習近平政権が目指す「共同富裕」

支那

時間も取れないので、本日はざっくりしたテーマで。

習近平政権 「共同富裕」は何を目指すのか

2021/09/21 05:00

中国の習近平政権が、「共同富裕」をスローガンに、貧富の格差縮小を目指す措置を相次いで打ち出した。経済や社会のあり方がどのように変わるのか、注視する必要がある。

「讀賣新聞」より

今の支那は格差偏在で、一部の富裕層が支那の富の99%を独占している状態だといわれている。だからこそ、「共同富裕」という方向は分かるんだ。分かるんだけど……。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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傾く支那経済

富の偏り

共産主義ってそういうものだっけ?と、呆れるほどの状況になっているのが今の支那の姿であり、そもそも共産主義とは、「財産の一部または全部を共同所有することで平等な社会を目指す」というものだったはずだ。

総資産額は2200兆円 存在感が高まる中国の富裕層=岸田英明

2021年5月17日

中国の富裕層の不動産を含む総資産額は約130兆元(約2200兆円)で、2020年の国内総生産(GDP)の1・3倍に相当する──。富裕層研究で知られる中国のシンクタンク、胡潤研究院がこのほど最新の調査結果を発表した。

19年末時点の総資産600万元(約1億円)超の富裕世帯は前年比1・7%増の399万世帯、金融資産だけでこのラインを超えたのは144万世帯だった。これに同年の中国の平均世帯人数(2・92人)を掛け合わせると、富裕層人口は総資産ベースで1165万人、純金融資産ベースで420万人と試算される。富裕層の純金融資産総額は、総資産の約5割が不動産だと仮定すると(中国人の総資産に占める不動産比率は「全家庭平均で約7割」という他機関の試算がある)、これを差し引いた65兆元(約1100兆円)ということになる。

「エコノミストOnline」より

世界の富裕層の上位10%、中国人が1億人で最多

2019.10.22 Tue posted at 19:30 JST

ロンドン(CNN Business) スイスの金融大手クレディ・スイスが毎年、富裕層の動向をまとめている報告書の最新版によると、保有資産の額が世界の上位10%に入る人の数で中国が米国を抜き、初めて世界トップに立ったことが分かった。

報告書によると、保有資産が上位10%に入る中国人は1億人と、米国人の9900万人を上回っている。

「CNN」より

世界の富が支那へと向かった、という風に分析をする人もいて、それは一部正しいのだと思う。何故ならば、世界の生産工場として、莫大な工業製品を世界に売りさばいているのが支那なのだから。

しかし、習近平氏はその実態について、本当に重要な部品は海外から輸入し、支那で組み立てを行う状況にあるから、支那経済の実力は真の強さとは言えないと分析し、それは事実ではある。欧米が先端技術の独占を行っていることもまた事実なのだから。

中国:貧富格差問題が深刻化、「社会の富」の3割を上位1%が握る

2016年1月14日1:12 午後

貧富格差問題が深刻化、「社会の富」の3割を上位1%が握る

北京大学の社会科学調査センターはこのほど発表したリポート「中国民生発展報告」で、貧富格差の問題は中国で日増しに深刻化していると現状を指摘した。

リポートでは「中国社会の富の約3分の1を、上位1%の富裕家庭が握っている」と紹介。その一方、「社会の底辺にある家庭の約25%が持つ富は、中国社会の富のわずか1%にとどまる」とのデータも示した。

「ロイター」より

だからこそ、富も技術もその手中に収めたいというのが習近平氏の野望だったのだが、この貧富の差が広がりすぎたことで、国内の不満が溜まりにたまって、ついにその方向を転換せざるを得なくなった。

日本人の考えている「経済格差」とはスケールが違うのが、支那の現状なのである。

共同富裕を目指せ!

