トヨタ、上海封鎖の影響で国内8工場を停止

政策

こういった話は最近よく聞くね。

トヨタ、国内8工場停止 上海封鎖で、3万台影響

5/10(火) 20:12配信

トヨタ自動車は10日、新型コロナウイルス流行による中国・上海のロックダウン(都市封鎖)に伴う部品調達難で、16~21日に日本国内の8工場14ラインの稼働を停止すると発表した。約3万台の生産に影響する。

「共同通信」より

はい、日本が擁する巨大企業トヨタだが、部品調達難で一部の工場を停止せざるを得なくなったようだ。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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ロックダウン政策と言う愚策

ロックダウン・上海

このブログでは何度か言及している支那のロックダウン政策だが、その影響について言及していきたい。

この辺りで言及した上海のロックダウンだが、実は未だ続いている。

上海ロックダウンで「飢える」市民の叫び…なぜ、こんなに「無計画」だった?

2022年5月10日(火)18時27分

集合住宅の敷地で山菜や木の根、タケノコなどを掘って食べないように──。3月末に上海の複数の植物学者が新華社通信の記事で、上海市民に対してこんな注意を促した。毒で命を落とす危険があるからだ。

実際に、集合住宅の共有スペースに生えていた山菜を食べて体調を崩したと訴える人も出ている。1958年夏から61年初頭にかけて大躍進運動の時代に中国が大飢饉に直面し、飢えた人々が木の皮を剝いで食べたという絶望的な光景さえ浮かんでくる。

「Newsweek」より

この手のニュースの信憑性が何処まであるのかは分からないが、しかし現時点でも上海のロックダウン政策は続いているし、5月までは既に予定されていて、それ以降も状況によって判断されるという。

一方で、強固なロックダウン政策を打っているために、住民は住宅から一歩も外に出られないような状況であるという。一口にロックダウンと言っても、支那のそれは、発生した場所を物理的に囲って人の出入りを封鎖するという強硬なものである。

その結果、食糧供給に問題が出てしまったというのがNewsweekの記事の要旨だ。

一時期は支那でも「ウイルスと共存」という意識が出ていたようだが、習近平氏の頭の中は相変わらずロックダウン一本槍のようで。

そして、上海が過密人口の都市であるという実態が、食糧問題を深刻化させた。

北京でも始まる

ちょっと前から「北京でも」と戦々恐々としていたのだが、ついに始まるらしい。

北京中心部で外出規制を強化 コロナ対策、日本人も多数

5/9(月) 16:36配信

北京市は9日、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、日本人居住者も多い中心部の朝陽区で外出規制を強めた。在宅勤務の厳格な実施を要求したほか、主な公園を閉鎖し、感染者が出た一部地区では壁も設けて住民の出入りを封じている。上海のような都市封鎖(ロックダウン)に陥らないよう、ぎりぎりの対応が続いた。

「yahooニュース」より

流石に上海と同じ事はできないようなのだけれど、それでも一部の地域を封鎖しはじめたらしい。

これで何処まで感染拡大を防ぐことができるかは分からないのだが、上海の状況を見れば、さほど期待は出来ないだろうと思われる。

正直、日本はほぼ無策状態で武漢ウイルスに臨んだのだが、感染拡大もそこそこで収束した。収束した理由は不明である。有効だったと思われる対策も不明。敢えて言うのであれば、ワクチン接種は対重症化に有効であったとは言われるが、それ以外の理由はハッキリ言って不明だ。

厳しいロックダウン政策が支那でおこなわれても、これもダメだったと云う結果が出た以上、この武漢ウイルス感染症に対応する為にロックダウンは有効ではないという結論がハッキリしたと言える。

いや、既に他の国、例えばスウェーデンやニュージーランドのような、他とは異なる対策を採った国を幾つか比べてみれば、その傾向は明らかであった。既に分かっていたことを支那で確認した、それだけに過ぎないのだ。

