新しいスワップ、「治療薬スワップ」を提案する韓国メディア

大韓民国

何でもかんでも「スワップ」という言葉を使いたがるのが韓国なのだが、ちょっと前までは「ワクチンスワップ」なる主張をして、アメリカから融通して貰っていた。

まあ、スワップが金銭だけに留まらないものであるのは事実のようだが、金融派生商品にも適用される事例はあるようだ。ただ、かなり特殊な事例ではあるし、韓国のいっているそれは「スワップ」などではない。

【3月28日付社説】韓国で新型コロナ治療薬が品薄、友好国との「スワップ」も試みるべき

記事入力 : 2022/03/28 10:0

新型コロナウイルスによる死亡者が今月に入って急増し、先週は一日平均353人に達した。死亡者と重症者がさらに急増する可能性が高い状況で、最も切実に必要とされているのが入院・死亡リスクを88%下げることができるというファイザー社製の経口治療薬パキロビッドだ。事実、この薬を飲んだ感染者たちは非常に症状が軽かったという。しかし、医療現場ではパキロビッドを入手できず、じだんだを踏んでいる。最近の死亡者と重症者の急増には、パキロビッドが品薄になっているせいもあるとみなければならない。

「朝鮮日報」より

読んでも意味は分からないが、どう「スワップ」するつもりなのだろう。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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便利な便利なスワップ協定

等価交換

一般的なスワップ取引というのは、将来の一定期間に起こる、経済価値が等価であると考えられる2つのキャッシュフローを、相対する当事者間で合意した条件のもとで支払い・受け取りをお互いに行う取引のことを言うようだ。

韓国の言っている「スワップ」は金融面の話に限定しても、この定義に当てはまらない様に思う。ただ、中央銀行間で結ぶ取引としては、例えばアメリカが韓国を甘やかすのに使われた事例を考えても、アメリカにも一定の利益があると考えられる場合に結ばれる事が多いようだ。韓国の市場の安定はアメリカの利益に繋がるという、大雑把に言うとそういう解釈である。

ただ、そんなおかしな条件で協定を結んだ実績があったが、その協定を結んだお陰で、そのお金を使って韓国側が市場介入をしたという(アメリカは後に市場操作する国として韓国を警戒するようになった)ことがあって、今後は難しいだろう。

過去にはこんな記事も書いているが、僕の理解が不十分なので分かり易く解説できていないのがネックですな。寧ろコメント欄の方が分かり易い気がする。

さておき、スワップ取引は相互性が必要で、韓国側が一方的に得をするような話とは異なる、それだけ理解して頂ければ良いと思う。

薬が足りない!

ちなみに韓国の現在の武漢ウイルスの状況だが、一見、光が見えているように感じる。

[速報]韓国の新規コロナ感染者18万7213人 25日ぶり20万人下回る

2022.03.28 09:30

韓国の中央防疫対策本部は28日、この日午前0時現在の国内の新型コロナウイルス感染者数は前日午前0時の時点から18万7213人増えたと発表した。新規感染者数は前日に比べ約13万人減り、25日ぶりに20万人を下回った。

「聯合ニュース」より

ニュースもこの通り、「新規感染者数」は20万人を下回ったそうだ。

26日のグラフを見ても、減ってきているのは事実のように見えて、「ピークは過ぎたのかな」という印象をちょっと受ける。

それはそれで良い話だと思うのだが……。検査と陽性率のグラフを見ると恐ろしい事が分かる。

なんと、陽性率がほぼ100%という状況なのである。実際の数字を見ると9割程度と言うことなのだけれど、これは韓国が検査キットで陽性だった場合にPCR検査をやるスタイルなので、この様な結果になっていると考えてイイと思うのだが、そうすると、検査キット(抗原検査)をやる動機になるのが体調不良ということらしいので、無症状の時には検査されないことになる。

