公明党の選挙戦略、保守層にアピール?

政策

野党の公約でも見ようと思ったけれど、公明党に関する記事を見かけたので、本日はそっちを少し覗いてみよう。ただ、深く切る時間は採れないので、軽く触れていくスタンスで行きたい。

<独自>公明が衆院選公約に中国人権問題明記、改憲項目も列挙 保守層にアピール

2021/10/6 11:50

公明党が次期衆院選で掲げる公約に、中国の人権問題を初めて明記することが6日、分かった。近年の公約では「中国、ロシア、韓国」をひとまとめにしていたが、今回は「日中関係」を独立させて記述量も大幅に増やす。憲法改正についても、緊急事態下での国会機能維持など具体的な改憲項目を列挙する。融和的とされる対中方針の変化や改憲への前向きな姿勢をアピールすることで、保守層への浸透を図りたい考えだ。

「産経新聞」より

公明党の支持母体が宗教団体出あることは皆さんご存じの通りである。そして、その支持母体の婦人部を敵に回してしまうと公明党は立ちゆかない。で、そこの婦人部は割と左派寄りの思想なので、憲法改正なんてとんでもない!という話になりがちなんだが……。

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説得力があるようで何も言っていない

大切な経済政策

さて、何を見たら良いのかと思ったら、「2021政策パンフレット」なるものがあったので、これを参考にしていこう。

経済に関する部分は、「action1」として感染症対策と共に記載されていた。位置づけとしては悪く無い気がする。

・ 国産ワクチン・治療薬の迅速な開発・実用化を国家戦略に位置づける

・ ワクチン接種のスピードアップにデジタル技術の活用

・ 強力な司令塔の設置と、医療機関の役割分担や連携強化、病床や医療従事者の確保

・ 再チャレンジする事業者や個人を対象に補助金支給や税制支援

・ 観光・飲食産業などを応援する新・GoToキャンペーンの実施

・ 企業の生産性向上の強化や雇用増、賃上げなど所得の拡大に取り組む

・ 2050年を視野に二酸化炭素排出実質ゼロを目指す

・ 官民のデジタル化推進

・ 社会変革の取り組みを経済成長、雇用の拡大へ繋げる

・ 再生可能エネルギーの普及(太陽光・風力発電の推進)

・ 省エネルギーの促進

・ 化石燃料を有効に利用する火力発電の高効率化

・ 脱原発を目指す

つらつらと書いてあることを並べてみたのだけれど、マクロ経済政策に関しては具体的な方向性を打ち立ててはいないようだね。ミクロ経済に関しては、少々言及があるけれども、経済波及効果は如何なものだろうか。

大雑把に見て反対が出にくい政策を選んでいるようにも思えるけれども、尖った部分は見当たらない。

個別の事案を見ると「確かに必要だね」とは思うんだけど、これを全部進めると多分何処かで破綻するんじゃないかなと思う。特にエネルギー政策はこのままではダメだろう。多分、公明党は再稼働に積極的に賛成せず、省エネの促進と火力発電の高効率化がメインで推し進められる感じだ。

これだと、現在の与党の方針と殆ど変わらない。逆にいえば、大方針は譲りますよというスタンスなのかも知れない。

あと、公明党は何処かに積極的に投資して行こうという趣旨の内容は見当たらない。お金の話で言うのであれば、歳費2割削減を目指すという事くらいだな。

税制大綱

さて、政策パンプレットには謳われていないのだが、与党の税艇大綱には一枚噛んでいて、こんな項目が並べられていた。

・ 全ての土地を対象に固定資産税を1年据え置き

・ 住宅ローン減税の特例延長、要件緩和

・ エコカー減税を2年延長

・ ベビーシッター助成金や産後ケア事業、非課税に

・ 中小企業の統合・再編に税優遇

・ 脱炭素へ設備投資促進税制

減税を中心に政策推進していこうということらしい。

与党、税制大綱を決定 | ニュース | 公明党
土地、住宅、車の負担軽減  コロナ対応など 減税総額600億円規模  脱炭素、デジタル化促進も

https://www.komei.or.jp/wp-content/uploads/yosan2021.pdf

うーん、悪くはないんだろうけれど、経済を活性化していこうという意識は無いようだ。そして、短期的にはそれなりに恩恵を感じる政策ではあるが、これで何か成長に繋がるかというと厳しいだろう。

・ 防災大国に向けて「流域治水」「老朽インフラ対策」に総額15兆円

なお、全くやっていないというわけでは無く、既に動いているインフラ投資が公明党の手柄だと主張しているのだが、これ自身はどこの党が言い出したにせよ真っ当な政策ではある。あるが……、やって当然のないようなので、予算規模的な話はさておき「評価する」というレベルの話では無い。

したがって、これでは期待出来ないといわざるを得ない。

こうやって公明党の経済対策を拾っていくとどれもこれも悪い話ではないが、大局観的に見ると「成長しない日本」を目指すのではないか?というように感じる。

安全保障政策はアンタッチャブル?

