岸田氏の暴走?英断?水際強化を決断

政策

あまり積極的に触れるべきニュースではないと思っていたが、思いの外、岸田氏の判断は早かった。

入国禁止、全世界に拡大 オミクロン株で水際強化―30日から適用・政府

2021年11月29日13時39分

岸田文雄首相は29日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が広がっていることを受け、アフリカ9カ国に限定している外国人の入国禁止を全世界に拡大すると発表した。30日午前0時から適用する。

「時事通信」より

先に述べておきたいが、今回の岸田氏の判断は英断であると評価しておきたい。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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これまでの簡単な経緯

WHOからの発表

さて、今回の武漢ウイルスのオミクロン株だが、WHOからの報告があったのが11月28日である。

感染力、重症化はまだ不明 再感染のリスク高い可能性―WHO

2021年11月29日10時58分

南アフリカなどで確認された新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」について、世界保健機関(WHO)は28日、最新の調査結果を発表した。デルタ株など他の変異株より感染が広がりやすいかは「まだ不明」としつつ、「暫定的な証拠は、コロナに感染したことのある人が再び感染するリスクはより高いことを示唆している」と明らかにした。ワクチンの効果などへの影響は専門家と調査中という。

「時事通信」より

このオミクロン株、11月11日にボツアナで採取された見解から初めて検出され、次いで南アフリカで11月14日以降に採取されたサンプルからも検出。

11月20日までに南アフリカのハウテン州で検出された77例全てがオミクロン株であることが確認されている。つまり、南アフリカではオミクロン株が主流になりつつある。

こうした状況を踏まえて、WHOは11月26日に「懸念される変異株(Variant of Concern)」に位置づけたと報じている。28日の発表はオミクロン株の性質が不明な点が多いながらも、「再感染のリスクが高い」と結論づけたという内容であった。

何故、オミクロンなのか

ちなみにこの「オミクロン」の命名だが、今までの武漢ウイルスの命名ルールに則っている……、ハズなのだが少しおかしいと報じられている。

中国に配慮してオミクロン株に? WHOが2文字飛ばしの理由を説明

2021年11月28日 9時37分

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、世界保健機関(WHO)は27日、命名の理由を明らかにした。WHOはギリシャ文字で変異株に名前をつけ、直近で用いた文字は「ミュー(μ)」だったが、アルファベット順で続く「ニュー(ν)」「クサイ(ξ)」を飛ばして「オミクロン(ο)」を使ったのは、発音が似た英単語との混同や人名を避けるためだと説明した。

「朝日新聞」より

今の所、武漢ウイルスの株の命名は、コレまで使ってきた発見された土地の名前を使う命名ルールからギリシャ文字を順番に使っていくという命名ルールに変更された。

イギリスで見つかったアルファ株からスタートして、ベータ、ガンマ……と進み、コロンビアで見つかったミュー株まで進んでいたのだが、ニューとクサイを飛ばしてオミクロンが採用されている。

この理由について、「ニュー」はNewと響きが同じなので紛らわしくなるために採用せず、「クサイ」は「Xi」と英語表記するのだが、これが習近平氏の英語表記と同じだから避けられたというのである。

「クサイ」は英語で「xi」と表記する。中国の習近平(シーチンピン)国家主席の「習」の字も英語で「xi」と記されることから、WHOが中国に配慮し「クサイ」を飛ばしたのではないかといった見方が出ていた。

「朝日新聞」より

なかなかふざけた話なのだが、WHOは「人名を避けた」という話をしているので、習近平氏とウイルスを結びつけるようなイメージを避けたのは事実のようだ。

水際対策の強化

さて、こうした中で、26日の発表を受けた日本政府は、水際対策の強化として、一部地域からの入国を強化した。

政府が南アなど水際対策強化 新たな変異株

11/27(土) 6:25配信

新型コロナウイルスの新たな変異株が南アフリカなどで発見されたことを受け、政府は水際対策の強化を発表しました。  

松野官房長官:「これに最大限の警戒をするため当面の間、最大限10日間の施設待機とする」  

水際対策を強化する対象は、南アフリカやナミビア、ジンバブエ、ボツワナ、レソト、エスワティニのアフリカ南部6カ国からの入国者や帰国者です。  

27日午前0時からすでに実施され、指定の場所で10日間の待機を義務付けます。

「Yahoo!ニュース」より

日本のこの決定に対して、南アフリカの保険相が批判する流れに。

南アの保健相「規範に反している」と批判 世界各国による渡航制限の決定受けて

11/27(土) 17:21配信

新型コロナウイルスの新たな変異株が確認され、世界各国がアフリカ南部からの渡航制限を決めたことに対し、南アフリカの保健相が「規範に反している」と批判した。

「Yahoo!ニュース」より

日本だけではなく、アメリカやEUが相次いで南アフリカ南部からの渡航制限を決めており、日本だけが批判されたわけではないのだが、南アフリカとしてはたまったものではないだろう。観光だけではなく貿易にもかなり影響がでてしまう。南アフリカ経済に大きな影響が考えられるので、そりゃ文句の1つもつけたくなるだろう。

