【韓国新築マンション崩壊】コンクリート打設日誌公開の衝撃

ヤバイ韓国建築物

一応、情報を更新しておこう。本日は別の記事をやりたかったのだけれど、時間がとれるかなぁ?

コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故

記事入力 : 2022/01/17 15:21

光州市の新築マンション外壁崩落事故で原因の一つとされているコンクリート養生期間不足の疑惑を裏付ける作業日誌が公開された。またこれとは別に大手建設会社による分析報告書も公開されたが、そこには「事故当時コンクリート打設作業中だった39階の下の階で施工時の加重を支える束柱が撤去された。このことが事故原因とみられる」との記載がある。さらにコンクリート打設作業が通常とは異なる下請けの形で行われたとの指摘も浮上している。

「朝鮮日報」より

コンクリートの硬化時間は、日本の場合はきっちりと定められていて、コンクリートの強度が出る事になっている。環境温度によっても強度が左右されるので、きっちりと日数が経過しないと作業をしてはいけない。序でにサンプル(供試体)を作って圧縮応力テストをする必要がある。この値がダメだと監督からOKが出ないのである。

韓国の場合も似たような規則はありそうなモノだが……。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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コンクリートの強度不足

コンクリートを養生することの意味

さて、いつも通り出来るだけ分かり易いように解説をして行きたいと思う。

まず、「コンクリートの養生」にも種類は幾つかあるのだが、一般的には養生シートのようなもので覆ってコンクリートが乾燥しにくいようにする。必要に応じて温めたり水打ちしたりするのだが、ここで必要なのはコンクリートの湿り気である。

コンクリートが硬化するには水和反応といって、水分を必要とするので、風が強く気温の低い冬季は特に相性が悪い。

これはコンクリートの圧縮強度と材齢(硬化させる日数のこと)の関係を表すグラフで、見て頂くと分かるとおり、28日で100%の強度になるとすると、コンクリートの温度が46度の場合は14日間で9割の強度、7日間でも8割くらいの強度が出る(注:コンクリートは水和反応によって発熱するので、気温よりも内部の温度は高くなる)。

ところが、コンクリートの温度が4.5度だとすると、14日でも6割の強度しか出ないし、7日では4割程度の強度しか出ない。

マンションの建てられた光州市の気温は、12月、1月は0度付近となっているので、コンクリートの強度は半分も出てはいなかったんじゃないだろうか。

こんなことは建築の基礎である。夏と冬ではやり方を変えるのは当然なのだが、夏でも5日で切り上げるなんて事はやらない。怖くて出来ないが正しいのだが。

なお、庶民の建てる一軒家の場合は、精々2階か3階の低層構造なので、基礎コンクリートを打つのに、中2日で型枠を外すなどという話も希に聞くが(本当はNGだ)、それでも強度的に問題がでる事は滅多に無い。高層建築物とは事情が異なるのである。最近はプレキャスト工法といって、事前に別工場で硬化させたコンクリート部品を持ち込んで、ボルトで固定する感じの工法が多くなっているらしいけど。

作業日誌

で、「問題の建物」の作業日誌が韓国メディアによって公開されたのだが。

建設労組光州全南本部が公開した「光州広域市西区花亭現代アイパーク201棟(事故が発生した建物)コンクリート打設日誌」によると、昨年11月23日に35階の床(スラブ)を打設し、それから10日後の12月3日に36階床のコンクリートを打設した。さらに7日後の12月10日に37階の床を打設し、38階の床はそれから6日後に打設が行われたことが分かった。38階の上のピット階(設備用の配管などが通過する階)も8日後に打設された。それからさらに18日後の今月11日、39階床の打設作業中に事故が発生した。事故前の秋季(9-11月)に打設された25-34階も5-12日間隔で施工されていた。

作業日誌によると、冬に施工された35-38階の高層階の床コンクリート養生期間が6-10日ほどだったことも分かった。

「朝鮮日報”コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故”」より

この作業日誌に寄れば、最短5日しか養生していなかった可能性があるというのだから驚きである。いや、個人的には最長でも12日だったということの方に驚いたが。

冬季は、18日以上は養生期間を設けて欲しいところだが、しかし養生のやり方によっても強度の出方が異なるので、一概にこれだけでは「強度が足りなかった」とは言えない部分はあるだろう。

