韓国大統領に元検察庁長官の尹錫悦氏が当選

大韓民国

個人的にはちょっとガッカリの結果ではあったが、無難な選択が為されたと考えるべきなのかな。

韓国大統領に尹錫悦氏 5年ぶり保守政権に

2022年3月10日 3:58 (2022年3月10日 8:27更新)

韓国大統領選は9日に投開票され、保守系野党「国民の力」の尹錫悦候補が当選した。2017年に革新系の文在寅政権が発足して以来、5年ぶりに保守勢力が政権の座を取り戻した。尹氏は悪化した日韓関係の改善に取り組む姿勢をみせている。新政権の外交は深まる米国と中国の対立にも影響を及ぼす。

「日本経済新聞」より

ただ、かなりの接戦ではあったようだ。

……この手の記事を書くと、Googleさんから警告を受けてしまう。昨日の記事もNGだったようだしね。一体何処が問題だというのか。困った事である。だが、軽くは取り上げておきたい。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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予定調和だったのか?

得票率

韓国の大統領選挙の投票率は、暫定だが77.1%であった。流石の大統領選挙の投票率である。国民の関心の高さを伺い知ることが出来る。

そして、選挙戦を勝ち抜いた尹錫悦氏の得票率は48.56%、惜しくも敗れてしまった李在明氏の得票率は47.83%。その票差は24万7千票であったと報じられている。

最終的に候補は多分12人残っていたと思うので、この二人に票が集中したと考えて良く、残りの3.61%が何処に入ったかは分からないが、泡沫候補に流れた票が集まっていれば李在明氏の勝ち筋もあったという僅差での勝利であった。

よく分からない政策

さて、この様な選挙戦になった背景には、よく分からない選挙公約が乱立したせいだとも言われている。

史上最悪の韓国大統領選 「薄毛対策」「ゴルフ代値下げ」…低レベル過ぎる公約リスト

2022年03月09日

自民党もパッとしないが、弱小野党もあの体たらく。日本の“民主主義”に愛想を尽かす向きも少なくなかろうが、彼方を見よ。海を越えた隣国では、公約の叩き売りに罵倒合戦と、日本に生まれた幸運を実感する、史上最悪のお笑い大統領選が展開されている。

~~略~~

「小確幸」とは作家・村上春樹氏がエッセイで使った言葉で、「ささやかだが確かな幸福」といった意味。李候補が掲げた小確幸公約をいくつかピックアップすると、

〈インプラント手術への保険適用〉

〈タトゥー施術の医療者以外への開放〉

〈兵士の携帯電話の通話料金を半額に〉

 また、

〈ゴルフ場の代金値下げ〉

といった、なるほど幸せにはなるが、およそ一国のリーダーを目指す者が掲げるにしては首を傾げるほかない“小物”が列挙されているのだ。

~~略~~

これに尹陣営も対抗し、

「彼らも同じような細かい政策を発表しています。題して“胸キュン公約”。名前もあれですが、中身も同様で、“ペット公園の拡充”“大手企業の保養施設を中小企業の従業員にも開放”“小学校で朝ごはんも給食に”といった類の……」(同)

究極のばら撒き&セコい人気取り合戦に終始しているのである。

「デイリー新潮」より

経済政策なくバラマキ合戦の韓国大統領選挙

2022年3月8日

韓国の大統領選挙がいよいよ3月9日に迫っている。与党の李在明候補にも野党尹錫悦候補にもまともな経済政策がないとの批判が韓国マスコミから出ている。2月15日付けの東亜日報社説は、与党李在明候補も野党尹錫悦候補も、①自営業者へのコロナ関係支援や特に李在明候補の場合はベーシック・インカム政策のための支払いなど、財源の検討をしないままのばら撒きの公約になっている、②成長のエンジンとなる公約が見えないと批判する。

「WEDGE Infinity」より

概してバラマキ政策の乱立が目立ったとことのようだ。

こうした背景には、両候補の政治経験の無さが影響しているのだと思う。尹錫悦氏に政治経験がなく、李在明氏には京畿道城南市長、京畿道知事の経験はあるけれども首長としての手腕が優秀だったという話は聞かないし国政の経験はない。

各候補がポピュリズムに走るのも無理はない。

社会不安増大

さて、そんな不安な候補者達が台頭する中、韓国民を不安の渦に巻き込んでいる武漢ウイルス感染症が急拡大しているのを脇目に見ながらも、大統領選挙は通常通り行われた。

韓国初の30万人突破というニュースが報じられたのは、3月8日だったかな。

[速報]韓国の新規コロナ感染者 2日連続30万人上回

2022.03.10 09:38

韓国の中央防疫対策本部は10日、この日午前0時現在の国内の新型コロナウイルス感染者数は前日午前0時の時点から32万7549人増え、累計553万9650人になったと発表した。1日当たりの新規感染者数が30万人を上回るのは2日連続。

