ポーランド、戦車1000両を購入すると発表!うちK2戦車購入分は180両

陸軍

おいおい。

ポーランドは1,000両の戦車を購入します。Błaszczak:追加のF-35またはF-15を入手する予定です[インタビュー]

07/26/2022 06:38

現在、F-35に焦点を当てたメーカーの方針により、新しいF-16を入手することはできません。私はこのトピックについてアメリカのパートナーと何度も話し合ってきました。待つことはできず、FA-50の配達は来年配達されると、国防省の長であるMariuszBłaszczakがDefence24.plとのインタビューで強調しています。大臣はまた、技術移転とともに韓国のK2戦車とK9榴弾砲を取得する次のステップについて話します。

「Defence24」より

えーと、ポーランド語の機械翻訳をそのまま引用しているのでなかなか意味不明だが、韓国から戦車や自走砲、戦闘機を買うのは本気らしい。

あ、前の記事でコメントで紹介頂いたニュースをベースに記事にさせて頂いている。感謝。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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F-16、M-346が購入出来ない理由

ポーランド軍は早急に強化しなければならない

これについては前の記事にも紹介している。

ポーランドはウクライナに隣接する国であり、ロシアの脅威に怯えている。ポーランドの歴史を紐解くまでもなく、ロシア(ソ連)の脅威というのはヨーロッパ諸国で共有される事であり、かつポーランドがその懸念を強く持っていることは新たに指摘するまでもない事実だ。

悲惨なポーランド史

そして、ポーランドはかつてはヨーロッパ大陸で広大な領土を持つ国だったが、その後、4度も国を分割され、消滅するまで衰退するなど、まあまあ悲惨な歴史を持っている。また、近代においても第二次世界大戦の時にはドイツ軍に占領されて、ユダヤ人の多く住んでいたポーランドでは、大規模な強制収容によって多数の国民をドイツ軍に殺されている。

更に、ドイツ軍とソ連軍の抗争が激しくなってドイツ軍が劣勢になると、ワルシャワ蜂起(1944年8月)が起こったが、ソ連軍に見捨てられたために20万人の死者が出た。

戦後は、ソ連の庇護下に入って国名はポーランド人民共和国に改められた(1952年)。が、ソ連の影響によってポーランドの政治は大きく混乱し、多数の犠牲者を出す事に。1989年には共産党勢力との決別を決め、ポーランド共和国と国名を変えて民主主義陣営に加わったのである。1999年にはNATOへの加盟、2004年にはEUに加盟しているから、現在は西側陣営であると言える。

カティンの森事件

ソ連との間の悲惨な事件と言えば、カティンの森事件(1940年~1941年頃)がある。ポーランド軍の将校、国境警備員、警官、一般官吏、聖職者などが連れ去られて森の中で殺害された事件で、その被害者は分かっているだけで4443名である。当時はドイツ軍の犯行だとされていたが、後にヨシフ・スターリンが署名し指令した文書から2万人以上のポーランド人を虐殺する計画があったことが明らかになっている。ただし、正確な被害者数は今なお不明である。

更に、ポーランド空軍Tu-154墜落事故(2010年4月10日)によって、乗員乗客96名全員死亡という痛ましい事故があったが、この時の乗客はカティンの森事件70周年追悼式典に出席するポーランドの政府訪問団であり、ロシア側の着陸管制に問題があったという話もあるので、この事故もポーランドとロシアの間の関係を悪化させる原因の1つになっていると言われている。

何しろ、事故に遭ったポーランド空軍機には、ポーランド大統領レフ・カチンスキを始め、国務長官などポーランドの政府高官や軍部のトップが搭乗していたというから、当時のポーランドが混乱したことは想像に難くない。当然ながら、国民感情にも大きく影響した事件だと言える。

こうした、ポーランド国民のロシアに対する感情と、戦後の体験を踏まえた危機感というのは、日本人には想像し得ないものがあると思う。

「ロシア軍に抵抗できるだけの兵力を」というポーランド人の想いは、並々ならぬものがあるのだと想像される。

ソ連製の兵器を多用する

しかし、ポーランド軍は国がソ連の庇護下にあった時代から運用してきたロシア製兵器が多数あり、運用されている。

戦車の主力はT-72M1(382両:ソ連製)だし、自走榴弾砲も主力は2S1グヴォズジーカ122mm自走榴弾砲(553両:ソ連製)である。

戦闘機に関してはMig-29(23機:ソ連製)の他にF-16戦闘機(48機:アメリカ製)を保有し、F-35Aを32機発注している状況である。訓練機はアレーニア・アエルマッキ社(イタリア)のM346(12機保有で4機を追加発注中)だ。

