みんなの未来を選ぶためのチェックリストが残念だったので(その4/4)

選挙

もう無理。しかしこの記事が最後である。

そして、最後の方に安全保障の話をぶっ込んでくる辺りが「優先順位をどう考えているのか!」と、出題者に問い詰めたい。出題者にしてみれば優先順位は低かったのだろうね。

皇室問題や、経済の問題、サイバーの問題など触れてもいないし。どうなっているのか。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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ラストー

16.憲法

法律の改正ではなく、憲法の改正を要する喫緊の課題があると考えますか?あると考える場合、その課題とは何ですか?

これ、マルをしているところは「憲法の改正を要する喫緊の課題がある」との認識なのだろう。ハッキリ言うが、これにバツを付ける政党に投票する価値はない。

「自衛隊」、「緊急事態対応」、「合区解消・地方公共団体」、「教育充実」の4項目。
わが国を取り巻く安全保障環境の緊迫化、大震災などで経験した緊急事態への対応、過疎と過密による人口偏在がもたらす選挙制度の変容、家庭の経済事情のいかんに関わらずより高い教育を受けることのできる環境整備の必要性など、わが国が直面する国内外の情勢に鑑み、憲法改正を行う必要がある。

「自民党の回答」より

不思議な事に、この自民党の主張に賛同しているのは日本維新の会である。

憲法に自衛隊を明確に規定すること。有事においても憲法体制に基づいては遺書ができるように緊急事態条項を設けること。

「日本維新の会」より

自民党の回答のウチ、「合区解消・地方公共団体」、「教育充実」の2項目は結構重い話でかつ、議論の進んでいない内容でもある。そういう意味では、僕自身の考えは維新の会に近いのだが……、「遺書ができるように」って、誤記では?恐らく「排除ができるように」なんだと思うぞ。

17.安全保障

防衛費増額路線

日本の防衛費が8年間連続で過去最大を更新する中、防衛費予算をさらに2倍にしようという議論があります。一方で、財源が明確になっておらず、防衛費増額のための増税や社会保障費の削減が懸念されています。

今後も防衛費増額路線を継続しますか?

恐るべき事だが、公明党はここでバツを選んでいる。

悪意を感じる設問である事も、非常に大きな問題である。が、そもそも現状の防衛費が日本防衛にとってどの装備がどのような点で適切なのか・不適切なのかという点について、どの政党も言及していない。

平和と暮らしをこわす軍事費2倍の大軍拡を含め、増額には反対です。現在の2倍となる年間11兆円以上にしようとしていますが、そうなれば日本は、米国、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国になってしまいます。このような大軍拡をやろうとすると、消費税の大増税か、社会保障や教育などの予算の大削減をもたらすことは火を見るより明らかです。

「日本共産党のコメント」より

現状、日本の防衛費は世界でもトップ10に名を連ねるほど膨れ上がっています。憲法に基づく日本の防衛の基本方針は「専守防衛」です。自衛のための「必要最小限度」の防衛力を整え、武力攻撃を受けた時に初めて行使するものです。これ以上の防衛費増額は反対です。

「社民党のコメント」より

金額ベースで言うのであれば、確かに倍増すると順位は恐らく上がるだろう。しかし、ドイツが既に1千億ユーロ(約14兆円)の特別資金を拠出する事を決定しており、GDP比2%超の予算を毎年組むことを表明している。

イギリスも、今後4年間に追加で165億ポンド(220億ドル)の防衛費を計上する事を表明していて、フランスも軍事費の大幅増額を約束した大統領が当選している。

世界第3位がどうとか言っているけれども、何故他国は増やさない前提なのか意味が分からない。序でに言えば、支那の軍事費は恐らく現状でもアメリカを凌駕している。ただ、公的な発表数字に加算されていないだけである。

「専守防衛」など、カビの生えた議論を未だに持ち出す社民党のセンスの悪さにも呆れるが、予算云々を言う日本共産党も現実を直視しない姿勢に呆れる。ウクライナが一体どのような目に遭ったのかを知らないらしい。ウクライナを蹂躙したロシアの隣国なんだぜ?日本は。何故、侵略してくることは無いと無邪気にいられるのか理解ができない。

敵基地攻撃能力

相手国領域内のミサイル発射基地などの軍事拠点を幅広く攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有について、戦後初めて政府による検討が進められています。この能力は日本への直接攻撃がなくても他国を攻撃することを可能にするものです。

現在議論されているような「敵基地攻撃能力」の保有に賛成ですか?

