毎日新聞は「軍拡をしてはならない!」と、支那に寄り添う姿勢を鮮明に

報道

「日本の外交力が試される!」って、何を言っているんだ?コイツは。

米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される

2022/2/19

米国の新たな対中国政策にどう関与していくか。日本の外交力が試される。

バイデン米政権がインド太平洋における包括的な戦略を策定した。中核は「最大の競争相手」と位置づける中国への対応である。

「毎日新聞」より

この記事は、実は晴耕雨読さんのところでツッコミを入れられていた毎日新聞の社説だ。

相変わらず冴え渡るツッコミ。思わず興味を惹かれて、毎日新聞の社説にどんな寝言を書いてあるのか、一読してみた。ところが、読んでも意味が頭の中に入ってこない。僕の頭が悪いせいだろうか。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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意味不明な社説

前段はアメリカの新戦略

えーと、まず、毎日新聞が主題として取り上げているのが、数日前に出されたバイデン政権のインド太平洋戦略である。

バイデン米政権、「インド太平洋戦略」を発表

2022年02月14日

米国のバイデン政権は2月11日、世界人口の半数以上および世界経済の約3分の2を占めるインド太平洋地域における同国の方針として「インド太平洋戦略」を発表した。米国は第二次世界大戦後、オーストラリア、日本、韓国、フィリピン、タイとの同盟条約を通じてインド太平洋地域との関係を強固なものにしたが、今後、同盟国およびパートナー国とともに同地域の発展に貢献しなければ、国益を増進させることはできない、と危機感をにじませている。

「JETRO」より

この内容は既に知っていたが、中身がスカスカでスルーしていた。バイデン氏は余程この戦略に力を入れる気がないようだ。

唯一目を引いたところは、この部分なのだが……。

新たな枠組みでは、 ▽労働や環境分野の規制、▽デジタルデータの管理、▽サプライチェーンの構築などで貿易上の共通のルールを設定することを目指すとしています。

これは先月発効した、RCEP=「地域的な包括的経済連携」に中国が参加し、東南アジアなどへの影響力を拡大しようとしていることに、各国と連携して対抗するねらいがあります。

「NHKニュース」より

いやいや、バイデンさん何言っちゃってるの。それ、TPPに戻ればいいだけですよね?と思わずツッコミを入れてしまったところだ。

さておき、それ以外見るべきところがなかったというのが正直な感想である。

これに関する毎日新聞の分析はこうだ。

目的は、中国に変革を迫るのではなく、米国や同盟国にとって有利な状況を自ら作りだしていくことだという。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

強ち間違いではないと思うのだが、なにか意図的に前提を無視しているような気もする。何かというと、この「支那に変革を迫るのではなく」という部分だ。ここは、アメリカが既にかつて試して失敗した部分だ。

「ワン・チャイナ・ポリシー」を守れない

ところでちょっと面白かったのは、台湾の扱いである。

中国は南シナ海などで力を背景に勢力圏の拡大を試み、台湾を武力で威圧する。国内の少数民族への人権侵害も問題視されている。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

「勢力圏の拡大を試み」の次に「台湾を武力で威圧する」と続けているのだが、これは、現状で台湾が支那の勢力圏にないという認識を示していて、ワン・チャイナ・ポリシーに反するのだ。

文脈的にはアメリカの分析だ、という流れで書いてはいるが、そうであればそれとわかるようにカッコで括るくらいのことをすればよかったのだ。

それなのに、それに続いて「国内の少数民族への人権侵害」と言及してしまっているのだから、どう読んでも台湾は支那と別の国と読めてしまう。

そして、支那への変革とはすなわち民主主義化のことを意味し、それが実現した「国」こそが台湾の姿なのだから実に皮肉な構造である。

アメリカを始めとした西側諸国は、支那の国土の広さに市場としての価値を見出した。そして、「世界の工場」としての支那の存在を認めて便利に利用しようとしたのである。しかしそれは大きな間違いだった。それに気がついたからこそのアメリカの方針転換が今の姿で、支那に何かを変えることを迫ることは本質的に不可能なのだと諦めたからこその現在の方針なのだ。

だから、今更、「支那に変革を迫るのではなく」とか言われても、一笑に付すしかない。

台湾有事は日本有事である

で、晴耕雨読さんのところでの無慈悲なツッコミにつながっていくのだが、その前段でこんな事に言及している。

日本に対しては、台湾有事などを念頭に軍事的な貢献が期待されているという。確かに有事になれば無縁ではいられまい。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

アメリカが日本に期待しているのは、「台湾有事勃発時に軍事的なサポートをする」という時代から「日本が積極的に台湾有事解決に動く」という時代にさしかかっている。

少なくともアメリカはそれを求めている。

台湾有事で日本を主役にするバイデン政権の思惑

2022/02/19 7:30

アメリカのバイデン政権が2022年2月11日発表した「インド太平洋戦略」(以下、「戦略」)は、「台湾軍事侵攻への抑止」を明記した。台湾有事を想定した日米共同作戦計画の共有もうたい、台湾問題で「脇役」だった日本を「主役」にしようとする狙いが透ける。トランプ政権が3年前に発表した「インド太平洋戦略報告」と比較しながら、バイデン戦略の特徴を浮き彫りにする。

