支那、各地で電力不足発生のせいで電力供給の制限

支那

何か天候的な影響がある訳でも無いと思うのだが、支那の電力需給計画に問題でもあるのだろうか?

中国 各地で電力不足 日系企業などの工場に影響も

2021年9月29日 4時33分

中国では、各地で電力の供給が制限され、電力不足が起きています。燃料となる石炭価格の高騰や二酸化炭素の排出量削減のための環境規制の強化が原因とされ、日系企業を含め、工場の操業などに影響が出ています。

「NHKニュース」より

取り敢えず、ニュースを見ていこう。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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電力不足は慢性的だが

電力不足の原因は石炭高騰?

一般家庭のみならず、支那に拠点のある日系の工場にも電力供給が十分ではなく、操業に影響がある状態らしい。

影響は日系企業にも及んでいて、広東省では、精密機器メーカーの工場で週に6日間、夜間以外の電力使用量が通常の半分に制限され、一部の操業を夜間に振り替えているほか、別の電子機器メーカーは、週に5日間、電力使用量が通常の10%に制限され、自家発電で対応しているということです。

電力不足の原因について地元メディアは、火力発電所で使われる石炭などの価格が国際的に高騰しているため電力会社が発電所の稼働率を落としていることや、二酸化炭素の排出量削減のため環境規制が強化されていることなどがあるとしています。

「NHKニュース”中国 各地で電力不足 日系企業などの工場に影響も”」より

電力使用量が通常の10%に制限されているようだが、これではまともな経済活動は覚束ないだろう。

中国石炭火力発電の世界シェアは昨年53%、5年前から拡大=英調査

2021年3月30日5:44 午後

英エネルギー・気候シンクタンク、エンバーの29日公表の報告書によると、中国の昨年の石炭火力発電は1.7%増の77テラワット時となり、世界の石炭火力発電に占める割合が15年の44%から53%に拡大した。20カ国・地域(G20)諸国で同火力発電が大きく増えたのは中国のみという。

報告書によると、中国は風力発電も太陽光発電も昨年に大きく増やした。しかし、16年から20年にかけて総発電量も19%拡大したと推計されるという。エネルギー移行については「中国は図体の大きな船のように、方向転換には時間がかかる」(エンバー上級アナリスト)としている。

「ロイター」より

中国で石炭火力発電所の建設ラッシュ 「2060年までにCO2排出実質ゼロ」目標に暗雲 <地球異変>

2021年2月15日 14時32分

中国で石炭火力の発電所の新設が相次いでいる。経済成長に伴う電力需要の増加、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ景気に対応するため、安価な上に自給可能な石炭に白羽の矢がたったかたちだ。2060年までに二酸化炭素(CO2)排出「実質ゼロ」を目指すとの国際公約を踏まえ懸念の声が上がる一方、環境負荷の低い最新型への置き換えが多く「長期的に排出量は抑制に向かう」との見方もある。

「東京新聞」より

実は、支那ではここ1年ほどで石炭火力発電所の新設を増やしていて、武漢ウイルスの影響で経済が冷え込んでいたところへ無理矢理建設計画をぶち上げて石炭火力発電所を建てている。二酸化炭素排出に関しては2030年までは増やせるだけ増やして良いという約束にしている支那では、石炭火力発電所の新設は寧ろ推奨されることである。

こうした流れで大量の石炭が必要となった支那の影響で、石炭価格が高騰することに。

今年に入って随分と上がっているな。

ちょっとデータは古いが、世界的には石炭の消費量は割と横ばいだが、インドと支那で消費量が伸びてきている。2014年だけ消費が大きく落ち込んでいるが、これは一時期脱炭素の方向に動いた時期があり、その辺りが少し影響した可能性はある。

支那の電力構成と党の指導

ちなみに支那では電力需要を火力に頼っている。

年々減りつつあった火力発電だが、実はここ数年また増えている様だ。2020年の時点では7割程度が火力発電に頼る状況にあるという。この火力発電の殆どが石炭を用いた発電のようだ。

習政権は、2030年までに二酸化炭素排出量を減少に転じさせ、60年までに実質ゼロとする国際公約を掲げている。地方政府が号令を受け、二酸化炭素の排出量が大きい火力発電の抑制に動いている模様だ。中国では、電源構成の約7割を火力発電が占めている。

「讀賣新聞」より

しかし、電力不足は去年もあった気がするんだよね。

この時はオーストラリア産の石炭輸入を絞ったことで、自分の首を絞める格好となったわけだが、やっぱりここの所、支那のチョークポイントは石炭になっているようだ。

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石炭の消費の殆どは支那国内で産出したものを使っているハズなんだが、そうすると価格の高騰くらいで大掛かりな停電になるのは不可解だ。