これが韓国の死者数のグラフだが、問題は検査されないまま亡くなるケースも少なく無いようで、それがどのような影響を与えるかというとこちら。

韓国、コロナ死亡者急増で火葬場が飽和状態…「4~6日葬が基本」

3/23(水) 10:39配信

~~略~~

昇華院は21日から火葬施設9基を13回目まで稼動し始めたが、火葬の需要にすべて応えられないのが実情だ。仁川施設公団側は「(墓地を移転する際に遺骨を火葬する)改葬遺骨火葬などは、とてもじゃないができない」と明らかにした。

最近、新型コロナによる死亡者が急増し、火葬の需要が増え、首都圏を中心に「火葬問題」が起きている。ソウル市内の唯一の火葬場であるソウル追悼公園や、高陽市(コヤンシ)にあるソウル市立昇華院(碧蹄火葬場)は、すでに26日まで事前予約がいっぱいとなっている

「yahooニュース」より

まあ、何というか「実態を表していない数字なんだ」ということだよね、韓国のいう「感染者数」というのは。だからこそ、薬が欲しいわけだ。

薬を下さい

そんな訳なのだが、素直に「薬が足りないので助けてくれ」と言えないのが、韓国の実情である様だ。

政府は昨年末、ファイザーとパキロビッド76万人分の導入契約を結んだと発表した。この時期に米国が確保していた1000万人分、英国275万人分と比べると、失望せざるを得ない契約量だった。

「朝鮮日報」より

どうやら、ファイザーから76万人分の薬を購入出来る話になってはいるようだが、それだけでは全く足りないということなのだろう。

陽性率のことを考えると、40万人程度の症状のある感染者が病院に殺到する状況である。病院側は患者が重症化しても対応が出来ない為に、何とか薬を用意してくれと、政府に要請しているのだろう。

導入契約を結んだ76万人分すら、必要な時期に合わせて手に入れられなかった。今月24日の時点で契約量の21%に過ぎない16万人分しか入手できておらず、ほとんどが処方され、残っているのは4万9000人分だ。

「朝鮮日報」より

そして、現在、購入出来る事になっている分ですら、満足に韓国国内に入ってきていない状況になっているというのである。

ワクチンスワップは何処とした

そもそも、こんな状況で治療薬スワップなどと言いだし始めた理由なのだが、実はワクチンスワップが成功した実績があるからだ。いや、……成功したのかな?

韓国、イスラエルとワクチン融通 「期限切れ直前」活用

2021年7月7日 17:16

韓国、イスラエル両政府は7日までに、新型コロナウイルスワクチンを相互に融通し合う仕組みについて合意した。イスラエルが期限切れの迫る米ファイザー製ワクチン70万回分を韓国に提供し、韓国側は秋に同量のワクチンをイスラエルに返す契約だ。

「日本経済新聞」より

英国と韓国、新型コロナワクチンのスワップで合意

2021年9月22日6:44 午後6ヶ月前更新

英国と韓国は、100万回分以上の新型コロナウイルスワクチンを相互にスワップすることで合意した。英国が数週間以内にファイザー製ワクチンの第1陣を供給し、韓国が年末までに同じ量を返すという。

「ロイター」より

実際、韓国はイスラエルやイギリスとのワクチンスワップに成功して、融通して貰っている。

ワクチンはナマモノなので、感染が落ち着き始めた時には多数のワクチンを保有していることに意味は無く、困っているところに使って貰って、欲しいときに確保出来れば都合が良い。複数の国とワクチンスワップを結んでおけば、「融通し合う」ということは可能なんだと思う。

ただ、結果的にこれが成功だったかは分からない。

確かに韓国国内でのワクチン接種率は驚異の87%(1回目のみ)、2回接種した人は86%、ブースター接種終了は63%である。韓国国内で成功した感じがするのだけれど、おかしなニュースもあった。

韓国政府、英国からはワクチン100万回分提供受けベトナムには100万回分無償支援

2021.09.23 07:24

韓国政府が英国とワクチン交換(スワップ)を通じてファイザーのmRNA(メッセンジャーリボ核酸)新型コロナワクチン100万回分の提供を受ける。続いて来月にはほぼ同じ量のワクチンをベトナムに無償支援する計画だ。韓国が外国にワクチンを直接支援するのはこれが初めてだが、当局は「国内接種に支障のないラインで行う」と明らかにした。

~~略~~

一方、政府がベトナムに支援するワクチンは少なくとも100万回分程度になる。英国から供与を受けた分をベトナムに支援するといえる。

「中央日報」より

??

