孤立無援のロシア、国債の利払い期限が迫る

ロシアニュース

大丈夫、支那がお金を貸してくれるから!高利で。

16日 国債の利払い期限、ロシア 迫るデフォルト 日本に影響は

3/11(金) 19:50配

世界経済から取り残されつつあるロシア。さらに、借金を返すことができない「デフォルト」に陥る可能性が高まっています。

日本銀行黒田東彦総裁 「98年にロシア国債はデフォルトしているが、そういうことが絶対ないとも言い切れない」

「yahooニュース」より

ロシアは既に実質上デフォルトしているのだと思う。だが、国債の利払いが出来なくなる事態を迎えると、目出度くデフォルトを迎える。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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デフォルトは織り込み済みか

デフォルトの定義

金融的な意味での「デフォルト」とは、債券発行者(債務者)から債券保有者(債権者)に、定められた期限通りに利子の支払いや元本の返済がなされない状態のことを言う。前述の「実質的なデフォルト」というのは、前の記事でも少し触れている。

この記事では、タス通信でこんな報道がなされたと触れた。

The government noted that according to this decree, Russian citizens and companies, the state itself, its regions and municipalities that have foreign exchange obligations to foreign creditors from the list of unfriendly countries will be able to pay them in rubles. The new temporary procedure applies to payments exceeding 10 mln rubles per month (or a similar amount in foreign currency).

「TASS」より

ロシア政府が外国債権者に対する踏み倒しを実質的に認めたというものである。尤も、国営通信とはいっても、対外的には独立した機関である。故に、ロシア政府が否定すれば「踏み倒しなんて容認していない」ということになる。

ただし、今回の話はロシア政府が発行している国債が焦げ付くということなので、言い逃れが出来ない。

国際的には、既にロシア国債の格付けは「C」まで落ちている。この格付けそのものが余り信用出来ないものであるという評価はあるものの、概ね妥当な評価だろう。

ムーディーズは下から2番目で「債務不履行かそれに近い状態」を示す「Ca」に、「フィッチ・レーティングス」も「C(デフォルトに近い状態)」にまで落としました。

「NHKニュース」より

国際社会も、こうなることは折り込み済みである。

1998年5月に起きたロシア国債デフォルト

さて、ロシアがデフォルトしたらどうなるのだろうか?

各メディアも過去に発生したロシア国債のデフォルトについて触れている。

1998年のロシア国債のデフォルトの際に起きたこと

3/12(土) 10:55

1998年5月にロシアでは1997年のアジア通貨危機の影響や、ロシアの輸出の8割を占める天然資源、なかでも原油価格の下落により、国際収支が悪化し、それまでの財政の悪化にさらに拍車をかける結果となった。通貨ルーブルが急落し、ロシアからの資金流出が発生した。

「yahooニュース」より

当時、アジア通貨危機の影響によって原油価格が下落、これによって資源輸出国のロシアは資金繰りが悪化して通貨ルーブルが急落した。良くあるが流れではあるが、箇条書きにしてみよう。

  1. アジア通貨危機発生(1997年7月よりタイを中心に発生、インドネシア、フィリピン、韓国にも飛び火して次々と危機的状況に陥る)
  2. 原油価格が下落
  3. 資源輸出国のロシアは資金繰りが悪化
  4. 通貨ルーブルが下落
  5. ロシアからの資金流出が発生(外国人投資家が投資を手控えた:キャピタルフライト)
  6. ロシア政府、超高金利政策を打ち出す
  7. ロシア政府は8月17日にルーブル建て国内債務の不履行を宣言し、対外債務を90日間支払い停止

とまあ、こんな流れなのだが、現状で刃既に6番まで段階が進んでいると見て良いだろう。

ロシア中銀、政策金利を9.5%から20%に引き上げ

2022.03.01 Tue posted at 12:30 JST

ロシア中央銀行は28日、政策金利を9.5%から20%に引き上げると発表した。

ロシア中銀は声明で、「ロシア経済に対する外部の状況が大きく変化した」と指摘。政策金利の引き上げが、貨幣価値の低下やインフレリスクを相殺するのに必要な水準に預金利率を引き上げることを保証すると述べた。

「CNN」より

そして、冒頭の記事によれば16日には7番目の段階に進むだろうと予想されている。

現状で予想されている今後起きうる展開

さて、1998年の事例に倣うと、ロシア通貨ルーブルの暴落によって、中南米の国々の経済状態が悪化することが予想される。現状において、ロシアからの経済的支援は限定的ではあるが、残念な事に中南米の国々の経済状態は現在もかなり危うい。

