JAUKASの実現は可能なのか

防衛政策

産経新聞の独自ネタなのと、日本に都合の良い話なので、情報の精度はちょっと怪しい部分はあると思う。なにしろ、産経新聞が如何にも好きそうなネタだ。

AUKUSに日本が参加してJAUKAS(仮)となる、冗談のような話ではあるが、実情を考えると冗談で済ますワケにはいかない。

<独自>AUKUS参加、米英豪が日本に打診 極超音速兵器など技術力期待

2022/4/12 20:33

米国、英国、オーストラリアの3カ国がインド太平洋地域の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に日本の参加を打診していることが12日、分かった。極超音速兵器開発や電子戦能力の強化などで日本の技術力を取り込む狙いがあるとみられる。日本政府内ではAUKUS入りに積極的な意見がある一方、米英豪3カ国とは2国間の協力枠組みがあるため、参加の効果を慎重に見極める考えもある。

「産経新聞」より

だが、考えてみるとAUKUSの参加打診の話は、過去にもそれらしい噂は何度かあったように思う。だから、記事が本当で、その条件を満たせるのであれば日本は参加すべきだろう。条件を満たせないのであれば満たせるような法改正を目指そうぜ。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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AUKUSは軍事同盟である

「参加の効果」

記事の中で、日本政府内の意見として「参加の効果を慎重に見極める」とある。けれど、ちょっと意味が分からないな。

日本はFOIPに向けた取り組みを主導してきた。AUKUS参加に前向きな政府関係者は、台頭する中国に対抗する上でも米国と同盟国を中心とした枠組みが必要と主張する。一方、日本は米英豪3カ国とそれぞれ2国間の協力枠組みを持っている。原子力潜水艦など日本が参加できない分野もあり、AUKUSと協力するとしても当面は個別分野での協力に限定すべきだとの見方もある。

「産経新聞」より

潜水艦の話は後で触れるとして、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の推進を考えれば、日本がAUKASに参加することには国防にとって大きな意味があるだろう。

そもそもAUKUSは、オーストラリア、イギリス、アメリカの3カ国軍事同盟であり、太平洋地域における西側諸国の影響力強化を目的とした協定で、ANZUS協定(オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ合衆国安全保障条約:1951年~1986年)に代わる集団安全保障に関する軍事同盟となると言われている。

つまり、AUKUSに参加するためには多国間軍事同盟に参加するという意味であり、日本が集団安全保障の枠組みに入るという意味になる。当然、良い面と悪い面があるだろうが、個人的には大きな意義があると思っている。

オーストラリアとの準軍事同盟

日本にとって、オーストラリアとの関係は軍事的な意味として大きい。特に、FOIPに組みする為には、オーストラリアを欠かすことはできないし、そのためにオーストラリア海軍の力が向上する事にはメリットが大きいだろう。

別の記事でも触れているが、日本はオーストラリアとの準軍事同盟を結んでいる。

加えて、これに関連して結ばれたのが「日豪円滑化協定」である。

日豪円滑化協定の署名

令和4年1月6日

 1月6日(木曜日)、岸田文雄内閣総理大臣とスコット・モリソン・オーストラリア連邦首相(The Hon. Scott Morrison, MP, Prime Minister of the Commonwealth of Australia)との間で、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とオーストラリアとの間の協定(日豪円滑化協定)への署名が行われました。

1. 日豪円滑化協定は、日豪の一方の国の部隊が他方の国を訪問して協力活動を行う際の手続及び同部隊の地位等を定める協定です。

2. この協定は、両国部隊間の協力活動の実施を円滑にし、両国間の安全保障・防衛協力を更に促進するとともに、日豪両国によるインド太平洋地域の平和と安定への一層の貢献を可能にするものです。

「外務省のサイト」より

若干分かり肉表現になっているが、要は軍事的な関係を強化していきましょうという内容である。軍事同盟と異なって、オーストラリアが他国から攻撃された場合に日本が参戦するといったことにはならないが、少なくとも武器供与までは踏み込める内容である(別に日豪ACSA協定も結んでいる)。

日英準軍事同盟

こうした関係強化はイギリスとも行っている。

日英両国首相による共同声明(仮訳)

平成24年4月10日

日英両国の首相として,我々は,民主主義,法の支配,人権及び市場経済という共有する価値に基づき,世界の繁栄と安全保障を促進することにコミットしている。また,我々は21世紀の世界的課題に取り組む責任を共有している。我々は,日英間に存在している先導する戦略的パートナーシップの特別な重要性を再確認する。日英両国は,アジア及び欧州それぞれにおいて,相手国の最も重要なパートナーである。

