広がる北京冬季五輪の外交ボイコットと、「気に留めない」と強弁する支那

支那

カナダ、オーストラリアなど次々の発表しているな。

カナダも外交ボイコット 米英豪に続き4カ国目―北京五輪

2021年12月09日05時40分

カナダのトルドー首相は8日、来年2~3月開催の北京冬季五輪・パラリンピックに外交使節団を送らないと宣言した。選手団は参加する。同五輪をめぐる「外交ボイコット」の表明は、米英とオーストラリアに続き4カ国目となった。

「時事通信」より

先ずはカナダだが、イケメン首相のトルドー氏が外交ボイコットを表明したとのこと。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク

外交ボイコットのトレンド

カナダの事情と外交ボイコット

アメリカの隣国カナダだが、ほぼアメリカの「金魚の○○」状態であることの方が多い。外交判断に関しても、カナダ独自の判断をする事は少ないように思う。

ただ、カナダの今回の判断は、多分カナダの事情が大きく関係している。

カナダと中国の関係は、2018年12月に、米国の要請でカナダが中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長を逮捕し、直後に中国当局がカナダ人2人を拘束したことで悪化。今年9月に孟副会長の帰国とカナダ人2人の解放が実現したが、人権問題をめぐる溝が依然深いことが浮き彫りとなった。

「時事通信」より

引用したように、カナダ司法はファーウェイの副会長である孟晩舟氏の身柄を拘束していた。逮捕容疑は対イラン経済制裁に違反する取引を行った容疑であったようだ。

ロイター通信によれば、米政府は今まで、ファーウェイが世界金融機関を利用し、対イラン経済制裁に違反する取引の実態を調査してきた。ロイター通信が情報筋の話を引用し、少なくとも2016年から、米政府はファーウェイへの調査を始めていた。孟容疑者の案件はその調査の一部だという。米政府は、対イラン制裁関連のほかに、中国情報機関としてのファーウェイによる米国家安全保障への脅威を検証していたという。

「大紀元”ファーウェイCFO逮捕に中国猛反発、専門家「当局の重要人物だから」=米RFA”」より

この裁判は、少しややこしいのだがカナダ司法が孟氏の身柄を拘束した上で、アメリカ司法への身柄引き渡し(多分、犯罪者の身柄引き渡しに関する条約に従ってだと思われる)が為される予定で、カナダ司法がその引き渡しの判断をする流れになっていた。

実際に、孟氏はパスポートを取り上げられた上、GPS機器を取り付けられて24時間監視される状態で軟禁されていたのだが、アメリカの法務省との司法取引に応じることで嫌疑を晴らし(晴らしたという表現が正しいかは悩ましいところだが)、釈放されて、今は支那に帰国している。

しかし、孟氏は逮捕された時点でパスポートを少なくとも7通保有(支那が発行する旅券4通と、香港が発行する旅券3通)していて、カナダの法律に抵触するかは不明だが、国際ルールとしては明らかにおかしく、何らかの犯罪に荷担していたことは確実であろうと思われる(通常、パスポートは出身国から1通のみ発行される。多重国籍者はそれぞれの国籍に基づいたパスポートを得られる可能性はある)。有り体に言えば、孟氏は支那のスパイだったということだ。

なお、誤解を招くといけないのでこの7通のパスポートに関して、有効なパスポートは支那旅券1通と、香港旅券1通であったと報道されている。その他のパスポートは失効していたということらしい。とはいえ、本来パスポートは再発行した場合には返却の義務があるのだから、保有していたこと自体は問題であるし、支那は重国籍を認めていないので、有効な香港パスポートが存在する事も問題ではある。

さておき、この孟氏の件に絡んで、2人のカナダ人が支那当局によって拘束されている。

カナダ人2人が中国を出国、ファーウェイCFOの拘束直後に逮捕

2021年9月25日11:01 午前

カナダのトルドー首相は24日夜に会見を開き、中国で1000日以上拘束されていたカナダ人2人が出国したことを明らかにした。25日早朝にカナダへ到着する見込み。

カナダの企業家マイケル・スパバ氏と元外交官のマイケル・コブリグ氏は2018年12月に中国で逮捕された。米国の要請を受けたカナダ当局が、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)を逮捕した直後だった。

「ロイター」より

そして、孟氏が釈放された後に、カナダ人2人も支那当局から釈放されている。逮捕容疑は明らかにされていないが、スパイ容疑であったとされている。

客観的に見れば、どう考えても人質外交だが。

とまあ、そんな事情があって、「人権」を大切にするトルドー氏(随分と左派的な思想の持ち主だと言われている)としては、アメリカが外交ボイコットするなら喜んで手を挙げると、そんな下敷きはあったし、そういう判断しても何の不思議もなかったと。