更に、ヘッジファンドへの悪影響というのも、今後出てくると思われる。

ロシアの通貨危機はヘッジファンドにも影響を及ぼし、とりわけノーベル賞受賞者が設立に関与したLTCMが1998年9月に破綻に追い込まれた。

巨大ヘッジファンドであったLTCMはロシア危機によるロシアの債券や株の急落に対し、その反動を見越して買い向かう。しかし、アジア通貨危機とロシア財政危機などから、質への逃避といった動きがむしろ強まり、安全な米国債などに資金が向かい、すぐにロシア市場が反発することはなかった。

レバレッジを生かして、市場に大規模な金額で入り込んでいたヘッジファンドは、あまりに予想外の金融市場の変動によって巨額の損失を発生させた。

「yahooニュース」より

現状では、ロシアの経済状況を見てかなり投資は手控えられているとは思われるが、しかし、既にロシア国内の外国企業は撤退する事態になっている上、ロシアでの外資をアテにした資源開発も凍結される流れになっている。

ただし、上述したように、仮に早期にウクライナ問題の収束が図られた場合においても欧米諸国などによる経済制裁が解除される見通しが立たないほか、ロシア企業は様々な形で国際金融市場における資金調達を活発化させてきたことを勘案すれば、ソブリン債のデフォルトをきっかけに影響が伝播する可能性はくすぶる。また、フランスやイタリア、オーストリアなど欧州系金融機関や米国や日本などの外資系金融機関はロシア向け債権を有しており、ロシアのデフォルトを契機にルーブル相場に対する調整圧力が一段と強まることで損失リスクが高まることも予想される。

「第一生命研究所のサイト」より

海外が保有するこの671億ドルのロシア政府債のうち、ルーブル建てが69.4%の466億ドル、外貨建てが30.6%の205億ドルである。現在ロシア政府は、通貨防衛のため、ルーブルの流出を意味するルーブル建ての国債の海外投資家への利払いを停止している。しかしその措置はルーブルが安定すれば解除され、ルーブル建ての政府債については、結局、デフォルト(の認定)は起きにくいと考えられる。

デフォルトのリスクが高いのは、海外で保有されている外貨建て政府債の205億ドルの部分である。これは日本円換算で2.4兆円程度であることから、それほど大きい規模とは言えない。

「NRI」より

2つほどサイトを紹介したが、状況的に考えると世界の金融市場に対する影響はさほど大きくないだろうという評価だ。

世界金融市場の不安定要因は他にもある

ただし、僕自身はいくつかの不安定要因から政界経済にとってかなりマズイ状況になるのではないかと予想している。

1つはこちら。

制裁でISS落下の恐れ ロシア国営宇宙開発企業

2022年3月12日 19:21 発信地

ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスのドミトリー・ロゴジン社長は12日、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう同国の補給船の運用が西側諸国の制裁で阻害されれば、ISSが落下する恐れがあると警告し、制裁の解除を求めた。

「AFP」より

この主張は、ロシア国営宇宙開発企業の社長によるもので、ロシア政府側の立場に立った主張である。

この様な影響が直ちに出るとは考えていないが、ロシア経済の悪化による宇宙開発への影響は確実に出るだろう。そうなった時にISSの落下、或いはロシアが維持・運用している人工衛星の落下ということは現実的な問題として考えねばならないだろう。

ただ、穿った見方をすれば、ロシアが意図的にサボタージュすることでISSの落下という結果を導き出す「脅し」であるという理解も出来る。当然ながら、実際に何処かに落下するというような事態になれば、経済的な影響も避けられないだろう。

もう1つがこれ。

EU、ロシア産エネルギーから依存脱却で合意 27年まで

2022年3月12日 0:25 (2022年3月12日 5:12更新)

欧州連合(EU)は10~11日に開いた首脳会議で、足元で多くを輸入するロシア産化石燃料から自立することで合意した。EUのフォンデアライエン欧州委員長は11日、首脳会議後の記者会見で2027年までの依存脱却を目指し、5月までに具体策を提案すると発表した。

「日本経済新聞」より

ヨーロッパ各国は、ロシア産エネルギーの輸入脱却という点で合意したというのだが、これが実現可能な目標か否かという話からは目を背けている。

実際に、ロシア産エネルギー依存から脱却できればいいが、エネルギーの5割以上をロシアに依存しているドイツなど、一体どうやったら実現できるのやら。確実にヨーロッパ経済の縮小は避けられないだろう。アメリカが原油や天然ガスの生産量を増やしてくれれば不安要因は緩和されるだろうが、中東にも不安要素があることを考えると、ロシア産エネルギー依存からの脱却が現実的なプランであるとは考えにくい。

