時間にわたり止まるなど、鉄道網で大規模な混乱が発生した。独メディアによるとドイツ鉄道や政府は通信ケーブルへの破壊工作が原因とみており、警察当局が犯罪捜査に乗り出している。

「日本経済新聞」より

「ドイツ鉄道が運行停止になった」と、それだけの記事なのだが、運行停止した理由が通信システム障害によるもので、通信ケーブルへの破壊活動が原因だとしている。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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非正規戦闘へ

犯人はロシア?

さて、現時点で犯人像は不明なのだが、ロシアが怪しいという説が出ている模様。

列車の運行に必要な通信システムで障害が発生した。独DPA通信によると、ベルリン郊外と西部のノルトライン・ウェストファーレン州で通信ケーブルの損傷が確認されたという。ウィッシング運輸・デジタル相は記者会見で「通信ケーブルが2カ所の異なる地点で故意に切断された」として、破壊工作だった可能性を示している。

欧州ではロシアとドイツを結ぶ天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム」で複数の損傷が生じたばかりで、ロシアによる破壊工作を視野に各国が真相究明を急いでいる。ドイツ鉄道で生じたシステム障害の背景は現時点で不明だが、重要インフラが標的になるリスクが改めて浮き彫りになった。

「日本経済新聞”ドイツ鉄道で「破壊工作」か 通信障害で一時運休”」より

通信ケーブルの物理的破壊があり、異なる2つの地点で通信ケーブルの切断が確認されたという点で、テロの疑いが高いという風に結論づけてドイツの警察は動いているようだ。

ドイツがロシアに目を付けられたと考えられる事案は他にもある。

キーウへミサイル攻撃 ドイツ大使館の施設が入居の高層ビルも被害

2022/10/10 22:31(最終更新 10/10 22:34)

ウクライナの首都キーウ(キエフ)で10日に起きたミサイル攻撃によるとみられる爆発をめぐり、ドイツ外務省は10日、ドイツ大使館のビザ(査証)発給業務を担う部署が入居する高層ビルが被害を受けたと明らかにした。この部署は今年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻後、閉鎖されており、巻き込まれた職員はいなかったという。

「毎日新聞」より

この話は、先日書いた記事と関連した話である。

クリミア大橋が何者かによって破壊され、その報復攻撃としてウクライナの首都キーウにミサイルがぶち込まれた。この際に標的になったのがドイツ大使館の関連施設だったという話だ。

ロシアからのミサイル攻撃が、果たしてドイツ大使館関連施設を狙ったものだったかは未だハッキリしていない。しかしおそらくはそうだろうと思う。

大量の兵器供与

そして、その要因になったのがこちら。

ドイツ、ウクライナに追加の兵器供与へ 戦車100両含む

2022.10.09 Sun posted at 15:21 JST

ドイツ政府は8日、ウクライナにさらに多くの兵器を引き渡すと発表した。防空システム「IRIS―T」に加え、ギリシャやスロバキアから調達した戦車計100両が含まれる。

~~略~~

マクロン大統領はこれより前に、ウクライナへ榴弾(りゅうだん)砲「カエサル」を追加供与するとも発表していた。

「CNN」より

おそらくはIRIS-Tの引き渡しがトリガーではないかと。

防衛ミサイルIRIS-T SLMだが、射程は40km程度の中距離仕様のものだと思われる。ウクライナはドイツから追加の4基を含めて5基のIRIS-T SLMを供与されている。この他にアメリカから8基のNASAMS中距離防空ミサイルを受け取っているので、拠点防衛に効果を発揮出来ると考えている。

ロシアとしては、使っているイスカンデル弾道ミサイルや、巡航ミサイルなどの迎撃されることは嬉しく無いわけで。

更にカエサル155mm自走榴弾砲も受け取っていたはずだ。

おそらく、ロシアはこうしたドイツの動きの牽制をしたという構図なのだろう。だからといって、ミサイルを大使館にぶち込んだり鉄道網に攻撃を加えたりというのは、許されざる行為なのだけれど。

テロにご注意

というわけで、冒頭の記事に戻るわけだが、ドイツ鉄道が麻痺してドイツ社会にも混乱が広がったことは想像に難くない。

「プーチンの弱さ示した」 ロシアのミサイル攻撃を非難―欧州

2022年10月10日20時48分

ロシア軍によるウクライナの首都キーウ(キエフ)などへのミサイル攻撃を受け、欧州各国は10日、「容認できない。プーチン(ロシア大統領)の強さでなく、弱さを示すものだ」(クレバリー英外相)など、ロシアを一斉に非難した。

欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)はツイッターで、「大きな衝撃を受けている。21世紀になされる行動ではない」とした上で、EUとして追加の軍事支援を進めていると表明した。ドイツ政府は、40発以上のミサイルが撃ち込まれ、「民間インフラを中心に破壊された」と糾弾した。

「時事通信」より

キーウへのミサイル攻撃に対してドイツ政府は強い口調で非難したが、ドイツとしては8日にドイツ鉄道へのテロ活動を行われた事に対して強い感情を抱えていたことは想像に難くない。

米大統領「代償払わせる」 ロシアの攻撃、残虐行為と非難

2022/10/11 07:54

バイデン米大統領は10日、ロシアによるウクライナ全土へのミサイル攻撃を受けて声明を発表し「強く非難する。プーチン(ロシア大統領)に残虐行為と戦争犯罪の責任を負わせ、侵略の代償を払わせる」と強調した。侵攻をやめ、ウクライナから軍部隊を撤収させるよう改めて要求した。

「産経新聞」より

アメリカはこんな風に反応しているが、ドイツなどをはじめ西側諸国との連携があってこそであり、そういった連携にヒビを入れるのがテロ行為である。

ドイツはロシアやウクライナからも距離のある国だが、ポーランドやチェコ、スロバキアは旧東側諸国であって、現在も完全に西側勢力に参加したわけではない。

そんな時に気をつけなければならないのは、テロである。

日本も他人事ではない

そして問題なのは、日本も他人事ではないという事だ。日本のインフラはテロを想定していない。

既に何度かお断りしたが、クリミア大橋の爆破は比較的被害の小さなものであったようで、ロシア自演説も未だ残っている。ドイツ鉄道へのテロ活動もロシアの関与が認められたわけではない。つまり、全て仮定の話ではある。

だが、リスクに備える場合には最悪を想定しておくべきだ。

ロシアにとって日本の動きも気になるところだろうが、少々脅しをかけてでも「何かあれば日本も攻撃される」と思わせることこそがロシアの狙いなので、弱腰である事を見せることは得策ではない。故に何らかの手を出してくる可能性はあるのだ。

ウクライナ議会 “北方領土は日本の領土と確認する決議”採択

2022年10月8日 6時58分

ウクライナ議会は7日、北方領土は、ロシアによって占領された日本の領土だと確認する決議を採択し、ウクライナとしては、領土の一部をロシアに一方的に併合された立場から、日本とも連携してロシアへの圧力を強めたいねらいがあるとみられます。

~~略~~

ウクライナとしては、南部クリミアを含めて領土の一部をロシアに一方的に併合された立場から、日本とも連携してロシアへの圧力を強めたいねらいがあるとみられます。

「NHKニュース」より

このニュースが流れたときに「ありがた迷惑だ」と非常識な発言をした日本の議員がいたようだ。

日本とロシアとの関係はこれ1つとっても日本にとっても複雑で、容易に解決出来ない問題だ。当然、ドイツのような事態も考えられる。しかし、一方で、ロシアを容認するというのも筋の悪い判断だ。国内の対策を見直した上で、断固とした姿勢で臨まねばならない。

追記

コメントを頂いた内容に絡んで、1つの記事を紹介しておきたい。

メルケル前ドイツ首相、対ロシア外交で「間違ってはいなかった」

2022年6月8日 8時29分

ロシアのウクライナ侵攻を巡り、ドイツのメルケル前首相は7日夜、首相在任当時のロシアに対する姿勢について「間違ってはいなかった」と主張した。昨年12月の退任後、初めて公の場でジャーナリストとの一対一のインタビューに答えた。やりとりは約90分、テレビ中継された。

メルケル氏は16年間の在任中、ロシアのプーチン大統領と何度も対話した。信頼関係を築いたはずだったが、今年2月の侵攻は防げなかった。メルケル氏の対ロ姿勢が甘すぎたのではないかという批判がある。

