【老害】元総理5人の暴走で出された声明について首相が批判

報道

まー、ヒドイ。

5人の元首相声明「不適切」と岸田氏 福島原発事故で甲状腺がん

2022年02月02日20時51分

岸田文雄首相は2日の衆院予算委員会で、小泉純一郎、細川護熙両氏ら5人の元首相が発表した声明の中に、東京電力福島第1原発事故の影響で多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しんでいるとの指摘が含まれていることに対し、「誤った情報を広め、いわれのない差別や偏見を助長することが懸念され、適切ではない」と批判した。

「時事通信」より

岸田氏にとってこの話題は本来触れなくても良かったものだったのだが、災難だな。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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福島を取り巻く風評被害

EUタクソノミー

さて、岸田氏は何に謝罪したのか?というと、こちらの記事に関係がある。

原発・天然ガス、「グリーン」認定 脱炭素化へ投資基準―EU最終案

2022年02月02日23時47分

欧州連合(EU)欧州委員会は2日、持続可能な経済活動を分類して投資の判断基準を提供する「EUタクソノミー」をめぐり、原発と天然ガスを脱炭素化に貢献する投資先と条件付きで追加認定する最終案を発表した。将来的に再生可能エネルギー中心の社会に移行するまで重要な役割を担う「グリーン」なエネルギーと位置付け、必要な資金の確保を後押しする。

「時事通信」より

EUでSDGsが吹き荒れているのはこのブログでも何度も指摘している話ではあるんだけれども、「このまま続けるのはヤバい」と薄々機が付いている節はあるのだが、全体的な方向性としては「脱炭素」「脱原発」である。

ただ、最近は「脱炭素」を推進するためには「脱原発」は両立しないんじゃないか?という風潮になってきて、原発と天然ガスはクリーンだということにしちゃった。

いや、「グリーン」かな。

「将来的に再生可能エネルギー中心の社会に移行するまで重要な役割を担う「グリーン」なエネルギー」なんだそうな。

原発と天然ガスを「グリーン」と認定することには一部の加盟国や環境団体が強く反発しているが、昨年末に提示した原案をおおむね維持した。

「時事通信”原発・天然ガス、「グリーン」認定 脱炭素化へ投資基準―EU最終案”」より

何というか、二枚舌だよね。

EUはロシアから逃れられない

ちなみに、天然ガスの方は、こちらの記事とも関係がある。

ウクライナ危機の裏側で、ドイツのヤバさが露見してしまった話だが、その話の核になっているのがノルドストリームである。

img

ロシアから巨大なパイプラインを使って天然ガスを送る。これがないとEU各国の冬は厳しい。それで無くても化石燃料の使用を止めようとしているのだから、まさに天然ガスが生命線というような状態になってきている。

マクギネス欧州委員(金融サービス担当)は記者会見で、2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標達成に向け、「使える手段を全て活用する必要がある」と強調した。

「時事通信”原発・天然ガス、「グリーン」認定 脱炭素化へ投資基準―EU最終案”」より

良いんですかね?その「使える手段」に天然ガスを数えてしまうと、それこそロシアの思う壺なんだが。

元総理5人衆は……

で、そんなEUタクソノミーに関係したのが日本の元総理5人衆だったらしい。

小泉純一郎・菅直人元首相2人が「脱原発」で結託も…会見サプライズなしのドッチラケ

1/28(金) 14:00配信

肩透かし感は否めない。小泉純一郎元首相(80)と立憲民主党の菅直人元首相(75)が27日、日本外国特派員協会で会見。2人の“ライフワーク”である脱原発・脱炭素を改めて訴えた。

元首相2人がわざわざ出張ってきたのは、グリーンな投資促進を目指す「EUタクソノミー」からの原発除外を欧州委員会に求めるため。同会委員長宛てに27日付で「脱原発と脱炭素の共存は可能」と訴える声明を出すにあたり、会見を開催した。声明は小泉氏、菅氏の他に、細川護熙氏、鳩山由紀夫氏、村山富市氏の元首相5人の連名だ。