風によって温度の奪われやすい外壁側よりも、室内の床部分や壁部分は温度が上がりやすい部分である。きっちり養生して加温していたのであれば、養生期間が5日程度であっても7割くらいの強度は得られるのだ。

これは施工会社のHDC現代産業開発が今月12日「201棟の打設は事故発生日を基準に12-18日にわたり十分な養生期間を確保していた」と説明した内容と矛盾する。現代産業開発は当時「38階の天井(ピット階の床)は18日かけて養生が行われた」「これは必要な強度を確保するのに十分な期間だ」と主張した。しかし35-38階床の養生期間については明らかにしなかった。

「朝鮮日報”コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故”」より

従って、「きっちり18日間養生が行われた」などと主張されてはいるが、寧ろ十分な養生環境が整えられていたかが問題なのである。コンクリート内部の水分が凍結していたなどと言うことになれば、養生期間をとっても意味は無いからだ。

作業日誌を公開したことの意味

さて、韓国メディアは問題のマンションの作業日誌を公開したわけだが、本当に不都合であれば内容を改竄してでも隠し通すだろう。

専門家や業界関係者は「気温が零下になる冬の時期は夏とは違って最低でも10日から2週間以上の十分な養生期間が必要だ」と指摘する。光州大学建築工学科のソン・チャンヨン教授は「気温によって変わるが、冬の場合は通常だとコンクリートがすぐに乾かないので、2週間ほど養生しないと必要な強度が得られない」「1週間前後の間隔で1階ずつ上がったとすれば、これは養生が不十分だったことを意味する」と説明した。

「朝鮮日報”コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故”」より

しかし、「養生期間が足りなかった」として日誌を公開したことで、「コンクリートの強度が出なかったから崩れたのだ」という印象を世間に与えたのである。

大学教授が「冬季は2週間の養生が必要だ」などと指摘しているが、その前提として「気温によって変わる」とは前置きをしている。とはいえ、この棟だけが問題だったという印象操作をすることで、他の棟は問題ないのだという印象を与えたいのだろう。

構造上の問題は指摘されていない

何が言いたいかというと、過去の記事で指摘した内容と被るのだが、「構造上の問題」からは目を背けているのだ。

こちらの記事で指摘して、ちょっと未だ裏はとれていないのだが、耐力壁を撤去してしまった結果、部分的に強度低下をした可能性がある。

改めて図を示しておくが、赤枠で囲った部分が崩落した部分だけれども、該当部分の付近の壁を建設時点で撤去している。

minaQさんによれば、こうした違法改造は、韓国の建築業界では蔓延しているらしく、設計時点では強度を満足するような構造として設定されても、建設段階で「オプション」扱いで無届け改造をすることで、おかしな建造物が建ってしまうという事がままあるようだ。

崩壊したマンションの該当箇所も、上の階の荷重を受けるハズの耐力壁が撤去されることで、崩落した可能性は高かろうという結論を出されていて、僕自身もそれが原因だった可能性は高いと思う。

ただ、この手の高層建築物は安全率がそれなりの基準で設定されている。韓国がそうかは知らないが、日本の場合、建築で使う鋼の安全率は「長期荷重:1.5、短期荷重:1.0」、コンクリートは「長期荷重:3.0、短期荷重:1.5」となる。つまり、7割の強度まで出ていれば倒壊するようなことにはならない。

鉄筋コンクリート建造物の場合には、鋼は引っ張り強度を担当し、コンクリートは圧縮強度を担当する。今回のケースでは、耐力壁が無くなったことが影響してコンクリートが圧壊し、その影響で鋼が引きちぎられた結果、外力が働かなくとも崩落したと考えるのが適当だろう。

ある大手建設会社が作成した「光州花亭現代アイパーク事故報告書」からも手抜き工事の兆候が見て取れる。報告書は崩落事故の原因について「39階の打設加重が下の階(ピット階)のスラブの設計加重を超過したため」と推定している。事故当時、作業員らは最上階の39階床面にコンクリートを打設していたが、そのすぐ下には高さ1.5メートルのピット階があった。ピット階の下は38階だ。