現在、一生懸命、西側の兵器に更新している最中なのだが、更新に時間がかかるのは避けられない。

K2戦車は180両を購入し、国内で800両以上を製造する

そういった事情があって、韓国製の兵器にお声がかかった。

3つの契約すべてにおいて、可能な限り最速の納期で非常に幅広い産業協力を想定しています。K2戦車の契約を2段階に分けました。1つ目は180両の戦車を取得し、今年から納品を開始します。第2段階は、K2PL規格の800を超える戦車で構成されています。これは、交渉した技術移転のおかげで、ポーランドの防衛産業によってすでにポーランドで生産されています。最終的には、最初の段階で取得した戦車もポーランド化され、K2PL標準になります。

「Defence24」より

韓国は、自国の技術だけで作り上げることが出来なかったK2戦車を、ポーランド仕様にしてポーランドに売りつける気らしいのだが、良いのか?ポーランド。恐らく、韓国は特許技術などを勝手に使って製造しているぞ?割と国際紛争に発展する可能性があるんじゃないかな。

実際に、原子力発電所を海外に輸出するにあたって、アメリカで開発された技術を勝手に使っていたとして問題になったことがあったし、T-50練習機を輸出する際にも、アメリカから横槍が入ったんだが。

技術移転を受けてポーランド国内で製造出来ることは素晴らしいが……、後々トラブルになるんじゃないかと不安を覚える。

韓国はトルコにも戦車を売りつけて、その時には特に問題にはならなかったので、或いは対策は既に為されているのかも知れないが、不安要素は残っているな。

K9自走砲も48両購入し、600両以上製造予定

まあ、K9自走砲に関しても似たような話がある。

戦車に加えて、技術支援車両、技術支援車両、付随する橋などの付属機器も韓国から入手し、残りの要素はポーランドのソリューションに基づいています。K9榴弾砲については、段階的なアプローチもあります。最初のステップでは、48基の榴弾砲を取得し、そのうちのいくつかは今年、ウクライナに機器が引き渡された後に生じたギャップを埋めるために納入されます。次に、600を超える榴弾砲を注文します。これは、ポーランドでK9PL規格ですでに製造されています。当初からK9にはポーランドの通信システムが装備され、統合されたトパーズ戦闘管理システムに接続されることは注目に値します。

「Defence24」より

ただし、先行して購入した48両のK9自走砲だが、こいつは榴弾砲の部分はポーランドで作ることにしているのだそうで。韓国には台車というか車体だけを売ってもらったようだ。

後にポーランド国内で600両以上を量産する予定のようだね。

Q. なぜ韓国製のK9を使用することになったのですか?このバージョンの次に、別のK9PLバリアントの取得について宣言が行われました。ポーランドの業界が同等以上の高度なシステムであるKrabを製造している場合、K9からK9PLへの変換はどのようになりますか?ポーランドで開発されたカニであるウクライナ軍は、155mmのすべてのオペレーティングシステムの中で最高のものを評価しています。

A. Armatoahubica Krabは優れた製品であり、ウクライナでの戦争を観察しながらその可能性を見ることができます。この装置の生産能力は絶対最大レベルで使用しています。2016年には、96のクラブがHutaStalowaWolaで契約されました。また、HSWに大砲榴弾砲を注文したウクライナとの契約が優先的に履行されたため、次の配達を待つ必要があります。今年は、ポーランド軍のためにさらに48個のクラブを購入する契約を結びます。HSWは、2026年末までにすべてを提供できるようになると宣言しています。

「Defence24」より

実はポーランドにはKrabと呼ばれる国産自走砲がある。

ポーランドのKRAB大砲榴弾砲がウクライナ軍に向かった

2022年5月29日12:31

政府関係者の対話者によると、それは3つの砲兵隊の装備に関するものです。ポーランドはまた、KRAB大砲榴弾砲を操作するために100人のウクライナの砲兵を訓練しました。ポーランドの援助のおかげで、ウクライナ人は現在、少なくとも24の西側自走砲榴弾砲を持っています。

「Polskbe Radio 24」より

ウクライナにも4両の自走砲をプレゼントするという企画に参加している。これ、イギリスのAS-90をベースに製造されたAHS Krabである。

ところがこのKrab、開発に紆余曲折があって現在は韓国製のK9自走砲のベースにポーランドオリジナル砲塔を搭載する形になっている。これ、もともとAS-90の砲塔をライセンス生産するところからスタートしているので、よく分からない形になっているね。

結局、K9自走砲の購入は、イコール技術移転だという捉え方のようなんだな、ポーランドにとっては。その上で、Krabの開発は諦めないと言っているので、何が起こるのかは想像に難くない。

