ウクライナで行われる対ロシア戦争

ウクライナニュース

おおう、スゴイニュースだな。

バイデン大統領 ウクライナ支援で大規模な追加予算承認求める

2022年4月29日 6時35分

アメリカのバイデン大統領はウクライナへの軍事面や人道面での支援を強化するため330億ドル、日本円にしておよそ4兆3000億円にのぼる大規模な追加予算の承認を議会に求めると発表し、軍事侵攻の長期化が懸念される中、支援を続けていく考えを強調しました。

「NHKニュース」より

タイトルはちょっと煽り気味ではあるんだけど、アメリカの覚悟としてはそういう意味なんだろう。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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積極関与を宣言

長期戦を覚悟

アメリカは、ロシア軍がウクライナ侵攻を開始した時には10億ドルの予算を確保した。

米国務長官、最大10億ドルの支援表明 ウクライナに

2022年2月15日 15:01

ブリンケン米国務長官は14日、ロシアによる侵攻が懸念されているウクライナに対し10億ドル(約1100億円)を上限としてソブリン債(国債や政府機関債など)を提供すると発表した。声明で「この支援はウクライナの経済的な安定と成長する能力を強化するものだ」と述べた。

「日本経済新聞」より

このニュース、実はウクライナ侵攻前にアメリカがウクライナへの支援を示したものなのだが、今からこのニュースを読むと、アメリカは既にこの時点でロシア軍の侵攻の可能性が極めて高いと踏んでいたのではないかという気すらしてくる。

さておき、この後も10億ドル程度の支援は散発的に続いている。

米、ウクライナに8億ドルの追加支援 対空システムやドローン提供

2022年3月17日4:21 午前

バイデン米大統領は16日、ウクライナに対する8億ドルの追加安全保障支援を発表した。ロシアによる侵攻に対抗するため、ドローン(小型無人機)や対空システムも含まれる。

「ロイター」より

米国がウクライナ避難民10万人受け入れへ 10億ドルの人道支援も

2022年3月26日 10時16分

米政府は24日、ロシアの侵攻から逃れたウクライナ人ら最大10万人を米国に受け入れると発表した。侵攻で被害を受けた人たちに対して10億ドル(約1220億円)以上の人道支援を追加で実施することも公表。多くの避難民を受け入れる欧州連合(EU)と連携して支援に当たる。

「東京新聞」より

米国がウクライナに8億ドルの追加支援 ヘリコプターやミサイルも

2022年4月14日 7時28分

米バイデン政権は13日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、ヘリコプター11機の供与など、計8億ドル(約1千億円)の新たな軍事支援を決めた。ロシア軍が近く東部で戦闘を激化させると予想されるなか、ウクライナ側の求めに応じ、今後の戦闘に備えるためだとしている。

「朝日新聞」より

月に1回乃至2回は8億ドル~10億ドル程度の追加支援を認めていたのだが、ここへ来て330億ドルの追加支援を認める判断をした。今までのペースで支援しても単純計算で1年半程度は支援を続けられることになる。

アメリカはウクライナの事態が長期化すると睨んでいると共に、ロシア軍を徹底的に叩くことを決めたという意味でもある。

追加予算の内訳

実際に、人道支援や経済支援よりも軍事支援の割合が高くなっている。

内訳は軍事支援などが200億ドル余り、経済支援に85億ドル、それに人道支援に30億ドルなどとなっています。

「NHKニュース”バイデン大統領 ウクライナ支援で大規模な追加予算承認求める”」より

軍事費にウェイトを置いた理由は、レンドリース法の関連でもあると思う。

米、ウクライナ支援を強化 武器貸与法復活へ

2022/4/8 16:59

米国防総省は7日、ロシアに抗戦するウクライナ向けの軍事支援について詳細を発表し、バイデン政権発足からの総額は24億ドル(約3000億円)、ロシアによる侵攻開始後は17億ドルに達したことを明らかにした。主な供与兵器として対空ミサイル「スティンガー」1400基超、対戦車ミサイル「ジャベリン」5千基超、自爆型の戦術無人機「スイッチブレード」数百機のほか、レーザー誘導ロケットや多目的装甲車を挙げた。

「産経新聞」より

ウクライナなどへの「武器貸与法」成立へ、米国 第2次大戦で威力

2022年4月29日 8時08分

米下院は28日、大統領の権限によるウクライナへの兵器の貸与を容易にする「レンドリース(武器貸与)法案」を賛成多数で可決した。法案はすでに上院も通過しており、バイデン大統領の署名を経て成立する。武器貸与法は、第2次世界大戦中に英国などへの軍事支援を促進したことでも知られている。

「朝日新聞」より

アメリカ議会が成立させたレンドリース法だが、記事にもあるように第二次世界大戦(1939年~1945年)に威力を発揮した実績ある法律で、総額501億USドル(現在の価値で8000億ドル相当)の物資が供給され、そのうち314億ドルがイギリスへ、113億ドルがソビエト連邦へ、32億ドルがフランスへ、16億ドルが支那へ提供されている。