「朝鮮日報”コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故”」より

一応、構造的な問題を記事でも指摘はしているが、ここでは床材の設計荷重を超過するような構造だったと、その様な指摘となっている。それはそれで問題だが。

スラブとは、床と天井の間に配置される構造材で、この構造体の強度が出ていなかったのが、今回の惨劇に繋がった可能性は高い。

安全率がかけられているので、多少、強度を超過したところで崩落という事態にはならないと思うのだが、コンクリートの強度が出ていないのでこの影響がモロに出てしまったということになろう。

したがって、コンクリートの養生不足という点は事の本質では無く、構造強度が出ない形に変更された事の方が問題なのである。そう判断した理由は簡単で、養生期間が短い部分は片側に集中するハズがなく、あちらこちらに強度の出ていない部分があると想定される。しかし実際には23~38階の外壁が崩落したのは、建物の一角であったからだ。21~29階の構造的問題がある部分が崩落したのだ理解する方が辻褄があう。

コンクリートの養生期間不足が影響しなかったとは言わないが、それが主な原因だとは言い難い。しかしその様に報道しない理由は、「崩落してしまった201棟だけ」が問題があったことにしたいからだろうと思われる。

危険な徴候

さて、こうした構造的な問題点を指摘する理由を補強する話は、minaQさんのサイトの新しい記事で示されている。

これは韓国メディアで公開された動画らしい。

分かりにくい動画だが、これは屋上コンクリート打設にあたって、型枠に流し込んだコンクリートが、型枠の下側から漏れ出す動画である。なかなか衝撃映像である。

動画が撮られたのは事故発生の約10分前だったらしいが、この時点で底面が型枠に対して凹み、隙間が生じていたことが分かる。コンクリートの粘性がどうだったかも気にはなるが、こんな風に漏れ出す事に、撮影していた作業者は恐怖を感じたかどうか。

この徴候と連動する内容がこちら。

またこれとは別に大手建設会社による分析報告書も公開されたが、そこには「事故当時コンクリート打設作業中だった39階の下の階で施工時の加重を支える束柱が撤去された。このことが事故原因とみられる」との記載がある。

「朝鮮日報”コンクリート打設日誌を公開、2週間かかる養生を6日で終えていた…光州市新築マンション外壁崩落事故”」より

冒頭に引用した内容より更に切り取っているが、建設会社による分析報告で、「事故当時コンクリート打設作業中だった39階の下の階で施工時の加重を支える束柱が撤去された」という直接的な指摘がある。

つまり、施工している最中に荷重を支えるための束柱を撤去しちゃったらしい。

その撤去した影響で、スラブに亀裂が入って床が凹み、コンクリートが型枠から漏れ出したと考えられる。

日本の建設現場では見られない程、施工現場が「キタナイ」のだが、こうした管理の悪さも作業の品質が低下する原因ではないかと思われる。見る限り、養生が適切に行われていたとも言い難いようだが。

こちらの動画は、28階と34階で作業している作業者が、38階の崩落が始まったことで巻き込まれたと説明する動画なのだが、ちょっと事実を歪曲している気がする。イメージは分かり易いんだけどね。

ともあれ、結果的にこの様な事態を招いてしまったのは構造的な強度が足りなかった可能性が高く、それは違法改造が原因であった可能性は高かろう。

壁式アパート建築

ラーメン構造と壁式構造

ところで、この記事を書いていて違和感を感じたのは、根本的なマンションの構造についてである。日本のコンクリート建造物は割とラーメン構造を採用しているケースが多い様に思う。

いや、実際には壁式構造を採用している所も結構あると思うのだが、開放感の高い室内空間を実現するのであれば、ラーメン構造の方がメリットが大きい。一方、壁式構造を採用する方がコストが安く済むのだが、中低層構造物に採用されることが多い。もちろん、耐力壁を取り除くことはNGである。

イメージはこんな感じで、説明されているサイトのリンクも貼っておく。

ひとくちにマンション構造「RC造」と言っても実はいろいろ!? | マンションデータPlus【トレンド・コラム】byノムコム
マンションでよく採用される「RC造(鉄筋コンクリート造)」にも、造り方や構造の方式で、いくつかの種類があります。それぞれのRC造が採用される理由と、メリット・デメリットはどのようなところにあるのでしょうか?