「外務省のサイト」より

日・英物品役務相互提供協定の発効

平成29年8月18日

1 本18日,日・英物品役務相互提供協定(日英ACSA)が,日英それぞれの内部手続が完了した旨を通告する外交上の公文の交換を経て,効力を生じました。

2 日英ACSAは,自衛隊と英国軍との間において,物品・役務を相互に提供する際の決済手続等の枠組みを定める協定です。この協定により,自衛隊と英国軍との間で物品・役務の提供を円滑かつ迅速に行うことができるようになります。

3 アジアと欧州で互いに最も緊密な安全保障上のパートナーである日英両国がACSAを締結することは,自衛隊と英国軍との間の緊密な協力を促進するものであり,我が国の安全保障に資するのみならず,我が国が国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものです。

「外務省のサイト」より

かつて、日英同盟(1902年~1923年)を結んでいた時代には、英国の力を借りて日露戦争(1904年~1905年)と第一次世界大戦(1914年~1918年)に勝利している。

現在は準軍事同盟ではあるが、有事になるにあたってイギリスとの関係を良好なものとしておくことには意味はある。衰えたとはいえ、イギリスはヨーロッパにおいて未だ強い存在感を有している国だからだ。

産経新聞の記事では、イギリスやオーストラリアとこうした関係があるために一定の軍事協力ができると、そのような評価をしている。だが、それは集団的安全保障の枠組みを意味しない。

日本は、準軍事同盟という状況から一歩先に踏み込むべき時期なのである。少なくとも、一国だけで大国と戦うことは出来ない。

バイデン氏、日本訪問予定

さて、こんな話を押さえた上で、アメリカの大統領バイデン氏が訪日を検討しているというニュースを紹介しておきたい。

バイデン大統領 来月の訪日検討 就任後 初のアジア訪問へ

2022年4月12日 7時33分

アメリカのバイデン大統領は、インドのモディ首相とのオンライン首脳会談の中で、来月下旬の日本訪問を検討していることを明らかにしました。 実現すれば、バイデン大統領にとって就任後、初めてのアジア訪問となります。

「NHKニュース」より

この話で興味深いのは、QUAD絡みでバイデン氏がインドの首相モディ氏を日本に誘っていることである。

11日にインドのモディ首相と行ったオンラインでの首脳会談の冒頭、バイデン大統領は「5月24日ごろに日本でお会いできるのを楽しみにしている」と述べ、来月下旬の日本訪問を検討していることを明らかにしました。

「NHKニュース”バイデン大統領 来月の訪日検討 就任後 初のアジア訪問へ”」より

オンラインの会談が大好きで、他国への訪問は極力避けているバイデン氏だが、モディ氏とは直接会って話がしたいという意向を示した。でも、インドにとっては、アメリカに行って対話するのは、ロシアとの関係悪化を避けるためには宜しく無い。一方で、インドにアメリカ大統領を招くのもなかなか難しいという事情がある。

そういう意味でも、QUADはインドにとっても都合の良い用事となる。

招かざる国「韓国」

なお、この話で面白いのは、韓国の話題も出ていることである。

バイデン氏は日本と合わせて韓国への訪問も検討している。韓国では 尹錫悦次期大統領が5月10日に就任する予定で、新政権の下で対中国や対北朝鮮を巡る日米韓の連携強化をアピールしたい考えだ。

「讀賣新聞”バイデン氏の初来日、5月24日頃か…インド首相に「日本で会うのが楽しみ」”」より

ただバイデン氏は、これまでの流れから考えると、韓国訪問をする「条件」は韓国側に突き付けられていると思われ、恐らく韓国が支那に突き付けられた3NOの破棄辺りが迫られている可能性が高いと思っている。

先日、QUADへのオブザーバー参加をアメリカに断られたばかりの韓国だが、アメリカに「口先だけなら結構だ」と「決断」を迫られている。そうでなければ「関わる資格がない」と。

今後、バイデン氏が本当に韓国を訪れるどうかは注目したいところだが、韓国の次期大統領となる予定の尹錫悦氏としては、ここでアメリカ大統領を迎えない事には、国政の先行きがかなり厳しくなるだろう。是非とも実現しておきたいはずだ。

