北朝鮮かと思った。
【中国ウォッチ】安倍氏の台湾有事発言に異例の強硬対応─中国高官「火遊びで焼け死ぬ」
2021年12月08日13時30分
安倍晋三元首相が講演で「台湾有事は日本有事だ。日米同盟有事でもある」と述べたことに対して、中国側は強く反発し、外務省が北京駐在の日本大使を呼びつけ、主要公式メディアが安倍氏を名指しで非難するなど強硬な対応を示した。日本の政府高官ではない政治家の言動について、中国側がこれほど大げさな抗議をするのは異例だ。
「時事通信」より
なんと、支那が吠えているのである。大丈夫?お薬飲む?支那としては日本に圧力をかけてきたつもりなんだろうけれど、ただの痛い人である。
おっと、本日のコレはネタ的にはさほど新しくも無いし、大した話でもない。既に記事にした内容の焼き直しに近いものだ。その点は注意されたし。
大山鳴動して鼠一匹
安倍氏の台湾発言
そもそもこの話は、元総理である安倍氏の発言に支那が噛みついたところから始まった。
台湾でのシンポジウムで、オンライン参加した安倍氏、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と述べたという。

しかし、「尖閣諸島や与那国島は、台湾から離れていない。台湾への武力侵攻は日本に対する重大な危険を引き起こす。台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある。この点の認識を(中国の)習近平主席は断じて見誤るべきではない」って言ったところで、それは日本を取り巻く現実である。
一体、支那は何が気に入らないというのか。
華春瑩氏、日本大使を呼びつける
前回の記事でも支那から叱られたという話に触れて、その折に華春瑩氏の話には多少触れた。
中国外務省の発表によると、華春瑩外務次官補は安倍氏が講演した12月1日の夜に垂秀夫大使を呼んで「厳正な申し入れ」を行い、安倍氏の発言について「中国の内政に対して粗暴に干渉し、中国の主権に公然と挑戦し、はばかることなく『台独』(台湾独立)勢力を後押しした」と批判した上で、日中間の四つの政治文書の原則に反すると主張した。
「時事通信」より
まあ、噛ませ犬レベルの抗議なので、軽くいなしておけば良い。
だが、この件では、支那側は華春瑩氏、汪文斌氏の2枚のカードを切っている。弱いカードが2枚出てきたところでさほど騒ぐことはないが、弱いながらもアピールを重ねていることで苛立ちを表しているのかもしれない。
そもそも華春瑩氏の指摘はあたらないのである。
支那の内政に干渉したという点だが、日本としては台湾が独立した1つの国であり、かつワン・チャイナ・ポリシーそのものは否定してはいない。台湾は支那とは別の国なんだから、何も問題はない。え?中華民国?そんな国は知りませんよ?
したがって、内政干渉ではないし、そもそも台湾有事は日本の有事という理解は、シーレーンを脅かされるという観点から言っても間違いない。
中国の主権に公然と挑戦という点にも、同じ次元で考えても意味が分からない。
『台独』(台湾独立)勢力を後押しという主張もおかしい。そもそも安倍氏の発言は、台湾有事は日本有事ということなので、何か後押しをするという話ではない。オンラインでシンポジウムで参加したことを問題視しているということかも知れないが、一政治家が他国の政治団体のセミナーに参加したからと言って、他国から文句を言われる筋合いはない。
華次官補はさらに、日中戦争の歴史を取り上げて、日本側に「歴史を深く反省し、歴史の教訓をくみ取る」よう促し、中国の主権を侵害したり、台独勢力に誤ったシグナルを送ったりしないよう要求。日本が誤った道を進んでいけば、「必ず火遊びで焼け死ぬだろう」と警告した。
「時事通信」より
そして、「必ず火遊びで焼け死ぬだろう」って、ヤクザでもそんな事は言わないぞ、知らないけれど。言いそうなのは北朝鮮の将軍様くらいだろう。
幸いにも、呼び出された大使、垂秀夫氏はなかなかの人物であったために、言われたことにへこたれることはなかった。そこは良かったかな。
頭を割られて死ぬ
しかしまあ、妄言のオンパレードである。
中国外務省報道官も12月1日の定例記者会見で安倍氏の発言にコメントし、「大胆にも軍国主義の古い道を再び歩み、中国人民のレッドライン(譲れない一線)を越えようとする者は、誰であっても必ず頭を割られて血を流すことになろう」と語った。
「時事通信」より
支那は紅い国なので、レッドラインと言われてもねぇ。何処が紅い線なのか。
安倍氏暗殺計画をぺろっと喋っちゃったという事なのかも知れないが、それにしたって、「頭を割られて死ぬ」って、どういう表現なのか。
踏み込まれて困るのであれば、紅い線はしっかりと説明しておいてくれ。「ここを踏み越えちゃダメだヨ」って。分かりにくいのは困るぜ。
無論、示されたからって踏み越えないかどうかはまた別なんだけれども。
中国側としては、習主席は台湾問題に対する外国の介入を許さない強力なトップリーダーだと宣伝している中で、安倍氏の台湾有事発言が飛び出したことから、あえて大騒ぎして日本側にくぎを刺そうとしたとみられる。
「時事通信」より
なお、そのレッドラインは習近平氏の考え1つで変わる模様。付き合ってられるかってーの!
