尹錫悦氏、韓国経済に対する危機感を露わにする

大韓民国

危機感は必要だとは思うけど。

尹錫悦大統領、「韓国は経済危機の台風圏」と警告

2022.06.04 10:18

「経済危機をはじめとする台風圏に我々は入っている」。

尹錫悦大統領が3日午前、龍山大統領室に出勤する前、記者らに話した言葉だ。尹大統領は「6・1地方選挙の勝利で国政運営動力を確保したという評価が多いが」という記者の言葉に対し「みなさんは今、家の窓、庭の木が揺れているのを感じないだろうか。政党の政治的勝利を口にする状況ではない」とし、このように述べた。選挙の勝利が問題ではなく民生経済の危機解決が至急であり重要だということだ。尹大統領は前日、地方選挙の結果が出た後にも政治的な論評はせず、経済危機の克服を強調した。

「中央日報」より

必要だとは思うけど、イマココで焦る理由は何だろうね。何か重要な経済政策を打ち出した上で、協力を要請しながら危機感を煽るなら分かるんだけど。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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危機感を持つのは大切だ

スタグフレーション進行中

ユンユンが焦った理由が何なのか、その辺りは僕には読み取れなかった。が、記事中で示唆していることはスダクフレーションだろう。

スタグフレーションとは、経済用語で、不況にもかかわらず、世の中のモノやサービスの価格(物価)が全体的に継続して上昇することを指す。実は韓国経済はいまスタグフレーションに踏み込みつつある。

インフレーション(物価が継続的に上昇し、通貨価値が下がる)やデフレーション(物価化値が継続的に下落し、通貨の価値が上がる)と異なり、スタグフレーションは対策が難しい。

漢城大のキム・サンボン経済学科教授は「もう少し眺める必要があるが、最近の韓国経済はスタグフレーションに入った状況だといっても過言でない」と診断した。スタグフレーションが心配されるのは、解決策がなく抜け出すのが難しいからだ。物価を抑えようとして金利を上げれば景気はさらに冷え込み、景気を回復させようとすれば物価はさらに上がる。

「中央日報”尹錫悦大統領、「韓国は経済危機の台風圏」と警告”」より

特に韓国の場合は貿易依存の度あいが強いため、供給を増やすことが困難な昨今の情勢を考えると、韓国政府に打つ手は殆ど無いのだ。

「スタグフレーションが来る」韓国経済学者が警告

Feb 10, 2022 (Gmt+09:00)

韓国がスタグフレーションに陥りかねないという経済学界の警告が出た。物価高騰が続く中、景気は低迷局面に差し掛かる可能性があるという診断だ。

ソウル大学経済学部のチャン·ヨンソン教授(写真)は9日、「マクロ経済環境の構造的変化-生産、雇用、物価の関係を中心に」というテーマの報告書でこのように明らかにした。

「THE KOREA ECONOMIC DAILY」より

早いうちに警告されていたんだけど、当時の韓国大統領のムン君は殆ど手を打たなかったどころか悪化させちゃったんだよね。

3大リスク

さて、そうした中、韓国の識者にアンケートをとった結果が報道された。

「韓国経済の3大リスクはサプライチェーン・家計債務・中国経済」

2022-05-16 21:04 修正:2022-05-17 06:46

商経系列の教授たちが韓国経済の3大リスク(危険要因)として、サプライチェーン(供給網)の混乱・家計債務・中国経済のハードランディングを挙げた。

全国経済人連合会(全経連)は16日、首都圏の大学の商経系列教授150人を対象に新政府が留意すべき経済リスクをアンケート調査(3月4日~3月27日)した結果、このような危険要因の発生確率と危険性が最も高かったと明らかにした。今回の調査は、発生確率と危険性を掛けて分析したが、これら3つのリスクの強度はすべて9点(10点満点)と推定された。

「ハンギョレ」より

韓国経済人にとって、支那経済にブレーキがかかっていることが非常に懸念材料になっているという認識になっている。家計債務についても危機感はある様だが……、今更だよなぁ。

ともあれ、「サプライチェーン」に関しても「支那経済のハードランディング」に関しても、問題は同根なのである。

韓国の輸出に占める対中比率、2008年以降で最低

記事入力 : 2022/06/02 10:22

今年に入って韓国全体の輸出額における中国が占める割合が2008年以降で最低となった。対中輸出が不振に陥り、貿易収支(輸出額-輸入額)は4月に続き5月も赤字を出した。

