ウクライナ情勢をハンドリングするロシアとやる気のないバイデン政権

ロシアニュース

ウクライナ情勢は予断を許さない感じだが、直ぐにロシアが動くかというとそうでも無さそうである。

ロシア、硬軟両面で揺さぶり 対話姿勢も黒海に艦船、米欧警戒

2/9(水) 18:10配信

緊迫するウクライナ情勢を巡り、ロシアのプーチン大統領が軍事圧力と外交の硬軟両面で揺さぶりを掛けている。7日に会談したフランスのマクロン大統領に対話継続を確認した一方、8日にはロシア国防省が軍艦6隻をウクライナ南部に面する黒海に向かわせたと発表。米欧は緊張緩和の兆しは薄いとみて警戒を続けている。

「yahooニュース」より

ロシアはウクライナに対する揺さぶりを強めているのでは、というのが冒頭に紹介したニュースの要旨である。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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エネルギー戦争

フランスとの対話

外交交渉とは厄介なモノである。

ロシアのプーチン氏は、長くロシアのトップに君臨しており存在感は強い。世界の首脳は長くその座に留まった者に対して敬意を払う傾向にあって、フランスの大統領マクロン氏は2017年5月からの概ね4年務めているのに対し、ロシアの大統領プーチン氏は2000年から一時期途切れたものの20年近くトップに君臨し続けている。

マクロン氏程度では、プーチン氏の手練手管には抗し得ないだろうことは、どのような交渉がなされたにせよ容易に想像がつくわけだ。

だが、マクロン氏はロシアとウクライナの仲介役を買って出た。

ロシアとフランスの首脳会談はウクライナ問題を解決に導くのか?

FEBRUARY 1, 20226:31 PMUPDATED 9 DAYS

ロシア大統領府は1月31日、プーチン大統領がウクライナ問題を巡り、28日に続いてフランスのマクロン大統領と再び電話会談したと発表した。ロシア大統領府が発表した声明によると、ロシアとフランスの首脳はロシアが提案している安全保障についても協議し、対面方式での会談の実施を検討している。報道によると、ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナが参加する「ノルマンディー方式」と呼ばれる4カ国協議で進展があったようだ。ミンスク和平合意を履行するための対話は継続される可能性がある。

「ロイター」より

悲観的な見方が強い様だが、僕もそうだよ。毛糸洗いに自信が持てる程度のマクロン氏では役者が不足している。

ロシア、新たな軍事行動起こさず プーチン氏が同意と仏当局者

2022年2月8日6:16 午後

仏ロ首脳会談後にフランス政府当局者が匿名を条件に明らかにしたところによると、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ周辺で当面、新たな軍事行動を起こさないことに同意した。

「ロイター」より

ウクライナ情勢「緊張緩和で合意」 フランスの説明、ロシアは否定

2022年2月9日 21時46分

7日の仏ロ首脳会談でウクライナ情勢の緊張緩和に向けてロシア側と合意した――。フランス大統領府が会談後、こんな説明を記者団にしたことが波紋を広げている。各国メディアが報道したが、ロシア側がすぐに否定したためだ。フランス側の「勇み足」の背景には、4月の大統領選への思惑も見え隠れする。

「朝日新聞」より

フランスの大統領選挙が近いために、功を焦ったのではないか?という分析が為されてはいるが、マクロン氏はプーチン氏にやられちゃったんだろうね、多分。

プレイヤーになりたくないアメリカ

で、本来であればここに割って入るべきなのが日本とアメリカである。

ただ、日本は岸田氏がトップで、国際的な信頼もなきに等しいし、国内もまだまだゴタゴタしていて信頼を勝ち得たとは言い難い。

参院、ウクライナ情勢「深く憂慮」の決議可決

2022/02/09 10:35

参院は9日午前の本会議で、緊迫するウクライナ情勢を「深く憂慮」するとした決議を自民、公明、立憲民主、日本維新の会、国民民主、共産各党などの賛成多数で可決した。関係諸国と日本政府に状況改善に向けた外交努力を求めている。れいわ新選組は「明らかにロシア非難決議だ」などとして反対した。