これは……、成功したのだろうか?

「治療薬を借りろ!」

そもそも、等価交換が原則なので、ワクチンに関して韓国国内で「接種が終わった」状況で、他国に融通できれば成功と呼べるだろう。だが、イギリスから融通を受けたワクチンをベトナムに無償で横流しって、これ、調整に失敗して国内で余っちゃったから、ベトナムに押し付けた格好ではないのか。

治療薬だって、アメリカなどの感染者数が落ち着きつつある為、余りが出る状況にはなると思うのだが、薬の方は使用期限が長いこともあって、スワップが成立するかどうかよく分からない部分はある。

友好国の多くはオミクロン株による大流行を経験し、ある程度安定を取り戻している状態だ。これらの国々で残っている治療薬を借りた後、韓国が危機を克服してから返す方法を積極的に推進する必要がある。ワクチンも英国・イスラエルなどとスワップ契約を締結し、供給を受けた。

「朝鮮日報」より

イギリスにせよイスラエルにせよ、ワクチン事情とは異なり治療薬をどの程度ストック出来ているのだろうか?ストックがあった場合でも、ワクチンの返済が済んでいないとすれば、果たして韓国にどの程度融通する動機ができるのか。

ワクチンの返済が済んでいる場合、イギリスやイスラエルは本当に韓国とワクチンスワップを結んで「良かった」と考えているかが問題になると思う。この辺りが評価出来ていない時点で、治療薬スワップなど夢のまた夢だろうと思う。少なくとも韓国大統領はこの辺りの事実を把握して、説明が出来なければならないわけだが、外交に積極的でないムン君にそれが出来ているんだろうか。

そもそもスワップ協定はそんな便利に使えるシロモノでは無いと、その様に思うんだけど。

医療崩壊の現実

実際この様なおかしな主張が為される背景には、多分、感染者の爆発的な増加による医療現場の麻痺、或いは崩壊があるのだと思う。

「職員の40%が感染した病院も…診療や手術は中止、韓国の医療現場は麻痺状態」

登録:2022-03-24 02:55 修正:2022-03-24 08:10

今月1日から22日までの1日平均の新型コロナウイルス感染確認数は約30万人に達しており、医療スタッフからは「現場は修羅場で阿鼻叫喚」との声があがっている。入院患者が増えるとともに医療スタッフの感染が相次ぎ、医療システムは事実上崩壊しつつあるというのだ。

全国保健医療産業労働組合(保健医療労組)は23日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)の大統領職引き継ぎ委員会のオフィスが置かれている金融監督院研修院のそばで記者会見を行い、医療システムの崩壊を防ぐための非常対策を求めた。また感染症対応システムの構築と、公共医療・保健医療人材の拡充などを内容とする昨年の9・2労政合意の履行を求めた。

「ハンギョレ」より

韓国の病院から悲鳴が上がっているという内容の記事だ。

現場の保健医療労働者たちは、政府の「病床稼働率」と患者を治療する実際の現場は異なると指摘した。政府は連日、重症患者と準重症患者の病床稼働率を60%台だと説明している。病床数は余裕があるように見えても、病床を運用する実際の人員はそれより少ないため、政府発表は現実を反映していないというわけだ。