対立するアメリカ
強気のブリンケン氏
アメリカ民主党政権は、歴史を紐解いてみるとかなり戦端を開いている強硬派である。イメージと随分と違うのだけれども、事実だから仕方が無い。
一応、最近の戦争を列挙してみよう。
- シリアへのアメリカ主導の介入 : 2014年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- イラクへのアメリカ主導の介入 : 2014年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- アメリカのリビア介入 : 2015年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- オブザーハント・コンパス作戦(ウガンダ) 2011年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- リビアへの国際介入 : 2011年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- オーシャン・シールド作戦 : 2009年(バラク・オバマ政権2009~2017年)
- ソマリア内戦へのアメリカの第二次介入 : 2007年(ジョージ・W・ブッシュ政権2001~2009年)
- イラク戦争 : 2003年(ジョージ・W・ブッシュ政権2001~2009年)
- アフガニスタン戦争 : 2001年(ジョージ・W・ブッシュ政権2001~2009年)
- コソボ紛争 : 1998年(ビル・クリントン政権1993~2001年)
- ハイチ介入 : 1994年(ビル・クリントン政権1993~2001年)
- ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争 : 1994年(ビル・クリントン政権1993~2001年)
- ソマリア内戦への第一次介入 : 1992年(ジョージ・H・ブッシュ政権1989~1993年)
- イラクの飛行禁止区域施行作戦 : 1991年(ジョージ・H・ブッシュ政権1989~1993年)
- 湾岸戦争 : 1990年(ジョージ・H・ブッシュ政権1989~1993年)
- パナマ侵攻 : 1989年(ジョージ・H・ブッシュ政権1989~1993年)
- グレナダ侵攻 : 1983年(ロナルド・レーガン政権1981~1989年)
- 多国籍軍のレバノン介入 : 1982年(ロナルド・レーガン政権1981~1989年)
- 朝鮮DMZ紛争 : 1966年(リンドン・B・ジョンソン政権1963~1969年)
ピックアップするのに疲れてしまったのでコレくらいにしておきたいが、オバマさん戦端開きすぎ。いや、時代背景も随分と違うから、一概にオバマ氏が戦争が好きだったとかそういう話にはなるまい。ただ、分かる事は少なくとも共和党に比べて民主党が穏健派、というわけではないということだ。
台湾有事なら「恐ろしい結果」 現状変更企てと中国非難―米長官
2021年12月04日08時47分
ブリンケン米国務長官は3日、台湾海峡情勢について、中国がここ数年、軍事的挑発などで現状変更を試みていると非難した。その上で、台湾有事は多くの人にとって「恐ろしい結果」をもたらすと警告。「中国の指導者が危機を助長しないよう極めて慎重に考えることを望む」と訴えた。オンラインイベントで語った。
「時事通信」より
恐らくだが、台湾有事勃発のタイミングで真っ先にここに手を出さねばならないのは日本で、アメリカが軍隊を動かす事はないだろう。そう思える程度にはバイデン政権は親支那派である。
ただ、軍隊を動かさないとはいえ、経済的な制裁はやるだろう。そして、この発言も微妙に気になるのだが、「有事が発生したら」ということは、少なくとも予防的に動く可能性は低そうである。いや、寧ろ有事に発展しても直ぐには動かないだろうなぁ、アメリカは。