「讀賣新聞」より

支那に対する非難決議は随分と時間がかかったが、ロシアに対する非難決議は速やかに出したようだ。「ようだ」というのは、この決議の中に「ロシア」を名指しした部分は一行だってなかった。

一応、岸田氏はNATOと連携していく方針を示し、LNGの供出も検討するとメッセージを出したものの、やる気はないし、やれる度胸も経験も足りない。

となってくると、アメリカのバイデン氏しかいないわけだが、これがまた宜しく無い。

米軍部隊8500人が派遣待機、ウクライナ情勢の緊迫で

2022年1月25日

ウクライナ情勢が緊迫するなか、米国防総省は24日、戦闘準備が完了している8500人規模の米軍部隊をいつでも派遣できる態勢を整えていると明らかにした。

ウクライナとロシアの国境付近には、10万人規模のロシア軍部隊が集結している。ロシアはウクライナに対する軍事行動を計画していないと主張し続けている。

「BBC NEWS」より

アメリカは、ドイツに圧力をかけつつノルドストリームを人質にとろうとしているが、自身は8500人規模の部隊しか用意していない。体裁は整えたもののやる気は全く無いのである。

誰も戦争はヤリタクナイ

なお、ロシアが戦争好きか?というと、やっぱり国費を溶かして戦争をやるのだから、それ以上のリターンがなければやりたくはない。

残念な事に、ロシア経済は余り宜しく無い。

経済回復の陰に高インフレ懸念が消えないロシア

2021年09月30日

ロシア経済は速いペースで回復しており、国際通貨基金(IMF)が今年7月末に21年のロシアのGDP成長率予想を3.8%から4.4%に上方修正したほか、ロシア中銀も21年のGDP成長率は4.0%~4.5%になると見通している。世界的な需要回復に伴い原油価格が上昇していることもロシアにとって追い風となっている。

「大和総研」より

ロシアにとって、現状はなかなか美味しい。原油価格も天然ガス価格も高騰しているからだ。ロシア経済にとって、経済を牽引する材料が地下資源だけというのはかなり厳しい状況であり、加えて西側諸国からの経済制裁の影響が大きく響いている状態にある。

ただ、プーチン氏が政策の失敗を認めてクリミア半島をウクライナに返すとも思えない。そんなことをすればプーチン氏の政治生命は終わりである。

しかしこの二桁成長の陰で高インフレが忍び寄っていることが懸念されている。 実際、インフレ上昇に歯止めがかかっておらず、8月のインフレ率は前年比6.7%(前月比0.2%pt上昇)となったほか、コア・インフレ率は同7.1%(前月比0.6%pt上昇)と、16年7月以来、5年ぶりの高水準に達している。

「大和総研」より

ただ、国内はインフレ状況が加速しており、一方で失業率は余り変化がない。

6%台の失業率が高いと見るか低いと見るかは難しいところで、社会主義経済を採用しているロシアにとって雇用は100%である必要があるにも関わらず、失業者が一定割合で出ていると言うのは、ロシア国民にとって納得できることではあるまい。

何故なら、雇用を続ける代わりに賃金をカットする傾向にあって、雇用されていても暮らしていけない人が多いといわれている。その状況でインフレが重なればロシア国民の不満は高まるばかりだろう。

ロシアの失業率はなぜこんなに低いのか?
 統計的にロシアは失業率という点では最先進国と比肩できる。にもかかわらず、それはロシアの労働市場が問題のない円滑なものだということにはならない。

ウクライナに対して兵を動員している背景には、こうした国内事情も大きく絡んでいると言われていて、しかしいざ戦争を始めてしまうと、ロシア経済は保たない。短期決戦で大きなリターンが見込めるなら別だが。

