韓国、厚顔無恥にも正常稼働中のGSOMIAの「正常化」を日本に要求

防衛政策

いやー、破棄通告をしたのはアンタなんだけど。

韓国、日本との軍事情報協定「早期正常化したい」 前政権で破棄通告

2022年6月14日 10時48分

訪米中の韓国の朴振外相は13日、ワシントンでブリンケン米国務長官と会談した後の共同記者会見で、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について「韓日関係の改善とともに、できるだけ早期に正常化したい」と述べた。

「朝日新聞」より

この話も難しいことはないので、短めに記事にしておきたい。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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何も難しいことはない

GSOMIAって?

先ずは、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)とは一体何なのか?という話。

簡単に言うと、機密情報をお互いに共有するため、情報の取り扱いについて共通ルールを決めておきましょうという協定である。

日本の場合、韓国との共同戦線をはることは滅多にないので、日本としては積極的に推進する話では無いのだが、アメリカにとってみれば朝鮮半島有事が勃発した際に、日本を補給基地とせざるを得ない。この時に韓国からの情報の取り扱いに患わされるのは嫌なので、日韓でも協定を結んでおいてくれれば、日米韓での防衛協力を行う時に有利であるという読みがあるようだ。日本としても殆ど損はない。

だから、コレまでもアメリカから「日韓でGSOMIAを結べ」と再三、日本に迫っていて、過去の政権の努力によって何とか協定を結ぶところにまでは漕ぎ着けた。

こちらの記事で言及しているのだが、日韓GSOMIAを2016年に締結するにあたって、日本は何度も韓国側のドタキャンを喰らっている。

協議は2011年から始まって2012年に1度目の締結のチャンスがあったのだが、締結の署名予定時刻の50分前に韓国側から延期を申し入れてくる始末。「国民の理解を得られない」というのが韓国側の主張だったようだが意味が分からない。

日韓秘密情報保護協定署名延期の真相

2012.7.10 08:04

北朝鮮の軍事的脅威への対処を目的とした日韓秘密情報保護協定が先月末、日韓で署名されるはずだったが、直前になって韓国側からの申し入れによって延期された。自国政府の対応に批判が集まる韓国では、外交的に奇妙といえるこの問題の本質を指摘する意見もある。

韓国紙、朝鮮日報(電子版)は2日の社説で「韓国政府は署名のわずか1時間前に突然、日本側に謝罪のような形で了解を求めざるを得なくなった」と韓国政府の手際の悪さを嘆いた。

「魚拓」より

この後も、締結しようと言ってみたり、やっぱり止めたと言ってみたりなかなか話が前に進まず、2016年11月23日に何とか署名を済ませた。クネクネがトップの時にこの決断をした事で、クネクネは随分と野党から叩かれていたな。

利用回数は僅か29回

で、前の記事でも指摘したが、GSOMIA協定に基づく情報交換は2年でたった29回しか行われなかった。

GSOMIA破棄、日米韓“疑似”同盟を打ち壊す韓国

2019年8月26日

~~略~~

2016年11月にGSOMIAを締結して以降、日韓で29回の情報交換がなされ、その多くが北朝鮮の弾道ミサイルに関するものでした。ただし、交換する情報の対象は弾道ミサイルに限るものではありません。北朝鮮が弾道ミサイルを発射する頻度を上げたため、これに関する情報交換が多くなりましたが、その時々の環境に応じて、交換・共有する情報の対象は異なります。

「日経ビジネス」より

よほど使い勝手が悪いのか?と思ったが、どうやらそういう事でもないようだ。

ただ、韓国側は日本からの情報取得を良しとしない空気があるようで、とうとう2019年8月22日に韓国側から一方的な破棄通告があった。自動で年次更新が行われる協定なのだが、破棄通告があったことでこの協定は破棄される流れとなった。

この時の韓国側の動機は同年7月1日より、輸出管理規定の運用を改めて韓国の扱いについて、ホワイト国(現:グループA)から除外したことが気に入らなかったことを挙げている。だが、コレは全くGSOMIAとは無関係なんだな。

この時は、協定失効日前日になって協定失効通告の停止を決定した韓国が「やっぱ、止めるのを止める」とか言いだし、日本側も了承したので存続することになった。しかし、この協定執行通告の取り消しは協定に記されない事項であったため、日本側から「破棄通告してきたんじゃないか」と突っぱねることも可能だった。破棄通告を破棄する手続きは定められていないんだよね。

日韓GSOMIA失効回避 韓国、破棄通告を停止

2019年11月22日 17:32 (2019年11月22日 22:28更新)

韓国政府は22日、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関し、23日午前0時の失効を停止する方針を日本側に伝えた。

「日本経済新聞」より

でまあ、この時は協定破棄は回避されたんだけど、その後、情報の共有はなされていないようで、事実上の凍結状態にある。

停止を停止、思考停止

ところがこの騒ぎを起こした結果、疑似的に韓国側にいつでも破棄出来るカードができあがったというトンデモ理解が韓国側に出来上がった。

一旦停止を通告したのだから、この通告を取り下げればいつでも協定破棄が可能だという理解らしい。意味が分からない。

岸防衛相「意思疎通に期待」日韓GSOMIA

2022/6/14 12:33

岸信夫防衛相は14日の記者会見で、韓国の朴振外相が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常に運用すべきだとの考えを示したことに関し、「円滑な運用に向けて双方の意思疎通が行われていくことを期待する」と述べた。

