サプライチェーン協議体を新設!支那と韓国の間でMOU

大韓民国

MOU(了解覚書)というのは、口約束よりちょっと拘束力が強い程度の二国間の取り決めなのだが、このタイミングでコレねぇ。

韓中、2年ぶりに経済閣僚級会議…「サプライチェーン協議体」新設で合意

2022.08.28 09:14

韓中両国がコロナ禍の余波などで中断された経済閣僚級会議を2年ぶりに再開し、サプライチェーンをはじめとする新産業、カーボンニュートラル、サービス産業など経済分野の実質協力を強化することにした。

「中央日報」より

アメリカの怒りに触れなければ良いけど。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク

「真」バランス外交

サプライチェーンと経済協力

韓国の主要貿易相手は支那とアメリカである。

7 主要貿易相手国・地域(出典:2021年、韓国貿易協会)

・輸出:中国、米国、ベトナム、香港、日本

・輸入:中国、米国、日本、オーストラリア、サウジアラビア

「外務省のサイト」より

韓国の貿易において、日本から素材を輸入して支那で組み立て海外に売るという展開が、一番金になるパターンで、嘗ては日本がそのシェアを誇っていた半導体や自動車などが主力商品である。

ところが、近年になって韓国の対支那貿易は構造的な赤字発生に苦しめられつつある。

韓国、対中貿易28年ぶり赤字 「経済依存逆転」の衝撃

2022年8月25日 17:26

中国と韓国の経済関係が転機を迎えている。韓国側の統計によると、輸出主導型の韓国経済の「お得意様」だった中国に対して28年ぶりに貿易赤字となり、韓国では対中依存からの「逆流現象」として驚きが広がる。一方、中国企業は韓国企業の買収攻勢を強めており、米中対立の先鋭化を受けて韓国を米国市場攻略の足場とする戦略が動き始めた。

「日本経済新聞」より

原因は、支那でより高度な部品または完成品を作ることが出来るようになったので、相対的に韓国製品の価値が落ちたことによる。

当然、韓国としてはその事態を重く見ているが、それ以上にちょっと前に起こった尿素や石炭、或いはレアメタルなどの素材の輸入を締め上げられることが困る。しかし別の国から調達するのも、難しい。韓国は支那に完全に弱みを握られた状態なのだ。

チップ4を蹴った韓国

一方で、アメリカは対支那貿易において主導権を握られたくはないし、激しいシェア争いをやっている最中である。バイデン政権になってその傾向は鳴りを潜めてしまったが、それでもアメリカ議会が許さないため、元のように支那依存体制に戻るわけにもいかない。

だからこそ、FOIP(自由で開かれたインド太平洋)戦略や、クワッド構想、AUKUSなどの複数の戦略を掲げて支那に対抗しようとしているのである。

そしてその一環として出てきた話がチップ4だ。チップ4とは簡単に言えば、アメリカ主導の半導体安定供給枠組みで、不安定な半導体供給状況を改善する目的で掲げられたものである。

参加する国は、アメリカ、日本、台湾、そして韓国なのだが……、この話には韓国は乗れないらしい。

チップ4の真の目的は、アメリカが台湾を囲い込むことであり、その為には日本の協力が必須である。そして、半導体の分野でそれなりのシェアを持っている韓国を押さえれば、支那包囲網が完成する。

半導体の最先端技術を持っているのはアメリカ、台湾、そして技術力では一枚落ちるが韓国だ。日本は製造装置の技術があるために外せないが、最先端技術があるかというとちょっと怪しい。既に日本は台湾と組んでアメリカ陣営に入ることを表明しているので、残るは韓国だけだ。

支那が韓国を陣営に引っ張り込んで技術を手にすると、支那国内で最先端の半導体製品を作ることができてしまう。それでは包囲網失敗だ。

その状況を分かっていて、アメリカは韓国に圧力をかけ、支那もまた圧力を掛けている状態だ。

こういう状況で、韓国は支那とMOUを結ぶ発表をした。

中身がハッキリしないサプライチェーン協力強化

正直なところ、今回の支那と韓国との協定の中身ははっきりとはわからい。

両国はまず、サプライチェーン協力強化に向けた了解覚書(MOU)を初めて締結し、今後サプライチェーン問題を話し合う局長級調整協議体を新設することにした。韓国政府はこれを通じ、サプライチェーン不安が発生する場合の協議チャンネルを確保する一方、双方の政策疎通をさらに強化することにした。経済分野の実質協力強化に向けた了解覚書も今回の会議を契機に締結された。

これを基に政府だけでなく企業や地方都市、研究所間の交流を強化し、民間部門の参加を含めた韓中経済協力交流会も毎年共同で開催することにした。

「中央日報」より

連絡を密にしましょう、程度のことしか言っていないのだ。

双方の首席代表は韓中修交30周年を記念してこれまで行われた経済交流の成長と発展を評価し、コロナ禍などで停滞した経済協力関係を既存の両国間の相互尊重基調下に活性化する方向に共感した。

特に約2年ぶりに行われ今回の会議は実質的経済協力対話の糸口を開くのに大きな意味があると双方は評価した。

「中央日報」より

韓国にとっては修好30周年の節目に、関係を強化しましょうというようなノリのつもりかもしれないが、世界に送るメッセージはそういう意味にはならない。

「アイツ、本当にレッドチームに入ったんだ」ということを確認させる程度には強いメッセージ性がある。当然、アメリカの逆鱗に触れる可能性は高い。

流石に、まさかアメリカに根回しもなしに今回のこの話を進めたとは思えないが、何もしていなかったとしたらかなり驚く。

当然、アメリカ以外の国にも「強いメッセージ」が送られることになるのだが……。

コメント