色々メリットデメリットがあるので、どちらが良いという話はしにくい。が、問題のマンションは38階建て。日本では高層マンションに分類されるので、壁式構造を採用しているケースはまず無い。

韓国の事情

で、韓国ではどうなのかという話。

韓国のアパートが非常に騒々しい理由がありました

入力2018. 08. 22. 06:03

事務所や学校の建物などで二階足音のため気になることはない。ところが、マンションにだけ入ると上の子の足音が’クンクン’と鳴る。このように見れば、上の家の配慮心不足を責めるのではなく、基本的に音が大きく鳴るしかないアパート構造自体が問題かもしれない。

~~略~~

韓国のアパートが持つこのような問題は、「壁式」と呼ばれる韓国アパートのユニークな構造のために発生する。韓国建設技術研究院ユ・ヨンチャン博士は「壁式構造はアパートを早く、安くするために1980年代後半から普遍化された方式」とし「外国にも庶民アパートや寮などに使われるが、韓国のようにほとんどすべてのアパートを壁式にするのは珍しい」 と言った。

「Daum」より

実は韓国のマンションは、高層・中層・低層に関わらず、殆ど全てが壁式構造を採用して居るというのである。

どうも、構造を説明するのに「耐力壁」という言葉を使っていて不思議に思ってはいたのだが、高層建造物でも壁式構造を採用しているのであれば、耐力壁を無くしてしまう改造が如何に愚かしいことかよく分かる。

韓国のアパート市場では、柱状構造はごくまれです。1980年代後半のアパートを早く、多く建てるために壁式構造を導入し、市場の標準になったからだ。国土交通部によると、全国で2007年から10年間供給された500世帯以上の共同住宅のうち、98.5%(194万世帯)は壁式だった。柱状構造はソウルで1万9171世帯、京畿道で3667世帯などすべて2万9202世帯に過ぎなかった。

「Daum」より

引用した記事は、騒音や改造が難しい点を挙げて、壁式構造ではなくラーメン構造にすべきでは無いかと問いかけてはいるが、幾ら地震の少ない地域であったとしても、高層建築物にコレはちょっと心配である。

日本では「姉歯マンション」などと騒がれた建築基準に満たない建物が騒ぎになったが、あの建築物は東日本大震災の影響で倒壊することはなかった。そう考えると、「木を見て森を見ず」という傾向はどの国のメディアでも似たような話があるのかもしれない。姉歯氏の違法行為は許されてはならないが、それと、建築基準が適切なのかとは別の議論だからね。

何が言いたいかというと、日本人にとって韓国の高層マンションは異次元の構造であるということだ。

追記

そろそろ内部崩壊を指摘する記事も増えてきても良さそうなんだが。

<韓国光州マンション外壁崩落>「内部から崩壊か…連鎖崩落、三豊百貨店と類似

2022.01.13 07:13

6人の行方不明者が発生した光州(クァンジュ)の新築マンション工事現場で崩落事故が起きた当日の11日は強風によりタワークレーン作業が中断されていたことが確認された。崩落した建物で作業していたタワークレーンのオペレーターは建物内部から崩れた可能性を提起した。

~~略~~

韓国のマンション建設現場では鉄筋を設置して型枠を作りコンクリートを注入する伝統的な鉄筋コンクリート工法(RC工法)を使う。壁と床が鉄筋からコンクリートまで一体化しているため、壁またはスラブの一部だけ崩落するのは珍しいと指摘される。コンクリート構造専門家であるソウル大学建築学科のパク・ホングン教授は「設計から施工まで段階別に安全度を高めていてもこうした連鎖崩落が発生したというのは複数の重大な瑕疵が重なって現れた可能性が大きい」と診断した。

コンクリート施工上の問題がまず議論される。冬季の工事で氷点下の気温が続く中でコンクリートがまともに固まらず凍結したのに工事を継続した可能性だ。

~~略~~

コンクリート材料そのものの問題である可能性も提起される。冬季に施工していない養生が終わった下層部まで崩れ落ちたためだ。

~~略~~

コンクリートとともに鉄筋設置問題も議論される。最近になり建設現場では人件費を抑えるため工場で鉄筋を組み立てて現場で設置だけする「鉄筋先組み工法」を多く使う。

ある建設業界関係者は「工場で一定の長さで製作し現場でつなぎ合わせるが、オーダーメード型ではないため問題が生じたりもする。今回の場合、床と壁の鉄筋のつなぎ目を調べなければならないようだ」と話す。