……韓国の話題は、ややこしくなりそうなのでこれ以上は割愛させて頂くが。

日本が差し出せるもの

センサー技術などは優れているが

さて、AUKUSの参加打診されたとされる日本ではあるが、参加打診される以上は日本がAUKUSに加わることで得られるメリットが、それぞれの国になければ成立しない話である。

もちろん、産経新聞のガセネタの可能性もある為、この話は慎重にする必要があるけれども、これが本当であった場合、どう言うことが考えられるかという点について少し整理したい。

記事の中で「原子力潜水艦の分野に日本が参加できないと」いう説明があったが、これは意味が良くわからない。確かに日本はこれまで原子力推進機関を潜水艦に採用してこなかった。だが、それはこれまでの日本の潜水艦の運用思想と相容れないからであって、「作れない」という意味ではない。

実際に船舶への原子力駆動機関の採用実績はある。そう、原子力船「むつ」だ。尤も、それが潜水艦に使えるかどうかは別の話ではあるが、原子炉の技術は現在随分と向上しているので、小型原子炉を再設計することは技術的には可能だろう。やるかどうかは別の話だが。

記事には超音速兵器への言及があるが、この分野で日本が優れているという話は聞かない。

極超音速兵器や電子戦能力のほか、サイバー、人工知能(AI)、量子技術などの先端技術分野で、日本の技術力との相乗効果に期待がある。

「産経新聞”<独自>AUKUS参加、米英豪が日本に打診 極超音速兵器など技術力期待”」より

電子戦能力も怪しいし、サイバーや人工知能の分野でも進んでいるとは言い難い。

敢えて言えばセンサーや量子技術などは日本にアドバンテージがあるとは思うが、それとAUKUSに関連があるかはちょっとわからない。

ただ、この記事より前に報じられたこちらの記事。

米英豪、極超音速兵器で協力 中ロに対抗か

2022年04月07日10時15分

米国と英国、オーストラリアの3か国は5日、安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の新たな取り組みとして、極超音速兵器やその迎撃技術での協力を表明した。最新鋭の同兵器をめぐっては、ロシアや中国が開発を急速に進めている。

~~略~~

ジョー・バイデン米大統領、ボリス・ジョンソン英首相、スコット・モリソン豪首相は声明で、「極超音速兵器およびその迎撃技術、電子戦力面での3か国の新たな協力」を表明した。

「時事通信」より

これが4月7日の記事で、AUKUSで極超音兵器やその迎撃技術の開発の強力という事が言われている。産経新聞はこのことを意識して言及した可能性が高いな。

迎撃技術や潜水艦技術

なるほど、迎撃技術に関する話でいえば、日本は三菱が一枚噛んでいる。

日米共同開発の迎撃ミサイル、米海軍への配備に近づく

2021年6月22日 13:00 JST

ヒックス米国防副長官は、日米で共同開発した迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」11基を太平洋あるいは欧州に展開する米海軍の軍艦に配備する方向で研究・開発段階から移行するよう命じた。同ミサイルは昨年11月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の迎撃実験に成功した。

「Bloomberg」より

SM3では超音速兵器の迎撃は難しいだろうが、更に迎撃精度を高めていくのであれば、既にガッツリ絡んでいる三菱重工を外すのは現実的では無い。

また、潜水艦技術も独自のものを持っている。AUKUSに直接関係は無かろうが、アメリカが日本の潜水艦技術をかっているという話はあるので、オーストラリアの潜水艦事情を考えれば、テコ入れのために日本を組み込むつもりがあるのかもしれない。

「たいげい」母港入港 海自の新型潜水艦、横須賀配備 /神奈川

2022/4/13

海上自衛隊の新型潜水艦「たいげい」(大鯨)が、母港の横須賀基地に初入港した。最新鋭の潜水艦の配備で中国の海洋進出を念頭に日本周辺の警戒監視に当たる。

「毎日新聞」より

割とオーストラリアの潜水艦計画って地雷臭がするんだよな。

アメリカもイギリスもその辺りは懸念している可能性は高い。フランスのアレもヤバイ感じだったし。

情報漏洩がネック

まあ、技術的に何らかのアドバンテージはあるにせよ、AUKUSに日本が参加する為には、幾つかのハードルがあるとは思う。例えば、前々から日本の民間企業の情報管理のルーズさは問題視されている。

最低限、特定秘密保護関連法があるので、マシにはなってはいるが。

特定秘密保護法関連|内閣官房ホームページ
内閣官房,特定秘密保護法関連

これ、野党が散々批判してメディアがおかしな誤解を世間に振りまいたのだけれど、実際には一般人が基地の写真を撮って突然逮捕されるようなことはなかった(むしろ外国でやったらスパイ行為で逮捕される事案だが)し、飲み屋で軍事関係の話をしたら逮捕される人も出なかった。

あれが公器を自任するメディアかと当時も呆れたものだが、現在では特定秘密保護関連法が存在することで、アメリカから軍事情報を貰える立場にはある。

さらに言えば、産業スパイを取り締まる法律なども整備してはあるが、肝心の取り締まりをやる警察機構の整備が不十分なので有効に機能しているとは言い難い。

また、サイバーの分野での遅れも……、おっと。

これは「そういうこと」なのだろうか?