当然ながら、ロシアもその辺りを理解した上での戦略を考えていると思う。

支那経済の不安定さも影響する

更に、支那の経済不安も膨らんでいるので、ロシアのデフォルトが引き金を引いて、各地で経済的な破綻が発生する可能性はあるんだろうと思う。

ロシア、中国に軍事支援要請か ウクライナ侵攻巡り

2022年3月14日 7:34 (2022年3月14日 8:48更新)

ロシアがウクライナ侵攻を進めるため中国に武器供与などの軍事支援を要請していたことが13日、分かった。複数の米欧メディアが米政府当局者の話として報じた。中国の反応は明らかになっていないが、中国が支援に回ればロシアの進軍が勢いづく可能性がある。

「日本経済新聞」より

ロシアの制裁回避支援なら報い、米高官が中国に警告 14日の会談控え

2022年3月14日8:43 午前

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日、中国がロシアの制裁逃れを支援すれば「間違いなく」報いを受けることになると警告した。

「ロイター」より

ロシアからの支援要請を支那が蹴る構図になるような感じではあるが、支那経済を眺めてみると、ロシアに支援できる余裕があるようにも思えない。

そして、迂闊に支援しようものなら、支那の経済不安を更に助長させる形になりかねない。だが、支援しなければ支援しないで、ロシアからのエネルギー供給が滞る結果を招くことになるだろうから、支那としても慎重に事を運びたいだろう。ロシア側からすれば今すぐにでも支援して欲しいというのが本音なのだろうが。

しかしこうした事象に関しては、不覚的要因が多い事から市場に織り込まれているとは思えない。

尤も、僕がここで指摘するまでもなく、多くの識者はその可能性については気が付いてはいるだろう。口にしないだけでね。

追記

重要な情報を盛り込むのを忘れていた。

欧州銀に巨額損失リスク ロシア向け投融資、回収困難

2022年03月14日07時06分

ロシアによるウクライナ侵攻で、欧州の金融機関が巨額の損失を被るリスクが高まっている。地理的に近く、企業活動でもつながりが深いロシアは各社にとって有望な市場だったが、西側諸国による経済制裁の影響で国債などのデフォルト(債務不履行)懸念が台頭。投融資が焦げ付く事態への備えを迫られている。

主要銀行では、フランスのソシエテ・ジェネラルが2021年末時点の投融資総額の1.7%に当たる186億ユーロ(約2兆3800億円)がロシア向けだと発表。イタリアのウニクレディトはロシア子会社の自己資金による融資が78億ユーロに上り、最悪の場合は財務の健全度を示す中核的自己資本が2%程度押し下げられると見込む。

「時事通信」より

い、イタリアさんはダメっぽいぞ。フランスもヤバいが、意外にもオーストリアがかなりヤバい。

ロシアの大統領報道官は「ルーブルで支払う用意がある!」と胸を張っているようなので、フランス、オーストリア、イタリアはルーブルで支払って貰えば良いんじゃないかな。

コメント

  1. こんにちは。

    ISSに関しては、むしろ重大な制御噴射トラブルを起こすロシア製往還機は全て破棄して、「こうのとり」を増産しる!とか無茶なことを言ってみます。
    要は、その分のお金と、打ち上げスケジュール調整と、あと機材をどう確保するかと言う話なんですが……こんな時にH3の延期はキツいですね。

    ロシアのデフォルトは待ったなし、というか、既に過去の基準ではデフォルトしているようなものですが、昨今は各国の経済が密接に結びついてしまっているので、「事実上のデフォルト」でも「デフォルトしてない」と言い切って存続させる例が枚挙に暇が無いですよね(支那の恒大とか)。

    それだけに、マジモンのデフォルトが、しかも国家単位で起きてしまった場合、ダメージは計り知れない、まさにツァーリボンバの衝撃波が地球を二周したような影響が出るでしょうね。

    そんな時に岸田政権というのが、どっちに目が出るか、戦々恐々ではあります。
    あと、デフォルトしても戦争続けるという、まさにおそロシアな実例を見る事になりそうな予感がしています。
    ※デフォルトは、兵を引っ込める言い訳になるのかどうか、プーチンの腹一つですからね……

    • H3ロケットはあまり上手くいっていないみたいですね。
      やはり、簡単にはコストダウン出来ない。不用意なコストダウンがトラブルを招くと言ったところなのでしょう。

      ロシアのデフォルト、16日にウルトラCが見られる可能性はあるようですが、今月中に焦げ付く可能性は高いでしょう。