オミクロン株、欧州・豪で確認相次ぐ 感染拡大受け規制復活―入国、全面禁止も

2021年11月28日22時26分

ドイツ、イタリア、英国で27日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の初めての感染者が確認された。オランダとオーストラリアも28日、それぞれ初の感染例を発表。欧州を中心に感染報告が相次ぐ中、各国は入国制限や規制再導入といった対応を強いられている。

~~略~~

2人の感染が確認された英国では27日、ジョンソン首相が記者会見し、イングランドの公共交通機関や店舗でマスクの着用を再び義務付ける方針を表明した。英国では7月に新型コロナ関連の規制はほとんど解除されていたが、再導入に踏み切った。首相はオミクロン株について「非常に速く感染が拡大し、ワクチンを2回接種した人にも拡散し得るようだ」と警告した。

欧州連合(EU)域内では26日、各国が航空便での入国を禁じる措置を相次いで取った。豪州も、過去2週間以内に南アやジンバブエなどアフリカ9カ国に滞在していた外国人の入国を禁止。マラウイから渡航した女性1人の感染が判明したイスラエルは、全ての外国人の入国を29日から2週間にわたり原則禁じる。

「時事通信」より

しかし28日になって欧州各国やオーストラリアでも感染者が確認され、多くの国で何らかの渡航制限を課している。

ただ、日本と同じレベルで渡航禁止をしているのはイスラエルくらいのようだが。

影響と効果

日本経済には大きな影響がある

で、岸田氏は29日になって大きな決断をしている。

岸田首相は首相官邸で記者団の取材に応じ、「最悪の事態を避けるために緊急避難的な予防措置として、外国人の新規入国は30日午前0時より全世界を対象に禁止する」と説明。オミクロン株感染が確認された14カ国・地域からの帰国者に対し、厳格な隔離措置を行うことも明らかにした。

「時事通信」より

この決断について、他国の状況を見ると「過剰」と思えるような判断ではあるが、僕自身はこの決断を評価したい。

日本政府のコレまでの対応は、他国の状況を見ながら緩い対策を打っていたのだけれども、今回のこれは世界に先駆けての決断である。

南ア大統領、各国の渡航制限解除を要請 オミクロン株めぐり

2021年11月29日

ラマポーザ大統領は、各国の不当な措置に「大きく失望した」と述べ、制限の早急な解除を求めた。

現在、イギリスやアメリカ、欧州連合(EU)、日本、イスラエル、モロッコなどが南アフリカを含むアフリカ南部の数カ国からの渡航を制限している。

「BBC NEWS」より

まあ、南アフリカの大統領も随分とお怒りだが、この話と日本政府の決断はまた別である。

経済、コロナの影響から回復し今後数カ月で成長局面に=日銀総裁

11/29(月) 18:01配信

日銀の黒田東彦総裁は29日、日本経済について、今後数カ月以内に新型コロナウイルスの影響から回復して成長局面に入るとの見通しを示した。気候変動対応については、グリーンボンドの直接購入ではなく、金融機関による気候変動関連の投融資をバックファイナンスする資金供給オペが「日本の市場構造を踏まえると、最も効果的な方法だ」と指摘した。

「Yahoo!ニュース」より

日銀の黒田氏が経済見通しを「回復に向かう」と発言したばかりのタイミングでこれなんだけれども、国内の観光産業の復活はこの騒ぎで少し先延ばしになるだろうと思う。

もちろん、国内での陽性判定者数は今の所減り続けている。

これがどんな理由でこうなっているのかは誰も説明ができないという不思議なのだが、さておき減っていることは良いことではある。

これがいつ増加に転じるのか?これまでの傾向を見ると概ね4ヶ月周期で感染の波がやってくる事になっているので、そのルールに従うと今度は12月から1月にかけて、ということになるのかな。

今回の岸田氏の判断はそのピークを遅らせる効果が期待できるとは思う。ただ、程度はさておきピークが来ることを防ぐことは難しいと思われる。今回の対策を採ったとしても、入国者ゼロにはならないのである。

いずれくる感染の波に対応するために多くの情報を得ることと、事前に打てる対策は打つべきで、2の矢、3の矢は用意すべきだろう。具体的には病床の確保と、医療体制の拡充、それに保健所の体制の見直しだろう。

コメント

  1. すでにニューデルタプラス株が有るのでニューは飛ばされた。

    • ニューデルタプラスってなにかと思ったら、デルタ株の亜種なのですね。
      なるほど、「ニューが飛ばされた」という解釈はそんなふうにもできそうですが、一応、命名しているWHOが出している声明を信用したいと思いますよ。

  2. 改めて見ると、ガンダムの名前も意外と飛び飛びだなー…と、冗談はさておき。
    見つかったのが主に南アフリカだったからといって、既に世界に拡散している状況を鑑みれば、発祥地が本当にアフリカ圏なのかどうかすらも、もはや疑わしく…やるなら全規制。と、やるしかないよなぁ、と。地域差別を避ける意味でも、英断。でしょうね。