にもかかわらず、支那では北京においてもロックダウン政策は断行された。流石に全面的なロックダウンまで発展するとは考えにくいが、上海ではやらかしたので、例外であると安心は出来ない。

外国への影響

半導体が足りない

武漢ウイルス感染症が広がった結果、世界各国で電子機器の供給が追いつかなくなっているようだ。冒頭のトヨタの工場が止まった理由も、一部は半導体供給不安定化の影響によるものである。

【2022/5月更新】半導体不足はなぜ起きた?解消はいつ?半導体不足の本当の理由、影響をわかりやすく解説
世界的な半導体不足は、多くの業界にとって頭痛の種です。PC、モバイル機器、ゲーム機、自動車、ネットワーク機器、産業用機械などのメーカーは、製品の需要が急増する中、自社製品に使用する十分な数のチップを購入するために奔走しています。この記事では、なぜ世界的な半導体不足がおきたのか、どれくらいの影響があるのか、いつ解消するの...

こちらのサイトで半導体不足のカラクリが説明されているが、簡単に解説しておくと、世界で不足している半導体は、最先端の半導体ではない。

半導体不足の3つの理由

武漢ウイルスが感染拡大する前から需要が供給を上回っていたのだが、供給力を増やす事は容易ではなかったようだ。その理由は、半導体の製造設備を導入するためには莫大な費用を必要とするのだが、一方で最先端以外の半導体はそのコストが非常に低く設定されている。

したがって、新たに半導体工場を作っても一世代前の半導体を作っていたのではペイできない。だからこそ既存工場が頑張って製造するというカツカツの状況が続いていたのである。

そこへ、支那発の感染症が全世界に媒介されてしまった。この結果、武漢ウイルスが蔓延してボトルネックを直撃した。

世界有数の貿易港で物流停滞、年末商戦に影響も 中国

2021.06.18 Fri posted at 15:20 JST

香港(CNN Business) 中国南部の広東省で新型コロナウイルスの感染が拡大した影響で、世界有数の貿易港で物流が滞り、年末のホリデーシーズンに影響が及ぶ事態が懸念されている。

広東省では先月、感染の急拡大を抑えるため、便の欠航や移動制限、沿岸一帯の貿易中止などの措置が講じられた。その後感染率は改善に向かい、操業も再開されている。

~~略~~

塩田港の混乱は、広東省の蛇口、赤湾、南沙などのコンテナ港にも波及した。その全てが世界4位のコンテナ港がある深センと、5位の広州のいずれかにあり、世界の運輸業界に多大な影響を及ぼしている。

「CNN」より

ここに紹介した深圳の塩田港で感染者が確認されて、ロックダウン。その影響が支那全土に波及し、塩田港を経由して世界の9割の電子部品取引が行われていた事が、後々尾を引くことになる。

安全保障に直結

日本でも火災が

そして日本での火災もこの問題の混乱に拍車をかけている。

「最悪のタイミングだ」ルネサス工場火災、在庫は枯渇…

2021年3月22日 6時00分

半導体大手ルネサスエレクトロニクスの那珂工場(茨城県ひたちなか市)で主力の生産棟が焼けた火災をめぐり、同社は21日、生産再開は早くても1カ月後になるとの見通しを示した。今回、被災し稼働を停止した生産棟は、同社の中でも最先端の製品を手がけ、生産規模も最大。自動車向け半導体の世界的な不足をうけてフル生産が続いていただけに、自動車業界への更なる打撃となるのは必至だ。

「朝日新聞」より

旭化成の半導体製造工場火災、発火の原因は接触不良や半断線か

2021.11.02

2020年10月20日16時40分ごろ、旭化成のグループ会社である旭化成マイクロシステム(東京・千代田)の生産センター第二製造部半導体工場(宮崎県延岡市)で火災事故が発生した。5階建ての工場のうち3〜5階が焼損。3、4階にあったクリーンルーム内の生産装置と付帯設備が焼け、生産が止まった。けが人はなかった。事故の調査結果から火災の原因として、接触不良や半断線による発熱・発火の可能性が浮かび上がった。