そこで出てきたのが「共同富裕」という考え方だ。

共同富裕とは 中国、成長の裏で格差拡大

2021年9月3日 2:00

▼共同富裕 貧富の格差を縮小して社会全体が豊かになるという中国共産党政権が掲げるスローガン。1953年に建国の父、毛沢東氏が提唱した。78年から改革開放に着手した鄧小平氏が唱えた「先に豊かになれる者から豊かになりなさい」という先富論と対比されがちだが、鄧氏も共同富裕を最終目標に据えていた。

「日本経済新聞」より

ただ、この習近平氏の寝言は、彼の考えだした話ではなく、支那建国の父と言われる毛沢東が提唱した考え方であるとされる。ただ、1953年といえば、毛沢東が支那を社会主義社会に変貌させることを決定した時期でもあり、急速に社会体制を作り変えていた時期でもある。

そして、1958年には大躍進政策を発動。この政策は支那各地で多数の餓死者を出すのだが、特に侵略され植民地とされたチベットでは飢餓によって1500万人もの死者を出してしまう。支那全土では5000万人以上の餓死者を出したというから、その失敗の規模も桁違いだ。

まあ、早い話、「共同富裕」は失敗したのである。

中国「共同富裕」で格差は解消するか IT、芸能人を狙い撃ちの背景

2021年9月16日 10時00分

中国共産党の習近平(シーチンピン)指導部が、「共同富裕」の実現を今後の重点目標として打ち出しました。貧富の格差を縮めて社会全体が豊かになることを目指すというものです。軌を一にするように、最近の中国では、IT企業や学習塾への締め付け、芸能人の摘発など富裕層を狙ったとみられる動きが目立ってきています。

「朝日新聞」より

ところが習近平氏もこれを目指すという。

恒大危機

で、ここで話題になるのが恒大集団の破綻である。

前回、軽く取り上げてはいるが、結構な規模の大型倒産となりそうなのである。

恒大危機と共同富裕は同根、共同富裕は第2文化大革命ではない

2021.9.22

中国の不動産バブルはついにはじけるのだろうか。日本のメディアが自民党総裁選の報道に没頭し始めた先週、巨額の負債を抱える中国の不動産開発大手「中国恒大集団(China Evergrande Group)」の経営危機の噂が市場を駆け巡った。筆者の手元にあるデータによれば、負債総額は2720億ドル、自己資本は960億ドルで、債務超過は170億ドル。すなわち、負債総額30兆円、債務超過2兆円弱という大型破綻になる可能性があるらしい。

投資家や金融業界にとって重大ニュースだろうが、日本の一般庶民の関心は別にあるようだ。

中国では最近、有名芸能人の摘発やIT(情報技術)企業や学習塾への締め付けなど富裕層を狙ったとみられる当局の動きが目立つという。複数の中国大手IT企業が突然、各種の慈善事業に巨額の寄付を始めた。有名映画スターの名が動画配信サイトから次々と削除され、人気俳優がドラマ出演料の脱税容疑で巨額の罰金支払いを命じられた。いずれも習近平(シー・ジンピン)国家主席が進める「共同富裕(ともに豊かになる)」と呼ばれる新政策の結果だとちまたでは噂されている。

一方は「恒大集団」の危機という経済現象、もう一方はIT長者や芸能人セレブなどのスキャンダルという社会現象。これらは一見、関連のない個別の事件に思えるかもしれない。しかし、筆者はこれらがより巨大な同一現象の一部分にすぎないと考え始めている。今回は、政治と経済が一体化し、純粋な経済活動が存在し得ない不思議な国・中国における「政治的経済現象」の読み方について考えてみたい。

「日経ビジネス」より

キャノングローバル戦略研究所の宮家氏が、この問題を分析したコラムを書いていて興味深かった。習近平氏の目指すところは、日本人が「共同富裕」の言葉から連想する、富の再分配とは異なるのだという分析だったからだ。

要するに、高所得者を標的に、あらゆる手段を使ってでも格差を是正し、中国共産党の「統治の正統性」を回復したいのだろう。中でも驚いたのは上記2)と5)。特に、第3次分配、すなわち「大企業による寄付」を通じた所得の再分配に言及した部分である。だからこそ、大手企業は寄付行為に走り、有名芸能人が脱税容疑で検挙されるのだろう。

「日経ビジネス」より

莫大な利益を得た大企業や有名芸能人たちは、寄付行為によって富を還元せよと。その分配は支那共産党がやるぞというわけだ。なお、ここから先の引用は、有料記事故控えたい。

摘発されたくなければ寄付をしろ!