「yahooニュース」より

御丁寧にも、小泉純一郎氏と菅直人氏は外国特派員協会で会見までしたんだとか。

この二人が手を組んだというのは、何れの総理時代にも考えられないことなのだが、菅直人氏の本質は活動家であるから、引退して活動家を始めた小泉純一郎氏がシンパシーを感じたのは実は不思議な事ではなかったかも知れない。

小泉元首相は静かに「原発ゼロは難しい問題じゃない」と口を開くと、「(原発が)安全、コスト安、クリーンという3つの大義名分は全部ウソ」と主張。「日本は太陽、風力、水力といった自然エネルギーに恵まれている。なぜ、できることをやらないのか」などと語気を強めた。  

菅元首相も「(小泉と)意見は100%一致」だとして、農地に立てた支柱に太陽光発電設備を設置して太陽光を農業生産と発電で共有する「営農型太陽光発電」の意義について力説。日本国内に広がる400万ヘクタールの農地を生かせば、日本全体で年間に消費する電力量の2倍を発電できると訴えた。

「yahooニュース」より

二人の主張は完全に間違っているのだが、そこへの突っ込みはここでは脇に置いておくとして、EUの委員長宛に元総理5人が署名をするおかしな書簡を送ってしまったというのが、今回の岸田氏の謝罪に繋がる話である。

書簡の内容は

どんな内容だったか、その詳細はハッキリしない。だが、誤った主張をしたことだけは確実のようだ。

5人の元首相は他に菅直人、鳩山由紀夫、村山富市の各氏。声明は1月27日付で、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長宛て。EU内での原発推進につながる動きに異議を唱える内容で、福島第1原発事故により「多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しみ、莫大(ばくだい)な国富が消え去った」などと記している。

「時事通信」より

よくまあ、こんな恥ずかしい書簡を送ったものである。

日本の元首相5人がEUに書簡

2022/1/29 15:27 (JST)

欧州連合(EU)欧州委員会が今月、発電時に二酸化炭素を出さない原発を地球温暖化対策に資する“グリーン”な投資先として認定する方針を示したことに対し、小泉純一郎氏ら日本の首相経験者5人は29日までに、原発推進は未来を脅かす「亡国の政策」だと批判し、方針撤回を求める連名の書簡をフォンデアライエン欧州委員長に送った。

「共同通信」より

EUタクソミーの決定が気に入らないという理由で、元首相5人の書簡を送ったらしいのだが、その中身が間違っているというのは、非常に宜しく無い。

小泉元首相らに抗議 放射線影響で「誤った情報」―山口環境相

2022年02月01日20時48分

山口壮環境相は1日、小泉純一郎氏や細川護熙氏ら5人の元首相に対し、福島県内の子どもへの放射線の健康影響について誤った情報を広めているとして、抗議する書簡を送ったと発表した。小泉氏らは先月27日付で、欧州連合(EU)欧州委員会の委員長宛てに、東京電力福島第1原発事故により多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しんでいるとする声明を送付していた。

「時事通信」より

流石に環境相の山口氏が抗議したと報じられている。

甲状腺ガンの嘘

問題のある部分は、3.11の東北大震災の影響で、福島第1原発の建屋が破損してしまうという事故があって、この時に多量の放射性物質が大気中にばらまかれたことは記憶に新しい。

ただし、結果から見ると、大気中にばらまかれた放射性物質の量は、過去にアメリカやロシア、支那が核兵器の実験を散々やっていた時代よりも随分少なかった事も事実である。

そういう状況下において、福島第1原発事故の影響で甲状腺ガンが多数発生したというのは、大いなる誤解である。

甲状腺がん:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

そもそも甲状腺ガンは、甲状腺という咽にある器官の一部に腫瘍ができるもので、その一部、悪性腫瘍と判断されたものを甲状腺ガンと言うようだ。そして、その症状はしこりの存在が確認出来る程度で、体調に殆ど影響が出ない。まれに、違和感や呼吸困難、誤嚥、圧迫感、痛み、血痰などの症状が現れることがあるようだが、その症状の進行は極めて遅いようだ。