「日経XTECH」より

原因不明の火事によって、日本の半導体工場が相次いで焼けてしまった。これらの工場で作られていた半導体の供給が滞ったことで、問題に更に拍車をかけてしまったのである。

この火災の原因は未だに明らかになっていない部分が多いようだが、外部からのクラッキングの影響説もあるだけに、そういった面での防御も含めた対応が今後必要になるのだろう。

ASML、火災でベルリン工場を一部閉鎖-半導体不足の深刻化に懸念

2022年1月5日 4:11 JST

オランダの半導体露光装置メーカー、ASMLホールディングは、今週発生した火災によりベルリン工場の一部を閉鎖した。世界的な半導体不足がさらに深刻化するとの懸念が広がった

「Bloomberg」より

世界でもいくつかの工場がダメージを受けたため、このことも影響したと云われている。

そして、再び上海のロックダウンがあって、再び半導体供給網の不安定化に繋がり、これが冒頭のトヨタの工場操業停止に繋がっているのである。

そんな訳で、支那との付き合いがチャイナリスクに繋がるという話は、今分かった話ではないと思うんだけど、改めてその側面が浮かび上がったと言って良いだろう。

経済安全保障法案が通過

ところで少々話は代わるのだが、先日重要な法案が通過した。

経済安全保障推進法 参院本会議で可決・成立

2022年5月11日 17時57分

経済安全保障推進法が、11日の参議院本会議で自民・公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決・成立しました。 法律には、国民生活に欠かせない重要な製品が安定的に供給されるよう、国に新たな権限を与えることなどが規定されていて今後、運用の在り方が焦点となります。

「NHKニュース」より

「経済安全保障」という考え方は少々分かりにくいのだけれど、日本国経済に大きな影響を与えると判断される案件に国が首を突っ込めるという制度となる。

新たな法律には、半導体や医薬品など国民生活に欠かせない重要な製品「特定重要物資」が安定的に供給されるよう、企業の調達先を調査する権限を国に与えることや、サイバー攻撃を防ぐため、電力や通信といったインフラを担う大企業が、重要な機器を導入する際に、国が事前審査を行えるようにすることが規定されています。

また、軍事に関わる技術の中から国民の安全を損なうおそれのあるものは、特許の出願を非公開にできる制度なども盛り込まれ、実効性を保つため、罰則も設けられています。

~~略~~

法律は近く公布され、ことし秋には、政府が制度の要点などを盛り込んだ「基本方針」を策定したうえで、それぞれの制度ごとに段階的に施行されることになっていて、今後、運用の在り方が焦点となります。

「NHKニュース」より

とはいえ、未だその骨格しか出来ていない状況なので、しっかりと法律を作り込んで、準備して欲しいと思う。「特定重要物資」の指定についてかなり揉めそうではあるが、半導体辺りはこれで保護するという発想があるのだと思う。

これに関して具体的な事は、経済産業省がパンプレットに纏めていたのでリンクを貼っておきたい。

https://www.meti.go.jp/policy/anpo/daigaku/seminer/r3/psia.pdf

公安調査庁が資料を作っているようなのだが、読んでみるとかなり広範にやるべき事があるようだ。経済安全保障の範囲で何処まで網をかけられるかは不安な面もあるが、是非ともサイバー対策を含めて安全保障の事に踏み込んだ政治をして欲しいものである。

冒頭のトヨタの工場停止は、日本の経済にも大きな影響を及ぼす。一部の巨大企業を守る事が必要というわけではなく、中小企業も含めて経済安全保障の枠で囲んでいけると良いかなと思う。なかなか形の無いものを守るのは難しいのだけれど。

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