直ぐそこにある台湾有事、日本は即時対応できる態勢を

台湾

この話は、今に始まったことでは無い。

中国軍 台湾への上陸作戦を想定したとみられる訓練映像公開

2021年10月11日 18時59分

中国の国営メディアは、中国軍が台湾の対岸の福建省で実施したとする訓練の映像を公開しました。台湾への上陸作戦を想定したものとみられ、蔡英文政権をけん制するねらいがあると受け止められています。

「NHKニュース」より

台湾有事というのは、実は日本の問題でもある。支那が露骨に威嚇の頻度を高めているのだが、この事を「知らない振り」する、ということは日本の国益に反することになる。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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今そこにある危機

訓練映像公開は人民への宣伝

支那が台湾上陸作戦を想定した訓練をすることは、今に始まったことでは無い。

国営の中国中央テレビによりますと、公開された映像は中国軍の部隊が台湾の対岸の福建省の海岸でこのほど行った訓練の様子を撮影したものだということです。

映像には、兵士たちが船を使って海岸に上陸したり、実弾を発射したりする訓練や、ドローンを使った訓練の様子が映されています。

このなかで現場の指揮官が「今回の訓練は実戦に合わせて厳密に一連の手順を実施し、作戦能力を検証した」と述べていて、台湾への上陸作戦を想定した実戦的な訓練を行ったものとみられます。

「NHKニュース”中国軍 台湾への上陸作戦を想定したとみられる訓練映像公開”」より

今回、支那国営テレビで訓練の様子を放映したらしく、その狙いは分かり易い。が、この手の訓練は過去にも色々な形で行っている。

中国軍、台湾・総統府の攻撃想定か 外観の似た建物で演習

2015/7/24 11:45

中国国営中央テレビが今月上旬、人民解放軍の演習の模様を報道した際、台湾の総統府に似た建物が映っていたことが判明し、台湾側が反発している。23日付の台湾各紙が報じた。

問題となっているのは、中国北部の内モンゴル自治区の「朱日和戦術訓練基地」で行われた演習。5日の報道で、総統府に似た建物に向かう歩兵1人の映像が一瞬、映った。映像は、ネット上で拡散している。

「産経新聞」より

過去にもこんな報道があった。

御丁寧に、似たレイアウトの建物を作っての軍事作戦というから、「いつでも実行可能である」という脅しをかけていることは明白だろう。

国内でテレビ放映をしているのだから、軍事訓練というよりは、映像作品に近い性格の訓練だろう。つまり、プロパガンダ用の放映素材だ。

辛亥革命110年

こうしたプロパガンダにあわせて、習近平氏はこんな演説をしたようだ。

台湾統一「必ず実現できる」 辛亥革命110年で中国主席

2021年10月09日16時41分

中国の習近平国家主席は9日、北京の人民大会堂で開かれた辛亥革命110周年記念大会で演説し、台湾問題について「祖国を完全統一する歴史的任務は必ず実現しなければならず、必ず実現できる」と述べ、統一への強い意欲と自信を誇示した。習氏は来秋の共産党大会で異例の3期目入りが確実視されており、自らの手で台湾問題を解決する姿勢を示した格好だ。

「時事通信」より

実のところ、習近平氏は2期の国家主席在任期間中に、誇ることの出来る実績を残せたのか?と言われると、ほぼゼロである。

もちろん、ウイグル人弾圧やらチベット人弾圧など人様に誇れないような実績は様々なのだが、胸を張って主張するには色々と不味い。そんなことに言及すれば、国際社会から総スカンである。

一方で、一帯一路政策やAIIB(アジアインフラ投資銀行)の話は殆ど聞かなくなってしまった。

だからこそ今、台湾統一を叫ぶのである。

時事通信の記事に関しては突っ込みどころ満載で、これ1つで記事が書けるほど酷いものだが、例えば、辛亥革命って何ですか?といえば、1911年、孫文の影響を受けた革命軍が武昌と漢陽を武力制圧し、黎元洪を都督として中華民国軍政府が成立を宣言した事件のことである。

中華民国軍政府は、支那共産党とは全く無関係で、辛亥革命によって共和制が導入される流れとなったが、中華民国政府の正式な後継者は、皮肉なことに台湾なのだ。支那共産党がイベントとしてお祝いする類の話ではない。

彼らのロジックからすると、台湾は支那の一部だ、だから国民党は支那共産党のルーツ……、いやそれは無理だろう(汗)。どうなっているんだ。

さらに、「台湾問題は中国の内政問題であり、いかなる外部からの干渉も許さない。国家主権と領土保全に関わる中国人民の断固とした意志と強大な能力を見くびってはならない」とも指摘した。