~~略~~

一方で「外交はうまくいかなくても、それはそれで間違ってはいない。だから、あれは間違っていたと私が謝る必要はないと思う」と語った。

「朝日新聞」より

ドイツ前首相のメルケル氏は、「私は間違っていなかった」と語ったらしい。

いやいや、色々間違いだらけだったからショルツ氏が苦戦しているんだって、その辺りすら理解出来ないのはちょっとマズイでしょう。

女帝メルケルの政治手腕は確かに素晴らしかったと思うけれども、政治姿勢が正しかったとは言えないし、今のドイツを見れば、間違っていたことは明白だと思う。だが、未だにメルケル氏を支持している人もいる。

メルケル元首相ならプーチン説得に希望あり

2022/04/28 21:30

世界はウクライナに残忍な戦争を仕掛けたロシア大統領ウラジーミル・プーチンを止めるすべを模索しているが、危険なまでに孤立したこの独裁者と話をつけられそうな人物が1人いる。最近までドイツの首相だったアンゲラ・メルケルだ。

「東洋経済」より

いやいやご冗談を。寧ろメルケル氏はプーチン氏の共犯者で、ドイツを堕落させた張本人でしょうに。

ロシアが2014年、クリミア半島を併合した時、メルケル政権は対ロシア制裁に参加したが、ロシアとの関係に決定的な見直しはなかった。また、ベルリンで2019年8月、チェチェン反体制派勢力の指導者殺人事件が発生し、ロシア反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件(2020年8月)が明らかになり、メルケル氏の対ロシア政策の修正を求める声は上がったが、メルケル首相は最後まで関与政策を続けた。メルケル政権の対ロシア政策は「経済的パートナーとしてのロシア」と「政治的主体としてのロシア」の間に太い境界線を引いてきた。

ドイツ公共放送ARDのクリスチャン・フェルド記者は、ターゲスシャウ(独の人気ニュース番組)の電子版に掲載した記事の中で、「プーチン氏のウクライナ侵攻はドイツ外交の敗北を意味する」と指摘し、「メルケル氏はエネルギー政策が外交でも大きな柱となるという警告を無視してきた」と述べている。同パイプライン建設計画自体はシュレーダー政権が始めたが、メルケル政権の16年間、「ノルド・ストリーム2」計画を積極的に推進していったのはメルケル氏だからだ。

「アゴラ」より

ズバッと書かれているが、エネルギー政策についても、防衛政策についても、外交においてもドイツは失敗をし、その責任者こそがメルケル氏だった。

ドイツの失敗の多くは、長きに渡って続いたメルケル政権にあったのである。もちろん、良い部分もあったのだろうが、今、ドイツ国民がツケを支払わされている理由は、メルケル政権を長期化させたことにこそあるのかも知れない。

コメント

  1. 今晩は、木霊さん、みなさん

    あの十数年にわたるドイツとロシアの歴史的な蜜月はあっけなく終わりましたね。
    ドイツとロシアは、お互いに相思相愛の関係でしたが、180度ひっくり返ったいまでは、それぞれ相手のことが心底小憎らしいでしょうと。

    ドイツのショルツさんたちは、そろそろロシア熱が冷めましたかね?
    いまのロシアが、初期のソ連共産主義の焼き直しだと気づいてくれると嬉しいのですが。

    それから、自分が最近感じていることは、この21世紀にも(不可解な論理を振り回す)ドイツ観念論と、(兵隊が畑から採れる)ロシア農奴制度は健在だということです。

    • こんばんは。
      コメントを頂いて追記を書かせて頂きましたが、この期に及んでもメルケル氏は自らの過ちを認めないようですね。
      ショルツ氏は気付いているのかそうでないのかは分かりませんが、舵を切るのも大変そうですね。やればドイツ経済は確実に悪化しますから。

  2. え?メルケルってドイツを破壊するためにポーランドからやってきた工作員だろ?
    それ以外のなんの役に立っていたのか私には理解できないんだが、ドイツの軍事能力と産業文化を破壊する目的は達成しているから、あの婆の仕事は完璧にこなしているでしょ。
    ドイツを発展させるために首相になったなんてイングランド人だってそんなつまらないジョークは言わないよ。

    • 辛辣ですねぇ。
      確かに東側出身の人物ですから、そういう立ち位置で自分の仕事を完璧にこなしたといえば納得です。
      ドイツが西側諸国に所属しているような顔をしているから、誤解してしまうんですねぇ。