そりゃ、すごい勢いで摘発されている有名芸能人や大企業トップの姿を見れば、「寄付は当たり前」という風潮が生まれてもおかしくはない。

中国大手IT「共同富裕」に転換? 習政権が寄付呼びかけ

2021年9月1日 05時00分 (9月1日 05時01分更新)

中国の大手IT企業が相次いで、低所得者支援など社会貢献事業への多額の資金拠出を発表している。習近平(しゅうきんぺい)指導部が格差是正スローガン「共同富裕」を掲げ、企業や富裕層に「自発的」な寄付を促したことがきっかけだ。一方で政府は大手企業への締め付けを強めており、政府の圧力をかわす狙いもあるとみられる。

「中日新聞」より

アリババはさっそくこの潮流に乗ったようだが、要は恒大集団は見せしめにされたようなものだという事だ。

本土の不動産融資は再び引き締められていますか?有利子負債を増やすことを許可されていない「3つの赤い線」に達する

2020/08/14

「21世紀のビジネスヘラルド」によると、最近、市場のうわさは、規制当局が不動産会社の有利子負債の増加を制御するための新しい規制を導入し、「3つの赤い線」を設定したと述べました。

具体的には、赤線1:前払金を除いた後の負債対資産比率が70%を超えている、赤線2:純負債比率が100%を超えている、赤線3:短期現金デットレシオは1回未満です。

「3本の赤い線」の状況に応じて、パイロット不動産会社は「赤、オレンジ、黄、緑」の4つのギアに分けられます。有利子負債の規模を財務管理の運用目標とし、有利子負債規模の成長率の閾値を段階的に設定し、削減ごとに上限を5%ずつ引き上げている。

「hket」より

これは去年の記事だが、支那当局によって不動産開発業者を対象にした「三道紅線(3本のレッドライン)」が設定された。恒大集団はこのすべてに抵触。借り入れが出来なくなって経営危機に、という流れとなった。

しかし、コメントにもいただいているのだが、恒大集団はドル建て債も発行していたことから、世界がざわつく騒ぎになったのである。

支那経済の成長の原動力は不動産投資とIT企業の躍進だった

確かに富の偏在があって、巨額の富を集めている不動産業やIT産業から「寄付」を募れば、貧困層への対策費用を捻出することは可能だろう。

一方で寄付の額さえ積み上げておけば、実際の寄付額が問われる訳ではない。企業からの寄付の額は支那共産党への忠誠心の現れである。形を変えた袖の下のようなものである。

だから、不動産業者やIT企業が寄付だけで経営を傾けるようなことにはならないかもしれない。が、同時に行っている締め付けの強化によって、企業も体力を落とさざるを得ない。

支那経済の成長の原動力を自ら削いでいくスタイルだから、世界から不安視されるのも無理はない。おかげで株価も暴落してきている。

NYダウ平均株価 一時970ドル余下落 中国金融市場への警戒感

2021年9月21日 5時49分

20日のニューヨーク株式市場は、中国の不動産大手の経営悪化による影響への懸念が強まり、ダウ平均株価は一時、取り引き時間中ではことし最大の下落幅となる、970ドル余り値下がりしました。

週明け20日のニューヨーク株式市場は、中国の不動産大手「恒大グループ」の経営悪化の影響が中国経済や金融市場に広がることへの懸念が強まりました。

「NHKニュース」より

実際に、マーケットは過敏に反応した。

これが何に繋がっていくかというと、世界のマーケットが支那への投資を控えていく方向に向かうという事を意味する。ただでさえウイグル・チベットの人権問題で支那への投資は鈍りつつあるのに、ここへきてさらにブレーキを踏まざるを得ない状況を作り出したというのは、笑えない話。

「共同富裕」ではなく「共同貧困」路線だと揶揄する人もいるが、もしかしたらそんな生易しい変化ではないのかもしれない。とりあえずは、第2、第3の 恒大集団が出てこないことを祈るばかりだが、さて、どうなることやら。

追記

コメントで教えて頂いたのだが、恒大集団はドル建て債の利払いが出来なかったようだ。え?マジ?