感染症専門病院である釜山(プサン)医療院は現在、300床あまりの病床に1日平均で170人から200人ほどのコロナ感染者が入院している。しかし感染する医療スタッフが多く、過負荷がかかっている。放射線技師でもあるチョン・ジファン釜山医療院支部長は「コロナ病棟の入院患者の60~70%以上が精神疾患、認知症、療養、床ずれ、寝たきり患者か、酸素吸入や透析を必要とする重症度の非常に高い患者」だとし「見るべき重症患者は多いが、人手が足りないため今は食事もできず、勤務時間内に食事するとさえ申し出ない看護師がほとんど」と語った。

「ハンギョレ」より

実は、韓国の病院の病床占有率は6割で、韓国政府は「未だ余裕がある」と発言しているようだ。だが、病院側からの主張は違って、そもそも病床占有率が6割というのは医師や看護師の数が足らないから、それ以上入院させられないからだという主張なのである。

どちらが正しいのかは分からないものの、死者数の増加傾向を見ると楽観的な評価を出来る状況に無いのは事実だろう。治療薬スワップの発想が荒唐無稽であったとしても、何らかの手段を使って治療薬を手に入れる事が韓国政府の使命であるはずだ。

ただ、ムン君はもはや自分が逮捕されなくなることに全力を注いでいて、国政には興味がない。これって、ムン君の逮捕フラグの1つに繋がるんじゃないかと、そんな気さえするがどうなんだろうね。

今回ばかりは、韓国国内の感染拡大はピークを迎えていないという僕の分析が間違っていることを願っているのだけれど。

コメント

  1. 木霊様、皆さま、今晩は

    ワクチンスワップの時もそうなんですが

    コレって給料の前借りを申し出るのと同程度。みっともないねぇ~。
    韓国の人たちは、そうは思わないのでしょうね、きっと。

    • いやー、寧ろワクチンスワップがある程度の成功を収めていたという事の方が衝撃です(本当に成功かどうかは不明)。
      ワクチンスワップなどと言うアイデアを思いつく事自体が脅威的でして、アレの代金は積み上がったままのハズです。どうするんでしょうねぇ、直ぐに使えないからってベトナムに回しちゃいましたが、だからって韓国の負債がベトナムに移ったわけでは無いと思うのですよね。無償提供ですから。

  2. COVIDワクチンは当初から万能感が煽られている感があるんですが、COVIDワクチンと感染憎悪の関係が、イスラエルやアメリカの医師たちから警鐘されていることも知っておくべきだろうと。
    個人的には、COVIDワクチンは効果が小さいとみています。例年なら毎年行われているインフルワクチン接種を考えても、ウィルス対象のワクチンはそもそもその程度なのかも。看護師の従妹から聞いた話では、勤務先の医師たちはファイザー製ワクチンの効果は6か月と言っているそうですよ。

    • 武漢ウイルスワクチンの評価は難しいところがあって、爆発的な感染拡大を抑えるための一定の効果はあったのだとは思いますが、ワクチン接種を促すために結構「確実に予防できます」とか煽った側面があったとは思います。
      インフルエンザとも違うタイプのウイルスなので、何回もワクチンを打つのが良いのかどうか。

  3. こんにちは。

    あの国のスワップに対する理解は、
    「困ってるから金(薬、ワクチン)タダで貸せ!返せるようになったら同じもので返す!」
    の口約束(ここ重要)以上のものではない、という事でしょうか。
    なんでもかんでも自分に都合よくしか考えられないあの国ならではのOINK事案の典型例ではあると思います。
    そして、経済(その他)を安定化させる(≒投資家に安心感を与える)ための方便に過ぎないスワップ協定を、実際に使ってしまう事がどれほど大変で、国家としては恥ずかしい事であるか、というのが、同も分かってないらしいですよね……

    何でも他人のせいにして、現状を理解する脳がないってのは、幸せなんですね。

    • 韓国の「スワップ」という言葉に対する万能感は凄いですよね。
      多分、成功体験があって、それが忘れられないのでしょう。
      果たして治療薬でもそれが成立するかどうか。