サイバー部門の強化は当然必要だったので、AUKUSに関係なく作られた可能性は高いが、サイバー部門が出来た事でAUKUSへのハードルの1つがちょっとだけ低くなったとも言える。でも、本当に必要なのは諜報機関なんだけどね。内閣情報調査室(内調)がこれにあたるという意見もあるけれど、CIAとは規模も実力もやっている事も違いすぎる。政府と独立した機関として諜報組織を持つ必要があるし、スパイ防止法も作る必要があるだろう。

まあ、ちょっと妄想の域を出ない部分も多いが、着実にそちらの方向に向いているのは事実で、そのきっかけは間違いなくロシアのウクライナ侵略である。世界の構造を変革する切っ掛けになった出来事、と言えるのかもしれない。

追記

韓国ネタなのだけれど、ちょっと面白いので追記に。

「ユン・ソクヨル5月クワッドサミット」

入力2022. 04. 14. 10:44

ユン・ソクヨル大統領当選者が来月下旬、日本で開かれるクワッド(Quad・アメリカオーストラリアインド日本4カ国非公式安保協議体)首脳会議に参加する方案を検討中だと伝えられた。

~~略~~

バイデン米大統領が日本訪問後、韓国を訪れる日程が確定した場合、ユン大統領当選の立場では、韓米首脳会談が優先であるだけにクワッド首脳会議の出席を保留できると日経は観測した。これは、バイデン大統領の訪韓と関連米ホワイトハウスが確信を出さなかった中、ユン大統領当選者が直接日本を訪問しても韓米首脳会談を実現させるという強力な意志を披露したと見られる。

「Daum」より

え?韓国がクワッドに参加?

疑問に思って記事を読んだら、どうやら韓国側の思い込みだけで記事が書かれているようで更に驚いた。クワッドへのオブザーバー参加を「検討中である」って、何か何処かからOK貰ったとかそういう事ではないようだ。

寧ろ、バイデン氏が韓国に来ない可能性が高くなってきたので、日本に追いかけていこうという事らしいから恐ろしい。

いや、来るなよ。呼んでないよ。

追記2

さて、政府見解としてはAUKUSへの参加打診はなかったということになった。

「AUKUS」参加打診報道否定 松野官房長官

2022年04月13日12時02分

松野博一官房長官は13日の記者会見で、日本が米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」への参加を打診されたとの一部報道について、「参加を打診されたという事実はない」と否定した。

「時事通信」より

日本にAUKUS参加打診せず 米報道官

2022年04月14日06時58分

サキ米大統領報道官は13日の記者会見で、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に日本が参加を打診されたとする一部日本メディアの報道は「不正確だ」と述べ、否定した。

「時事通信」より

興味深いのは、アメリカ側も否定してきた点だ。

それも、否定の仕方ユニークである。「不正確だ」と言うのだ。否定はせずに「不正確だ」と表現したところに意図を感じる。

そして、日本政府も「参加を打診されたという事実はない」という否定の仕方だった。当然、産経新聞の報道は飛ばしだったという結論に至るわけなんだけど、両国の反応を見ると事実無根だったという訳でもないのだと思う。

そして、もう1つ。

日本政府が参加打診を否定したオーカス 中国が批判

4/13(水) 21:25配

日本政府が参加打診を否定したアメリカとイギリス、オーストラリアによる安全保障の枠組み「AUKUSについて、中国は「平和と安定を破壊する」と批判しました。

「Yahooニュース」より

え?「支那は平和と安定を破壊する」だ?なんだ、自覚があったのか。

これについて問われた中国外務省は、13日の会見で「徒党を組み軍事的な対立をエスカレートさせている」と英米豪を批判しました。  

さらに「アジア太平洋地域の平和と安定を破壊する」と主張し、「中国は深い懸念を示し、断固反対する」と述べました。日本への言及はありませんでした。

「Yahooニュース」より

冗談はさておき、これ、支那が怒ったってことは正解なんじゃないの?日本が参加するのが。

ちょっと面白かったのがこちら。

日本の右翼がオーカス参加を主張、その執念が明るみに

日本の右翼メディア「産経新聞」は12日、米英豪が日本に対して非公式の場で、「AUKUS(オーカス)」への参加を打診していると伝えた。日本の官房長官は13日にこの情報を否定したが、多くのアナリストは「火のない所に煙は立たない」と見ている。(筆者・廉徳瑰上海外国語大学日本研究センター主任、教授)