オーストラリアの事情と外交ボイコット

次に、アメリカに続いて真っ先に手を挙げたオーストラリアだが、ここはここ数年で支那との関係が実に悪化している状況なので、場合によっては選手団もボイコットするくらいの勢いであった。

オーストラリアも北京五輪を外交ボイコット 米国に次いで2カ国目

2021年12月8日

オーストラリアのスコット・モリソン首相は8日、来年2月に中国・北京で開かれる冬季オリンピックを「外交ボイコット」すると発表した。中国の人権侵害などを理由に北京五輪へ政府代表団を派遣しない方針を示したのは、アメリカに続いて2カ国目。

モリソン首相は外交ボイコットについて、中国の新疆ウイグル自治区における「人権侵害」や「オーストラリアが一貫して提起してきたほかの多くの問題」に対応するためだと説明した。オーストラリア代表選手は大会に参加するという。

「BBC NEWS」より

もちろん、人権問題も抱えている。

また、中国国内で収容されたままのオーストラリア国民2人への懸念も表明している。

中国系オーストラリア人の民主派作家・楊恒均(ヤン・ヘンジュン)氏は2019年1月にスパイ容疑で逮捕されて以降、拷問を受けたとされる。楊氏は無実を訴えている。昨年8月には、オーストラリア国籍で、中国の国営放送局・中国環球電視網(CGTN)で司会を務めていた成蕾(チェン・レイ)氏が中国当局に拘束された

「BBC NEWS」より

両方とも支那系オーストラリア人なのではあるが、オーストラリア政府としては無視出来ない話だろう。だって、スパイ容疑で拘束されているのだから。

ただ、オーストラリアの場合は寧ろ経済的な意味合いが強いと思う。

オーストラリアからの石炭輸入は停止状態、輸入元の多元化進む

2021年11月09日

中国の2021年1~9月の石炭輸入量は、前年同期比14.8%減の1億4,235万トンだった(注1)。2013年から2020年まで8年連続で最大の輸入元だったオーストラリアからの輸入が、2020年秋ごろから急激に減少、(グローバル・トレードアトラスの統計上)2020年12月以降、ゼロになっていることが影響した(添付資料図参照)。なお、前年同期の中国の石炭輸入量に占めるオーストラリアの構成比は44.8%に達していた。

「JETRO」より

豪州ワイン業界が悲鳴 「いじめっ子」中国、高関税―日本市場へ期待も

2020年12月30日09時07分

中国がオーストラリア産ワインに不当廉売があったとして最大200%超の関税を上乗せし、豪州のワイン業界が悲鳴を上げている。豪中の貿易摩擦は激化の一途をたどっており、ワインもあおりを食った形だ。最大の得意先をもはや当てにできず、日本などへの販路拡大を模索する動きも出ている。

「時事通信」より

石炭、ワインだけでなく、牛肉、大麦など農産物の他、尿素などの物資の輸出入にも圧力をかけているようで、経済的な軋轢はかなりのものである。

正直、日本だって無関係ではない話で、支那の貿易がおかしなことになっているので、オーストラリアほどではないにせよ、経済的な打撃を受けている。例えば半導体の流通や建材関係の流通量は、船便やコンテナの関連の問題もあって不安定な状況にある。尿素に関しても日本の国内で8割生産しているとしてはいるが、現実的には材料を海外から輸入している日本にとって、安定的な量を確保というところに影響があるやに聞いている。

そういう意味でも、他人事じゃないんだけどね、オーストラリアの決断は。

中国、豪の五輪外交ボイコットを一蹴 「誰も気に留めない」

2021年12月8日 19:50 

オーストラリアが人権問題などを理由に北京冬季五輪の外交的ボイコットを発表したことを受け、中国は8日、これを「政治的なポーズと利己的な駆け引き」だと批判した。

「AFP」より

このオーストラリアの決断に対して支那は強がっているが、顔が引きつってるぜ。

そして、戦狼外交の旗手である趙立堅氏ではなく、ちょっと格上の汪文斌氏が出てきたことを考えると、多少ダメージがあったと考えた方が良いかも知れない。

アメリカの時は、趙立堅氏だったからね。

イギリスの外交ボイコット

なお、イギリスも事実上の外交ボイコットを表明したばかりである。

英首相 北京五輪「閣僚出席予定なく事実上外交的ボイコット」と表明

2021年12月08日 21時56分

イギリスのジョンソン首相は来年開催予定の北京冬季オリンピックについて、「閣僚が出席する予定はない」「事実上の外交的ボイコットになる」と明言しました。

「@niftyニュース」より

大々的に発表したわけではないが、国会において「閣僚は出席しない」と明言している。

中国「まだ招待していない」

2021/12/9 09:13 (JST)12/9 09:59 (JST)