記事ではKrabの製造が追いつかないので、K9自走砲も買うんだという説明にはなっている。

したがって、契約では、K9PLは完全にポーランドで構築され、ポーランドのコンポーネントを使用し、ポーランドの通信システムに接続されることが規定されています。これは、ポーランドの防衛産業にとって絶好の機会です。はっきりさせておきたいのですが、私たちはカニをあきらめていません。その後、ポーランド軍が使用する基本的な榴弾砲になります。また、韓国から入手した榴弾砲とカニから入手した榴弾砲に基づいて、両方のソリューションの長所を使用して、Hutaに新しい将来性のある榴弾砲を開発してもらいたいと考えています。

「Defence24」より

が、自動装填などの技術の詰まったK9自走砲を作る事で、自国の自走砲をバージョンアップさせようというのが本音なのだろう。

FA50軽攻撃機は何に使うのか

さて、これは僕も本気でよく分からなかったのだが、FA-50軽攻撃機の購入動機である。

FA-50ライトファイターを選ぶための議論は何ですか?ほぼ10年前、このマシンはAJTシステムの入札でポーランド国防省によって拒否されました。

私はポーランド軍のパイロットの推薦に頼りました。韓国のFA-50は、F-16をベースにした軽量の多目的マシンであり、私たちが持っているインフラストラクチャは、それらにシームレスに適応する準備ができています。それらは私たちがすでに持っている機器と完全に相互運用可能であり、それは新しいタイプの兵器のさらなる近代化と統合のための大きな可能性を秘めたプラットフォームです。それらは戦闘で使用できますが、優れたトレーニングプラットフォームでもあります。

FA-50で訓練を受けたパイロットは、F-16を一人で飛行し始めるのに数時間しかかかりません。このようなトレーニングのコストは何倍も低く、そのおかげでより多くのパイロットをトレーニングできるようになります。残念ながら、現在使用されているM346は効率が低すぎます。私は、この問題をイタリアの担当者に何度か通知しました。そのため、FA-50を決定しました。現在のユーザーからのデータに基づくFA-50自体は、約85%の高い技術効率を持っていることを忘れないでください。

「Defence24」より

どうやら、現在使っているエアルマッキ社のM346は、近代化が進んでいないこともあって、主力となりつつあるF-16戦闘機のトレーニングには適さないようだという判断である模様。確かに、アメリカ空軍の練習機の候補にもなっていた(T-50高等練習機がエントリーして敗退)から、練習機としては使えるという判断だろう。

更に、現状、アメリカからのF-16Vの新規購入は絶望的で、F-35Aの購入を進める上でもFA-50を買っておいた方がお得だという判断らしい。

……だったらT-50買っておけば良かったのに。

が、恐らく、直ぐに手に入るだけのFA-50をかき集めて、足りない航空戦力の拡充を図りたいというのが本音なのだろう。ポーランド空軍が使っていたMig-29では時代遅れな上、修理をしようにも部品供給は絶望的である。

契約した32機のF-35Aは2024年から2030年にかけ配備される予定となっているが、更に追加調達の交渉をしているという噂もある。その訓練のためにもFA50軽攻撃機は使えるという判断なんだろう。

韓国人との契約は、FA-50サービスセンターが2026年までにポーランドに建設されることを前提としています。この購入のおかげで、スペアパーツの追加の方向性が得られます。これは、サプライチェーンの1つが妨害される可能性がある、激しい競合が発生した場合に特に重要です。これにより、ポーランドでの戦闘機の運用上の可用性を可能な限り高いレベルに維持することができます。

「Defence24」より

少なくともFA-50の部品供給工場まで作って貰える事になっていて、単に完成品だけ買うという交渉ではなかったようだ。

ポーランドの軍拡に一番マッチしたのが韓国の技術

というわけで、今後の展望は、ポーランドが大金を注ぎ込んで陸軍を強化すると共に、航空戦力の拡充も図る予定だと言うことのようだね。

  • K2戦車:180両を購入、追加で800両を国内生産
  • K9自走砲:48両を購入、追加で600両を国内生産
  • FA50軽攻撃機:48機を購入(製造技術移転にも合意)

