イランを糾弾せよ!オマーン湾で日本企業所有のタンカーに攻撃 2人が死亡

報道

タイミング的に記事にしていなかったが、韓国の代金未払いの話をした事もあって、イラン絡みの話をもう1つ紹介しておきたい。

オマーン湾で日本企業所有のタンカーに攻撃 2人が死亡

2021年7月31日 7時59分

中東オマーン沖のオマーン湾で29日、日本の企業が所有し、イスラエル系の企業が運航していた石油タンカーが攻撃を受け、英国人とルーマニア人の乗組員2人が死亡した。AP通信などが伝えた。イスラエル政府はイランの攻撃だとする非難声明を出した。

「朝日新聞」より

韓国絡みの記事では「イランに金を払ってやれ」というスタンスで書いていたが、イランが善良な国かというとそんなことは無い。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

実利を求める国、イラン

親日国イラン

日商丸事件(昭和28年:1953年)をご存じだろうか。

1951年にイランは石油の国有化を宣言する。当時、イギリスの影響下にあったイランは、石油メジャーに頭を押さえつけられていて産出する石油資源はイギリスが安く買い叩く状況にあった。だからこそ、自国の利益を向上させるべく「国有化宣言」をしたのだが、当然、イギリスに怒られる。

アーバーダーン危機(1951年~1954年)である。イギリスがイランに対して事実上の経済制裁・禁輸措置をやらかしたのだ。

この時、日本は独自の石油ルートが欲しかったために、出光興産の社長がタンカー日商丸をイランに派遣することを計画して、日本政府もこれに乗っかった形でイランと交渉。イギリス海軍に見つからないように日商丸をイランに入港させて国際的に大騒ぎになった。

イギリス海軍の海上封鎖を突破して、日商丸は日本に帰国する。しかし、イギリスの石油メジャー「アングロ・イラニアン社」は積み荷の所有権を主張して日本の裁判所に提訴を起こすわ、イギリスから外交ルートで日本政府に圧力が加えられるわ、結構な外交問題に発展。

結果的には裁判は出光側が勝利し、この後に世界的に石油の自由な貿易に繋がっていくことになるのだが、アメリカの思惑や国際世論の動き次第では、日本が再び窮地に陥る可能性のある、かなり大胆な行動であったと思う。

一連の流れによってイランも利益を得ることになって、その切っ掛けを作った日本に感謝をしている、そういう流れで「親日国」などとは言われているが、僕自身は単に日本とイランの利害関係が一致しただけに過ぎない事件であると、そう思っている。

イランに舐められる国、日本

しかし、そういう事件があってイランに感謝されるようなことはあったかも知れないが、現代までそれが続いているかどうかはまた別の話。

日本人が見誤る、「親日国」イランの危険すぎる実態

2021年07月28日(水)11時45分

<「死の委員会」の一員とされるライシが次期大統領となるイランは、アラブ諸国も警戒するイスラム神権国家だ。見慣れた「解説」に惑わされてはならない>

イランは中東の大国にして伝統的「親日国」である――。この見慣れた「解説」は、イランの実態を理解する上では全く役に立たない。

イラン・イスラム共和国は1979年、親米のパーレビ王朝を「イスラム革命」によって打倒し、最高指導者たる最高位イスラム法学者が全権を掌握する神権国家として誕生した。

~~略~~

イランは近年中国との関係を強化し、今年3月には経済や安全保障など幅広い分野での連携について25年間の協定を締結した。「被抑圧者」の解放を掲げているにもかかわらず、同じイスラム教徒であるウイグル人弾圧については言及すらしない。

日本はイランという国の現実を直視し、警戒する必要がある。「親日国」と位置付け、融和政策に徹すればよい時代はとうに終わっている。

「Newsweek」より

このコラムは飯山陽氏によるものなので、「信頼性が薄い」などと糾弾する方もいると思う。が、イランが支那との関係を強化していることは事実であるし、国際関係とは実利で動くものなのだ。