「時事通信”台湾統一「必ず実現できる」 辛亥革命110年で中国主席”」より

そもそも、台湾が国内問題だとしたら、戦闘機を飛ばして脅す理由にはならないんですがねぇ。

台湾防空件に支那が戦闘機で領空侵犯を繰り返す

台湾が支那の国内であるとすれば、自国民を戦闘機で脅す行為を続けている事になる。

台湾防空圏に中国軍39機 連日最多更新、圧力強化

2021/10/3 11:17

台湾国防部(国防省)は2日、中国軍の戦闘機など39機が台湾の防空識別圏に進入したと発表した。国防部が昨年9月に中国軍用機の進入情報を公表して以来、1日に入った機数としては最多。前日には38機が進入しており、2日連続で最多を更新した。中国が蔡英文政権に対する圧力を強化している。

「産経新聞」より

中国軍機、台湾の防空圏に4日間で計149機… 国慶節に合わせた国威発揚、「主権を宣言」

2021年10月5日 18時47分

台湾国防部(国防省)は4日、中国軍機56機が台湾の防空識別圏に入ったと発表した。中国の建国記念日である国慶節の1日から中国軍機は連日、防空識別圏に進入しており、計149機となる。国慶節に合わせた国威発揚のほか、台湾への関与を深めている日米欧をけん制する狙いがある。米国や台湾は「挑発行為」だとして非難を強めている。

「東京新聞」より

国慶節(10月1日~7日)を祝うために、「空の軍事パレードを行った」というのが支那の言い分らしいのだが、東京新聞に突っ込まれているように、支那各地で停電が起こっている最中に燃料費を無駄にしたことになる。

中国・国慶節、観光収入が前年割れ 消費の停滞鮮明に

2021年10月7日 21:50

1日から始まった中国の国慶節(建国記念日)を祝う大型連休が7日に終了した。文化観光省は同日夜、期間中の国内旅行者数が5億1500万人で前年同期より1.5%減ったと発表した。連休直前に新型コロナウイルスの感染が広がり旅行を控えた人が多く、大型連休でも個人消費の停滞が鮮明となった。

文化観光省によると、国内旅行者数は新型コロナ発生前の2019年と比べて29.9%減だった。期間中の観光収入も3890億元(6兆6100億円)で前年同期比4.7%減り、19年比では40.1%減まで落ち込んだ。

「日本経済新聞」より

そして、皮肉なことに支那の国内消費は冷え込みつつある。武漢ウイルスの国内蔓延を力で制圧したにもかかわらず、人民は感染拡大を恐れたと分析されている。

言及は無いが、意外に恒大集団の騒ぎの影響も大きかったのではないかと思う。恒大集団は、もはや不渡りを出してデフォルト確実、倒産する運命にある様だが、支那政府は国内で人民元を供給して株価暴落を押さえようと画策しているらしい。

しかし、ドルを支払う体力はなく、こちらは放置だとのこと。

こうした支那経済の停滞は、如実に人民の生活にも影響を及ぼしていて、これが国慶節にも現れているのだろう。

もちろん、支那共産党だって無策というわけではない。だからこその「空のパレード」というわけだ。

台湾有事勃発で武力侵攻という事態は想像しにくい

かつてないほど高まっている台湾有事の気配だが、一方で軍事侵攻が直ぐに始まるのか?というと、そうはならないだろうという風に思う。

「中国は25年にも台湾侵攻可能」 国防部長が危機感

2021/10/6 18:22

台湾の邱国正(きゅう・こくせい)・国防部長(国防相に相当)は6日、立法院(国会)での答弁で、中国軍の能力について「2025年にも本格的な(台湾への)侵攻実施が可能になる」との認識を示した。その上で、中国と台湾の軍事的緊張が過去「40年余り」で最も高まっているとし、強い危機感を示した。

「産経新聞」より

支那人にとって、台湾への軍事侵攻は、大きな損耗を伴う焦土作戦になるだろうと考えているし、事実、今始まれば、間違い無く双方に大きな犠牲を出して、台湾側がすり潰されるだろう。

だが、そんな軍事侵攻をする意味が、習近平氏にはないのである。上述したように、台湾統一というのは「手柄」としては欲しい。しかし、大きな損耗を出せば、一人っ子政策のツケを支払わされることは間違いがない。

つまり、一人っ子政策によって男の子ばかり増えてしまった支那にとって、少子化が加速すればするほど軍事侵攻というオプションを使えば、国内反乱のリスクを高めることに繋がる。子を戦争にとられた親や、これから台湾有事に駆り出される軍人達は、徹底抗戦する流れすら予想される。

