エリザベス女王が逝去され国葬へ

欧州ニュース

先ずは、謹んでご冥福をお祈りします。

エリザベス女王死去 世界から追悼の声相次ぐ【詳しく】

2022年9月10日 8時57分

イギリスの君主として歴代最長となる70年にわたって在位してきたエリザベス女王が8日、96歳で亡くなりました。 女王の死去を受けて即位したチャールズ国王は、ロンドンのバッキンガム宮殿に戻り、多くの人が出迎えました。

「NHKニュース」より

最近一番驚いたニュースがコレで、ここ数日はニュースに殆ど触れてもいなかったので、とにかくびっくりした。しかし、ご高齢であった事を考えれば、さほど不思議というわけでもない。迷わず成仏されることだろう。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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軽く近況を報告

さて、ご無沙汰しておりました。エリザベス女王の訃報に関する記事に、いきなり近況を書くのも不敬だとは思いつつ、間を空けてしまった事に何も触れないのも不自然だと思うので、簡単にその辺りを。

もしかしたら、「ご心配を掛けていたのでは」と思いつつも、PCに向かう気力も出ず。最終の記事を見ると9月3日か……。

何があったのかといえば、「新型」のアレ、武漢ウイルスにやられていたのである。息子が発症し、次に妻が。その後、僕ももらってしまったという経緯である。

月曜日から発熱して木曜までは高熱の為にベッドから起き上がることにも苦労する有様。比較的軽症で済んだということのようなんだけれども、何とも理不尽な破壊力を持つ感染症だった、という印象だった。

息子と妻は、もうちょっと軽く済んだようだけれど。

そんな訳で、いつもならツッコミを入れる記事すら読むことなく過ごしておりました。ご心配をおかけいたしました。

イギリスの象徴であった「クイーン」

国歌が変わる?!

世界に名だたるイギリス王室の、まさに象徴だったクイーン・エリザベスが逝去なされた結果、こんな事に。

新国王即位で国歌は「ゴッド・セーブ・ザ・“キング”」に

イギリスの複数のメディアによりますと、イギリスの国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」は長男のチャールズ皇太子が国王に即位したことを受け、「ゴッド・セーブ・ザ・キング」になります。

歌詞に登場する「女王」ということばも「国王」に変わるということです。

「NHKニュース」より

引用したNHKニュースは、意味の分からないコメントを集めてダラダラ長かったのだけれども、国歌が変わるという事態になったのにはびっくりである。

確かに、イギリス国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」は、和訳すると「女王陛下万歳」ということになる。女王から王にトップが変わったのだから、ここを変える必要があるのには納得。

そして、当然ながら前例もある。

そもそも現在のイギリス王室はウィンザー朝(ウィンザー家が統治する王朝)で、創設が1917年なので、105年程度の御世ということになる。日本の皇室と比べれば、かなり若い王室ということになる。日本が飛び抜けて古いだけなのだが。

王家の話はともかく、現在のイギリス国歌が作られたとされる1745年(諸説あるようだが)のイギリス国歌は「ゴッド・セーブ・ザ・キング」であり、これがトップの性別によって切り替わり、現在の「クイーン」になったのは、1952年2月のエリザベス2世の統治が始まってから、ということになっている。

チャールズ国王が即位

女王が亡くなったことで、王位系諸順位が1位であったチャールズ皇太子が国王になられる事となった。

宮殿内で録画されたチャールズ国王のスピーチがテレビで放送され、この中で国王は「女王、そして私の最愛の母は、生涯を通じて私を鼓舞し、私と家族全員にとっての模範だった」と振り返りました。

「NHKニュース」より

チャールズ3世は、御年73歳。皇位継承順位が繰り上がったウィリアムズ王子(40歳)、その次のジョージ王子(9歳)と、恐らくではあるが当面は「キング」の統治する時代が続くことになりそうだ。

近代イギリスの象徴

さておき、エリザベス2世はなかなか豪胆な女性だった。イギリス人らしい、というべきかもしれない。

第二次世界大戦時の逸話としては、イギリス王族に対する従軍義務があって、女性王族にも、イギリス軍から肩書が与えられても名誉職としての地位にすぎないのが慣例であったけれども、彼女は実際に軍人として軍事訓練を受け、従軍している。前例のないことだったようだ。

他の女学生とともに、英国女子国防軍の活動をし、一般国民と同じ扱いであった事を彼女自身も非常に喜んだという話である。

尤も、ドイツ軍によるイギリス本土上陸作戦(アシカ作戦)の実行が直前に迫るような事態を迎えていた時代だっただけに(アシカ作戦は無期限延期された)、イギリス軍としては、次期女王を軍属させるという事態には頭を抱えていたとは思う。

いくら軍用車両の整備や、弾薬管理などが英国女子国防軍の主な業務であったとはいえ、実際にイギリス本島が戦場になれば、次期女王を軍属させたまま作戦を展開するわけも行くまい。

日本の場合でも、男性皇族が実際に従軍する義務があり、前線に出た事例も合ったようだが、次第に前線には出さないように配慮されるようになったそうな。それでも、複数の殉職事例があるため、「安全に配慮」というのは情勢的にも非常に困難であったようだが。