「産経新聞」より

今回、防衛大臣の岸氏も「正常に運用すべき」というコメントを出してはいるから、あの騒ぎ以降、協定は存続しているものの、情報の共有は行われていないのだろう。

ただ、この話はそもそも「韓国が約束を守らない国」という正体を日本に突きつけた所に問題があって、日本側に何か問題があるのか?といえば、ない。序でにできる事も、ない。

韓国の尹錫悦政権は、日韓関係の悪化に伴い北朝鮮のミサイル発射などに対する情報共有が不十分な状況を憂慮しており、早期の改善を日本側に求めていく方針だ。

「朝日新聞」より

そもそも日韓GSOMIAは未だもって多分有効なのである。従って、情報共有が不十分な状況は韓国側の怠慢でしかない。「早期の改善を日本側に求めていく」というのは日本への責任の押し付けでしかないのである。

日韓関係改善は詭弁

結局のところ、韓国側はユンユンがトップになっても日本の責任を過剰に追及する姿勢を改めないばかりか、前政権がやった事を忘れたフリをして更に過剰要求をしてくるモンスタークレーマーに近い状態を続けるようだ。

こんな国と本当に付き合う必要があるのかと不安になるが、やるなら協定内容の見直しをして「再締結」をすべきではないか。今の協定では、協定の存続について性善説で更新手続きをすることしか定めていない。しかし、実際にはムン君にGSOMIAの更新手続きをオモチャにされて、政局に利用された

そうであれば、その様な事態に対応出来る内容を盛り込む必要はあるのだろう。

こちらの記事でも言及したが、日韓関係悪化の原因は韓国側にある。そして日本側は、しっかりと韓国側の責任を公の場で追及しておくべきだろう。無かったことにしてはならない。

追記

日本のニュースにはなっていないようだが、在韓日本大使の相星氏のコメントがあったので紹介しておこう。

駐韓日本大使「日韓GSOMIA正常化?何の問題があるの?」

2022-06-14 12:09 お送り2022-06-14 13:58 最終修正

相保孝一駐韓日本大使が朴ジン外交部長官の「韓日軍事情報保護協定(GSOMIA・ジソミア)正常化」発言に対して「意味をよく知らない」という反応を示した。

相星大使は14日午前、ソウル光化門フォーシーズンズホテルで開かれた韓中日三国協力事務局(TCS)主催「三国協力国際フォーラム」(IFTC)に参加、朴長官発言に対する記者の質問に「(GSOMIA) 「正常化」について、どうやら問題になっているらしいが…」とし「どういう意味なのかちょっと(わからない)」と答えた。

相星大使は「日韓GSOMIAが現在正常に稼動しているという意味か」という問いには「はい、そう思う」と答え、「正常化することがないというのか」という重ねられた問いにも「はい」と話した。

「韓国メディア」より

サンドイッチマンばりに「何を言っているのかわからない」と言ったとか。

そりゃ、日韓GSOMIAの協定自体は未だ生きているという認識だし、その協定そのものに問題はないのだ。

韓国のメディアは、日韓GSOMIAは一旦停止され、現状は猶予された状態で正常ではないという趣旨のことが書かれているが、コレは正確ではない。正確には、「韓国側から破棄通告がされ、その通告が停止された状態」である。つまり、正常に協定は結ばれた状態であり、何の問題もない。

韓国側がどのように主張するのも勝手ではあるが、協定の中に「猶予状態になる」という項目は存在しない。正常な状況で年次更新されるか、破棄されるか2つに1つだ。そんなことも理解していないのかと唖然とするわけだが、相星氏はもっとガツンと言ってくれても良いんだぜ。

コメント

  1. こんにちは。
    楽韓Webさんで、アメリカに言わされてるんだな、と言う考察がありましたが、なるほどでした。
    訪米の翌日ですからね。
    まあ、現場レベルでは運用は維持されているのでしょうけれど、トップレベルでは不審感の塊になってますからね。
    どうフォローするのか。こっちには何もする事はないのですけれど。

    • 言わされた可能性はありますが……、どちらかというと、韓国がアメリカに「GSOMIAを積極的に使え」と注意されたので、「使えない状況なのだ」と適当なことを言ってしまった結果なんじゃないかと邪推しています。
      結局、韓国が何とかする話ではあるんですが。

  2. こんばんわ

    記事を読んで、そういえばGSOMIAなんてあったなぁと思い出しました。
    北朝鮮のミサイル発射が風雲急を告げるときには必要でしょうから、米国が何とかしたい気持ちはわかります。
    ですが、GSOMIAは実質的に「機能不全」になっていますね。もちろん韓国が原因ですが。
    韓国がGSOMIAを再開したいなら、まずは日本に火器管制レーダー照射事件を謝罪して、次にムン君が開けたままになっている北朝鮮とのユルユルの国境を固く閉じなさいよ、と言ってやりたいですね。

    • 正直、韓国にとっても日韓GSOMIAは「重要性が高くない」という認識なのだと思います。
      北との戦争は終わっていて、すでに彼らにとって北は精神的には敵ではありません。
      如何にアメリカ軍を追い出すか?くらいしか考えていないのだと思いますよ。
      北がどう思っているかはまた別なんですが。