ここまで軍事力を増強すると、ヨーロッパの軍事バランスがヤバい感じになるが、現在のウクライナ戦線にも大きな影響が出そうだ。

そして、ハッキリ言って韓国経済はヤバい。しかし、この規模の兵器をポーランドに買って貰うことによって、軍事産業は結構一息つける感じになってきた模様。

凄いな。韓国はポーランドによって救済されるかも知れない。

が、色々調べて見ると、韓国側は相当無理をしてセールスをした感じになっているし、本当に韓国企業に儲けが残るのかはハッキリしない。原発輸出のことなど考えると、初期購入分は赤字覚悟で売る感じになるかも知れない。また、韓国はユーロに対してウォン安が進行している状況なので、今契約をすることが韓国経済にプラスになるのか?という事も含めて、注目しておきたい。

追記

航空万能論さんのサイトで今回の契約について纏められていたものが分かり易かったので引用させて頂く。

K2契約:K2もK2PLもポーランド製の通信システムとM1と互換性のある戦闘管理システムを搭載
2022年:韓国製造分のK2の引き渡し開始       180輌
2024年:韓国製造分のK2PLの引き渡し開始
2026年:ポーランド製造分のK2PLの引き渡し開始   800輌以上
     K2をK2PLにアップグレード
                          計980輌以上

K9契約:K9もK9PLもポーランド製の通信システムと戦闘管理システムを搭載
2022年:韓国製造分のK9A1の引き渡し開始         48輌
2024年:韓国製造分のK9PL(K9A2ベース)の引き渡し開始
2026年:ポーランド製造分のK9PLの引き渡し開始      600輌以上 
     K9A1をK9PLにアップグレード
                            計648輌以上

FA-50契約:ポーランド空軍の要求要件に基づいた構成
2022年  :FA-50 Block10の引き渡し開始             12機
2025年  :FA-50PL(Block20ベース)の引き渡し開始       36機
     :FA-50 Block10をBlock20へアップグレードするかは言及なし
                               計48機

「航空万能論GF」より

意気込みは分かるが、ポーランド、これは対応出来るの?

そして、韓国は大丈夫なのだろうか。

コメント

  1. こんにちは。

    ・韓国軍採用数を超える数量を輸出する

    この一点において、大変羨ましいとは思います。

    ただ、不安がつきまとうのも事実。

    長い目で、推移を見て行こうじゃありませんか。

    • 面白いですよねぇ。
      韓国軍が採用する数を超える兵器を用意する事の意味が、何を意味するのか?ということも含めて、ニヤニヤしながら見学させて頂きたいと思います。
      今までの供給力を超える工場を作って、あとはどうやって維持するんだ、もっと外国に輸出するのか?その目処が?というところですね、具体的には。
      尤も、外国への輸出量が増えれば、良いものが安く作れるというメリットが生まれますから、真面目に取り組めば実に素晴らしい事なんですが。

  2. こんばんわ、

    今回のウクライナ・ロシア戦争が始まって以降の、東欧・北欧諸国の動揺は大変大きく、
    その危機感は、これでもか!というくらいの、ウクライナへの軍事・民生両面での
    手厚い支援に表れていると思います。

    分けてもポーランドのウクライナ支援の傾倒ぶりは凄まじいの一言で、官民挙げて
    ウクライナに与えられるものなら何でも提供してやろうという勢いです。
    両国民の同族意識はとても強いんでしょう。

    そのポーランドが大軍拡を始めた背景には、おそらく対ロシア戦の現実感とともに、
    ウ・ロ戦争の初期に見られた西欧諸国(独仏伊)のウクライナへの様子見の態度に対する
    強い失望感があり、いざというときNATO(特に西欧諸国)をアテにしてはいけない
    (支援が始まるまでに自国がロシアに蹂躙されてしまう)、という強い危機感があるので
    しょう。

    近い将来、ポーランドは東欧の軍事大国となり、ウクライナを含む東欧・北欧の有志諸国
    からなる、NATOとは別枠の、対ロシア集団安保体制を構想し、自らその旗振り役を
    買って出るんじゃないか、と思っています。

    • ポーランドとドイツの関係がかなり悪化していますね。
      ドイツから戦車を調達する話がありましたが、更新を含めて「いつになるかわかりませんよね」というあきらめがあったらしく、ポーランドは韓国製を大量に購入する決断をしたようです。

  3. 韓国製造分の戦車、合計少なくとも228輌、戦闘機、合計48機ですか

     これ、本当にポーランドに行くの? ポーランドの分担金や欧米技術分担で作ったは良いけど、引き渡し段階でゴネて、結局日本侵略に使うつもりなんじゃないかいな? かなり、ありうると思うけど

    • ポーランドはかなり本気ですから、韓国が「やっぱり売らない」なんてふざけた事を言い出したら、マズイ事になりそうですね。
      そして、韓国がそこまで覚悟をして戦車などを確保した場合は、おそらく朝鮮半島と西側諸国の戦争勃発でしょう。