話が脱線したけれども、こういった破天荒な部分を持ち合わせつつ、女王になった後は、イギリス連邦王国の存続に尽力する。

君塚教授は、女王が「コモンウエルス」と呼ばれるイギリス連邦の加盟国との関係を特に重視していたと述べたうえで「第二次世界大戦後、イギリス政府がアメリカやヨーロッパとの関係を重視する一方で、コモンウエルスとの関係をつなぎ止めていたのは女王だった。EU離脱後、その関係はますます大切になっていく」と功績をたたえました。

「NHKニュース」より

つまり、今のイギリスのあり方を望んだのが、女王陛下だったということのようだ。

コモンウエルスは、2022年時点で世界15カ国が存在しており、イギリスと、イギリスの植民地であった国家との連携を持つ独立・主権国家である。「君臨すれども統治せず」という考え方で、例えばコモンウエルスの構成国家の1つであるカナダで、カナダ女王といえばエリザベス2世の事を指す。これからはカナダ国王がチャールズ国王ということになる。

こうした女王のあり方が、イギリスが世界に影響する原動力を作っていたとも言える。

開かれた王室

エリザベス二世の功績と言えば、「開かれた王室」という事もある。

「開かれた王室」を目指した女王は、王室費の総額抑制を提案し、バッキンガム宮殿を一般開放するなど、国民に近づく努力を重ねた。96年には、男子優位の王位継承権を男女平等に改める案をまとめ、英政府は2013年、法改正した。

「讀賣新聞」より

クリスマスメッセージのテレビ放送を始めたり、地方訪問や慈善活動に積極的に取り組んだり、バッキンガム宮殿の一部開放をしたり、と、様々な努力をされ、イギリス王室の人気を維持してきたのは、エリザベス二世の尽力と人柄、ということでもあるとは思う。

尤も、これは裏を返せば王家としての歴史が浅い為に、イギリス王室の人気が低下すると「王室不要論」によってイギリス王室の存続にかかわる問題に発展しかねないからでもある。

実際に、ダイアナ元妃の離婚・事故死・葬儀における騒ぎにおいて、イギリス王室の人気は大きく下がったと言われている。

チャールズ3世とダイアナ妃の関係悪化は、そもそもダイアナ元妃が王室教育を受けずに育ち、結婚後もそれを理解しようとしなかった事が大きかったとされている。エリザベス二世は、この子供の結婚の失敗に大きく頭を悩ませた。

「開かれた王室」の方針は、この事についても大きく取り上げることになったし、ダイアナ妃が占星術師なる怪しげな人物に多額の費用を使っていたことも取り上げられることになった。

その息子ヘンリー王子も、王家から籍を抜いてCHIMPOになって世間を騒がせたというのは、苦笑を禁じえない。あ、CHIMPO(Chief Impact Officer)は最高インパクト責任者という某企業の役職名らしい。日本人にとっては、たしかにインパクトがあるね。

王室のプライベートにまでマスコミが踏み込むようになったことは、良かったことだったのかはよくわからない。

ただし、良きにつけ悪しきにつけイギリス王室は世界に注目される存在であり、素材となった。

国連で黙祷

そんな訳で、国連でも黙祷が行われたらしい。

国連安保理で黙とう

国連の安全保障理事会では8日、会合の冒頭、今月の議長を務めるフランスのドリビエール国連大使の呼びかけで、出席した各国の国連大使ら全員が立ち上がり、およそ1分間、黙とうをささげました。

「NHKニュース」より

国家の代表を短期間努めた程度で、国連で黙祷が捧げられる事態にはならない。当然、影響力があったから、認知度が高かったから、である。

頻繁にあることではないようだが、そういえば最近もどこかで聞いたね。

国連安保理で安倍氏に黙とう

2022年07月09日07時27分

国連安保理は8日の会合冒頭、安倍晋三元首相の死去を受け、全15理事国の大使らが起立して黙とうをささげた。

「時事通信」より

うんまあ、そういうことなんだな。

さておき、イギリスの象徴が逝去されたのだから、当然、国葬されることになる。調べてみると、歴代国王の葬儀が行われるウエストミンスター寺院で、19日に行われることになるようだ。

当然、国葬という扱いになるわけだが、日本でも昭和天皇崩御における国葬にかかった費用は100億円以上。イギリスの象徴が失われたのだから、イギリスが相応の費用をかけることはほぼ確実だろう。

2021年4月にエリザベス2世の夫、フィリップ殿下(享年99歳)が亡くなった時には、近親者のみの小さな葬儀を行ったようだが、今回はそういう訳にはいかないだろう。

エリザベス女王死去「本物の国葬」で安倍エセ国葬“消滅”の危機。岸田ヤケ酒?弔問外交の舞台は英国へ。「アベノ因果応報」の声も - ページ 2 / 2 - まぐまぐニュース!
世界の関心は一気にエリザベス女王「本物の国葬」へ 地元メディアによると、エリザベス女王の葬儀は10日後にウエストミンスター寺院で行われるという。 エリザベス女王の夫だったフリップ殿下(享年99歳)の葬儀は、2021年4月…