在英中国大使館は8日、来年2月の北京冬季五輪に英国が政府代表を派遣しない「外交ボイコット」を決めたことに対し「中国政府はまだ英政府の閣僚や高官を招待していない」との報道官談話を出した。

「共同通信」より

支那の反応は紋切り型である。まあ、コレくらいしか言えることは無いんだろうね。

この他、ヨーロッパ諸国もボイコットを検討しており、ヨーロッパで数カ国は外交ボイコットするのではないか?と踏んでいる。後はニュージーランドも既にボイコットの方向に舵を切ったという報道がある。

豪州、NZも北京五輪を外交的ボイコットへ

2021/12/8

12月8日、米国に続き、オーストラリアも北京オリンピックを外交的ボイコットすると発表した。隣国ニュージーランドも政府関係者を派遣しないことを表明していた。

「The Sporting News」より

ニュージーランドは既に事実上の外交ボイコットを決めたと考えても良いのかも知れない。

参加を口にした国々

ロシアと韓国

一方で、ロシアは早々と出席を決めている。

「政治持ち込むな」と批判 プーチン氏出席のロシア―北京五輪

2021年12月07日20時43分

ロシアのペスコフ大統領報道官は7日、米政府が北京冬季五輪に外交使節団を派遣しないと発表したことに関し、「われわれは五輪にいかなる政治も持ち込むべきではないと提唱している」と批判的な立場を示した。インタファクス通信が報じた。

プーチン大統領は北京五輪の開会式に出席予定。

「時事通信」より

ロシアの言っていることは間違ってはいないのだけれども、しかしそれは支那で何も問題がない国家運営が成されていることが前提である。人権蹂躙政策をやっていて、諸外国にも迷惑を与えている狂犬のような国(自らは戦狼を名乗っているが、やっている事は精々フレンチブルドッグ程度だ)なので、何らかのメッセージを出さねばならない状況である。

あの状況を看過して「問題なく参加します」はねーよ。

韓国「外交的ボイコット検討せず」

2021/12/8 17:53

韓国大統領府高官は8日、バイデン米政権が北京冬季五輪への外交的ボイコットを表明したことに関連し、「韓国政府は現在、ボイコットを検討していない」と記者団に明らかにした。

「産経新聞」より

韓国は逃げ腰だが、外交的ボイコットの検討をしていないという表明をしている。まあ、状況によっては外交ボイコットをする可能性もあるのだろうけれど、このままであればムン君自身がお出かけするんじゃないかな。

流石、レッドチームはひと味違うね。

日本はどうするのか

で、煮え切らないのが日本の岸田政権である。安倍政権であれば、真っ先に「ボイコットをする」と安倍氏の口から表明されただろう。菅政権であれば、事実上の外交ボイコットを選んだ可能性は高かろう。

ところが岸田氏、はこんな調子である。

岸田首相、北京五輪対応に苦慮 米外交ボイコット、「折衷案」も

2021年12月08日07時10分

来年2月の北京冬季五輪をめぐる米国の「外交ボイコット」表明を受け、日本政府は対応に苦慮している。岸田文雄首相は7日、記者団に「国益の観点から、自ら判断していきたい」と状況を見極める考えを示した。ただ、新疆ウイグル自治区の人権状況などに欧米の視線は厳しく、首相は難しい判断を迫られそうだ。

~~略~~

中国は今夏の東京五輪に、閣僚級の苟仲文・国家体育総局長を派遣した。自民党内では、北京五輪の開会式に「閣僚や政治家を送るのは避けるべきだ」との意見が強まっており、山下泰裕日本オリンピック委員会(JOC)会長や室伏広治スポーツ庁長官を送る「折衷案」も取り沙汰されている。