これによってアメリカが初期は第二次世界大戦に直接参戦せずに各国を支援し、アメリカ参戦後もその状況は続いた。返済はイギリスからは2%金利で50年間に渡って行われ、ロシアは踏み倒そうとしたけれども微々たる額ではあるが今も返済を続けている模様。フランスや支那(現台湾)が返済したかどうかは調べることができなかった。

レンドリース法では、ウクライナに対する支払いを即時に求めないということを意味するわけだが、それとは別の武器支援をする予算を組んだことになる。よって、潤沢に武器弾薬がウクライナ軍に提供される体制が整ってきていると考えていいだろう。

ロシアの体制維持はますます困難に

ロシアの継戦能力に関して疑問視する記事を紹介した。

記事の趣旨からは若干外れるが、2つの記事で共通して触れているのはロシアの政権維持の危うさとロシア経済の危うさについてである。

つまり、ロシア軍の継戦能力についてはかなり疑わしい状況になっていて、個人的な感触としては半年も一年も続けられる状況にないように思う。早めに一旦区切りを付けたいと、その様に考えているのかなと思う。

近年のロシアが関与した戦争を見ると、第一次チェチェン紛争(1994年~1996年)ではロシア軍は7万人を投入し、第二次チェチェン紛争(1999年~2009年)では8万人を投入している。また、南オセチア紛争(2008年)では1万5千人のロシア軍を投入している。シリアへの侵攻は4000人程投入した。

だが、20万人規模の軍隊を動かす戦争は近年ではやっていないし、チェチェン紛争の頃に比べてもロシア経済は縮小している。故に、長期間大規模な兵員動員をやればやるほどロシアは苦しくなるのだ。ロシアはあくまで短期決戦を望んでいたのだから。そして、事前の分析を誤ったがために、戦いは長期化している。

経済制裁は長期的にロシアを苦しめる

幾ら、ロシアの地下に豊富な資源が眠っているからといっても、資源が武器弾薬に変わるわけではないし、自国で生産出来るものには限界がある。何しろ、先進国の多くが西側に所属していて、半導体や工作機械等の供給を外国に依存しているロシアにとっては、長期化は嬉しく無い。経済的な締め付けが強くなれば、国民を押さえておくことも難しくなるのだ。

冒頭のアメリカの宣言は、ロシアへの強烈なアピールとも云えるだろう。「ウクライナは長期戦に耐えられるんだぜ」というメッセージになるわけだ。

そして、タイトルに示したように、アメリカはこの戦いに積極的に関与する姿勢を示した。兵士こそ戦場に送らないものの、それ以外の方法でなら関与し、ロシア軍がすり潰されるまでは止めない。戦争犯罪を犯したロシアの首脳陣は、必ず捌きを受けさせると、そういうアピールだ。

追記

びっくり箱の由来は

「びっくり箱」というコメントをいただいたので何のことかと思っていたら、どうやらこちらの記事に関連する話のようだ。

ビックリ箱戦車”も原因か 東部でロシア軍が苦戦

2022/04/30 17:55

アメリカの国防総省はロシアがウクライナ東部で想定した戦果を上げられていないとの分析を明らかにしました。その原因として、「ビックリ箱」と揶揄(やゆ)されるロシア軍の戦車が抱える欠陥も指摘されています。

~~略~~

ウクライナ軍によって破壊されたロシア軍の戦車T72。爆発と同時に戦車の上部にある砲塔部分が吹き飛ばされています。

CNNによりますと、こうしたロシア軍の戦車には「設計上の欠陥」があり、軍事侵攻が計画通りに進んでいないことを示しているといいます。

「テレ朝ニュース」より

ロシアの主力戦車は未だにT72戦車だ。1973年製造の第2世代戦車で、世界で最も生産された戦車のうちの1つでもあると言われている。

ただ、湾岸戦争(1990年~1991年)でT-72戦車は西側の兵器にその多くを破壊されて、信頼が失墜。ロシアはそれを受けてT-90戦車の開発を急いだ。

ウクライナ侵攻に使われた戦車の多くはT-72で、T-90も多数投入されたとは聞いている。

またの名を「やられメカ」

しかし、ウクライナ侵攻におけるロシア軍戦車被害の多くがT-72B2M(T-72のアップグレードバージョン)であると囁かれるようになった。

「やられメカ」の悪夢再び ロシア戦車T-72がウクライナにやられまくっているワケ

2022.03.2

2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから、1か月が経過しました。

ウクライナ軍と民兵の激しい抵抗により、ロシア軍が受けた損害は日を追うごとに増加しています。その中でも、数のうえではロシア陸軍の主力戦車と言える、T-72B3Mの損害数の多さが目を引きます。

「乗り物ニュース」より

西側の用意した攻撃能力のうち戦車を攻撃する手段として有効だったのは、アメリカが供与した対戦車ミサイル「ジャベリン」と、イギリスが供与した対戦車ミサイル「NLAW」。いずれもトップアタックモードが使える高性能兵器である。

お値段の高い。

まあ、さておき、その結果がこちら。

なかなか不思議な絵面である。これ、どうやらT-72戦車の構造に問題があるようなのだ。

本来、この構造は欠点というよりは、本来は戦車の弱点である砲塔内部に弾薬をため込まないというメリットがあるはずだった。しかし、この構造でも直上から狙われるとむしろ弱点となってしまうことに。文字通り砲塔が吹っ飛ぶことになってしまった、と、そういうことらしい。

