禁止される太陽光パネル、これでも太陽光発電を推進するのか?

北米ニュース

このブログでは太陽光発電の商用利用を批判している。理由は改めて整理して説明するが、今回は新たに別の理由で批判する理由が出てきた。

FACT SHEET: New U.S. Government Actions on Forced Labor in Xinjiang

JUNE 24, 2021

At the recent G7 Summit in Cornwall, United Kingdom, the world’s leading democracies stood united against forced labor, including in Xinjiang, and committed to ensure global supply chains are free from the use of forced labor. The United States is translating these commitments into action. The Biden-Harris administration is taking additional steps to hold those who engage in forced labor accountable and ensure that we continue to remove goods made with forced labor from our supply chains through actions by the Department of Homeland Security’s U.S. Customs and Border Protection, the Department of Commerce, and the Department of Labor.

「The White Houseのサイト」より

この文書はアメリカのホワイトハウスが公開しているサイトから引用していて、今後の方針であるという。

スポンサーリンク
同カテゴリーの人気記事

この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

<同カテゴリーの人気記事>

スポンサーリンク
スポンサーリンク

原料の大半は支那から

アメリカは、ウイグルからのパネル材料輸入を禁止する

先ずは、アメリカの方針についてもう少し丁寧に見ていこう。

CBP’s forced labor investigations have produced six Withhold Release Orders in Fiscal Year 2021, including one on cotton and tomato products from the Xinjiang region, another on cotton products originating from the Xinjiang Production and Construction Corps (XPCC), and one on the Dalian Ocean Fishing Co., Ltd. As demonstrated by the Dalian WRO, the United States is also taking action to combat the PRC’s use of forced labor beyond Xinjiang – including in the seafood industry. Currently, 35 of 49 active WROs are on goods from the PRC, and 11 WROs are on goods made by forced labor from Xinjiang.

「The White Houseのサイト」より

えーと、以下のもは以前からエンティリストに載っていたとある。

  • 新疆地域の綿花とトマト製品
  • 新疆生産建設隊(XPCC)からの綿花製品
  • 大連海洋漁業

トマトと綿花は知っていたが、シーフードもダメなのね。更にこれに追加。

Department of Commerce Updates its Entity List: The Department of Commerce’s Bureau of Industry and Security added to the Entity List five PRC entities: Hoshine Silicon Industry (Shanshan); Xinjiang Daqo New Energy; Xinjiang East Hope Nonferrous Metals; Xinjiang GCL New Energy Material Technology, and XPCC— for participating in the practice of, accepting, or utilizing forced labor in Xinjiang and contributing to human rights abuses against Uyghurs and other minority groups in Xinjiang. This action, which follows the 48 PRC entities previously added to the Entity List for their connections to human rights abuses in Xinjiang, restricts the export, reexport, or in-country transfer of commodities, software, and technology subject to the Export Administration Regulations where such entities are a party to the transactions (e.g., end-user, purchaser, intermediate or ultimate consignee).

「The White Houseのサイト」より

ナニナニ?

  • Hoshine Silicon Industry (Shanshan)
  • Xinjiang Daqo New Energy
  • Xinjiang East Hope Nonferrous Metals
  • Xinjiang GCL New Energy Material Technology
  • XPCC(Xinjiang Production and Construction Corps)

シリコン系の企業が軒並み禁止されているね。

太陽光パネルはシリコンから

しっかり整理してあったから京セラのサイトの情報を紹介したい。

太陽光パネルは、シリコンなどの半導体を使います。半導体は、周りの電場や温度・光などによって、電気をどの程度通すかが変わります。京セラの太陽光パネルは全て自社で製造しているので、常に原料から分析し、より発電効率を良く、より軽く、より丈夫になるように、日々研究を重ねています。

「京セラソーラーFC」より

シリコンそのものは、意外とどこからでも採掘可能な原材料なのだが、支那がシリコン生産の一大産地である事は周知の事実だ。

日本におけるシリコンの輸入相手国のシェア

グラフ シリコン(一次製品)の輸出国別構成割合

1/4は支那からだと。

シリコン(ケイ素)の採掘を行い、シリコン金属に精製するにあたって結構有害な物質が出てくる。

In Broad Daylight: Uyghur Forced Labour and Global Solar Supply Chains

The People’s Republic of China (PRC) has placed millions of indigenous Uyghur and Kazakh citizens from the Xinjiang Uyghur Autonomous Region (XUAR or Uyghur Region) into what the government calls “surplus labour” and “labour transfer” programmes. An official PRC government report published in November 2020 documents the “placement” of 2.6 million minoritised citizens in jobs in farms and factories within the Uyghur Region and across the country through these state-sponsored “surplus labour” and “labour transfer” initiatives. The government claims that these programmes are in accordance with PRC law and that workers are engaged voluntarily, in a concerted government-supported effort to alleviate poverty. However, significant evidence – largely drawn from government and corporate sources – reveals that labour transfers are deployed in the Uyghur Region within an environment of unprecedented coercion, undergirded by the constant threat of re-education and internment. Many indigenous workers are unable to refuse or walk away from these jobs, and thus the programmes are tantamount to forcible transfer of populations and enslavement.