「情」だけで動く国家は殆ど無い。

日本人が「イランは親日国家だから」などというフィルターを通して見ていると、情勢を見誤る可能性は高いと思う。少なくともイランにとってはアメリカと対立する以上は支那と手を組んだ方が「効果的」なのだ。

それを選び取るだけの狡猾さがイランにはあって、親日というポーズを見せるのもまた「外交」の一端だという理解をしなければならない。

そういう理解が出来ない方々が政治をやるから、舐められるのである。

タンカー襲撃事件

思い出して欲しいのは、安倍氏が首相であった時代にイランに訪問をし、その最中に日本国籍のタンカーが襲撃されるという出来事があった。

2019年6月13日、日本企業が保有するケミカルタンカー「KOKUKA Courageous」がなにものかによる攻撃を受けて、船体に穴を開ける事態となった。

後に、イラン革命防衛隊の部隊による犯行で、船体に取り付けた爆弾が爆発したことで、船体に大きな穴が空くこととなったことが明らかになった。

img

この結果、イランが何か責任をとったかというと、そんなことは無かった。

そして今回の冒頭の事件発生である。

イスラエルメディアはイスラエル当局情報として、ドローン攻撃を受けた可能性があると報じている。イスラエルのラピド外相は声明で、イランの犯行だと主張し、「イランはテロ行為や破壊活動の輸出国だ。世界はイランのテロに対して沈黙してはならない」と非難。英国政府に対し、英国人らの犠牲を受けてイランへの強硬な姿勢を示すよう要請したという。

「朝日新聞”オマーン湾で日本企業所有のタンカーに攻撃 2人が死亡”」より

流石の朝日新聞も今回のコレは擁護不能だったようだ。

一方、イスラエルのテレビ「チャンネル13」は30日、イスラエルの政府関係者の話として、攻撃はドローンによるイランの「テロ行為」だと報道。また、死亡したルーマニア人は船長で、英国人は警備員だったもようとした。

「ロイター”日本企業所有のタンカー攻撃で英国人ら2人死亡、オマーン沖 イラン関与の疑い”」より

ロイターは完全に「テロ行為だ」と批難している。

タンカー乗っ取り事件

更に、イランの攻撃性は日本だけに向けられたものでは無かった。

UAE沖でタンカー拿捕、イランは関与否定

2021年8月4日5:15 午前

アラブ首長国連邦(UAE)沖でイランが後ろ盾となる勢力により石油タンカーが拿捕(だほ)された可能性があることが、複数の海上保安関係筋の話で明らかになった。

これに先立ち、英海運貿易当局は3日、この海域で「乗っ取り」が発生した可能性があるとして厳重な警戒を呼び掛けていた。

「ロイター」より

この手のタンカー攻撃・乗っ取りなどの事件はここのところ5件ほど立て続けに起こっている。全てイラン絡みの事件ではないかと考えられているというから、なかなか凄い話だな。

ところが……、まあこれは記事を紹介した方が早いか。

UAE沖でパナマ船籍のタンカー乗っ取り 親イラン勢力の犯行か

毎日新聞 2021/8/4 09:49(最終更新 8/4 09:49)

~~略~~

オマーン沿岸のアラビア海では7月29日にイスラエル系企業運航の石油タンカーが攻撃を受けて乗組員2人が死亡する事件が発生したばかり。この攻撃についてイスラエルや米国が「イランが無人機で実行した」と非難し、地域の緊張が高まっていた。

「毎日新聞」より

「イスラエル系企業運行の石油タンカー」って、それは間違いではないけれど日本企業のタンカーである事には触れられていないよね。

日本はこの問題でも当事者になっていると言う事を、メディアは知られたくないのだろうか?

日本はイランとの外交を行うにあたって、「親日国だから」と手心を加える必要は無くって、糾弾すべきは徹底的に糾弾すべきなのだ。

コメント