強気の割には、現実問題として即応する気ではないだろう。
もちろんアメリカにとっても台湾を失うことは困るわけだが……。
そして煮え切らないのが岸田政権である。未だにハッキリとした意思を示さないのだ。何事にもタイミングというヤツがあるんで、今のままではマズイと思うんだ。
五輪外交ボイコットの構図
昨日触れた話題だが、コレもよく考えたら仕込み済みの話だと思う。
ボイコットを表明したのは、アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダの4カ国で、説明した様にそれなりの事情がそれぞれの国にある。しかしそこにニュージーランドが加わるとなると、昨日は思い至らなかったが、これ、ファイブアイズである。
つまり、アメリカ主導で事前に密約が出来ていた可能性が高い。即ち日本は個ここでも蚊帳の外であるワケだが、これ、見方を変えれば、「ファイブアイズに入る気があるんだったら乗るよね」という意味にも採れる。
つまり、踏み絵なのだ。
これ、踏まないとファイブアイズ入りは難しくなるだろうし、アメリカとの関係も難しくなる可能性は高い。特に、岸田氏はまだバイデン氏と会談をしていないのである。
年末の選挙が忙しかったのは分かるが、それだってこのタイミングまでに日米首脳会談がないというのは結構ヤバい。支那との関係を大切にしたいという思惑があるからこそなんだろうけれど、その判断は拙いんじゃ?
そういえば、支那から更なる恫喝のお便りが届いている。
北京五輪の外交ボイコットは「代償払う」 「信義示す番」と日本けん制―中国
2021年12月09日19時44分
中国外務省の汪文斌副報道局長は9日の記者会見で、米国とオーストラリアに続き、英国、カナダも来年の北京冬季五輪の外交ボイコットを表明したことについて「誤った行為に代償を払うことになるだろう」と警告した。中国がこれまで関係国に招待状を送ったことはないとの立場を繰り返し、「彼らが来ようと来まいと北京五輪は成功裏に開催される」と強調した。
「時事通信」より
「信義を示す」ねぇ。
じゃあ、東京五輪の時に支那が送ってきた人材と同格の人材を派遣するところで手を打とう。少なくとも外交官じゃなかったから、良いよね。きっちりと外務省の事務レベルの人材を派遣しておくから心配しないで。
コメント
報道官の迷言にブロント語を思い出したw
習近平「ちなみに台湾ぽい島は中国が持つと光と闇が両方そなわり最強に見える日米が持つと逆に頭がおかしくなって死ぬ」
ブロント語って、何がと思ったらFF11ですか。
懐かしいものを。
>必ず火遊びで焼け死ぬだろう
>頭を割られて血を流すことになろう
なんか、笑っちゃいますね。
小学生の悪口レベル?
そういえば、日本を「小日本!小日本!」とののしるのも、
「お前のかあちゃん、でべそ。」と言っているようなものですもんね。
大体、「招待していない」なら、相手が「行かないよ」と言ったからって、
反応することもないのにね。
大騒ぎですが、それだけ「効いている」ということなんでしょうねぇ。
もっと騒いでくれると面白いと思います。
木霊さん、今晩は。
キッパリと突っぱねた垂秀夫大使はなかなかの人物のようですね。
世界に危険と厄災をもたらす支那に対しては適任と思いました。
安倍氏への猛反発が起こした亀裂は、そのまま北京五輪の外交ボイコットでの反発を予想させますが、日本に選択の余地はないのですから岸田総理は早く腹を括って欲しいもんです。
案外と安倍さんが動かない岸田内閣を陽動する策なのかもですね。
垂秀夫大使、チャイナスクール出身の、対支那強硬派という大変珍しいお方のようで。
北京の大使に着任した際にも、「国際法的にも歴史的にも日本の主権であり、今後しっかりと支那側に働きかけていくことに尽きる」旨発言されたようです。これも大使としては大変異例らしいのですが、一般国民からしたら当たり前の事を当たり前に言ってくれたという感じですよね。
今後も頑張って欲しいです。