~~着~~

「戦略」はさらに、「台湾海峡の平和と安定を維持するため、地域内外のパートナーと協力し、台湾の自衛力を支援することを通じ、台湾の人々の願いと最善の利益に沿って、台湾の将来が平和的に決定される環境を確実にする」と書き、台湾軍事力の強化を「内外のパートナーと協力」して支援するとした。日本が含まれるのは明らかである。

「東洋経済」より

東洋経済がこのように分析していて、トランプ政権時代よりもよりバイデン政権の方が日本に主体的な役割を求めていると言及している。

これは地政学的に日本にとっての台湾有事は、直接的に日本の有事になるという認識を示していて、台湾防衛がシーレーン防衛に直結する日本にとっては、まさに否定し難い事実なのである。

「台湾有事は日本有事」と危機感をあおる声が自民党内にあるが、それを未然に防ぐ外交に全力を尽くすのが日本の役割だ。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

そしてこの部分。

武力に依らずに外交で台湾有事を解決しろというのである。そして、「有事にななれば無事ではいられまい」「危機感を煽る声が自民党内にあるが」など、如何にも他人事という論調が信じられない。

img

日本に運ばれてくる石油の9割強がこのシーレーンを通ってくるのである。日本の石油備蓄料は世界に類を見ない量であるとは言われているが、それでも1年は保たない。

一旦、台湾有事が勃発すれば、年単位で収束までの時間を要する可能性があり、そのことも大きな問題ではある。

台湾有事と尖閣諸島の占領はセット

ただ、もっと問題なのは台湾への軍事侵攻というのは、尖閣諸島への軍事侵攻とセットだということだ。

過去に、誰かが考えた尖閣諸島への軍事侵攻プランを紹介してツッコミを入れたが、支那が尖閣諸島に乗り込むには、こんな「軍事侵攻」のスタイルをとらずとも、もっと簡単な方法、すなわち赤珊瑚事件の時のように大量の漁船団を派遣して周辺海域を占拠し、偶然を装って上陸してしまうシナリオのほうが現実的だ。

平成26年(2014年)の年末に、小笠原諸島沖に200隻以上の支那漁船が押しかけてきて、現場の海域は大混乱に陥った事件があった。この時も海上民兵と呼ばれる漁民を装った武装集団の存在が問題になったが、尖閣諸島周辺海域であればこうした手法は楽に実行が可能だ。

そして、それを鎮圧する体で海警局の船を大量に派遣すれば、船の数に乏しい海上保安庁も海上自衛隊さえも手が出せない状況となってしまう。

尖閣諸島の位置は、台湾等へのアプローチの意味でも支那にとって非常に意味がある場所なのだ。

img

台湾侵攻を考える上では、尖閣諸島をやその周辺海域を抑えることは作戦上必要であり、底を攻めてくる可能性は低くない。

地対地ミサイル、艦隊地ミサイルの配備は有効

そして、この周辺に手の長い対地ミサイルを配備することは、支那にとっては非常に嫌なのだ。

国内では、中国に対抗するため中距離ミサイルの配備や、相手のミサイル拠点をたたく敵基地攻撃能力の保有などの議論が盛んだ。

しかし、防衛力の増強を望む米国の意向に押されて、有効性を十分に検証せずに、導入ありきで議論が進むのは危うい。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

毎日新聞は、「ミサイルは駄目」とか「敵基地攻撃能力の保有は駄目」とか言っているのだが、実に分かりやすい。一体どこの国の新聞だというのだろうか。

紛争を避けるために味方を増やす。そうした外交を追求してこそインド太平洋の安定につながる。

「毎日新聞”米のインド太平洋戦略 日本の外交力が試される”」より

多分、彼らの頭の中には、「朝貢外交」の文字があるのではないだろうか。「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す」と文書を出した阿毎多利思北孤の時代(607年)には、日本は朝貢外交を脱却する道を見出しているのだから、今更それ以前の時代に戻れというのは時代錯誤も甚だしい。

外交と防衛は切っても切り離せず、具体的な有事が想定されるのであればそれに備えるのは政治の本道である。防衛力の強化よりもノーガードで相手の説得しろというのは、あまりに無理がある。

コメント

  1. 戦争を避ける為に味方を増やす。のは当然ですが、「まぁ、自分はいざとなっちゃっても一発も撃たないんだけどね。」なんて奴の味方に、誰がなってくれるんだ。と…

    • 思うに、日米同盟というのは実に歪な関係なんですよね。
      あれがアメリカの思惑があってのことであったという話であっても、流石にアメリカもそれではちょっと困る訳です。
      有事法制によって関係性を見直したとは言っても、未だにグレーな部分が多い自衛隊ですから、もっと法整備を進めて欲しいですね。

  2. こんにちは。
    そもそも論で言えば、欧米が「豊かになれば民主主義化、資本主義化するに違いない」とダダ甘な見通しで中共を支援したからこんな事になってるんですが、それは置いておいて。
    残念ながら、まだ人類は、「殴って言う事を聞かせるor殴る力を持ってるから言う事を聞いてくれる」レベルの文化水準でしかないクソ猿だって事が、こういうハイソサエティ(死語)な自称文化人には理解出来ないんでしょうねぇ……

    • 欧米が率先して「殴って言うことを聞かせる or 殴る力を持っているから言うこと聞け」という方策を続けているワケですから、そりゃ、そのお作法に則って支那が行動すれば、非難するわけに行かぬのも道理なわけです。
      世界はその様に動いているワケですから、日本だけお花畑にいても通用しないんですよね。