産業通商資源部は5月の貿易収支が17億ドル(約2210億円)の赤字だったと6月1日に発表した。4月に続き2カ月連続の赤字だ。今年1月から5月までの貿易収支は78億ドル(約1兆150億円)の赤字だ。国際原油価格が高値で推移し、エネルギー輸入額が急増している中、対中輸出も振るわないためだ。「ゼロコロナ政策」を展開する中国が上海・北京などでロックダウン(都市封鎖)に乗り出したことから、対中輸出が直撃弾に見舞われた。

1-5月の全輸出における中国が占める割合は23.4%にとどまり、2008年(21.7%)以来最も低い水準に落ち込んだ。2005年に全輸出額の20%を突破した中国のシェアは、2009年(23.9%)以降24%を切ったことがない。2018年に26.8%と最高を記録した後も、昨年まで25%台を維持していた。

「朝鮮日報」より

対支那貿易依存度が下がったことは、良い事のようにも思えるのだが、その実依存度を高めている韓国にとっては、全体的に貿易額が下がる中で、支那への製品輸出額が大きく下がることは深刻な問題だと捉えられている。

当然、輸出分を他国で補えれば良いのだが、非常に残念なことにそれは難しい。韓国製品は世界中に売られているけれど、安値攻勢による販売拡大手法に頼る所が多い。だから、利益に結びつきにくい構造になっている。

もう1つ問題なのは円安進行で、日本の貿易競争力が高まっている。この事も貿易商品の被る韓国にとっては頭が痛い問題だろう。

家計債務リスク

韓国は三つ子の赤字を抱えている。特に家計債務の増大は深刻である。

韓国、家計債務が世界1位に 新政権は挽回できるのか?最大の要因は?

2022/03/12

国家債務が雪だるま式に積み上がっている韓国で、「家計や企業の債務が限界を超えた」と経済学者らが警鐘を鳴らした。文在寅政権の失策が引き起こした住宅価格の高騰を背景に、対GDP比の家計債務比率が主要37ヵ国中1位となるなど、資産市場崩壊を懸念する声もある。

「The OWNER」より

なんと、家計債務は世界一位らしいのだ。

ムン君が頑張ってしまった結果、5年間で400兆ウォンも膨張してしまった。

文在寅政権の5年間で、韓国の国家債務は過去最高額の400兆ウォン(約38兆2564億円)に膨張した。韓国経済研究院は、国際通貨基金(IMF)の国家財政データに基づいた報告書の中で、「2026年までに韓国の国家負債比率がOECD(経済協力開発機構)加盟国中最も速く増加する」と予想している。

「The OWNER”韓国、家計債務が世界1位に 新政権は挽回できるのか?最大の要因は?”」より

雪だるま式に今も家計負債は増えているのだ。

年金制度改革待ったなし

さて、おそらくユンユンを苦しめている問題は、貿易不振だけではない。

こちらの記事は韓国語のニュースなのだが、国民年金に対する問題点を指摘している。

「文政府国民年金改編の試みは国民好道で終わった詐欺劇」

入力2022.06.06 03:00

ユン・ソクヨル大統領は先月就任後初の国会是正演説で年金改革を労働・教育改革とともに危機克服のための3大先行課題として提示した。それだけ切迫するという意味だ。政府は年金改革を議論する社会的大妥協機構である「公的年金改革委員会」を作るという計画だ。政府が具体的な改革案を発表しない代わりに、専門家と利害関係者が集まって合意するよう誘導するということだ。政府は老後所得保障のために基礎年金を月30万ウォンから40万ウォンに引き上げるという公約も出した状態だ。

「朝鮮日報」より

年金制度を維持するためには、国民年金の保険料率を9%から18%に、公務員年金は18%から38%に引きあげなければならないと警告している。

特殊出生率が0.8となったという衝撃のニュースもあったのだが、それ程までに韓国における少子高齢化は進んでいて、非婚率も進んでいるらしい。

30代未婚率が初の4割超え…結婚しない人が増加する韓国 フリーライターが語るリアルな婚活体験談

2022年4月25日 12時00分

韓国で結婚しない人が増えている。2020年に30代の未婚率は42.5%で初めて4割を超えた。しばしば就職難や住宅事情の悪さが原因に挙がるが、どうなのか。

「東京新聞」より

それぞれの国の事情があるので一概には言えないのだが、なかなか大変な話である。

そして、この問題についても政府が解決策を打ち出すのは実に難しい。何故なら、韓国は未だに不動産バブルによって国内経済を回している側面があって、それが家計債務の増大をまねいているのだ。この問題が実は少子化にも繋がっている。