なんと、この項目でも公明党はバツだ。もう、野党に下れよ。

「敵基地攻撃能力」が何を指しているのかよくわからないが、仮に他国などから攻撃を受けた際の対応については、平和安全法制の下、個別具体的な判断をし、憲法上認められる範囲内で対処するものである。

高度化したミサイル発射能力などに対応し、国民の生命を守るための防衛力の強化は必要だと考える。現実に即してどのような装備・システムが必要なのか。日本にふさわしい防衛力のあり方、日米同盟との役割分担のあり方などについて、議論を深め、国民の理解を求めていく必要がある。防衛大綱など年末に向けた三文書の見直しの中でしっかり議論する。

「公明党のコメント」より

公明党は憲法改正に反対で、敵基地攻撃能力の獲得にも反対と。その上で「憲法上認められる範囲内で対処」というのだから、呆れてしまう。

敵の拠点を叩くことも自衛の範囲内であり、集団的自衛権行為の観点からも敵基地攻撃が可能なスタンスでなければ話にならない。詳しく書き出すと長くなるので割愛するが、あくまでも「敵基地攻撃が可能」でなければならないのだ。実際に攻撃しなくとも、それだけで抑止力になる。

18.核兵器

核兵器禁止条約

将来的に核兵器禁止条約への参加を目指しますか?

ここでも公明党が異彩を放っている。本当に野に下れよ。

核兵器禁止条約に、アメリカ、ロシア、支那の3カ国が署名するのであれば、日本が参加するのは吝かではない。以上。

核共有

ロシアによるウクライナ侵攻をうけて、日本も核共有を目指すべきだという議論が行われています。日本も核共有をすべきだと考えますか?

恐ろしい事にこの設問については自民党もバツだ。非核三原則などゴミ箱に捨ててしまえ!

核共有に関してこのブログでは疑念を呈しており、それが現実的でない可能性が高いという分析は紹介している。

しかしそうした議論すら行われないのが今の国会なのだ。非核三原則によるタブーが存在するからだ。この事は国民の命を犠牲にしかねない危険な話なのだから、核共有の可能性の模索は是非して欲しいのである。その上で何が代替しうるか、と言うところまで議論し実現すべきなのだ。

黒い雨

広島への原爆投下直後に降った放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた人の救済をめぐって、国が援護区域の外にいた人を被爆者として認定し被爆者健康手帳交付の対象にしました。

長崎で「黒い雨」を浴びた人たちも被爆者健康手帳の交付対象に加えますか?

意味不明な設問である。

長崎については、広島と同様の争点について、最高裁に上告がなされ、「被爆地域として指定されていない地域にいた方は、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあったとは言えない」とする判決が、平成29年及び令和元年に確定しています。
また、判決では、被爆地域として指定されていない地域では、原爆投下後まもなく、雨が降ったとする客観的な記録もないとされています。
このため、長崎については、厚生労働省と長崎県・長崎市の間で、過去の裁判資料の整理や課題の洗い出しが行われていると承知しております。こうした動きも踏まえた上で、被爆体験者の方々の救済について、どのような対応が可能かどうか、引き続き検討してきたいと考えています。

「自民党のコメント」より

降った事を立証することが既に困難であり、現時点で客観的な記録も見つかっていない。証拠がしっかり出てこれば、範囲を特定し被曝者健康手帳交付に繋げれば良く、そのための調査は引き続き行うべき。それだけの話だからだ。

19.原発

2030年までに廃炉

福島第一原子力発電所の安全な廃炉に全力を尽くし、すべての原子力発電所を2030年までに停止し、順次廃炉にしますか?

再稼働のことについて聞かない辺り、設問が終わっている。議論の余地なし。

処理水の海洋放出

福島第一原発で発生する汚染水を海洋に放出することに賛成ですか?

「汚染水の海洋放出」と聞く時点で終わっている。議論の価値ナシ。

そもそも、海洋放出する予定の処理水の基準値は、一般的な原子炉が海に流している温排水の基準値よりも高い。「汚染水」と書く行為は、その事実を歪曲する狙いがある。

いくつかの党が「風評被害」について言及しているが、その分の補償をしてでも海洋放出すべきだ。

20.災害

被災者生活再建支援制度により、被害程度や住宅の再建方法に応じて最大300万円の支援金が支給されます。しかし、家が全壊し生業となるものを失った状況から生活を再建するには不十分な額だという指摘があります。被災者生活支援金の支給額は現行の最大300万円で十分だと考えますか?不十分だと考える場合、いくらが適当だと考えますか?

何というか、後半は特に酷いな。

災害が発生した際には、被災者生活再建支援金だけでなく、あらゆる施策を総動員し、被災された方々の生活と生業の再建が速やかに行われるよう、支援を行っています。

「自民党のコメント」より

被災者生活再建支援制度は、生活基盤を失った方への一時金という側面が強い。

全壊の場合、住宅の建設や購入には、1800万円~2100万円かかるといわれている。全壊の場合でもローンの支払いが残っている場合も多い。現在の最大300万円では不足。最低でも倍額が必要。

「れいわのコメント」より

よって、「住宅の建設や購入」に使ってくれと言う話ではないのだ。その辺りを曲解している政党が多い気がする。そもそも住宅が被災した場合に新たに立て直すケースで使うのは、個人がかけている保険である。

もちろん、それで建て直しの費用を全額賄うことは難しいのが現実ではあるが、「被災ローン減免制度」など、いくつかの制度を組み合わせれば、ある程度は救済されることになる。