ロシアの外交交渉は天然ガスとセットで見る

そんな訳で、ロシアを脅すためのノルドストリーム停止のアメリカによる脅しは、ロシアにとっても痛い攻撃となり得る。ただ、それをドイツが呑むかどうかはまた別の話だが。

ウクライナめぐりロ仏と米独、それぞれ首脳会談 パイプライン稼働への影響も

2022年2月8日

緊迫するウクライナ情勢をめぐり、欧米では7日、外交活動が相次いだ。モスクワではウラジーミル・プーチン大統領とフランスのエマニュエル・マクロン大統領が会談し、マクロン氏が戦争回避の重要性を訴えた。アメリカではジョー・バイデン大統領とドイツのオラフ・ショルツ首相が会談し、バイデン氏はロシアがウクライナに侵攻した場合はロシアとドイツを結ぶ天然ガスのパイプライン「ノルド・ストリーム2」計画は「終わらせる」と述べた。

「BBC NEWS」より

アメリカはドイツを説得したらしいが、ドイツ側からの回答はナシ。

何しろ、アメリカは未だ自身の切り札を切っていないのである。そう、アメリカにはシェールガス・シェールオイルがあり、ここの開発は今のところ空転している。実は、環境保護を訴えるバイデン氏にとって、シェールガス・シェールオイルは鬼門なのだ。

これまでの実績から考えれば、アメリカがパリ協定を蹴ってシェールガス・シェールオイルの増産に努めれば、現在の原油高止まり状況や天然ガスの皇統は一気に解決する。が、バイデン氏は支持を更に失う結果になる。

脱炭素か化石燃料か 地球温暖化対策の行方を占う 「シェール革命」のオハイオ州<米大統領選ルポ>

2020年10月17日 23時58分

11月の米大統領選は、2酸化炭素(CO2)排出量世界第2位の米国の地球環境政策の行方を左右する。共和党のトランプ大統領(74)が地球温暖化対策に背を向けているのに対し、民主党のバイデン前副大統領(77)が「脱炭素」で世界をけん引する政策を標ぼうしているからだ。「シェール革命」が起きた全米有数のエネルギー州で激戦の中西部オハイオ州を歩いた。

「東京新聞」より

大統領選挙戦において、バイデン氏は脱炭素を掲げてシェールガス・シェールオイルに背を向けたからである。

そして、一方でロシアとしても危惧している点がある。

プーチンは「焦ってる」…ロシアで起きている「3重苦」の危ない正体

2/10(木) 7:32配信

ロシアが昨年末からウクライナの国境に10万人規模の軍を集結させたことを警戒する欧米諸国は、ウクライナ周辺の東欧地域に派兵する準備に入った。

~~略~~

ロシアの原油埋蔵量自体が減少していることが明らかになりつつあるからだ。

「yahooニュース」より

実は、ロシアの原油や天然ガスの産出量が減りだしているのだ。これは、ロシアが敢えて減らしている可能性もあって、なんとも判断が難しいのだが、産出量が実際に減って枯渇し始めているとしたら、それこそロシアは保たない。

今後情勢がどう転ぶかは不明だが、ロシアは積極的に戦端を開きたくはないというのは事実だろうと思う。ただ、これを切っ掛けに西側諸国に譲歩を迫っているのも事実だ。具体的には経済制裁の解除だろう。

国際社会はなかなかのチキンレーすっぷりだと思う。

コメント

  1. macron(長音記号)だけに
    事態の引き延ばしが
    精々でしょうか。

    • マクロンが長音記号の意味というのは、何とも皮肉な話ですね。

  2. 木霊さん、おはようございます。

    海外もそうなんですが特に日本のメディアは信用できる根拠が少ないクセに、ウクライナ侵攻間近とやりすぎなくらい煽っていますね。

    木霊さんのご指摘通りプーチン大統領も大きなリスク(負担コスト含めて)を抱えているのですから、大軍集結と軍事演習による威嚇でロシアにとってメリットのある条件を引き出す魂胆だと思っています。
    ・経済制裁の解除or緩和
    ・ウクライナのNATO加盟阻止
    ・支持率急落の元コメディアン大統領を失脚させ、親ロ派の大統領を擁立し傀儡化を狙う。

