北朝鮮が弾道ミサイルを発射、そしてJアラートが出される

防衛政策

うん、まあ、なんだ。

【随時更新】北朝鮮弾道ミサイル 飛行距離これまでで最長か

2022年10月4日 11時52分

防衛省によりますと、4日午前7時22分ごろ、北朝鮮から弾道ミサイル1発が発射されました。

ミサイルは、青森県の上空を通過しておよそ4600キロ飛行し、東北地方の東およそ3200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の外側の太平洋に落下したとみられています。

「NHKニュース」より

そりゃ、悪いのは北朝鮮だよ。でも、岸田さんよ、そりゃねーよ。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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弾道ミサイル発射は唐突な出来事じゃないよね?

北朝鮮から弾道ミサイル発射

北朝鮮はミサイル発射を活発化させている。何処にそんな金があるのか?と、頭を抱えたくなる話だが、どういう手段にせよミサイル開発費は捻出されて、実際に高度なミサイル開発は続けられている。

北朝鮮 弾道ミサイル2発発射 1週間に4回 異例の頻度

2022年10月1日

防衛省は10月1日朝、北朝鮮から合わせて2発の弾道ミサイルが発射されたと発表しました。いずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定され、変則的な軌道で飛行した可能性があるということです。

防衛省によりますと、10月1日午前6時42分ごろと午前6時58分ごろ、北朝鮮の西岸付近から合わせて2発の弾道ミサイルが東の方向に発射されました。

~~略~~

防衛省などによりますと、北朝鮮が弾道ミサイルなどを発射したのはことしに入って22回目です。

これまでに、1月に7回、2月に1回、3月に3回、4月に1回、5月に4回、6月は1回、8月に1回、9月に3回、それぞれ弾道ミサイルなどの発射を繰り返しています。

特に9月は25日、28日、29日と相次いで発射しています。

これまでの21回のうち、18回は弾道ミサイルと推定されもう1回も弾道ミサイルの可能性が指摘されています。

残りの2回は長距離巡航ミサイルなどと推定されています。

「NHKニュース」より
発射月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
発射回数7回1回3回1回4回1回0回1回3回2回

ほぼ毎月発射している。

で、とうとう日本列島を飛び越すミサイルを今回撃ってきた訳だが、不可解な事が幾つかある。

Jアラートの文面は何とかならないのか

先ずは、Jアラートだ。

Jアラート 北海道が対象地域となったのは今回で3回目

10月04日 11時25分

北朝鮮が発射した弾道ミサイルを受けて北海道を対象にJアラート=全国瞬時警報システムで情報が発信されるのは5年前に続いて今回で3回目となります。

「NHKニュース」より

Jアラートを出す事自体は賛成である。しかし、その文面は何とかならないのか。

「建物の中又は地下に避難して下さい」って、何だよそれ。

一応、このJアラートに関する意味合いについては、内閣官房のサイトに説明がある。

Q1 どのような場合にJアラートが使用されるのでしょうか。

A1 全国瞬時警報システム(Jアラート)は、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性又は領土・領海を通過する可能性がある場合に使用します。 逆に、日本の領土・領海に落下する可能性又は領土・領海を通過する可能性がないと判断した場合は、Jアラートは使用しません。 なお、領海外の日本の周辺海域(排他的経済水域(EEZ)等)にミサイルが落下する可能性がある場合は、Jアラートは使用しませんが、船舶、航空機に対して迅速に警報を発します。

「内閣官房のサイト」よ

これは分かる。

Q3 「ミサイルが発射された」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。

A3 弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合には、弾道ミサイル発射の情報を伝達し、避難を呼びかけます。 屋外にいる場合は近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街や地下駅舎などの地下施設)に避難してください。 屋内にいる場合は、すぐに避難できるところに頑丈な建物や地下があれば直ちにそちらに避難して下さい。それができなければ、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。 なお、ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性があると判断した場合には、その時点で改めて、ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し、直ちに避難することを呼びかけます。

Q4 「ミサイルが落下する」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。

A4 【屋外にいる場合】 近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下に避難してください。 近くに適当な建物等がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください。 【屋内にいる場合】 できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。

