太平洋諸国へ「泥舟へ乗れ」と呼びかける支那

支那

ちょっと短めの記事を紹介しておこう。面白いと言うべきか、呆れると言うべきか。

習氏「運命共同体構築を」 太平洋諸国との関係強化に意欲

2022/5/30 14:26

国国営中央テレビ(電子版)によると、習近平国家主席は30日、中国と太平洋諸国との外相会議に寄せた書面あいさつで、「中国と太平洋島嶼(とうしょ)国のさらに緊密な運命共同体を協力して構築したい」と呼び掛けた。アジア太平洋地域への関与強化を進めるバイデン米政権を念頭に、太平洋島嶼国との関係強化に意欲を見せた。

「産経新聞」より

これ、どちらかというと「脅し」なんだろうな。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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支那の余裕の無さを露見

運命共同体?を構築

このタイミングで支那から声がかかっても、「えー、ちょっとねぇ」と言いたいところだ。が、太平洋島嶼国はどう思うんだろうか。

中国の王毅国務委員兼外相は5月26日から6月4日までの予定で、ソロモン諸島など南太平洋島嶼国7カ国と東ティモールを歴訪中。オーストラリアメディアによると、フィジーで開く中国と太平洋諸国との外相会議には、太平洋島嶼国14カ国のうち中国と国交を持つソロモン諸島、キリバス、サモア、フィジー、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、クック諸島、ニウエ、ミクロネシア連邦の10カ国が参加する。

「産経新聞”習氏「運命共同体構築を」 太平洋諸国との関係強化に意欲”」より

太平洋に浮かぶ小さな国々を巻き込んで、「運命共同体を!」というコンセプトがよく分からないのだけれど、一体何を求めているのだろうか?

習氏は「国際情勢がいかに変化しようとも、中国は一貫して太平洋諸国と志を同じくする友人、困難を共に切り抜ける兄弟、共に前に進むパートナーだ」と強調。同時に「アジア太平洋の平和と安定を守り、各国の発展や繁栄を促進することは地域人民の共通の願いであり、地域国の共同責任だ」と主張した。

「産経新聞”習氏「運命共同体構築を」 太平洋諸国との関係強化に意欲”」より

文章から伺い知れない不安が滲むわけだが、結局のところは支那の勢力圏拡大を目論んでいると言うことが見えて来ていると思う。

中華思想とは、「天子様=支那皇帝」を世界の中心とした世界観の話で、支配者を中心にピラミッド構造になっていて、「化外の地」と呼ばれる支配権の及ばない地域がその周囲にあるという認識なのだが、今回の話をここに当て嵌めてみると、朝貢国を増やしましょうという積もりなのだろう。

つまり、「運命共同体」と言いつつ、「家来が欲しい」が本音なのだろう。

同列の存在が欲しいというわけではないのである。支那って同盟国持っていないしね。

合意に至らず

ただまあ、流石に支那の横車に対して、即断即決という国は多く無かったようだ。……いや、むしろ逆か。一部しか慎重姿勢を示さなかったというべきか。

中国と太平洋島しょ国、安保で合意できず 一部が慎重姿勢

2022年5月30日5:01 午後

中国の王毅外相は30日、フィジーで太平洋島しょ国10カ国の外相との会合を開催した。中国が策定し提案した貿易と安全保障に関する声明には一部の国が慎重姿勢を示し合意に至らなかった。会合では、中国が同地域に積極的に関与する動機を質す声が出たという。

「ロイター」より

「積極的に関与する動機」って、そりゃ決まっているよ。QuadやIPEFに対抗したいんだ。

ちなみに、支那はBRICsというグループも作っている。

概況からBRICsを知ろう ロシア株式市場は3日ぶりに反落、通貨ルーブルの大幅安

2022年5月30日9:42 午前

*09:38JST 概況からBRICsを知ろう ロシア株式市場は3日ぶりに反落、通貨ルーブルの大幅安

「ロイター」より

BRICsは、ブラジル・ロシア・インド・支那・南アフリカの経済的な結びつきを持とうというグループなのだが、このグループで定期的に首脳会議をやっている。今後、成長していくだろうと予想されている国で作ったグループなのだが、ここのところ調子が悪いようだね。

支那としてはそういった焦りもちょっとはあったかも知れない。

王外相は会合後、5分野での協力には合意したが、コンセンサスの形成にさらなる議論が必要だと説明した。合意した5分野は、新型コロナウイルス流行後の経済回復、農業や災害対策などで、安全保障は含まれない。

「中国は、独自の立場や提言、太平洋島しょ国との協力案に関する文書を公表する予定だ。協力に関する一段のコンセンサス形成に向け、今後も現在行っている使い議論や協議を続けていく」と述べた。

「ロイター”中国と太平洋島しょ国、安保で合意できず 一部が慎重姿勢”」より

そういう状況で太平洋島嶼国が支那をどう見ているかといえば、「コイツについていっても大丈夫か」と不安になったのだろう。少なくとも諸手を挙げて支那についていく国ばかりではなかったのだろう。

ただ、先にも書いたように、賛成した国があったのも事実だ。

太平洋島嶼国が支那に組みした時に何が起きるのかと言えば、これは言わば大東亜共栄圏と同じ発想である。ただし、日本は建前として「力を合わせて頑張ろう」的な目標を掲げてはいたが、支那は、「俺が守ってやるので付き従え」という中華思想をベースにした発想なのだ。

どちらが上手く行くとか、正しいとかは分からない。が、支那に企みが成功したとすれば、アメリカや日本は都合が悪いことになるだろう。オーストラリアを切り離すというのが、この試みの狙いであるから、QuadやIPEFに少なからずダメージを与える事になる。

尤も、支那が今のままでは「泥舟」である事には変わりない。その事を太平洋島嶼国が何処まで理解するかに、かかっているんだよね。

コメント

  1. こんにちは。

    中華帝国とその周辺の弱小国としては、プッツン切れた(死語)「眠れる龍」に踏み潰された派たまらないので、仕方なく頭を下げる、というのが今までの序列だったのでしょうけれど。

    どうやら、その眠れる龍の威光も陰りが目立ってきたようですね。

    だからといって、海の向こうのアンクルサムの言うこと聞くかって言うと、かつて欧米に植民地化された歴史がある(それを断ち切ったのが……まあ、断ち切ったついでに自分の属国にして八紘一宇とかお題目唱えたわけですが)ので、結局どっちつかずという……しかしまあ、歴史的にも国力的にもそれもまたむべなるか。

    一帯一路やAIIBの毒が回りきる前に、ボロが見えてきたのは僥倖だったと思ってます。

    • 眠れる龍は、眠っているから恐れられるのであって、起き出してきたらただのトカゲだったなんてことは往々にしてあります。
      小規模な国にとって、大樹(大国)の陰に寄るというのは生存戦略の一環なのでしょう。