    岸田総理も大概アレですがバイデン大統領もヤル気なしって感じですよね。
    そしてNATO各国(特にパイプラインを抑えられているドイツ)も、戦争だけは避けたいのでウクライナを見捨てる可能性があります。

    もちろん、偶発衝突や軍事陰謀で戦争になる恐れもありますので、何とか着地点を見つけて防がねばならないのだけは確かです。
    残念ながら妙案は思いつきませんけど。

    • ウクライナ侵攻はえらく騒がれていますが、どうなんでしょうねぇ。
      確かに、ロシアの外交官が逃げ出したとか、航空機が飛べない状況だとか、きな臭い感じは増してきています。
      そして、ウクライナはNATOへの参加を見送るといった話も出ていました。
      それでも、ロシアが動く可能性は低いと考えています。「水曜日にも侵攻する」という報道が出ている状況ですけども。

      ……ただ、プーチン氏が精神的に譫妄の症状が出ているみたいな話を耳にしまして、そうだとすると正常な判断は出来ない可能性も。独裁者がトップだとそのあたりはヤバいですよね。

  3. >国際社会はなかなかのチキンレーすっぷりだと思う。

    ロシアの原油・ガス埋蔵量が”枯渇”傾向にあるとしたら、
    ロシアの未来はないというに等しいですが、
    産出できても売ればければ、これも意味がないという点で、
    ロシアはウクライナ問題で、長期的なスタンドオフには
    耐えられないということになりそうですね。
    EU議会の原子力エネルギー容認決議は、世界のエネルギー政策に
    一石を投じるでしょう。
    日本も、早く原発再稼働・増設に動くべきですね。

    • フランスは思い切って原発を新設する方向にいっているみたいですね。
      外交戦略的には大きな意味がありますが、しかし、そんなに簡単な話でもないでしょう。

      日本の原発再稼働は是非とも進めて欲しいところですが、増設は絶望的かと。
      せめて、敷地内に建て替えという感じで新型原発の建設が出来ないものでしょうかね。

  4. こんにちは。
    マクロンは、閣下に使いっぱにされてる(閣下と会談後、ウクライナで会談して、結果をもう一度閣下に持ち帰る、とか聞きました)ようにしか見えないのがなんとも……
    バイデンの外交音痴も困ったものですが、岸田政権の日和見風見鶏事なかれ主義もどうにも。
    勿論、強行すれば良いというものでもないですが。国益が最大になる事が最優先で、極論すれば紛争地帯がどうなろうと自国の安全と繁栄を第一に考えるのが政治家の仕事、そう言う意味では、岸田政権は能吏と言えるのかも知れませんが……

    プーチンとしては、NATOからこれ以上東進しないという確約が取れれば大成功、そうでなくてもクサビを打ち込めれれば御の字、ウクライナ東部を獲る事自体は余禄なのかも知れません。
    欧州は閣下の手のひらで転がされてる感が強いです。

    • フランスの交渉が全体の動きにどんな影響を与えているのかは、正直、読めません。
      ロシアの狙いがどの辺りにあるかも分かりませんが、経済状態を考えるとやはり少しでも高く「膠着状態の改善」という商品を売りつける積もりのようにも思えます。
      それで本当に狙い通りに行くのかは、さっぱりですが。

      ただ、緊張状態は更に高まった感じが拭えないのも事実であります。報道加熱で実態は動いていないのか、どうなのか。
      ウクライナはロシアに会談を要求していますが……。