実際に日本政府内にはオーカスへの参加を主張する声が常にある。彼らは、日本はアングロ・サクソン諸国と共に中国をけん制すべきで、日本は中国と米国の戦略的駆け引きをめぐり西側に立ち、かつ機会を利用し日本の軍事力を強化すべきと考えている。さらには、日本は専守防衛を捨て、敵基地攻撃能力の保有を検討すべきとの主張もある。安倍晋三氏はさらに、日本が米国と核兵器を共有するという案を掲げた。政府に圧力をかけつつ、メディアに情報を発表させることで民意に探りを入れる。これは日本の右翼・タカ派の常套手段だ。

「中国網日本語版」より

過激な発言をして日本の右翼への警戒感をあらわにしている。

支那のロジックによると、アメリカは支那を牽制するために日本やインドをけしかけて支那を消耗させることを考えていると。

そしてこんな指摘までしている。

日本の右翼勢力が米国のこの戦略的手段を熟知していないわけではない。しかし彼らには戦後レジームからの脱却、つまり最終的に米国の束縛から逃れ「普通の国」になるという執念がある。

「中国網日本語版」より

日本が普通の国になることを否定しているあたり、支那の魂胆がミエミエなのだが、彼らのロジックによると、日本の軍備再編というのは支那の膨張戦略にとって甚だ不都合だというわけだ。

逆説的に考えれば、支那は日本の現状を「異常」だと捉えているし、支那の国益のためには日本はこのまま衰退してもらうほうが都合がいいというわけだ。ちょーっと素直になりすぎだな。

外交において相手の嫌がることをやることが王道である。アメリカにとっても支那にとっても日本が軍事力を持つことが不都合であるとすれば、やはり日本は軍隊を持つ普通の国になるべきだ。

コメント

  1. 日本はAUKUSに入るべきと思います。よりハイレベルな軍事同盟への参加は、いまとこれからの日本の安全保障にとって必要でしょう。ロシア・ウクライナ戦争をみて判るように、世界は再び列強が当事国となる戦争時代に逆戻りです。不測の事態に対して、幾重にも備えておくことは何の損でもありません。自衛隊と(当てにならない)米軍だけでは足りないのです。小異を捨てて大同につく政治判断が求められます。

    • そうですね、僕もその様に考えています。
      日本は、集団安全保障体制を考えるべきだと思います。

  2. AUKUSどうやら産経の飛ばし記事だったようで残念ですね。日本は入るべきと私も思いますが、

    ところで日本が差し出せるものですが
    ①センサ技術 ②素材技術 ③潜水艦技術 ④市場 じゃないでしょうか?

    ①は木霊さん既にご言及なので

    ②素材:次期戦闘機F-X、極超音速ミサイル
     米英と共同開発の第6世代で極超音速機でしたよね。例えば英エンジン要求に達してそうですが
     https://engineer.fabcross.jp/archeive/191106_sabre.html
     熱の壁を超える>マッハ3 で持つ機体となるとセラミック・ファイバー系複合素材、日本はトップレベルでは?

    ③潜水艦
     オーストラリアが原潜入れるの時間がかかりすぎるので、当面米原潜リース、とのことですが、台数の問題が、
     で、中繋ぎで日本の退役近いおやしお型潜水艦の中古を導入したい何てハナシもあります。
      https://grandfleet.info/indo-pacific-related/proposed-to-introduce-oyashio-type-submarine-to-fill-the-gap-until-the-introduction-of-the-australian-think-tank-and-nuclear-submarine/

    ④要するに、共同開発、共同購入、、、信頼できる運命共同体、同盟の維持には大切

    • トバシ記事だったっぽいですね。
      残念な事です。

      差し出せるもののうち、素材技術はすっかり失念していましたが、ある意味最も得意な分野でもありますね。市場となるかはちょっと自信がありません。確かに結構アメリカ製の兵器を買ってはいますが、うーん、原子力潜水艦を買うとか?