社債利払い、猶予期間に 経営危機の中国恒大

2021年09月24日08時07分

経営危機に陥っている中国不動産開発大手の中国恒大集団は、23日に期日を迎えたドル建て社債の利払いができなかったもようだ。中国当局がデフォルト(債務不履行)回避を指示したと伝えられる中、未払いがデフォルトと判断されるまでの30日間の猶予期間内に、同社がどのような対応を打ち出すかに注目が集まっている。

恒大はドル建て社債の利息8350万ドル(約92億円)を支払えなかったとみられるが、正式な発表はない。ロイター通信によると、債権者の一部は期日内の利払いを期待していないという。

「時事通信」より

未だ猶予期間があるとはいえ、期限までに支払えなかったという事実は残ってしまった。これで、30日以内に何とかドル建て社債の利息を支払ったとしても、恒大集団の信用は大きく毀損されてしまう。

僕の予想では「今回は何とか乗り切るんじゃ無いか」とか思っていたのだけれども、想像以上に厳しいらしいね。

もはや、年内のデフォルトは避けられない情勢になったと言って良いだろう。

ゴールドマン・サックスのアジア新興市場責任者、コナー・ユアン氏は、「当局は今すぐデフォルトを望んでいない」と指摘。「30日間の猶予期間があることを考えると、きょう利払いが実行されない可能性は非常に高く、今後30日間で行う可能性がある」と予想した。

一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、関係筋の話として、中国当局が地方自治体に対し恒大集団の破綻に備えるよう求めていると報じた。

また、これとは別にブルームバーグは、恒大集団の電気自動車(EV)部門が従業員への給与とサプライヤーへの支払いを停止していると報じている。

「ロイター”中国恒大、23日の利払い実行困難に 米時間で期限迫るも説明なし”」より

ヤバい感じである。

オスカー・アンド・パートナーズ・キャピタル創業者で最高投資責任者のオスカー・チョイ氏は、中国恒大が警戒しているのは建設事業が進められず、作業員に給与を支払えず、個人投資家が損失を被ることで社会的緊張をあおることだと指摘。こうした優先事項が解決できれば、同社は他の債権者と協議を行うと予想し、「そうでないと、数十万人が政府と争うことになる」と述べた。

「ロイター”中国恒大、23日の利払い実行困難に 米時間で期限迫るも説明なし”」より

習近平氏も下手は打てないのだろうが、これを力で押さえ込むのが最悪の手段で、金で解決するのがスマートなところだが、ここで甘やかすと、本来の習近平氏の狙いが達成できないというジレンマに陥っている。

追記2

こういう話は出てくると思っていたが……。

中国恒大の第2位株主、全保有株の売却を計画

2021年9月23日12:14 午後

中国の不動産開発大手、中国恒大集団の第2位の株主である華人置業集団は23日、3200万ドル相当の恒大株を売却したことを明らかにし、全保有株式を売却する方針を示した。

香港証券取引所への提出資料で「取締役らは、流動性に関する一部発表を含め中国恒大集団を巡る最近の動向を憂慮し、警戒している」とした。

「ロイター」より

昨日のニュースなので、本文には組み込まないといけなかった内容だったのだけれども、支那共産党のグリップがイマイチ効いていない、或いは狙い通りということなのか、既に保有株式の投げ売りがなされていると。

もちろん、小規模な投げ売りは去年からやられていたのだけれど、第2位株主が動きだしたともなれば影響も大きいだろう。宜しく無い感じだね。

コメント

  1. 木霊さんこんにちは

     恒大集団はやはり23日にはドル建て債の利払いができなかったようですね。
    これで30日間の猶予中に支払いが出来ないとクロスデフォルトになり・・・・やばそうですね。
    債務の8割が買掛金との事なので、連鎖倒産は確実になりそです。しかし、33兆円相当の焦げ付きとはスケ-ルがでかい(笑)

    • いやー、ご指摘感謝。
      しかし、猶予期間中に何とか出来るものなんですかねぇ、コレ。
      まあ、予想が出来ないのでお手並み拝見ですよ。
      コレが西側だったら、「大きすぎて潰せない!」と救済策を用意するのでしょうが、リーマンの前例があるのでアメリカでも潰しちゃうかも知れませんね。その時の出血をどれだけ抑えられるかがポイントなんでしょうけれど。