Q5 どのような建物などに避難すれば良いのでしょうか。

A5 近くの建物(できればコンクリート造り等頑丈な建物)の中又は地下街、地下駅舎などの地下施設に避難してください。

Q6 近くに頑丈な建物又は地下がない場合はどこに避難すれば良いのでしょうか。

A6 近くの建物の中へ避難してください。近くに避難できる建物がない場合には、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守ってください。

「内閣官房のサイト」よ

うーん。

正直、建物がミサイル本体又はその破片の直撃を受けた場合、建物が頑丈でなければ、寧ろ建物内部にいる方が危険だ。何しろ、ミサイルやその破片にとって人よりも建物のほうが的は大きくなり、建物が倒壊してしまえば建物内にいる方が危険になる。

ミサイルが近くに着弾した想定で、爆風を避けるために建物内に入るという話や、ミサイルからの飛来物、例えば燃料に使われているヒドラジンが降りかかるのを避ける意味でなら、建物内にいた方が安全ではあるが……。地下や頑丈なコンクリート建造物内に避難するよう指示するならばともかく、木造建築の中に避難するくらいなら身を伏せて小さくなっていた方が未だマシな様な気もする。

核弾頭搭載型のミサイルが着弾した場合には……、建物の中にいても余り意味が無い。爆風や衝撃波によって建物ごと吹き飛びそうだな。やっぱり頑丈な建物か地下ということにすべきか。ただ、近くにそういった建物が無いことや、私有地の建物だと不法侵入などの問題に問われる。と言うことはおそらくコレは想定されていない事態なのだろう。

そうすると、本当に大切な事は、どちらかというと落下してきた飛来物を触らないようにというメッセージを出す方だと思う。

Q12 弾道ミサイルの情報が伝達されたとき、自動車の車内にいる場合はどうすればよいですか。

A12 車は燃料のガソリンなどに引火するおそれがあります。 車を止めて近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街、地下駅舎などの地下施設)に避難してください。 周囲に避難できる建物又は地下施設がない場合、車から離れて地面に伏せ、頭部を守ってください。

「内閣官房のサイト」よ

そして、車で通勤中であればこちらのメッセージの方が重要性は高いと思うが、正直、飛んできたから避けるなどということは困難なので、救急車が来たら道を空けるみたいなやり方と同じ様に、走行中の車を停止させるルールを作った方が良いと思う。アラート解除になるまで停車して待機、それが正しいのでは?とは思ってしまう。

ミサイル破壊命令は?!

今回、ミサイル破壊命令は出なかった。

(弾道ミサイル等に対する破壊措置)

第八十二条の三 防衛大臣は、弾道ミサイル等(弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であつて航空機以外のものをいう。以下同じ。)が我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に対し、我が国に向けて現に飛来する弾道ミサイル等を我が国領域又は公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。)の上空において破壊する措置をとるべき旨を命ずることができる。

 防衛大臣は、前項に規定するおそれがなくなつたと認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、速やかに、同項の命令を解除しなければならない。

 防衛大臣は、第一項の場合のほか、事態が急変し同項の内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合における我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため、防衛大臣が作成し、内閣総理大臣の承認を受けた緊急対処要領に従い、あらかじめ、自衛隊の部隊に対し、同項の命令をすることができる。この場合において、防衛大臣は、その命令に係る措置をとるべき期間を定めるものとする。

 前項の緊急対処要領の作成及び内閣総理大臣の承認に関し必要な事項は、政令で定める。

 内閣総理大臣は、第一項又は第三項の規定による措置がとられたときは、その結果を、速やかに、国会に報告しなければならない。

「e-GoV」より

この自衛隊法82条の3を正確に解釈すると、「我が国に飛来するおそれ」があればミサイル破壊措置の命令を出すことができる。

北朝鮮が発射した火星12は、日本の上空を通過したのだから、破壊措置命令は出されて然るべきである。それが迎撃可能な範囲無いになく、迎撃に至らなかったにせよ、命令が出されていなければ自衛隊は迎撃することすらできない。