そりゃ、被災者生活再建支援金が増えるのは歓迎したいところだが、実情に合わせて増額を検討するという辺りが妥当な落とし所ではないだろうか。

後書き

一通り目を通した上で、設問の酷さにビックリした。そして、何故か経済については一切触れていない事にも驚いた。

安全保障と外交、そして経済状況は、国民の関心が高い分野である。その辺りにもっと力点を置いて聞いて欲しかったのだけれど、余り論点となっていない分野に丁寧に切り込んでいた点を評価すべきという見方もありかな。単に設問が偏っているだけだと思うけど。

与党が防衛費増額を口にしているのだけれど、ここをガツンと増やすのであれば、景気対策的な側面が出る様に工夫すれば良いと思う。序でに、兵器を外国に売れるように見直すべきで、海外に兵器を売っていくことも安全保障の観点からも、経済面からも有用であると思う。そんな事を言えば、メディアからも総スカンになるので、なかなか口にはできないのだろうけれど。

ともあれ、問題点は色々あるようには思ったのだけれども、幅広く設問を用意されたことで参考にはなる面もあると思って、頑張ってシリーズ化してみた。

恐らく、各政党の意見を含めて読んだ上で、補足的に読んで頂くのが良いのかなと。もうちょっと書き方を工夫したら良かったとは思うのだが、全部引用してしまうと、著作権的な引用の範囲を超えてしまうので、苦肉の策としてこんな書き方にしてみた。なにかの参考になれば幸いである。

コメント

  1. ザーッとですが全てに目を通しました。決して残念な結果ではなかったと思います。
    設問の意図やレベルには問題もありますが、ある程度、この国の課題が網羅されています。特に、見るべきは回答の保留です。案の定、あの党に顕著に傾向が出ていたと思います。それが明確になっただけでも意味のある結果だと思います。今の政治の課題は野党かアホなことは論外として、特定利権省庁の大臣ポジションを占有し、改憲、外交に対して疑問点が付くような影響力を国政レベルで少数の集団が行使できてしまう与党構造ではないでしょうか。

    • 今回のリストに関して思ったのは、記事には書きましたが経済的な観点と、皇室典範の問題、サイバー部門に関しては全く触れていませんでした。
      確かに、このリストで触れられている問題も、事の軽重はあれど重要な問題ばかりではあります。
      そして、某政党が足を引っ張る意図がある事がハッキリ示されているという点で、有用な資料と言えるでしょう。
      興味深い結果になっていたので、記事にした次第。

  2. 木霊さんみなさんこんばんは、お疲れ様ですm(..)m

    >「優先順位をどう考えているのか!」と、出題者に問い詰めたい。

    恐らく「わざと」ですよね。

    最重要事項じゃないけど「重要さ」は否定しきれない事項を多数あげて、最重要事項にとりかかる頃には、聴く側は既に疲れていて細かいつっこみができない。 だけど「多数細目に渡って綿密に調査してある」ことには同意せざるを得ない。

    プレゼンでたまに使われる、使う(ゴメンナサイ!)手ですね(笑)

    だけど「この手」は、「あいつにここまでさせるなんて俺たちも大人気なかったな」と思うぐらいの聴き手・語り手の信頼関係があってこそなので、

    >寡聞にして誰一人知らない。

    方々に言われると「騙そうとしている」ことがミエミエ(笑)

    • プレゼンでは、目立たせたくはないけど発表しておかないといけない内容というモノがありますからね。
      そういうのは後回しにして短い時間で説明するだけで、印象に残らないように工夫されるわけです。

      まあ、アクティビストの方々の質問なのですが、それでも読み込んでいくと価値があるように思われます。
      実際に、興味深く読ませて貰ったので、是非とも共有したくて記事にしてみました。随分時間かかりましたが。

  3. 苦行お疲れ様でした。

    >「汚染水の海洋放出」と聞く時点で終わっている。議論の価値ナシ。
    >ここでも公明党が異彩を放っている。本当に野に下れよ。
    完全同意。

    「汚染水の海洋放出」という設問にしたのは、馬奈木厳太郎(弁護士)でしょうね。
    福島原発事故関連の訴訟していますから。

    >アメリカ、ロシア、支那の3カ国が署名するのであれば、日本が参加するのは吝かではない。
    韓国、北朝鮮の署名も必要です。
    ただ、強烈な罰則規定がないとロシア、支那、韓国、北朝鮮が守るとは思えない。
    そう言う意味で、今の核禁条約は単に自己満足でしかない。

    • 何方かマシな人を選ぶという選挙になっているので、政党で篩にかけるというのは、意味がなかったかもしれません。
      ただ、党の見解に逆らってまでは、自身の政策を貫く人はさほど多くないでしょうから、あかん政党を選んでいる時点でかなりヤバイのでしょうね。

      条約が空虚なものになりつつある昨今ですが、こんな譲許で外交を推進していくのは大変ですね。