    • そうなんですよね。
      すでに国際的な広がりを見せてしまっていますから、アフリカ周辺国だけ渡航制限することに意味はないと思います。
      やるなら徹底的に、そしてある程度、短期間に区切って対策を考えるべきでしょう。ということは、入国制限に関する出口戦略も本来であれば現時点で必要なんですけど、それがあれば岸田氏GJと快哉を叫びたいところですね。

  3. 木霊様、皆さま、今日は

    ξ株、クサイ株ですか

    ξ(大文字はΞ・・・漢数字の三みたい)は「グザイ」の方が「ξ」って感じでいいんですけど、置いといて・・・

    ウィルスさんも必死なんです。亡びないために変異を繰り返して、などど書くとウィルスに意思があるみたいですけど、いろんな変異株のうち、感染力が強いのが生き残っただけなんですよね。

    変異を繰り返すと一般的には感染力が強く毒性の弱いのが生き残ると思います。宿主を殺したのではウィルスも死にますからね。
    というわけで、「ξ株の毒性は低い」と期待したいのですが、どうなんでしょうね。

    今回の入国制限は「よくやった」だと思います。不要だと分かれば廃止すればいいのだし、制限の要不要が分かるのに必要な期間は2~3週間くらい、長くても6週間くらいと思えるので、感染爆発よりは「我慢」の方がマシでしょう。その期間に「死にそう」な人達には給付なり何なりすれば良い。・・・不正受給をする連中がいるからなぁ。そういう人達、対策の足を引っ張ている自覚はないんでしょうね・・・

    ところで、某国の首席、「クサイ」なんですね。

    • 「臭い」の「臭」の字は「シュウ」と読めますよね。

      さておき、僕も「ξ」は「グザイ」と読むように習った派なんですが、報道では「クサイ」ということになっていますよね。ちょっと不思議な気はします。
      毒性については現段階でははっきりしませんが、「大したことはない」という報道もちらほら見かけますよね。
      感染力が強くても毒性が低い、それは爆発的な感染を引き起こす必須条件ですが、今の所毒性に関する情報は出ていない感じですね。
      毒性が高いとすれば、この騒ぎは2週間程度で収束するはずなんですがね。できればそうであって欲しいところですが。

      • > 毒性が高いとすれば、この騒ぎは2週間程度で収束するはず

        【毒性が低い】の誤りでは?

      • 失礼。
        コメント途中で違うことを考えていたようで。

        毒性が高い → 感染者が重篤化するので感染爆発に至らず失速 → 2週間程度で感染拡大が収束
        毒性が低い → 感染力が高く軽症者・無症状者が出歩くので感染爆発 → 2週間程度たっても感染拡大が鈍化しない

        こんなことを考えていたんですが、そうすると「そうであってほしい」というのはちょっと適当ではないですよね。失礼しました。

  4. 脅威度は不明だが弾数は多いらしい、ショットガンかタンポポのタネか不明だが、取敢えずショットガンを想定して防備を固める。
     いやあリスクマネジメンントの王道対応じゃないですか。岸田さんナイス!

    さてこれからですが、脅威度がいつわかるか? 2週間ぐらいだと嬉しいけど1カ月程度かかるのかなあ?
    理由
     1.アフリカ諸国は平均年齢が低く日本で肝心なジジババ脅威がわからない。
        申し訳ないけどガードの甘い高齢化国に人柱してもらうのかな?
     2. 現状Ο型判別可能な「簡易」PCRキットは僅か。通常はPCR濃縮後さらに遺伝子解析
       要(用語不正確、ごめんなさい)脅威度なかなかわからない。

    出口は?
     1.楽観的:Ο型重症化率 1000万〜1億分の1、、、やったー! 
       世界中ノーガードで感染して世界集団免疫獲得してパンデミック終了!
     2.悲観的:Ο型は、まるでスペイン風邪第2弾と同じく、、、、ブルブル

    • 残念な事に、現状の方針が「外からこれから入ってくるO型ウイルスを締め出す」というものなのですが、どうやら既に多くの国で入り込まれている。つまり、南アフリカで発見の一報が出る前に、世界のあちこちで市中感染の証拠が見つかってしまっているという状況が分かってきました。
      日本国内に既にO型が入り込み、にもかかわらず感染拡大に至っていないということであれば、この方針はすぐさま転換すべきでしょう。それが分かるのが概ね潜伏期間といわれる2週間なのですから、日本政府としてはそこで見極めをし、既に入っていて市中感染を確認すれば方針転換して水際対策を緩める決断が必要でしょう。既に入っていて感染が広がっていない、或いは未だは言っていないということであれば水際対策強化続行ですね。
      ただし、2ヶ月以上も鎖国状況を続けることは弊害が大きいと思いますので、何処かで判断する必要があるんですよねぇ。なかなか難しい。