こんな失礼な記事を書いているメディアもあるが、9月27日に予定されている安倍氏の国葬儀への影響は当然出るとは思う。

なお、国葬つながりで言えば、イギリス首相であった「鉄の女」マーガレット・サッチャーも、国葬となっている。

国葬級でサッチャー元英首相の葬儀、エリザベス女王も参列

2013年4月18日9:56 午前

英国初の女性首相で「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー氏の葬儀が17日、ロンドン中心部のセントポール大聖堂で営まれた。葬儀はエリザベス女王も参列し、国葬に準じた扱いで執り行われた。

~~略~~

葬儀には女王やフィリップ殿下のほか、デービッド・キャメロン首相やトニー・ブレア元首相、ジョージ・オズボーン財務相ら英国関係者、日本の森喜朗元首相、米国のキッシンジャー元国務長官ら各国の要人を含め、2000人以上が参列した。

葬儀では700人を超える軍関係者と数千人の警察当局者が警備に当たった。葬儀にかかった費用は推計1000万ポンド(約15億円)で、公費が使われることから英国内では反発の声も挙がっている。

「ロイター」より

金がかかれば批判もあがるわけだが、それでも必要だから行われた。もちろん、エリザベス2世の国葬も同じである。日本でも同じだと思うんだけどね。

コメント

  1. 木霊様、皆さま、今晩は

    武漢ウイルスにやられた・・・回復されてなによりです。

    症状は個人差があるようですね。私の知人も何ヶ月か前にやられたのですが、彼の場合は無症状。規則によりン日間の自宅療養で、ただただ退屈していたそうです。

    さて、ニュースの元記事にツッコミではなく、木霊様記事にツッコミです。

    >先ずは、謹んでご冥福をお祈りします。

    冥福というのは、死後の世界での幸福ですよね。「冥福を祈る」というのは、死後「幸福ではない」状況があり得るから、祈るのでしょう。
    キリスト教では、人は死んだ瞬間に天国に入っているのです。天国なのだから、幸福でないなどあり得ないないのです。
    という訳で、キリスト教では「冥福を祈る」などあり得ないのです

    ・・・冥福を祈ると言われて怒りだすキリスト教徒はいないでしょうし、大した問題ではないのですけどね。

    死ねば行先は天国なので、そして、もう天国に行ったのだから「死者のために祈る」というのも違います。「成仏できるように祈る(大乗仏教)」とか「神々に加えてくださいと祈る(神道)」など必用ないのです。
    キリスト教でも葬儀や通夜(相当)の儀式はありますが、死者のためではなく、残された者のためとされてます。

    • ありがとうございます、なんとか回復しました。

      で、「冥福」に関してですが……。
      もーちょっと分かりやすく書くべきでした。ちょっと反省しました。
      キリスト教徒の教義に関して詳しくないので参考になりました。が、冒頭のアレはちょっと違うんですよ。イギリス人に対する嫌味を言ったつもりだったんですよね。まあ、読んだ方に伝わらなければ意味はありませんから、次回、機会があれば工夫したいと思います。

  2. 女王陛下の国葬には、日本からは異例ながら天皇陛下(体調が許せば皇后も)の出席で調整中とか。てっきり秋篠宮殿下と思っておりました。
    (昭和天皇のご大葬の時、イギリスからはエディンバラ公がおひとりでいらしたような記憶が。)
    しかし上記の記事はひどすぎますね。
    日本の国葬の「弔問外交」に影響がないとは言いませんが、イギリスは在位50周年記念の時のように「王室関係者」が中心となるんじゃないでしょうか。
    実は、アメリカ大統領が「行く」と言い出したのは迷惑だったんじゃ、と思っています。
    (まさか拒否はできないでしょうから。)

    • 天皇陛下と皇后陛下にそれぞれ故人に思い入れがあるとしても、個人的には出席して欲しくはないかなぁと。
      遠くよりお祈りをするというのであれば構いませんが、日本でのお努めの方が大切ですから、葬儀に参列するのはちょっと。

      「弔問外交」云々に関して、岸田政権があれだけ迷走していますから、国葬儀がどうのという話が批判されても仕方はないのですが、こんな記事を書かれちゃうのは情けないですねぇ。

  3. こんにちは。
    しばらく更新がないので心配しておりましたが、武漢ウィルスでしたか。
    回復なさったようで何よりです。

    エリザベス女王崩御は、あまりに急だったので驚きました。
    戦後体制が、音をたてて崩れていくような気もしています。

    そしてチャールズ、お前は王の器じゃねぇ。<個人の感想です。

    色々思うところはありますが、チャールズだけはのさばらせちゃダメだと思っている事のみ、ここでコメントするに留めます。

    • 武漢ウイルス、案外馬鹿にできない破壊力が。
      体力的にもキツかったのですが、日常生活を尽く破壊してくれまして、大変でした。

      チャールズ国王は……。
      人を見る目はなさそうですよね。