犠牲者が万単位に及べば、反旗を翻す可能性ある家族はその数倍。そのうねりが支那国内に広がってしまえば、支那共産党はこれを抑える術はなくなってしまう。特に、人民解放軍に対するグリップを失ってしまう事を最も恐れていることだろう。

軍事侵攻で、全面衝突は支那共産党にとって下策なのである。

人民解放軍には多数のミサイルがあるので、台湾を焦土化するだけならミサイルを撃つだけの簡単なお仕事となる。だが、その場合の勝利条件は台湾人全滅なので、「統一」とは言えない。支那にとって、台湾島がほしいのではなく、祖国統一の事実と抵抗勢力の撲滅を両立する事こそが望みである。

したがって、武力統一であればどうしても部隊を台湾上陸させる必要がある。

だから、今の威嚇はあくまでパフォーマンスの色が強いと、そう思う。

二正面作戦

台湾有事のリスクが高まっても、台湾侵攻リスクは低いというのは、禅問答のような話だ。

一見矛盾する様だが、台湾侵攻リスクは支那と台湾の兵力差が大きくなればなる程、高まる。人民解放軍の損耗を最小化できれぼ、その限りではなくなる。

また、台湾軍を内側から食い破れば、抵抗勢力の撲滅は早まる。その為の工作活動も活発だろう。いつだったか、ヘリ墜落により参謀総長ら8人が命をおとした。事故原因は未だ不明。単なる事故で済ますレベルのニュースではない。

一方で、北の将軍様は相変わらず活発なご様子。

日本は下手すれば二正面作戦を余儀なくされる。そこでアメリカが動いてくれればまだ可能性もあるが、そう簡単な話でも無かろう。

とても二正面作戦など今の自衛隊幹ではやれない。

だからこそのクワッドであり、ファイブアイズであり、アクサ協定であり、TPPなのだ。

だが、それらこれらを有効に機能させるためには打撃力が必須となる。

敵艦を沈める為の兵器と法律。敵基地を破壊するための兵器と法整備なのだ。

台湾が無くなれば日本はシーレンは支那の手の中となる。そうすると、日本のエネルギー政策は灰燼に期する。それで良いのか?

台湾有事は、日本の危機でもある。その事を理解して準備すぺき。備えは無駄にはならない。

コメント

  1. 木霊さんこんばんは!

    >台湾有事のリスクが高まっても、台湾侵攻リスクは低い

    リスクを下げるのは抑止力で、抑止力とは「侵攻を前提として組み立てる軍事力」と、解釈しました。

     そこで支那が台湾侵攻するなら台湾と沖縄(米軍基地)の中間にある、尖閣、石垣、宮古は非常に重要な拠点と地図から一目瞭然、あるいは台湾本島より先に目標になるかもですね。(^^;コワ

    ですから尖閣近辺に大量の兵力を配置すべき、てのが抑止力その1。

    両面作戦への抑止力、、その2ですが、、、対支那・南北朝とするとPAC3では心もとなく、一番すぐに出来そうなのは米国に金払ってTHAADの大量配備でしょうか。。。

    敵基地攻撃能力となると、、

     裏のとれない棒宇宙マニアさん情報、露宇宙軍将校の見解として宇宙技術の国際序列は
      露(旧ソ)>日>>米、中>EU だそうで(理由は現在の各国宇宙技術は、日本を除きすべて旧ソ派生技術だからだとか)

    これが本当なら、日本独自ミサイルは、かなり有効なものになり得るわけですね。

    • すみません、ちょっと伝わりにくい表現でしたね。

      しかし、言及したいところは日本に「抑止力」を持てという話ですから、やはり敵基地攻撃能力を持つという戦略で行かざるを得ないと思います。
      長距離攻撃ミサイルが欲しいところですね。地対艦ミサイル、或いは空対艦ミサイルのみならず、地対地、空対地ミサイルは是非とも開発して欲しいです。

  2. ロケット技術は、元を辿ればどこもドイツからの「戦利品」な所はあるので…ウェルナー・フォン・ブラウン様様。と、言ったところでしょうか。
    ともあれ、日本は日本で、ミサイル開発に関しては結構地に足つけて独自開発やり続けてる感じはあるんですよね。陸自の中SAM改とかもありますし。
    まぁ問題は対地ミサイルを作るかどうか…やろうと思えばできるんだけどね?と、ブラフかけれる程度には、技術はある…と、思いたいところですが。