「聯合ニュース」より

ちなみにこの数字、あくまで参考値だということに注意頂きたい。実は韓国の検査体制は既に過去の通りに出来る状況には無く、多くの方が自宅での検査を余儀なくされている。そして、各個人に検査が任されることで、深刻な症状にならない限りは検査はしないという感じになっている模様。

更に、ドル高ウォン安が進み、韓国経済も危険水域にある。

1ドル1230ウォン突破でドル高続く 株式市場も下落

Write: 2022-03-08 14:38:42/Update: 2022-03-08 15:52:30

1ドル1230ウォン突破でドル高続く 株式市場も下落 ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や、世界的なエネルギー価格の高騰でドル高ウォン安が続いている影響でウォン安ドル高が進み、9日のソウル外貨市場では、アメリカドル1ドルは、前の日より9ウォン90銭上がって1237ウォンでした。

「KBS WORLD」より

この辺りは敢えて突っ込む必要は無いと思うが、1ドル1200ウォンを突破するとヤバいというのが、ピーキーな韓国経済の実情であり、これを操作するために当局が市場介入をするのが韓国の通常営業である。政策金利は1.25%に上げられていて、2月は据え置いたもののアメリカの状況を見れば更なる利上げに踏み切らざるを得ない。

利上げをすると、積み上げられた家計債務が膨れあがる結果になるため、韓国国民の懐に深刻なダメージを与える。

大統領の最初の仕事は、こうした韓国社会の大きな歪みを正していかねばならないことなのだけれど、直ぐには手を付けない可能性は高そうだな。あ、あと、住宅価格の高騰なんかの問題もあったね。

逮捕フラグ乱立

さて、選挙戦中に話題になったのが、李在明氏の知事時代の疑惑である。

李在明氏疑惑、大統領選の火種に 都市開発めぐり野党攻撃―韓国

2021年10月06日07時08分

来年3月の韓国大統領選に向け、与党「共に民主党」は決選投票を行わずに今月10日、李在明・京畿道知事を公認候補に選出する見通しだ。ただ、李氏をめぐっては首都圏の城南市長時代の都市開発事業に関する疑惑が浮上。予備選には影響しなかったが、保守系最大野党「国民の力」が攻勢を強めており、本選での火種になりそうだ。

「時事通信」より

これに関して、李在明氏は「大統領になれなければ逮捕される」などといったようなことを言われたらしい。疑惑に関して心当たりがあったのかどうかは知らないが、側近が既に逮捕されているのだから、自らも危ないという危機感はあるのだろう。

検察は李在明氏側近とされる市都市開発公社の元幹部を3日に逮捕し、捜査を加速させている。李氏は「元幹部は側近ではない」と主張。「腐敗した既得権勢力が独占していた利権を市が取り戻した事業だ」と反論し、予備選を乗り切った。

「時事通信”李在明氏疑惑、大統領選の火種に 都市開発めぐり野党攻撃―韓国”」より

予備選挙の時は何とかかわしたようだが、疑惑が払拭されたとは言い難い。選挙が終われば操作も本格化する可能性は高かろうと思う。

そして、お決まりの現職大統領の問題。

与党からも猛反発…!文在寅「大統領選後に逮捕」のヤバいシナリオ

2/8(火) 9:02配信

文在寅政権にとって、衝撃的なでき事だった。

~~略~~

「蔚山市長選をめぐる不正疑惑です。ソウル中央地検は20年1月、政府の要人を次々に起訴しました。市長選に当選したのは、文在寅大統領の『30年来の友人』とされた人物。選挙には、多くの政府、与党関係者が不当介入したとされるんです。

「yahooニュース」より

何故か市長時代の問題が持ち上がっているが、現職大統領時代に行った様々な行為についても問題視されるのがお約束なので、更に罪状が積み上がる可能性は高かろうと思う。

そもそも、当選したのが元検察庁長官だった尹錫悦氏である。

尹錫悦氏は、文在寅氏の不正追及の急先鋒である。在任中にムン君は、彼の一存で検察庁の捜査権を取り上げて高位公職者犯罪捜査処という組織を立ち上げた。尹錫悦氏は、これに抗議して検察庁長官を辞めて大統領候補に立候補したという経緯がある。

現職どころか対立候補まで逮捕フラグが乱立しているのは前代未聞だね。

今後の韓国の方向性は行方不明

さて、野党候補が当選したことで、下野していた保守派の「国民の力(元セヌリ党)」党だが、政治の表舞台に戻ってくることになった。

対外政策の軸に日米韓の安全保障協力の強化を掲げている。文政権が一時破棄しようとした日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)も維持すると明言している。テレビ討論では就任後にまずバイデン米大統領と会談し、その次に岸田文雄首相と会う意向を示した。尹氏は10日午前、バイデン氏と電話した。

