面白いタイミングで情報が出てきたな。
新疆の内部資料が大量流出 収容所の「衝撃的」実態浮き彫りに
2022年5月25日 5:44
中国当局から流出した新疆ウイグル自治区(「AFP」より
既にウイグルの地でおぞましい事が行われている事は日本でも西側諸国でもよく知られた話で、だからこそアメリカは対支那貿易に対して打撃を加える決意をした。これがどうなったか?というと、武漢ウイルス騒ぎでうやむやになってしまったのだが。
新たな証拠
ウイグル人権法と共に
少し過去の記事を引っ張ってみよう。
これが2019年12月4日にアメリカで可決されたウイグル人権法に関する記事である。
その後、領事館の閉鎖合戦に至って、アメリカと支那との関係が悪化する。
日本はというと、こうした動きについて行けていなかったこともあって、アメリカからは随分と圧力を受けていたわけだが、アメリカとしても日本が共同歩調をとってくれないと動きにくい部分はあったので、多少は仕方が無いだろう。
支那がエスニッククレンジング政策を進める中、武漢ウイルス騒ぎも世間を席巻する様になってしまい、トランプ氏がアメリカの政治の表舞台から去ったことで、アメリカと支那の間の経済戦争の話は萎んでいってしまった。
これぞ動かぬ証拠“新疆ジェノサイド”示した中国統計年鑑
1/26(火) 12:35配信
“新疆ジェノサイド”の実態を物語る、衝撃的な数字を、中国共産党自身が示した――。「そんなこと、中共自身がするはずないだろう」と、多くの読者が思うかもしれない。しかし、中国の正式な国家統計である『中国統計年鑑』において、新疆ウイグル自治区における少数民族人口が、この2年間で164万人も激減し、その状況は現在、世界中の人々がHPから閲覧できる状況にある。
「WEDGE Infinty」より
こんな記事や衛星写真はチラホラ出たものの、内部文書の流出というのはこれまで余り見られなかった。
何が出てきたのか
で、今回流出したものは何だったのか?というと、こんな写真などを含めたデータが出てきたようだ。


この2枚の写真だけで、何の施設化は不明だが異常な事態が起きていることは理解出来るだろう。黄色いベストを着せられた男性は手錠をかけられている。頭には黒い袋が被せられているようだ。
にもかかわらず、複数の角材を手に持った警官達に、更にその周囲に銃を構えた武装警官か、或いは人民解放軍と思われる兵士の姿が。

こちらは別の類似したシーンだが、酷い扱いだな。
洗脳を思わせる
こちらも不穏な1シーンである。

同じようなベストを着せられた男性達が整列させられている様子。おそらく何かを暗誦させられているのだと思われるが。
活動家によると、新疆ではイスラム教徒を中心とするウイグル人ら少数民族100万人以上が収容所や刑務所に収容されてきた。一方、中国政府はこれら施設を職業訓練所としており、強制収容の事実はなく、過激な宗教思想の根絶を目的とした施設だと説明している。
「AFP」より
これが支那が主張する職業訓練所、或いは学習施設というのだからスゴイ。
支那では職業訓練に銃が必要なのか。

どんな素晴らしい訓練かは知らないが、座らされている男性達に対して、威圧的な態度を採っている黒服の男性達。そのうち一人は棒のようなものを手に持っている。
何の訓練だろうか?
尋問中と思われるシーン
もう1枚。