「中央日報」より

こちらは13日の記事だが、色々な問題点があったことが示唆されている。

【社説】全国建設現場の不法再下請調査を行うべき=韓国

2022.01.18 10:34

光州(クァンジュ)広域市西区花亭洞(ファジョンドン)39階建ての現代アイパークマンション新築工事現場崩壊惨事が発生してちょうど1週間が過ぎた。今回の事故原因として費用削減を狙った不法な工期短縮と不良建築材料使用疑惑が提起されている中で、光州警察庁捜査本部が不法再下請にともなう代理施工疑惑を突き止めて注目されている。花亭洞マンション施工現場でのコンクリート打設作業が便法的な再下請形態で行われたことが事故につながった可能性があるため、徹底した真相究明が必要だ。

~~略~~

警察は今からでも現代産業開発光州地域工事現場で安全事故が頻発している理由を究明し、国土交通部はコンクリート養生に時間がかかる冬季に無理な工期短縮をしてしまう可能性が高い全国の高層建築物施工現場に対する全数調査に着手しなければならない。現代産業開発だけでなく建設現場に慣行のように広がっている不法再下請を調査して正さなければならない。

「中央日報」より

ところが社説ではコンクリートの養生不足を指摘するのみだ。問題を矮小化しようとしている気がしてならないが、コレは拙いんじゃ無いかな?

なお、どうやら全棟建て直す案もではじめている様だ。

光州の外壁崩落マンション、完全撤去も検討…現代産業開発会長が辞任

記事入力 : 2022/01/18 14:28

HDC現代産業開発の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長は17日、光州市西区のマンション「花井アイパーク」外壁崩落事故に対する責任を取り、会長職を辞任すると表明した。

~~略~~

鄭会長は花井アイパークの今後の対応について、「政府機関と力を合わせ、行方不明になった方の救助に総力を挙げる。安全点検で問題があると判明すれば、マンションの分譲を受けた方々の契約解除はもちろん、完全撤去と再施工まで検討する」と述べた。現代産業開発は「今回事故が起きた棟だけでなく、団地全体を撤去し、再建築する案も含まれている」と説明した。

現代産業開発はまた、全国の建設現場で外部機関による安全診断を実施し、全ての建築物の保証期間を30年に延長すると表明した。法的な保証期間(10年)の3倍に達する期間、安全問題が生じた場合、現代産業開発が責任を負うものだ。

「朝鮮日報」より

なかなか大きな決断をしたようだが、現状の構造のままだと十分にコンクリートの圧縮強度が出ても、地震1発であっちこっちでビル倒壊といった事態になりかねない。妥当な判断では無いだろうか。

いや、寧ろ施工業者が安全問題の責任を負うのであれば、建て替えは必須である。

「震度4」で1千棟損壊、韓国社会に衝撃 備え欠如か

2017年11月23日 20時19分

韓国南東部の慶尚北道キョンサンプクト浦項ポハン市で15日に発生した地震が韓国社会にショックを与えている。韓国気象庁によると、地震の規模はマグニチュード(M)5・4で、「日本の震度4の弱い方」(日本の地震専門家)とされるが、1千棟以上の建物が損壊し、76人が重軽傷を負った。地震への備えの欠如や手抜き工事が指摘されており、日本との協力に関心が集まっている。

~~略~~

昨年9月に慶尚北道慶州キョンジュ市近くでM5・8の地震が起きるまで、地震観測を始めた1978年以降、財産被害が出る地震がほぼなかったことがある。

「朝日新聞」より

それにしても、韓国では地震発生が滅多に無いので、日本の建築基準のように厳しくする必要は無いのだけれども、もうちょっと建築物の強度を高めた方が良い気がする。少なくとも、壁式構造での高層マンション建築は、避けるべきでは無いだろうか。

コメント

  1. これは自分もリンク先の平面図を見て同じ事を思っていました。

    耐力壁はラーメン構造でいうところの柱に相当するので、これが撤去されれば例えコンクリートの強度が完全だとしても無理です。
    韓国の報道でこの点に全く言及していないのはワザとなのか、それとも全く無知なのか、それは分かりませんが、設計者レベルなら百も承知なはずだと思います。