広東省や江蘇省など地方政府はここ1週間、エネルギー消費量を抑えるため、地元の工場に対して稼働時間の短縮か、一時閉鎖を命じた。企業の提出書類や企業幹部への取材で分かった。

石炭価格の高騰により、生産を縮小している工場もある。さらに事態を深刻にしているのが豪州産石炭の輸入禁止だ。禁輸はオーストラリア政府が新型コロナウイルス起源を巡る国際調査を求めたことに反発した中国政府が報復措置として昨年導入していた。

「WSJ」より

うーん、どうやらオーストラリアからの石炭輸入禁止措置は、未だ続けている様だね。

原因は火力発電用の石炭不足や価格高騰などとされていますが、一部のメディアは「政府の二酸化炭素排出削減の目標達成が理由の可能性もある」と報じています。

「TBS NEWS」より

そして、支那共産党から「二酸化炭素排出量の抑制をしろ」という指導があった模様。目標値が設定されていて、9月の段階で既にその目標値を超える見込みになってきたと言うことなのかも知れないという分析もあるようだ。

元々、慢性的な電力不足になっていて、その傾向は今年の1月に顕著に出ていたのだが、未だ気候の穏やかな今の時期に電力不足になってしまうとは。

中国国家発展改革委員会(発改委、NDRC)は19日の会見で、2020年の電力消費が前年比3.1%増加したと明らかにした。

第一次産業の電力消費が10.2%増加、第二次産業が2.5%増加、第三次産業は1.9%増加した。

「ロイター」より

今後、どうなるんですかね?随分と消費量が増えているみたいなんだけど。

中国6大都市、EV・ハイブリッドの割合が新車販売全体の20%に

2021年5月10日 14:43 JST

中国6大都市の新車販売台数全体に占める電気自動車(EV)とハイブリッド車の割合が平均で約5分の1に達した。全国乗用車市場情報連合会(乗連会)のデータが示した。

「Bloomberg」より

そういえば、EVも随分と普及していたな。

再生可能エネルギー発電の割合を増やしたことが裏目に?

さて、EVが増えている事も多少は影響しているのかも知れないが、再生可能エネルギー発電の割合を増やしていることも影響している可能性はある。

去年1年で驚くべき数の再生可能エネルギーを導入しているニュースに、2月頃には触れているのだが、爆発的に増やしているようだ。

中国の風力発電、2020年の新増設2.78倍の背景

2021/02/01 21:30

中国のエネルギー政策を所管する国家能源局は1月20日、2020年に中国国内で新増設された風力発電設備の容量が7167万キロワット(kW)に達したと発表した。これは2019年の2.78倍に相当し、過去3年間の新増設容量の累計をも上回る急増ぶりである。

「東洋経済」より

支那の場合、国土が広いために風力発電に適した場所はあるかも知れない。ただ、太陽光発電にしても風力発電にしても、電力の不安定供給が特色の発電手法である。

そして、こうした不安定な再生可能エネルギー発電の割合を増やしたことで、電力供給に不安定要因を抱えることになった事は想像に難くない。

習主席の演説は「30・60目標」という金科玉条のスローガンとなった。「右へならえ」で、地方政府も企業も再エネへの転換で成果を出そうと競い合っている。3月の全国人民代表大会(全人代)では今年の重点目標として「30年までの温室効果ガス排出量のピークアウトに向けた行動プランを策定する」と政府活動報告で示した。国営新華社通信は25年までの5カ年計画が「30・60目標」達成のかぎを握ると断じた。

とはいえ、中国はエネルギー消費量が伸びており、米グローバル・エナジー・モニターによると、石炭火力発電所は一部の古い設備を閉鎖しつつも、昨年1年間だけで原発30基分に相当する数が新たに造られた。1月には太陽光発電の出力が止まった夜に風がない悪条件が重なって風力発電の9割が止まり、大規模停電を招いた。再エネへの転換とエネルギーの安定供給をどう両立させるかが大きな課題だ。

しかし、大唐の潘さんはいう。「いまの中国の体制は極めて効率がいい。中央政府が決めたら、地方政府はその目標の達成に向けて全力で取り組む。できないという選択肢はありえない」。もし計画が達成できなければ、地方の党幹部はすぐに更迭され、政治生命が絶たれる。

龍源の馬さんはさらに強気だ。国の目標はかなり控えめだという。「中国の再エネの発展速度は国の目標よりもはるかに速い。30年のピークアウトの目標は前倒して25年に、60年の実質ゼロは50年には達成できるだろう」