発射の兆候があった段階で破壊措置命令が出されれば対応可能だし、直前まで兆候が分からなかったにせよ、弾道計算する前でも後にでも破壊措置命令を出すべきだ。

「日本の上空通過」で領空侵犯した訳では無いので、通過して行くと分かっているミサイルであれば見逃せば良いという判断はありだ。ところが、何かトラブルがあって途中で分解したり、失速して落ちてきたら、迎撃すべきである。そのためにも破壊措置命令が必要なのである。

防衛大臣が判断できるのだから、岸田氏に一言断った上で出せば良かろう。それを怠ったのは完全に失策である。

これが初めての日本上空の飛び越えであったのであれば、破壊措置命令が出せなくても仕方が無い面はあるが、既に過去にリスクが把握され、その手順まで決まっているのに破壊措置が命令できないのであれば、その時点で辞職されるが良かろう。

Jアラート時の対応は?

そもそもである。

Jアラート出た時に国民は一体何をすべきなのだろうか。

Jアラート、ミサイル通過とほぼ同時刻 避難時間乏しく

2022年10月4日 12:55 (2022年10月4日 13:10更新)

政府は4日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて全国瞬時警報システム(Jアラート)を発令した。人工衛星を通じて緊急情報を自治体へ即座に送信する役割を持つものの、発令は上空通過とほぼ同時刻だった。

警報は避難対象外の地域では鳴らないためSNS(交流サイト)では「なぜ自分の街では鳴らないのか」といった戸惑いの声もあがった。

「日本経済新聞」より

ミサイル発射から日本上空を通過するまでに数分である。ミサイル発射を検知してから、ミサイルの弾道を計算して、着弾点を計算する。その上で、Jアラートのメッセージを選択して、アラートを出す訳だ。自動化されていない部分が多いので、おそらく数分を要することになる。結果、ミサイルは上空を通過した段階でJアラートが出されるわけだ。

全国瞬時警報システム(Jアラート)のルート図

各自治体を介する場合はもう少し時間がかかるのだと思う。

つまり、Jアラートが出た時点で1発目の被害を国民が防ぐ方法はないのだ。もちろん、2発目の兆候などを察知していれば、アラートは継続することになるだろう。

ここで対応して欲しいのは、1発だけで終わらないケースまで想定したJアラートの出し方を考えて欲しいのである。

つまり、上に書いた様は「飛来物に触るな」という警告と共に、近隣の頑丈な建物の中に避難する事を考えるべきなのである。

前の記事にも書いたけど、日本国内にミサイル飛来時における逃げ場所は殆ど設定されていない。

日本には毎年自然災害が多数発生し、避難を余儀なくされる人も少なく無い。津波、地震、大雨といった災害時にも対応出来き、かつミサイルの被害を減殺できる避難場所を作るべきではないだろうか?

まあ、要は長きに渡る自民党政権も、途中にあった民主党政権などでも、災害発生時に対応出来る施設の検討や建造はやってこなかった。

でも、改めて作るべきじゃ無いの?ミサイル撃ってくる非常識な国は北朝鮮だけだと思ったら大間違いだぜ。

追記

そういえば、こんなサイトをご存じだろうか?

避難施設のご案内
避難施設案内

自分の生活圏内の堅牢なコンクリート構造物について紹介されているんだけど、把握しておくことは大切だよね。

ただ、よく見ると、近隣の小学校とか市役所とか指定されている。市役所は未だ良いが、小学校はちょっとマズイような。避難場所として設定された場合であればいいのだろうけれど、Jアラートがなって、近くの小学校に避難というのは、寧ろ混乱を招きそうだ。

この辺りはやっぱり避難訓練とか必要なんじゃないか?避難場所と住人の意思疎通できているのかな。

追記2

最近、僕の中で株が大暴落しているNHKニュースだが、コメントでミサイル弾道が信用出来ないという意見を頂いている。

確かに!