    しかし今回に限らず韓国の公式発表や報道の傾向は徹底してすっとこどどっこいです。よっぽどの天然じゃない限り姑息に論点をずらしたがっていると見るべきでしょう。

    コンクリート養生の問題=施工不良という事だけを理由にしてしまえば、まだ崩壊していない建物については極端な話、作業日誌を改ざんして危険性はないと強弁できます。

    それが構造的な問題だと判明すれば、少なくとも同時に建っているマンション群は完全撤去するしかなくなりますし、場合によってはそれこそ韓国内の全ての建築物が疑惑の対象になる可能性だってありますけど、おそらくはそういう方向に持っていきたくないどこぞの誰かの意思が働いているのかもしれません。

    • 韓国メディアの報道姿勢は、政府の息がかかった状態である可能性はありますね。
      特に、ムン君は不動産バブルを演出して儲けを出した方々が周囲に居るようなので、価格が暴落するような情報をコントロールしている可能性はあります。
      あまり書くと陰謀論になってしまうので、この程度にしておきますが闇は深そうです。

  2. 木霊様、皆さま、今晩は

    相当ひどいだろうなとは思っていたけど、ここまで酷いとはねぇ。想像を絶する・・・ですね。

    朝鮮半島は大陸プレート上にあるので、地震は少ないのですが「地震はない」のではないんです。大規模地震が起こると、どうなってしまうのでしょうか。

    今から全部(ではないと思いたいかど)を壊して作り直す力はなさそうだし。他人事ならが心配ですね。

    • いや本当にヒドイ。
      地震発生率から考えれば、そこにコストをかけるのは得策では無いかも知れません。
      しかしそれにしたって、人命に関わる話ですからねぇ。

  3. これまで韓国のいろいろな安全不感症に類する事件、事故を見続けてきた人にとっては「またか、いつものパターン」みたいな感想しか出てきません。

    この事故でも事故現場前で行方不明者5人の家族らが仮設テントで生活を始めたそうですが仮設テントで被害者パフォーマンスはもはや韓国の伝統芸ですね。

    • 安全不感症ですか。
      一連の、そして過去の事例に照らせば、言い得て妙ですね。

      そして、仮設テントが出てきましたか。そのうちに近所の小学校の体育館に住み着きそうです。

    • 朝鮮日報の
      >>打設作業中だった39階の下の階で施工時の加重を支える束柱が撤去された。このことが事故原因
       なわけありませんね。それが原因なら39階の床が抜け落ちるだけ、ビル倒壊にはなるわけがない。
       ところで、束柱ってなに?
       梁と棟の間に設置する短い柱(柱というより短い棒?)
      縁側の下に立てる短い柱
       とのこと。
      そもそも39階コンクリート床を支える束柱は撤去するもんなんですか?
      (体験談)
       床板が軋み出し床板を張り替えた時、大工さん曰く
      『床板は大丈夫、床下のたるき(束柱?)が縮んだだけ』
      『あるいは束石が土の中に沈んだか』
      と。
       床下の短い棒が床板から離れても家は傾かない、まして家が崩れたりしない、構造体じゃないんだから。
       ビルも構造体でないコンクリート床の支え棒を撤去して床が崩れたとしてもビル崩壊はない!…あるはずがない。

      • 確かに朝鮮日報の「束柱」という表現は少々不思議な気はしていました。
        ご指摘の様に、日本では床下を支える柱のことを束柱と言って、今は鋼製束からプラ束に変更されるものが多い様ですが、基本的には床鳴りを防ぐ目的で設置される程度の短い部材なんですよね。つまり、床の荷重を受ける目的では無く、大引きの撓みを防ぐ程度の突っ張り棒なんですよね。

        個人的にはここの理解は、一時的に床のスラブを支えるために配置した柱のような部材があったと理解しています。
        施工中のコンクリートは余り強度が出ていませんし、天井上で作業をするためには重量のある工作機械を用いるケースもありますから、そういった場合に建物にダメージが行かないように支える柱を設置するケースがあるようですから、それだと思ったのですよね。名前は知りませんが。