海上保安庁、シーガーディアンの導入決定

防衛政策

無人機導入の決定は遅すぎるくらいだ。

海保、シーガーディアン導入決定 大型無人機、監視強化へ

2022年4月1日 13時38分

海上保安庁が海洋監視強化のために今年から導入予定の大型無人航空機の機種について、2020年の実証実験で使用した米ジェネラル・アトミクスのシーガーディアン(MQ―9B)を選定したことが1日、海保への取材で分かった。青森県八戸市の八戸飛行場を拠点とする方向で調整しており、10月の運用開始を目指す。

「東京新聞」より

無人機運用による会場パトロールの有用性に関しては、アメリカ海軍も国境警備局も早くから認識して取り入れている。去年、漸く重い腰を上げて検討を始めたが、導入を決定した様で。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

人手不足の解消に繋がるか?

MQ-9リーパー

去年の記事がこちら。

海上保安庁、 MQ-9B シー・ガーデイアン無人機の導入を検討

2021年5月25日

海上保安庁は2020年6月26日、海難救助、排他的経済水域(EEZ)および領海への侵犯監視、などに対処するため遠隔操縦無人機(RPA=Remotely Piloted Airplane)の導入を検討すると発表した。これに基づき海自八戸航空基地を拠点にして同年10月15日から11月10日の間、「MQ-9Bシー・ガーデイアン」の運用試験が行われた。「MQ-9Bシー・ガーデイアン」は、米空軍が配備する「MQ-9リーパー(Reaper)」多目的無人機を非武装化した派生型で、米国では国土安全保障省 (DHS=Department of Homeland Security)の税関・国境警備局(CBP =Customs and Border Protection)が採用している。

「Tokyo Express」より

ベースとなった機体はMQ-9リーパーで、「死神」の名を冠する無人攻撃機であるが、アメリカ軍に多数納入実績があり、武器非搭載型にしたものを民間向けや国境警備隊などに向けても開発を進めた。

MQ-9のアメリカ軍での運用開始時期は2007年だが、海外向けに売り込みが始まったMQ-9Bは2018年頃で、日本の海上保安庁が導入検討を決定したのは2020年。もーちょっと早く検討し導入決定しても良かったんじゃ無いかなとは思う。

もちろん、運用方法を決定にはそれなりに時間はかかるんだろう。別の記事でソースは発見できなかったが、2020年度から既に検証は始めているようなので、「良好な結果」が得られたのかもしれないね。

操縦は外部に委託

なお、3年契約で最初は1機で運用し、2023年以降は複数機での運用を目指すそうだ。

海保によると、導入費用は約40億円。3年間の契約で、23年度以降は複数機の運用を検討している。操縦は外部に委託し、海保は13人態勢で情報分析などを担う。

「東京新聞」より

操縦は外部委託か。まあ、当面は仕方が無いかもしれないけれど、自前で操縦できる人材の育成をすべきなんじゃないかな。

それにしても、オーストラリアなどは12機取得して運用することを決めているらしい。

オーストラリアは2021年4月、長距離型「MQ-9B」を12機、関連する装置を含めFMS(対外軍事輸出法)経由で購入(総額16億ドル/約1,800億円)することを決めた。この機体は後述の最新型「MQ-9Bスカイ・ガーデイアン」である。

~~略~~

「スカイ・ガーデイアン」は、洋上監視に使う「シー・ビューXMCレーダー」などは搭載せず、「MQ-9リーパー」と同様、地上・水上の移動目標を攻撃する機体。

「Tokyo Express」より

オーストラリアは国土が広いため、こうした無人機の採用をして省力化を図りたいと言うことだろう。当然、日本は海洋国家で広い海域を警備しなければならず、無人偵察機を飛ばしてデータ収集を行いAIでデータ分析をして異常にいち早く対応出来るくらいの体制を整えて欲しいものである。

高価な機体なので、いきなり沢山導入しろというのは難しいかもしれない。だが、思い切って複数機の運用から始めないと、有用な効果が得られるかどうかも分からないと思うんだな。

そして、実際に現場に行かなければ分からない事も多いとは思うが、それでもできる事が多くなることに越した事は無い。人手不足の解消にはとても繋がらない話かもしれないけれど、新しい有用な技術は取り入れておいて損は無いはずだ。

現状、日本はただでさえ、他国からちょっかいをかけられることが増えているのである。海上保安庁は自衛隊と余り仲が良くないとも聞くけれど、情報共有はきっちりやって欲しいところ。

コメント

  1. 木霊さんみなさん こんばんは

     まあ良いことではあるとは思いますが、コストとノウハウ考えれば、コンバットプルーブンなバイレクタTB2とか、
     個人的にはそれより良いのは「いずも」でも無改造で運用可能な偵察専用のバイラクタDİHA https://grandfleet.info/european-region/turkey-introduces-stealth-uav-vilactor-diha-for-vertical-takeoff-and-landing/ とか、トルコ製入れて量とノウハウ学ぶ方がなあ、、

    • バイレクタTB2ですか。トルコはこの分野に本当に力を入れていますねぇ。
      そして、バイレクタTB2は不幸にもウクライナで着実に実績を積み上げつつアリマスから、コストの面でも運用の面でもアドバンテージが高いのですよね。
      アメリカとの共同作戦を考える前提の海上自衛隊でなければ、シーガーディアン導入のメリットは薄い様に思います。バイレクタTB2を多数同時に運用して多角的に運用する、というやり方の方がメリットは多いのでしょう。

      ただ……、これは完全に想像の域を出ない話ですが、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の作戦で、アメリカはコーストガードを投入してきています。海上保安庁がシーガーディアンを導入せざるを得なかった背景には、この辺りのデータ共有の枠組みがあるからではないでしょうか。オーストラリアも確か導入を決定していたはずです。
      直ぐに出てくる情報だとは思えませんが、可能性としてはありそうですよ。