NHKソースでは心配だ。

と言うわけで、防衛省のサイトも引用しておきたい。

防衛省はこのような弾道を通ったと判断しているようだ。

北朝鮮は本日7時22分頃、北朝鮮内陸部から、1発の弾道ミサイルを、東方向に向けて発射しました。詳細については現在分析中ですが、当該弾道ミサイルは、最高高度約1,000km程度で、約4,600km程度飛翔し、7時28分頃から7時29分頃にかけて、青森県上空を通過した後、7時44分頃、日本の東約3,200kmの我が国排他的経済水域(EEZ)外に落下したものと推定されます。

「防衛省のサイト」より

なるほど、大半のメディアも似たような図を出していたし、おそらく防衛省のデータを参考にして報道しているのだと思われる。

今のところミサイルによる被害が無かったことが分かっていることも、良かったことだろう。

ミサイル発射の方向に関して疑問だとコメントを頂いたが、おそらくは津軽海峡上を通過させる意図だったのだと思う。

コメント

  1. 木霊さん みなさん こんばんは

    >Jアラート
     木霊さんの仰るように要改善ですね。「地震時の、津波時の」対応はそれなりに広く知らされていますが軍事的脅威の場合の民間人の「どうする」は、軍事シロートである我々には判断知識が非常に不足しているし、ご指摘の「内閣官房のサイト」も本当にプロが書いたか疑問ですね。専門家(自衛官ら)の監修をお願いしたい所ですね。

    >破壊措置命令
     これは防衛大臣の資質もあるにしても、上の「どうする」と同じで「瞬時判断」は、あらかじめの知識や訓練がないと困難。 政治的と言うか自国民や敵性勢力への姿勢表明、と言う意味で発する法制度の整備が必要な事例ですね。
    (純軍事的には迎撃は不要かつ不可能だったのは不幸中の幸い)
     

    • Jアラートの改善はやって欲しいですね。
      受け取った人の気持ちになれば、ある程度は分かりそうなものですが、説明が圧倒的に足りませんし、あのサイトすら見ていない人は多いのではないでしょうか。

      今回は、結果的には破壊措置命令は不要でした。でも、結果論でしかありません。出すべきだったとは思いますけどね。

  2. こんにちは。
    NHKその他でみる、今回のミサイルの飛翔軌跡ですが、どうも腑に落ちなくて……
    初期の方向は、「アラスカ方向のアメリカ国土への大圏コース」で間違いないと思うのですが。
    なんで、途中で南に逸れるかな?
    ロフテッド軌道の頂点でなんらかの軌道変更を試みたか、単純に誘導装置に問題があったか……
    純粋に技術的に、わたし、気になります。

    • コメント頂いた内容でどんな部分が腑に落ちないのかについてちょっと理解が及びませんでした。レスを付けて頂けている名六様のご指摘の、メルカトル図法に起因する問題であれば、直線のように見えず歪んだ飛行軌跡になるということで、追記させて頂いた防衛省の発表の通りの弾道であると考えています。
      今回の弾道の延長線上にあるのはハワイで、「届くぞ」というメッセージだろうと理解していて、アメリカ本土まで届く実力は今のところ無いのが現状なのでしょう。
      北朝鮮のミサイルに関しては、技術的にかなり優秀だと思いますよ。

  3. 横から失礼いたします。こんにちは。
    それはもしかしてミサイルどうこうというより、地図の性質(おそらく、多くはメルカトル図方図)の問題なのでは…と、いう気もします。
    北半球で飛翔体を真っ直ぐに撃った場合、真北や真南に撃たない限りは(それはそれでコリオリ力による軌道ズレとか発生しますが)、実際には直線で飛んでいるのに、地図上では南側にカーブを描く軌道に見える。と、いう事が起こります。
    何でそうなるかは、地球儀がお手元にあれば、それを見て頂くのが一番早いですが。一般的な世界地図は、地球の北極点と南極点の「点」を、「線」に強引に引き延ばして平面化した地図なので、そういうズレが生じます。

    • 繋ぎミスりましたorz 七面鳥様宛という事でお一つ…

    • 丁寧な解説ありがとうございます。
      この辺りの事を図で示せれば良いのですが、なかなか自分で作るには難しいのですよね。
      なお、コリオリ力による軌道ズレは計算しないと出てきませんし、おそらくミサイル搭載のソフトウェアで修正される類のものだと思いますから、弾道には多分現れないと思います。