「私は対日外交を国内政治に利用しない」と明言しており、歴史問題を含む懸案の「包括的解決」を唱えている。ただ、元徴用工問題は賠償を命じられた日本企業の資産現金化が迫る。日本政府は企業に実害が発生した時点で報復も辞さない方針で、対処を誤ればさらなる関係悪化を招きかねない。

「日本経済新聞”韓国大統領に尹錫悦氏 5年ぶり保守政権に”」より

しかし、ムン君の5年間で、反米親支那の方向性は決定付けられてしまったので、今更、バイデン氏と連絡をとって「良くしてくれ」と要求することは難しかろう。

既に在韓米軍は撤退の準備に入っていて、米韓同盟も終わらせる方向に向かっている。方向転換とは言え、大きな改革をしなければアメリカの信頼を勝ち取ることも難しかろう。サムスン財閥かLG電子ををアメリカに差し出すくらい必要なんじゃないだろうか。

対日外交も、「岸田政権だから」と舐められているかも知れないが、韓国側が随分アレコレやってしまった経緯を考えると、水に流して「何も無かった」ことには出来ない。日本国民の国民感情が許すまい。立場的に、大法院の決定を覆す事も難しそうだしね。

そして、大前提として野党候補が大統領になったからと言って、野党から与党に変わるわけではない。つまり、与党「共に民主」党の政治協力無くしては、尹錫悦氏の政治は立ちゆかないのである。先ずは報復人事で何処まで足場が固められるかだが、政治の素人なので何処までやれるのやら。

そんなわけで、尹錫悦氏に何かできるのか?というのは期待を込めて見守っていくしかない。少なくとも「前の政権とは全然違うから、改めて付き合いを始めよう」という気にはなれない。

追記

挨拶があったようだ。

尹錫悦氏が当選あいさつ「国民の意に従う」 日本とは「未来志向的な関係を」

2022.03.10 14:10

韓国大統領選で当選した保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長は10日、国会図書館の大講堂で当選のあいさつをした。同氏は「ひとえに国民を信じ、国民の意に従う」としながら、「自由民主主義を脅かす勢力と理念を全て遠ざけ、国民の常識に基盤を置いて国政を運営する」と誓った。

「聯合ニュース」より

おー、「聞く力」を発揮しそうだな。

「未来志向的な韓日関係をつくる」などと言及されたようだが、韓国の未来志向は全くアテにならない。流石保守派の星だな。従来通りの発表だ。

官僚タイプの大統領が誕生した為に、韓国の発展のために大改革を!ということにはならない気がするが、まあ、頑張って頂きたい。問題は山積しているからね。

ちなみに、5月に大統領就任のスケジュールで、当面はムン君が大統領を続けるという事になるのだけれど、二人は敵対する関係にあるワケで、韓国政府の連続性は期待出来そうにない。

コメント

  1. こんにちは。

    どうでもよいことではありますがインプラント手術保険適応は日本でも導入してほしい政策ではありますね。

    • インプラント手術ですか。
      確か一部特殊な事例は保険適用になっていましたが、大部分は適用外でしたっけ。

  2. まだ、ユンユンが酋長になれるかは、流動的では?
    ムン君の政治警察が逆転劇を演出する可能性に期待です。

    • どうですかね。
      一応、次期大統領に内定しましたから、逮捕されない限りはなるのではないでしょうか。

  3. 木霊様、皆さま、今晩は

    「未来志向」ねぇ。

    この言葉はしばしば聞く(読む)けれど、未来志向の定義というか、具体的にどうするのか(どうしたいのか)は、さっぱり分かりません。実体のない、耳当たりの良いお題目に過ぎないのでしょう。

    ・・・○○宗のお題目とは関係ありませんよ、何のため・・・

    私は「これからも日本から金を巻き上げる事ができる態勢を作る」とか、日本を貶す事ができる環境を維持するとか、とってもネガティブな印象を持っています。

    どういう意味で「未来志向」なんて言っているんでしょうかね。

    • 「未来志向」という言葉はなかなかヤバい言葉だと思っています。
      これ、未来に棚上げという話ですから。

      「未来志向」は韓国大統領の常套句なので、日本の「遺憾です」という発言と似たようなものではないでしょうか。

  4. こんにちは。

    この選挙、
    「最悪か、最悪の一歩先か」
    の二択にすぎないですから。

    政治経験も後ろ盾もない、ねじれ国会必須の検察上がりか、虚言妄言バリバリの、汚職まみれの、ある意味もっとも韓国らしい政治家か、その違い。

    どっちにしても、もう五年、距離を置いて付き合うほか無いですよね。

    • なかなかヒドイ大統領選挙でしたね。
      公約を眺めても、韓国の未来をどうしたいのかサッパリ見えてこない。困った話ですよね、これが日本とはアメリカを挟んだ準同盟国扱いだったというのですから、恐ろしいです。