つまり、発見されたからといって、症状の経過観察をする程度しかやれることがなく、甲状腺切除を行ってしまうと、むしろ健康を損なう結果になってしまうことが多いと言う。

「10年、誰にも言えなかった」 原発事故後に甲状腺がんに 10代で発症した6人、東電提訴:東京新聞 TOKYO Web
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が27日...
「結婚、出産、将来のこと。考えられない」甲状腺がん26歳、肺転移も 東電提訴「今できることを」:東京新聞 TOKYO Web
福島第一原発事故後に甲状腺がんになった若者6人が、東京電力の責任を裁判で追及する。事故時に子どもだった約300人に甲状腺がんが見つかり...
「福島第一原発事故の被ばくで甲状腺がんに」と主張 事故当時子どもだった6人が東電を提訴へ:東京新聞 TOKYO Web
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に福島県内に住んでいた17~27歳の男女6人が27日...

東京新聞がこの関連で発狂しながら記事を連発しているが、何れも甲状腺の切除が問題で健康被害を受けている可能性が高い。

実は似たような騒ぎが韓国でもあった。

しかし、韓国では原発の大きな事故があったと言う訳ではない。

韓国の甲状腺がん検診は“過剰診断”だった…「見つけなくてよいがんもある」の真意【医師が解説】

2021/11/30(火) 10:31配信

東大病院に勤める医師、中川恵一氏は「健康診断とがん検診だけは受けてほしい」と語ります。一方で、「見つけないほうがよいがん」も存在するとのこと。同氏がそれぞれの理由について解説していきます。

~~略~~

その一方で、早期発見しなくてよい、というよりも見つけないほうがよいがんが存在します。その1つが甲状腺がんです。微少ながんを含めると、高齢者のほとんどが甲状腺がんを持っていると言われています。

韓国では甲状腺がんの検診が広がり、20年間で発見数が15倍に増えました。にもかかわらず、死亡数は減っていません。もともと甲状腺がんで亡くなることは極めてまれだからです。

「yahooニュース」より

この関連記事は、実は前のブログで言及したことがあるのだが、韓国では甲状腺ガンの検査を行い手術をすることで報酬を得るというやり方が流行ったことがあったようだ。1999年に甲状腺ガン検査の公的支援が始まった事が切っ掛けだったと言われている。

この事件については、東洋経済ONLINEで国立がん研究センターに所属の医師が記事を書いているので参照されたい。

「がん検診」を国を挙げて盛り上げた韓国の大失敗 | 健康
健康番組で紹介された品が、翌日のスーパーからゴッソリなくなるという話はよく聞きます。メディアの影響は医療現場にも及ぶもので、有名人ががんを公表したり、「○○検査でがんが見つかった」などと紹介されると…

読んで頂けば分かるように、甲状腺ガンは発見しても手術で切除する必要性は薄く、他の部位へ転移したと主張する患者さんがいるとメディアで取り上げられているものの、因果関係は薄いと考えられる。

こんな感じで甲状腺ガンが問題になった背景には、チェルノブイリ原発事故(1986年)が発生した時に周辺地域で問題になったチェルノブイリ・ネックレスの存在がある。原発周辺地域で甲状腺ガンが多発して住民の多くが首の周りに手術創を持つ結果になった事を指す言葉である。

環境省_小児甲状腺がんの発症時期-チェルノブイリ原発事故-

この様な事象があったことは事実であるが、チェルノブイリと福島の問題はちょっと異なる。これに関しては首相官邸のサイトにもこんな説明がある。

放射線と甲状腺の病気の関連性について | 原子力災害専門家グループ | 東電福島原発・放射能関連情報 | 首相官邸ホームページ
首相官邸災害対策ページです。これまでの政府対応状況、官邸において発表された情報を順次掲載します。

