NHK受信料の値下げに関する法改正案(値下げするとは言っていない)

報道

Twitterでもちょっとトピックスになっていたようだけれど、今日はこのニュースに焦点を当てていこう。

政府 受信料値下げ原資の積立金制度など放送法改正案 閣議決定

2022年2月4日 12時02分

政府は4日の閣議で、NHK受信料の値下げの原資とする新たな積立金の制度の導入や、放送事業者の外資規制の見直しを盛り込んだ放送法改正案を決定しました。

「NHKニュース」より

皆さんの反応を見ていると、「値下げっていっても数円程度だろう」とか「値下げより、スクランブル」とかいう発言をちょこちょこと見かけて。「値下げは嬉しい」という声も見たけれども、注意して欲しいのは、値下げが決まったわけではないという事だ。

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黒字体質のNHK

業務改善の一環

さて、では内容を見ていこう。引用はNHKニュースからである。

閣議決定された放送法改正案では、NHK受信料の適正な負担を図るため、受信料の値下げの原資とする「還元目的積立金」を導入するとしています。

積立金は、NHKの決算で事業収支が黒字になった場合、一定額を除いて積み立てる仕組みです。

「NHKニュース」より

よくわからないが、政府がNHKに「受信料を引き下げにしろ」といったわけではないようだ。じゃあ、何が決まったのかというと、値下げに使う為のお金を積み立てられる制度を作るということらしい。その原資はNHKの決算で授業収支が黒字になった場合に積み立てることができるというもの。

つまり、すぐに値下げという事を言っているわけではなく、将来、値下げをするためのお金を積み立てられるということらしい。

だが、そもそもNHKの事業収支が黒字になるっておかしくないか?

決算|経営に関する情報|NHKについて

NHKの事業決算報告はこちらのリンク先にPDF形式で閲覧できるようになっている。最新資料は令和3年度の中間決算なので、中身を見るのは令和2年度の決算報告ということになる。

収入減少

ちなみに、ここのところNHKは収入が減少しているようだ。

NHK受信料収入3%減、値下げ・コロナ響く 20年度決算

2021年6月22日 21:45

NHKは22日、2020年度決算を発表した。受信料収入は6895億円と19年度比で220億円(3%)減った。20年10月からの値下げに加え、新型コロナウイルスの影響で訪問営業が中断したことによる受信契約件数の減少が響いた。

「日本経済新聞」より

去年6月の記事を見ると「値下げの影響で収入が減った」とある。ん?値下げしたっけ?

NHK受信料の窓口-2020年10月から受信料を値下げしました

下がったのは衛星契約で月額60円、地上契約で35円程度だ。

ずーっと右肩上がりだった受信料収入が少し減った程度の話なのだけれど。

黒字

で、収入があれば支出とのバランスを見るべきである。

黒字だね、今年も。

ちなみに国内放送分の支出内訳などを見ていくとこんな感じである。人件費がそこそこかかっているのはNHKが大所帯であるからなのだが、ここは改善の余地があるんじゃないかと。

さておき、これ以外の支出は?というとこんな感じ。

国際放送とか、色々らしい。こちらにも給与の項目があるのは放送に関わらない方への給与ということなんだろうか。

取材・ロケが減って黒字

なお、武漢ウイルスの影響で赤字になるのでは?という予測が出ていたが、ふたを開けてみたら黒字だったようだ。

一般企業の純利益にあたる事業収支差金は30億円増の251億円だった。予算では149億円の赤字を見込んでいたが、一転して黒字だった。コロナで番組制作が滞ったことや取材・ロケが減ったことで事業支出が293億円減少し、減収分を補った。

「NHKニュース」より

取材やロケが減って、番組の質が落ちたかどうかは、ほとんどNHKのお世話にならない僕にはわからないのだが、巨額の費用を使って大河ドラマなどを作ったり、紅白歌合戦をやったりという姿を見ていると、もやもやする。

それどころか、総資産の内訳をみるとこんな感じだ。

なんと、NHKは受信料の徴収をしたうえで「有価証券」や「有形固定資産」を購入しているらしい。有価証券とはすなわち株式とか債権のことを指す。有形固定資産とは、土地とか建物のことだよね。放送機材も有形固定資産に含まれるハズだ。

……しかし、何故、NHKが有価証券とか有形固定資産を増やしているんだ?だって、収入のほとんどは受信料だろう。受信料支払いは殆ど税金的性質を持っているのに、取り過ぎて還元していないのは不思議である。

それどころか1700億円をかけて新社屋を建てる始末である。

そして、番組制作費の内訳のうち、ドラマ制作費やライフ・教養の製作費の多さが目立つ。スポーツにも結構な力を入れていることが分かる。それ、NHKでやる必要あるの?ニュースだって、ニュースと解説は分けた方が良いと思うぞ。

BBCの受信料制度が見直される

同じ課題を持っているイギリスBBCは改革に乗り出すという報道があった。

もはやBBCも自浄作用が無いので、イギリスの議会から「受信料制度見直し」を突き付けられたのだ。このまますんなりとBBCの受信料制度が変わってしまうとも思えないが、少なくともあり方を見直さざる得ないところに来ているのは事実だ。

受信料制度が廃止されれば、報道の質の高さや公共性が失われる恐れもある。BBCが19年に得た受信料は約37億ポンドで、収入全体の約76%を占めた。課金制度に移行した場合、動画配信サービスの競争にさらされ、BBCが資金を十分に得られるか不透明。BBCは「(新たな制度では)普遍的な内容でなく、有料加入者向けの(主観的な)内容にせざるを得なくなる、と現行制度の擁護派は懸念している」と述べた。

「yahooニュース」より

BBCは有料加入者向けの内容にせざるを得なくなるという方向を示唆している。いいんじゃないかな?スクランブル。

BBCがどうなるかは知らないが、在り方は変えざるを得ないのだろう。時代に合った在り方を模索することは、NHKにとっても重要な課題のハズなのだが、NHKはインターネットから受信料を取るとかアホな事をぬかす始末である。

ネット配信で有料化コンテンツを作るのは良いが、それで収益が得られる体制にするのが急がれる改革なんじゃないかな。

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