緊迫するウクライナ情勢

ロシアニュース

ロシアがウクライナへの大規模攻勢をかけるリスクが高まってきた。

ロシア軍、ウクライナ侵攻を計画か-米が分析情報を同盟国に提供

2021年11月22日 5:47 JST 更新日時 2021年11月22日 8:23 JST

米国は、ロシア軍が兵員と砲兵隊を増強していることを示す地図を含む情報を欧州の同盟国と共有した。プーチン大統領が決断を下せば、複数の箇所からウクライナに急速に大規模な侵攻を行う準備をするためとみられている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

「Bloomberg」より

とはいえ、この話は昨日今日始まった状況ではないので、状況がどう転んでいくかは読みにくい。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

国境にロシア兵が集結

クリミア併合

ロシアにとって、ウクライナという国はもともとソビエト連邦に属していた国であったこともあって、「わが領土」という認識は強いだろうと思う。

特に黒海に突き出すクリミア半島は戦略的にも意味のある土地であった。

そして、2014年に発生したウクライナ政変を切っ掛けに、ロシアはクリミア半島にあるクリミア自治共和国とセバストポリをロシア連邦に併合してしまった。

ウクライナ政変もロシアが裏で糸を引いていた可能性が高く、まんまとクリミア半島すべてをロシアの手中に収めた手腕は流石だと思うのだが、やられた方はたまったもんじゃない。

実は、クリミア半島のセバストポリにはロシア海軍の軍港があり、ロシアが咀嚼していたという事情があって前々から「喉から手が出るほど欲しい」と思っていた地域ではあるのだ。ロシアにとって、不凍港があることは戦略上大きな意味を持つ。

アメリカはクリミア併合を認めず

ロシアとウクライナの間でクリミア半島の所有権について揉めていたのは、ソ連崩壊の次期からずっと続く話。

ロシアはウクライナへのクリミア半島割譲は認めたものの、セバストポリに常駐する黒海艦隊を手放す気はなかったようだ。しかし、ウクライナ側も黒海艦隊の一部の所有権を主張したために話がややこしくなった。

もともとクリミア半島には多くのロシア人が暮らしていたため、クリミア内部での分裂が起こっており、ウクライナ政変はその結果であるとも言える。

米国がクリミアのロシア編入を批判、追加制裁を準備

2014年3月19日12:12 午後

米ホワイトハウスのカーニー報道官は、ロシアのプーチン大統領がウクライナのクリミア地方を正式にロシアへ編入する姿勢を示したことを受けて、追加制裁を科す方針を明らかにした。

「ロイター」より

アメリカを中心とする西側諸国は、一隻にロシアのやり方を非難した。

実はウクライナ政変で、クリミア自治共和国とセバストポリ特別市はそれぞれ住民投票を行って独立宣言を勝手にしてしまった。これをロシアが承認して、ロシア連邦への条約を締結してロシア連邦に加わってしまうに至る。

一見、民主的手続きに基づいて行われたように思えるが、そもそも1国の自治体レベルで独立宣言をして、他国の一部になることが許されて良いはずがない。

日本で例えれば、沖縄県が唐突に琉球王国として独立宣言し、支那の一部になるような話である。

そして、西側諸国はロシアに対する経済制裁を発動して、対立関係を深めるに至った。

そうした背景もあって、ロシア経済はかなり厳しい状態が続いている。多くの国から経済制裁渡渉して様々な規制がかけられているからね。

ウクライナ内紛

さて、クリミア自治共和国がロシア連邦に併合されたら平和になったかと言うと、残念ながらそうはならない。

もともと、半数くらいがロシア帰属派だったのだけれど、逆に言えばウクライナ帰属派もいるわけで、これが争いの元になってしまう。

更に厄介なことに、ウクライナから分離独立してクリミアのあとに続いてロシア連邦に併合されたがっている地域もあるのだとか。

ウクライナ東部で軍と分離独立派の緊張高まる、ロシア高官が介入の可能性を示唆

2021年4月9日

ロシア政府高官は8日、ロシアが支援する分離独立派とウクライナ軍との間で緊張が高まっている問題について、ウクライナが分離独立派への全面的な攻撃を開始した場合はロシアが介入し、ウクライナ東部のロシア語話者の住民を助ける可能性があると警告した。

ウクライナ東部ではウクライナ軍と分離独立派が衝突。ロシアはウクライナとの国境で軍備を増強している。

こうした中、ロシアのドミトリー・コザク大統領府副長官は、ロシア軍が自国民を「守る」ためにウクライナ問題に介入する可能性があると述べた。

「BBC」より

ロシアの分断工作によって、ウクライナはどんどん切り取られようとしているのだ。一方で、クリミアでも保安定な状況が続いている模様。

ウクライナ・ドンバスでのウクライナ軍と、ロシアの後ろ盾を受ける反政府勢力との衝突もここ数カ月で増えている。

8日には新たにウクライナ軍兵士1人が死亡し、今年の死者数は合わせて25人となった。昨年1年間ではウクライナ軍兵士50人が死亡している。

「BBC」より

これはウクライナの政治状態が不安定なことにも関係がある。ウクライナ国内では随分と汚職による政治不安が高まり、ついにはコメディアンが大統領になる始末である。

コメディアン大統領はウクライナを救えるのか

2019/05/31 6:10

5月20日、ウクライナ最高会議(議会)が開かれ、コメディアン出身のヴォロディミル・ゼレンスキー氏が大統領に就任した。就任演説は異例の内容だった。政府閣僚に辞任を求め、最高会議(国会)の解散を宣言した。議会選挙は7月21日に行われる。

「東洋経済」より

日本で言えば、山本太郎が総理大臣になったようなものである。そりゃ、政治不信がいくら進んでいたとは言っても、流石にコメディアン大統領に国の将来を任せるとなれば、不安も大きい。

このコメディアン出身のゼレンスキー氏、大統領に就任してから最初はロシアとの対話を目指したが、結局挫折。そもそもロシア側がウクライナを切り取ろうとしているのだから、上手くいくはずもない。

経済は比較的順調であったために、不平不満をある程度押さえることはできていたが、武漢ウイルスの影響が大きく、政治的な混乱をきたしている。規制強化をして感染抑制に尽力しているようだが、ワクチンの入手などうまくやれなかったこともあって、収束の目処は立っていない模様。

こうした状況が問題を悪化させた側面もあるのだ。

そして、ウクライナ国境近くに9万人以上の部隊を集結させていることで、更に緊張が高まるという悪循環である。ロシア側の言い分は、紛争平定のための戦力だということらしいが、誰もそんなことを信じてはいない。

プーチン大統領は先週、侵攻の意図を否定した。

米国などは戦争が確実との見解は示しておらず、プーチン氏が真剣に戦争を検討していると確信しているわけではない。関係者によれば、プーチン氏はまだ決定を下していない公算が大きい。ブリンケン米国務長官は今月、ロシアの意図は分からないと述べていた。

「Bloomberg」より

今の所プーチン氏は侵攻を否定しているが、9万人以上もの兵力を動員すれば、兵站が必要でコストがかかる。まさか、資金的に苦しいロシアがそこで演習をやるために9万人以上も集めた、というわけでもあるまい。

状況は読みにくいが、このまま何もなく終わるということも考えにくい。さて、どうなってしまうのやら。

コメント