「時事通信」より

今、この時点において「決めない」と言うことこそが国益を損ねるんだが、そこのところはどうなのかね。

この話は簡単で、えーと、誰かが解決方法を提言していたな。

ご存じ高橋氏の提言なのだが、要は東京五輪のお返しという形で十分だ。要人派遣はNGという趣旨の内容である。まさに「ご尤も」と言わざるを得ない。

日本企業、「ノーコメント」相次ぐ 北京五輪の外交ボイコット

2021年12月07日20時52分

米国が来年2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を表明したことに対し、日本のスポンサー企業は一様に「ノーコメント」を貫いている。長引く米中対立が背景にあり、日本政府の対応も決まっていないことから、各社とも事態の推移を見守っている状況だ。

「時事通信」より

日本企業も政府が態度を決めかねているので、ノーコメントを貫いているようだ。

日本が目立たないように実質的に外交ボイコットをする、その辺りが日本外交の傾向を見ると、今回の落とし所と見ている節があるのだけれど、残念ながらコレは「外交」の一環なのである。

決めるなら今だろうに、どうなのよ。そもそも、五輪は本来外交を行う場でもないのだから、本来の趣旨に照らしてスポーツに集中すべきであるとでも言って、従って要人派遣をしないとすれば良いのだ。

まあ、正直、岸田氏も大変だとは思う。でも、そこはしっかりと判断して表明して欲しい。

追記

ちょっと面白い記事があったので紹介しておこう。

韓国外交次官、北京五輪の外交的ボイコット関連「直前の五輪主催国の役目を果たす」

2021.12.09 16:16

崔鍾健(チェ・ジョンゴン)韓国外交部第1次官が来年2月、北京冬季五輪(オリンピック)に対する外交的ボイコット(選手団のみ参加し、政府代表団は送らない)を実施するかについて「(韓国は)直前の主催国としての役目を果たす」と述べた。このように政府関係者が相次いでボイコットに一線を引くような発言をしたことを受け、中国はすぐに「韓国は家族らしい姿勢」とし、「状況固め」に入る模様だ。

~~略~~

これに関し、汪文斌中国外交部報道官は8日の定例記者会見で「両国友好協力関係と『五輪家族』らしい姿勢を示してくれた」と評価した。韓国がボイコットに参加せずに代表団を派遣することを既定事実化しようとするような反応だった。

「中央日報」より

五輪家族!レッドファミリー

「ヤッター!宗主国様にお褒めの言葉を頂いたニダ!」と、そのようにムン君が思ったかは定かでは無い。が、これで韓国は外堀を埋められたな。

追記2

さて、毛糸洗いに自信の持てる大統領が統治するフランスなのだが、ボイコットしない方針であるようだ。

フランス、北京五輪外交ボイコット「しない」 スポーツ相見解

2021年12月9日 20:15 発信地

来年2月に中国で開催される北京冬季五輪について、フランスのジャンミシェル・ブランケール国民教育・青少年・スポーツ相は9日、同国は他の欧米諸国による外交的ボイコットに加わらないとの見解を示した。ただし、ジャンイブ・ルドリアン外相は方針を明らかにしていない。

「AFP」より

マクロン氏は、外交ボイコットには効果が薄いという主張であるようだ。

仏マクロン大統領、外交ボイコットは「小さく象徴的」な効果しか持たない

2021年12月10日8時13分

フランスのマクロン大統領は9日の記者会見で、米英豪などが決定した北京冬季五輪・パラリンピックの外交ボイコットについて「小さく象徴的」な効果しか持たないとの認識を示し「五輪を政治化しない」よう訴えた。ブランケール国民教育・スポーツ相は既に外交ボイコットはしないと明言したが、政府としては最終決定はしていない。

「中日スポーツ」より

まあ、効果としてはそうかも知れないんだが、その効果を薄めているのは他ならぬフランスである。フランスは親支那派なのでさほど驚きはしなかったが、これ、イギリスが外交ボイコットを主張したことも関係あるのかも知れない。

ヨーロッパはこれだから。

そしてやったね韓国ちゃん、家族が増えるよ!

コメント

  1. 仏は次の夏を控えている事も考えればまぁ…しかたないかな、というところじゃないでしょうか。
    主役は選手。とはいえど、その「場」の提供と運営に国家という単位を巻き込む以上、政治が絡むのもしかたn…いや、当然。な、事で。下手に刺激しても、出場選手たちがどんな目に合わされるやらという心配も。最悪は、開催後に選手たちを人質になにかしらを。くらいのトンデモ醜態は平気で晒しそうですしねー…
    開催地を信用するって、こうも難しいコトだったっけ? などとも思ってしまいますなぁ…

    • なるほど、フランスの立場的には、積極的に反対出来ないと言う訳ですが。
      フランスでは人権に配慮する動きもあるとは思いますが、実を得る為にはやむを得ない判断なのかも知れませんね。