物々しい雰囲気の中で行われている尋問と思われるシーン。左側の若者が座らされている椅子に注目すると、その異常性が分かると思う。
これ「虎の椅子」と呼ばれる拷問道具らしい。詳細は不明だが、金属性の器具で手足を固定された状態で尋問され、電気ショックを与える機能があるのだとか。画像から分かる事は、この状態では尋問される側は立つことすら出来ない。
資料によると、同自治区の陳全国(記事&category[]=ワールドカップ&category[]=五輪”>Zhao Kezhi)公安相は18年の演説で、習国家主席が収容所の増設を指示したことに言及したとされる。
さらに、警察から流出した被収容者の写真2800枚以上も公開された。こうした被収容者の中には、違法な演説を聞いたとして拘束された17歳や、別の被収容者の親族だという理由で拘束されたとみられる16歳も含まれている。
「AFP」より
被収容者は老若男女を問わない年齢構成のようで、似たような収容所が多数あった事を考えても、ウイグルの地で真っ当な統治が行われていたとはとても言えない状況であると思う。
名簿も流出
その他にも1万人分もの名簿が出てきたという話も。
中国当局のデータベース流出、拘束されたウイグル人の詳細明らかに
2022年5月23日 12:00
中国当局の拘束下にあるイスラム教少数民族ウイグル人、1万人超の名簿が入ったデータベースが流出した。AFPが確認した名簿は、これまで知られていなかったものだった。
ヌルシマングル・アブドゥレシド(記事&category[]=ワールドカップ&category[]=五輪”>Xinjiang Uighur Autonomous Region)での弾圧で行方不明になった家族の所在を知る手がかりをこの名簿から得た。
~~略~~
2015年からトルコ・イスタンブールに暮らすアブドゥレシドさんは、5年前に家族と連絡がつかなくなった。アンカラの中国大使館は2020年になりようやく、両親と弟メメティリさんがテロ関連の罪で獄中にあることを認めた。
~~略~~
流出した名簿には、収監された人の名前、生年月日、民族、ID番号、罪状、住所、刑期、刑務所の詳細が記されている。AFPはデータベースの信ぴょう性を独自に検証できていないが、親族・知人が名簿に掲載されていたという在外ウイグル人5人に取材した。
データベースを見ると、各町村で数百人が拘束されおり、一世帯だけで何人も拘束された事例も少なくない。
「AFP」より
このデータは職業訓練施設とは別のデータのようだが、支那当局が拘束した1万人以上分の名簿について、一世帯だけで何人も拘束されるなど、明らかに犯罪性の薄い状況での拘束が行われていることが示唆される。
支那共産党に楯突く組織は根絶やしにする!漢民族でなければ罪である、というような思想が見え隠れして実におぞましい。
今度こそ支那を名指しした非難決議を!
これらが「動かぬ証拠」と言えるかどうかという議論をまだしているようでは、国会議員など辞めてしまえば良いのだ。
出てきた写真や名簿は全て作り物で、支那を貶める為の工作とでも言うのだろうか?写真から分かる部分だけでも、凡そ人権が尊重されているとは思えない。
ウイグルなど人権侵害を念頭、衆院で非難決議 「中国」の文言避ける
2022年2月1日 13時44分
衆院は1日午後の本会議で、中国の新疆ウイグル自治区などでの人権侵害を念頭においた非難決議を採択した。れいわ新選組のほか一部議員が反対し、全会一致とはならなかった。4日に始まる北京冬季五輪前の採決をめざして、与野党が調整していた。
「朝日新聞」より
今年2月に不抜けた決議をしていたが、クラッキングされた情報を「動かぬ証拠」として扱うには行政的には問題があるにしろ、支那共産党がやっている事は間違っていることはもはや疑い様も無いのである。
別に、支那大使館が「内政干渉ダー」と叫ぶくらい放置しておけば良いじゃないか。
そう言えば、人権担当大臣とやらは一体何をやっているんですかね?
人権担当補佐官 名前だけに終わらせるな
2021/11/9 05:00
対中国を念頭に、人権問題担当の首相補佐官が新設されることを歓迎したい。名前だけの存在に終わらせないことが極めて重要である。
「産経新聞」より
一体、就任後、何をしたんですかね?
中谷首相補佐官「中国は説明を」 新疆ウイグル内部資料流出
2022/5/26 14:50
自民党の中谷元首相人権担当補佐官(国際人権問題担当)は26日、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らが強制収容されている問題で、2万人分以上の収容者リストなど中国当局の内部資料数万件が流出したことに関し、「中国政府は説明をしっかりとしなければならない」と述べた。
「産経新聞」より
まーだ、そんな事を言っているのか。
追記
こうした情報が流出したタイミングだが、何があるのかというと国連の人権高等弁務官が支那に招かれているというタイミングである。
バチェレ氏中国到着、滞在中にウイグルへ 国連人権高等弁務官
2022年5月24日 5時00分
国連人権部門トップのバチェレ人権高等弁務官が23日、中国に到着した。28日まで滞在し、少数民族への人権侵害が指摘される新疆ウイグル自治区を訪問する。ただ、独立性の高い調査の実現は難しいとみられ、「人権問題は存在しない」とする中国側の宣伝に利用されかねないとの懸念の声もあがっている。
「朝日新聞」より

おそらく、この人権高等弁務官は「ウイグルでは人権に問題がある点は確認出来なかった」と発表するのだろう。
そうした人権高等弁務官の「予定された」発表に対して圧力をかける目的だったのが、このクラッキングにより流出したデータだったのだろう。
興味深い事に、習近平態勢の足下が揺らいでいる中でのこの様な人権高等弁務官のウイグル訪問である。支那内部でも色々な勢力の綱引きが行われている真っ最中だろう。おそらく人権高等弁務官が突然人権意識に目覚めて発言を翻す可能性は極めて低いのだが、プレス発表の際に何らかのトラブルが起こりえるだろうという予感はある。
習近平氏はこのイベントを無事に乗りきろうとしているのだとは思うけれども。
コメント
こんにちは
国連、少しは仕事するといいのですけれどね。
相手は「常任理事国」ですが……
仕事をしてくれますかねぇ。
あれ、どう考えても接待うけてズブズブだと思いますけど。
UNHR事務局長は、結局お茶を濁したようですね。
https://twitter.com/UNHumanRights/status/1530602300200194048
ですが、後ろの屏風をみれば、理解できなくもありません。大切なことは、UNHR事務局がこの後で仕事をするかです (期待はしていませんが)。
そもそも他国できっちり捜査出来るはずもなし。
適当に作られた映画セットみたいなところを見学させてもらって終わりだったのでしょう。