~~略~~

習主席は昨年12月、30年までに風力と太陽光の発電容量を1200ギガワットまで増やすと表明。しかし、20年の1年間だけで120ギガワットを増やす記録的な伸びを見せ、すでに530ギガワットに達した。「中国再生可能エネルギー展望2020」を中国と共同で作成したデンマークのエネルギー庁は、目標を前倒しで達成する可能性があると予測している。

「GLOBE+」より

これは憶測含みでの話ではあるのだけれど、電力の不安定さが増したところに石炭火力発電のコストが上がってしまったので、石炭火力発電所からの発電量が期待できなくなってしまった。共産主義の国なので石炭のコストだけが問題とならない気はするが、そこへきて支那共産党指導部からの「二酸化炭素排出量を抑制せよ」という号令である。

この辺りが重なったので、電力供給の不安定さが増したという事に為るのかも知れない。

チャイナリスク

さて、一連の記載から何を伝えたいのかというと、まずは支那の電力供給状況が不安定になる事で、支那に拠点を持っている企業は大きな打撃を受ける可能性があるという事である。

恒大集団の巨額損失の問題を紹介したが、これは単体ではさほど外国への影響力の大きくない話。連鎖的に支那の不動産業に打撃が与えられる可能性はあるのだけど、それでも外国への影響というのは限定的だろう。

しかし、電力的な話になってくると、日本企業には大きな影響があると思われる。そして、支那で生産される機械部品や製品の価格にも影響が考えられる。つまり、世界経済への影響に波及してくる可能性があるのだ。

この話、長引けば恒大集団の問題よりも余程大きな問題になり得るんだが、支那共産党はどのような決定をするんだろうね。取り敢えず、二酸化炭素排出しても良いから発電しろという事になるのかな?そうすると、石炭価格は更に高騰する事になるかも知れない。

追記

ちょっと面白い記事を見つけたので、追記しておきたい。

中国の石炭在庫量、2週間持ちこたえられるかどうか…「工場稼働中断」懸念

2021.09.29 15:20

中国の石炭在庫量が向こう2週間持ちこたえられるかどうかの量しか残っていないという分析が公表された。

29日、香港サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)はシノリンク・セキュリティスの分析を引用し、21日基準で中国の主要発電所6カ所の発電用石炭備蓄量は1131万トンで、今後約15日耐えられるかどうかの量だと報じた。

中国当局が定めた規定によると、発電所は現在のようなオフシーズンには20日以上使用できる石炭を備蓄しなければならないが、これを満たすことができていない。特に報告書が基準としている日から8日が過ぎた現在は状況がさらに悪化しているものと推定される。

「中央日報」より

記事に要旨は、支那の石炭火力発電所の倉庫に石炭の在庫が不十分だよと、それだけの情報である。

オフシーズンで石炭の在庫が心許ないから、発電量も抑制気味になっているという理解で良いのだろうか?

シノリンクはまた、今月から来年2月にかけて中国で発電用石炭2億2200万~3億4400万トンが足りなくなることが予想されると伝えた。

「中央日報”中国の石炭在庫量、2週間持ちこたえられるかどうか…「工場稼働中断」懸念”」より

どちらかというと、慢性的な石炭不足が懸念去れているところの方が重要であると思う。

つまり、支那国内での石炭生産量も、インドネシアからの石炭輸入量も、そう簡単には増産体制に入ることが出来ないという事を意味していて、この問題は長引きそうな様相である。

しかし、石炭さえ確保できるのであればこの問題は解消するのだろうか?その辺りは調べようがないのだけれど、送電網の不備や変電所の能力がどうなんだろうなぁ?という不安はある。その辺りはどうなんですかね。

コメント

  1. こんな状況で冬季五輪をやる気なんでしょうかねぇ。
    それとも、五輪中に外国人選手の宿泊棟だけ「たまたま」停電(そして選手の調整の邪魔を)する事態の発生の言い訳を準備している、というのはさすがに邪推かな。

    施設はテストなしのぶっつけ本番になりそう
    電力の供給に不安
    (テスト大会がないので)運営の確認ができない
    防疫状況の実態がわからない

    東京五輪の比じゃない不安要素だらけなのに、
    「国民の命を守れ」と東京五輪に反対していた皆さんは、
    北京五輪不参加を提唱しないんでしょうかねぇ(棒)。

    • 確かに。
      そういえば、冬季に北京でオリンピックやる気でしたね、アノ国。
      ボイコットの流れが萎んでしまったので、どうなるのかよく分かりませんが、無理矢理にでも石炭を焚いて発電するのでしょうかねぇ。