これはTOWミサイルによるT-72戦車の破壊シーンらしいんだけど、こういうことがロシアで起こっているようだね。

海軍分析センター、サム・ベンデット氏(CNNから):「とにかく弾が当たりさえすれば、たちまち搭載した弾薬に引火し、大爆発を起こす。砲塔は文字通り吹き飛ぶ」

ロシア軍の戦車の問題点は弾薬の搭載方法にあるといいます。

回転式砲塔の内部に多数の弾薬を搭載。被弾した場合は直撃でなくても連鎖反応によって搭載するすべての砲弾が爆発する危険があるといいます。

さらに砲塔には2人、運転席に1人の兵士が乗り込んでいて設計上、被弾した場合は1秒以内に脱出しなければ全員、爆発の犠牲になってしまうのです。

そのため軍事の専門家らは、ロシア軍の戦車を「ビックリ箱」だと呼んでいるといいます。

「テレ朝ニュース」より

テレ朝ニュースの記事ではこんな説明をしているが、これは少々悪意があるように思う。T-72戦車の装甲はそんなに薄くはないので、側面からの攻撃で誘爆するなどという事はないだろう。

むしろ、T-72戦車の弱点が西側に十分解析されているからこそ、という事なのかもしれない。

コメント

  1. 別ネタ
    韓国の防衛事業庁はゼレンスキー大統領が武器支援を要請した翌日、対戦車ミサイル「AT-1K」のスロバキア輸出に関する書類を提出。

    スロバキアはウクライナに対戦車兵器を提供しているので、在庫分を埋め戻すためAT-1Kの売却を打診?
    第三国を経由したウクライナ支援?

    • 韓国はウクライナに随分とお世話になっているはずなので、何らかの支援をしてもおかしくはないと思います。
      ただ、表立ってやるとロシアが怖いのでしょう。

  2. こんにちわ

    2014年のクリミア侵略以来、米欧はロシアに経済制裁をかけていて、その結果ロシアでは様々な軍需品・兵器の量産が止まっていると言われていますね。

    ロシア軍の兵器稼働率は相当低いらしく、最近ミリオタの人に戦闘機の稼働率は30%台と聞きました。元々の初期不良に加えて、米欧からの経済制裁で、必要な部品や装置を入手出来ていない可能性が高いだろうと。またウクライナ紙の記事は、ロシア軍が使用している巡航ミサイルは1960-70年代の技術で造られており、いまは部品不足で生産が停滞しているとか。
    https://en.defence-ua.com/industries/modern_russian_cruise_missiles_are_equipped_with_electronics_developed_in_the_60s_of_last_century-2640.html
    それと同様に、ウクライナ国境に近いロシア軍の前哨基地には、今回何らかの理由で出撃出来なかった戦闘車両の墓場があるそうです。

    こういった話を方々から拾ってみますと、ロシアはほんとうに準備不足のまま戦争に突入していったのだろうと思えます。米欧からの弛まぬ軍事経済支援が与えられるウクライナとは対照的に、ロシアは戦争の長期化によって、軍も経済も疲弊してしまうかもしれませんね。

    • 確かに、ロシアは今回随分と準備不足の状態で戦争に突入したという話はチラホラと聞かれますね。
      「何故そうしなければならなかったのか」は、よくよく検証しておくべきかも?
      まあ、そうは言っても擁護出来るわけではないのですが。

  3. 木霊様、皆さま、今晩は

    今日のニュースで面白かったのは「びっくり箱」

    本当は面白がる事ではないのです。びっくり箱状態になるたびにロシア兵が3人亡くなるんですからね。彼らは命令されて行動しているわけで戦争を始めたわけではないんです。ご冥福をお祈りします。

    でも、でも・・・不謹慎だけど、正直なところ面白い。
    「お笑いロシア軍」なんてのはどうかしら。

    • 「びっくり箱」ネタは追記で少し言及させていただきました。
      ただ、「びっくり箱」ネタを取り扱っている記事の多くは少々悪意があるように思われました。
      正確なところははっきりとは掴めていませんが……。

  4. 他の何処よりも実践こなしてる米軍のM1が未だに手動装填なんて話は聞きますが、M1はあくまで「砲」よりも「盾」であることに重きを置いている結果だったりするんでしょうかね。
    10式というか、西側戦車は大抵は砲塔の後頭部に積んでるんでしたっけ。車体底部に積むよりかは安全そう…でしょうか。砲塔吹き飛ばされても車体側はまだ走れたりとか。

    • 米軍のM1も随分と基本設計が古いままですからねぇ。
      何度か近代化の話はあったみたいですけど、未だにM1が更新される話は出ても消えちゃいますね。
      西側戦車の設計に目を通しているわけではありませんが、90式や10式、フランスのルクレールあたりは似たような構造で、砲塔の後ろ側に積んでいるようですね。
      どちらの設計が「良い」のかはちょっとわかりませんけれども。