政府としても重大な関心を持って調査はしているのである。

その上で、元総理5人の「多くの子供達が甲状腺ガンで苦しんでいる」というのは、あからさまな嘘で、これの片棒を担いでいるのが東京新聞だということになる。

東京新聞は、こんな記事を書き散らかしていないで寧ろ「新聞記者」問題の方の釈明をすべきなんじゃないかな。

流石に岸田氏、元総理達を批判

そんな訳で、冒頭のニュースに戻るのだが。

「誤った情報を広め、いわれのない差別や偏見を助長することが懸念され、適切ではない」と、元総理を批判するに至った岸田氏、これについて説明せざるを得ない立場に追い込まれた。

日本維新の会の足立康史氏の質問に答えた。首相は「現時点では放射線の影響とは考えにくい」とする専門家の評価があることを理由に挙げた。

「時事通信」より

元総理がその立場を利用して勝手なことを言い、国益を損なう行動をする。そりゃ、記者会見くらいまでは「あー、またか」と済ますことはできるが、EUの委員長宛にデマ書簡を送りつけるのはやりすぎである。

お陰で、国会で岸田氏が下らない答弁をしなければならない立場に追い込まれてしまった。今日ばかりは岸田氏に同情的な気分になった。

追記

あー、何というかご愁傷様?

立民・泉健太代表、菅元首相の書簡提出に「党としての活動ではない」ヒトラー発言に続き関与せず

[2022年2月4日14時26分]

立憲民主党の泉健太代表は4日、最高顧問の菅直人氏や小泉純一郎氏ら5人の首相経験者が東京電力福島第1原発事故で「多くの子供たちが甲状腺がんに苦しんでいる」と欧州連合(EU)欧州委員会に書簡を送ったことについての見解を示した。

福島県の内堀雅雄知事は、がんと被ばくの関連が認められないとして「科学的な治験に基づき、客観的な発信を」と5氏に文書で要請しており、「内堀知事の考え方に同意する」と語った。菅氏への対応については「元首相という枠組みの中での行動、ご自身の判断で行われているものだと理解している。党としての活動ではない」とした。

「日刊スポーツ」より

無責任な党首というのは困るが、早めに党の最高顧問を辞めていただいた方が良いぞ。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    もはやどうでもいいレベルでしかない老害5人衆の妄言は、逆説的に世界のエネルギー問題と「脱炭素」「脱原発」の危険過ぎる脆弱さを浮き彫りにしたとも考える事ができます。

    今はウクライナ危機が心配なのですがEU諸国はロシアに天然ガスを牛耳られていますから、NATOが一致して軍事援護をするのは難しいと感じます。
    プーチン大統領はその弱点を狡猾に使うつもりと想像しています。

    日本でもかつて支那からのエネルギー供給を宣伝した売国奴の某孫氏などがいましたけど、資源インフラを安易に敵対国に依存する危険性をEUは何で気付かなかったのでしょうかねェ~、個人的には不思議で理解しようがありません。

    ロシア・支那には国際法・国家間の条約はもちろん約束なんて守るつもりも感性もないのですから、未だこれに懲りずにやってきた事が信じられないですね。

    • いやー、「どうでもいい」と切り捨てられないのが、「元首相」という肩書であります。
      日本政府が決議して、この5人は歴代首相から外すくらいの措置をしてもいいんじゃないかと。
      そうでなければ、首相の座を退いた後は政治的発言をしてはならない。発言した場合は逮捕するくらいのことはやっていただけませんかねぇ。思想信条の自由は担保してもいいけれども、発信し表現することは規制される必要があると思うんですよね。

      さておき、EUの状況は非常に不味いように思えますが、依存度が低ければOKとでも思っているのでしょうかね。
      完全に供給がストップしたら大混乱でしょうに。ロシアの何を信用してあんな話になったのやら。ただ、そういえば日本もサハリン2で失敗していますから、珍しい話でもないのかもしれませんね。