では、公明党は安全保障に関して何を考えているのか?というと、ここは「平和の党」を金看板として掲げる公明党にとってはウイークポイントになる。

核兵器廃絶や軍縮を目指すなどという、凡そ時代遅れの発想をしている。

公約は「中国における人権や基本的自由の尊重について国際社会から具体的な懸念が示されており、公明党も共有している」と指摘。中国に対し「透明性をもって説明し、国際社会に対する責任を果たすべきだ」と求めた。

「産経新聞」より

一方、支那に対しては人権関連の事項についてもう少し説明しろと、そう言う注文こそ付けているようだが、支持母体が基本的には親支那派なので、公明党は支那に対して利便を図る事になるだろう。

そして、国連活動に従事させる。支那に牛耳られている国連にせっせとお金を出し、活動の為の人員を提供する。随分と都合の良い話だね。

しかし、公明党の外交防衛政策はそこまでのようだ。

何やら平和安全法制がどうとかいう事にも言及されているのだが、「戦争に巻き込まれるリスクについては、公明党の主張で閣議決定に盛り込まれた武力行使の「新三要件」が厳格な歯止めとなっており、平和憲法の精神は微塵も変わっていません。」などと書かれていて、なるほど「平和の党」だね。現実が見えていないという意味でも、かなりこれは危うい。

世界情勢が考慮されていれば未だマシなのだが、そんな様子は無さそうだ。そもそも、公明党にとって防衛省が出している防衛白書の内容すらきちんと理解できているとは思えない。

社会保障政策や子育て政策などには積極的

なお、この記事では触れない方針としている社会保障政策や、子育て政策はそれなりに積極性を見せている。もちろん、政策を語る上ではとても大切な話なのだが。

憲法改正では、オンラインによる国会審議や国会議員の任期延長、デジタル社会における人権や民主主義など具体的なテーマを掲げた。憲法についての基本姿勢を示すにとどめてきた従来の公約から大きく踏み込んだ形だ。

中国への融和姿勢や改憲への慎重論が目立つ公明だが、最近は変化の兆候もあった。中国に関しては党中堅や若手議員を中心に厳しい見方が広がる。公約をまとめた竹内譲政調会長も、外交部会長時代から毅然(きぜん)とした対中姿勢の重要性を訴えていた。支持母体の創価学会も同様で、先の国会で自公が中国による少数民族弾圧を非難する決議案を見送った際は、多くの非難の声が寄せられた。

「産経新聞」より

一方で、憲法改正の議論は「やる」と方針を変えたのだけれども、「 オンラインによる国会審議」「国会議員の任期延長」「デジタル社会における人権」などの具体的なテーマを挙げて改正に前向きな姿勢をアピールして選挙に望むようだ。

しかし、保守層が一番気にしているのは9条問題だ。だが、公明党はこの部分は絶対に折れないだろう。また、ポジティブリスト方式にも手を付ける気はないらしい。国際貢献だけ出来る方向で調整していくつもりらしいね。

……数合わせには良いかもしれないが、とても国政は任せられない政党なんだな。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    憲法改正について特に9条絶対堅守だけは、仇敵共産党を初めとした極左派と同じスタンスなんですね。
    ご指摘の通り支持母体の創価学会夫人部の意向は絶対のようで、ちょっとでも右にブレると肝心の創価学会が揺れ動いちゃうので、まあ永遠に方向転換は無理じゃないかなァ~。

    そもそも、選挙で勝ち常に政権を維持する為とはいえ(下野が怖いだけの臆病者)、そもそも自民党の党是の基幹にある自主憲法制定とは、最初から矛盾したまま自公連立が長く続き、それを放置したままであるのが一番の問題でしょう。

    そもそも選挙による党勢はその時の国内&国際情勢により、大きく左右にぶれるものなんですから、そろそろ自民党も最悪過半数維持を良しとし、時に野党均衡となっても何とか土俵際だけは守る...、そして時機到来なら(自民+他の保守政党で安定多数確保)電光石火で憲法改正をイッキに実現するという、したたかな戦略を密かに立て変えていく時じゃないかな。

    とはいっても、残念ながら自民党内にも親中派・親韓派が多数いるのが現実で、隠れ左派を数合わせで切ることができないジレンマがありますが...。

    さて、今回の公明党の選挙公約は対支那への具体的なアピールする事で、インド太平洋の安保環境と人権問題に向き合うとは言ってますが、根本的な党是が変えられないのですから屁のツッパリにもならないと思っています。

    また、岸田新総裁が打ち出す選挙公約を先に読んで、このイシューで対立するのは得策ではないという、せせこましい見かけだけの腹が透けて見えますね。

    1999年の自自公連立政権誕生から20年以上、支那の経済・軍事での台頭は著しく覇権野望が顕わになった危機的な現在とでは、日本が採るべき国家の安全政策はまったく違った対応が必須です。
    少なくとも次々回の総選挙で獅子身中の虫「公明党今こそ切るべき!」だと考えます。

    >マクロ経済政策に関しては具体的な方向性を打ち立ててはいないようだね。

    経済政策(社会保障含む)に関しては、常に党員受けするその場しのぎのミクロ経済しか語った事はないのが公明党ですから、元々マクロ経済なんて理解するつもりすらないんじゃないかな。

    岸田新内閣支持率は低調のまま総選挙を迎えますが、緊急の課題を中心に論戦が高まるのを期待し、その結果を見守りましょう。

    • 公明党は与党でいることが目的化しているような感じで、一番の大目的は「平和憲法」なるものの維持でしょう。あ、あとは宗教法事kん課税の阻止かな?
      綱領を見ても政策集を見ても、国を治めていこうという気概は感じられませんでした。
      とはいえ、ご指摘のように自民党もだらしない状況ですから、どうなることやら。
      安倍ー菅ラインが機能しているうちは党内右派も左派もグリップできていましたが、今回の党首選でその間に深刻な亀裂が入りました。河野氏を担いだ菅義偉氏に対して、石破氏や小泉氏をくっつけたのは失敗でした。菅義偉氏は選挙感は無いのでしょうねぇ。
      一方の安倍氏の方は、岸田氏を担ぐはずでしたが高市氏を担ぐことになりました。若手の党風一新会の結束は不味かったですな。
      とまあ、かように自民党内部もゴタゴタしているわけでして、そこに付け込むのが公明党であります。今度もしぶとく生き延びるのでしょうな。