しかし、不動産バブルも何処かでハードランディングさせねばならないのだが、韓国政府にとっては今、止めるのが難しいのも事実。

更に、アメリカのFRBの政策に引き摺られているので、韓国としても政策金利を上げざるを得ず、そうなると家計債務の増大をまねくという悪循環になっている。

韓国中銀、連続利上げで1.75%に インフレ予想4.5%に引き上げ

2022年5月26日10:16 午前

韓国銀行(中央銀行)は26日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ1.75%とした。13年ぶりの高水準にあるインフレ率の抑制に向けて2会合連続の利上げを決定、さらに積極的な利上げを行う姿勢を示唆した。

「ロイター」より

積極的に金利を上げることで、インフレ傾向が抑制できれば良かったのだけれど、既にインフレ率は4.5%。更なる政策金利引き上げを画策するしかないのだが、コレが又諸刃の剣なのでなかなか難しい舵取りを迫られることになっている。

正直、ユンユンは八方塞がりの状況なんだけれども、打つ手が無いというのが何とももどかしい状況だという。だからこそ危機感を露わにしてしまったのだが……、打つ手が無いのだから司令官がそんなことを口にしてもプラスにはならないと思うんだ。

通貨スワップ協定を結ぶニダ!

ちなみに、韓国のメディアもこの様な状況を迎えてかなり焦っているようだ。

首を挙げる「第2外国為替危機説」..新外交政策で対応必須【韓商春の国際経済深読】

入力2022. 06. 03. 06:01

ウォン・ドルの為替レートが最近1ドル当たり1250ウォンを超え、さらに激しいボラティリティを見せている。今年のウォンとドルの為替レートは第2四半期が最も難しいと予想されるが、その水準がさらに一歩上がる可能性が高いように見えるのが現在の内外為替市場の状況だ。

「韓国メディア」より

ウォン安は一時1ドル1300ウォン手前までいって、韓国の経済界は真っ青になっていたのだが、現在は多少落ち着いている。とはいえ、まだまだウォン安圧力が続いている為、当面は安心できない状況になっている。

ユン・ソクヨル大統領が率いる新しい政府が発足してわずか10日で、バイデン大統領が韓国を電撃訪問した。韓米首脳会談を通じて安保・経済・技術・原発まで含めた包括的戦略的同盟関係の構築にも合意した。ウォン・ドル為替も今回の首脳会談で議論された常時的な通貨スワップを締結しなければ韓国経済が難しいたびに頭を上げる「第2外国為替危機説」を根本的に潜在できる。

「韓国メディア」より

「だから通貨スワップを!」という意味の分からない結論になっているのだが、残念な事に日本もアメリカももう懲り懲りなのだ。

更に言えば、通貨スワップなどでは韓国経済は救えない。だから通貨危機の回避には役に立たないのである。

ユンユンはアメリカ大統領が訪韓した際に、「その相談をしろ」と報道圧力がかけられていたが、どうやら相談しなかったようだ。一応、相談したともとれる表現が報じられていたが、アメリカ側もその相談に応えはしなかったようだ。

コメント

  1. こんにちは。

    ロシア産原油や天然ガスのおかげで、世界レベルでエネルギ需給のバランスが崩れ、輸送費が高騰し……韓国だけでなく、世界中でスタグフレーションは進行中と思えます。
    それに耐える体力と知恵があるかどうか、が、各国の為政者に問われるところかと。
    もっとも、体力は「昨日選挙で選ばれた、ポッと出の」大統領にはどうにもならない事ではありますが。

    なお、話題ずれますが、欧州各国はロシア産原油の輸入を絞るそうですが、冬期の需要は見越しているのかどうか。
    一次大戦の「クリスマスまでには」の再現にならない事を祈ります。
    同時に、南北朝鮮がコロナ貧困と貿易赤字で同時にひっくり返って、火薬庫に火がつかないことも祈るばかりです。

    • 日本でもインフレというよりはスタグフレーション気味な値上がりになっています。

      別の記事でも燃料費高騰の影響と原発再稼働の意義について言及していますが、原油や天然ガスの値上がりは避けられませんし、ロシアとの戦いも長期戦の様相を呈しています。
      何より、仮にウクライナ侵攻が中断されても、ロシア産原油や天然ガスの購入というのは西側諸国にとって現実的ではありません。

      昨今のエネルギー事情の悪化に伴う騒ぎは冬までどころか来年以降も続きそうです。体力の無い国から脱落していくことになりますが、そうなった時に各国のトップはどういう判断をするんでしょうねぇ。