    • 日本でミサイル作るとしたら、三菱重工か日産か。
      案外作れそうなんですが、商売になるかというと微妙な感じですかね。
      予算を付けてミサイル作るという方向に動いて言ってくれると良いんですけどね。

    • こんばんは!
       先の裏のとれない棒宇宙マニアさん情報によると、米国の宇宙技術衰退はアポロ計画後フォンブラウンさんを冷遇した、どころか彼系列の技術を次々排除した頃から加速し。
       あげくスペースシャトルの頃はソ連技術の多数購入が必要なほど技術没落したらしい。

      ブラウンさんを終生のライバルと見込んでいたソ連のセルゲイ・コロリョフさんは「アメリカは何やってんだ?」と言ったとか言わなかったとか(笑)

  3. 木霊さんこんばんは!

     実際、抑止力としての敵基地攻撃能力が必要なことは解るんですが、憲法・自衛隊法・国内反対勢力以外にも、結構大きな障害があるような気がして、このあたり知識が乏しく、どこかで解説頂けるか、既に解説済みでしたらリンクをお教え頂けたらなあとm(__)m

     懸念は3つ 1.国連敵国条項 2.世界世論へのインパクト 3.歯止め です。

    1.国連敵国条項

     要するに旧枢軸国とドンパチになったら、旧枢軸国は国連の敵と見做される規定ですから、日本の敵基地攻撃能力ははじめから使えないこと確定。

     国連加盟国で非枢軸国である北朝のミサイルに敵地攻撃で反撃すると、中・韓は喜んで日本攻撃するでしょうし、米国に対して日本の助っ人止めろ、と言う大義名分が原理的にはなり立つ。

     このへん独・伊等はNATO軍と言うことで、上手く回避手段を持ってますが、QUAD,FOIPは今のところ軍事同盟じゃないですし。

    2.世界世論へのインパクト

     韓国軍高威力弾道ミサイルのところでも言いましたが、日本が弾道ミサイル作れは世界中どこにでも恐ろしく正確なピンポイント攻撃可能で、核載せるぐらい朝飯前だろう(本当はそんなのカンタンじゃないですが)。と世界の多くのヒトは思うでしょうし、それを利用して米欧等に反日世論を焚きつけるのは隣国の得意とするところです。

    3.歯止め

     北朝ミサイル対抗ならともかく、支那ミサイル群の飽和攻撃に本気の対抗が可能な戦力と言えば、針鼠のようなTHAAD配備した武装軍事大国になるか、核ICBM、日本の技術を生かすなら衛星兵器でしょうか。やれば向こうも対抗するでしょうし、歯止めがなく、

     またどの防衛兵器も 2.のインパクトが強く、「それ見たことか」で世界中からフルボッコに合いかねません。

    立憲共産党の専守防衛がタワゴトとは解りますが、そうは言っても「抑止武力」も、個人的に考えた限りでは、落としどころバランスが非常にシビアで難しく、既に解決済みの良い方法があれば紹介頂くか、願わくば解説願えませんでしょうか。

    • 確かに、「国連敵国条項」の話は失念していました。
      しかし、配線後にこの条項の適用のあった事例を知りませんし、死文化している状況だとも聞きます。でも、支那あたりは持ち出してきそうですねぇ。

      世界世論へのインパクトという意味では、やはりアメリカを巻き込んでの同盟関係を維持して、協調しながらの対応が現実的なのでしょう。ガッツリ外交マターなので、政治家の皆さんには頑張って欲しいトコロですね。しかしこの手の議論は国内でタブー視されていますから、そこの辺りから手当が必要でしょう。

      歯止めに関しての語懸念はその通りだと思います。
      幾つかサイトをあたりましたが、体系的に説明しているような所はありません。書籍などがあるかも知れませんが、直ぐにコレというのは紹介が難しいのが現状であります。
      見つけたらご案内しますね。

      • 木霊さん お答えどうもありがとうございます。

        結局 「国連敵国条項」も「世界世論へのインパクト」も、対策は世界への影響力の強い(軍事)同盟国の存在と言うことになるわけですね。。

         そうすると米国は世界への影響力が最も強い国ですから日米安保条約(日米同盟)は、最も有効な解決手段と言うことですか。

         少し心配になるのは、米国はちょくちょく日本をイジメること。

         米国の気まぐれに左右されないだけの他の同盟国が欲しい。
        と自分で書いたことを言うのもなんですが、日本は自衛隊から憲法9条の枷を外した上での「日米同盟の深化」と、出来るならQUADの軍事同盟化。

         更に望むなら「第2次日英同盟」の締結(英国から言ってきてるぐらいで一番容易?)ですかね。