この労働をウイグル人達に強制労働気味にやらせていて、現状で世界のポリシリコンの3割をこの地で製造しているという。品質とコストのバランスが良いということのようだが、太陽光パネル用のポリシリコンに関しては45%を占めているとも言われている。そしてウイグル以外の支那内の地域から3割、つまり支那から75%のポリシリコン原料が供給されているという恐るべき実態が浮かび上がって来る。

つまり、支那との取引を止めてしまえば、太陽光パネルの生産は大混乱となって、高騰してしまう結果になると予想される。

効率の悪い発電方法

太陽光発電に反対する理由

太陽光発電による発電は以下の問題があると認識している。

  • 天候が悪い日や夜間には発電ができない
  • 温度が上がりすぎると発電効率が落ちる
  • 広大な土地を必要とする

太陽光発電は二酸化炭素を出さない、だから環境に優しい、という嘘の刷り込みもキライだが、一番の懸念事項は発電効率が悪いことと、発電したいときに発電ができないという致命的な欠点があることだ。

もちろん、これを解消する方法はある。

それは二次電池の併用だ。ただ、二次電池の運用は家庭レベルでは市販品が出回り始めているのだけれど、イイモノか?といわれると正直「まだまだ」というレベルの商品である。

かつて、屋根の上に載せるタイプの温水器が流行った時代がある。あれは意外に便利ではあるのだが、古くなってくると様々な問題が起きる上に、案外運用コストは高い。太陽光発電はあれと似たような話だね。

再エネ普及のカギとなる「需給調整市場」が本格始動、東電や関電がVPPで参入

2021年06月25日 07時00分 公開

再生可能エネルギーなどの出力が変動する電源の導入拡大に伴い、電力需給の「調整力」の取り引きに注目が集まっている。

~~略~~

東京電力エナジーパートナー(東電EP)では、市場がスタートした4月に三次調整力IIの取引市場に参入した。VPPの技術を利用し、調整力として三菱マテリアルの筑波製作所に設置されたNAS電池を活用する、リソースアグリゲーターとしての参入だ。

「スマートジャパン」より

色々な電池の中で、NAS電池がそれなりに使えそうだという事が分かってきたが、じゃあ、NAS電池の運用を誰がするんですか?という話が問題となる。

大規模開発

さて、「メガソーラー」に関しては様々な批判が出ていて、トラブルも色々と発生した事が分かっている。

長野県・霧ヶ峰に立ち上がったメガソーラー事業の計画予定地

大規模開発する話で、こんな感じに山の斜面を削ってソーラーパネルを配置する例が多い模様。

メガソーラー建設反対運動が続発、太陽光発電は本当に「エコ」か
「エコ」のイメージが強い太陽光発電。しかし今、全国各地でメガソーラーの建設とそれに対する反対運動が起きている。景観地としても有名な長野県・霧ヶ峰の麓でも、住民の反対運動が過熱。なぜ、このような事態が頻発するのか。

これが、1箇所2箇所ではないので問題なのだ。

img

こんな感じで溜め池やダムの上で発電するという事をやっているところもある。

水上式のメガソーラーで世界最大、ダムの水面に5万枚の太陽光パネル
千葉県にある工業用水の専用ダムで世界最大の水上式メガソーラーの建設が始まった。18万平方メートルの水面に5万1000枚の太陽光パネルを浮かべて、1年間に4500世帯分の電力を供給する。京セラグループが建設・運営して、千葉県には水面の使用料などで年間に約3000万円が入る。

しかし、これで何が起こったかというと発火事故だ。

ちょっとイレギュラーな事故ではあったが、十分に今後もありうる事故である。そして、厄介な事にこれの消火作業というのはなかなか困難なのだ。

ダム水面の太陽光パネルが数十枚燃える 千葉・市原:朝日新聞デジタル
 9日午後1時ごろ、千葉県市原市で「ソーラーパネルが燃えている」と119番通報があった。 県警市原署や市原市消防局によると、山倉ダムの水面に浮かべられた太陽光パネルが風に流され、折り重なるようにして、…

何しろ、燃えている場所に近づくことが難しい。回りに大量に水があるにもかかわらず燃えるに任せるような状況になりかねない。

「環境に優しい」という触れ込みでコレなのだから、呆れるより他無い。

LCA(Life Cycle Assessment)の議論もあるが

また、最近では製造時や廃棄時に大きな環境負荷がかかると指摘されている太陽光発電ではあるが、運転中の燃料コストや輸送コストがかからない分を加味すると、トータルではやはり環境負荷は低めになるよと言う結論にはなっているようだ。

ただ、冒頭の話まで含めて考えるとかなり微妙な感じになる。

少なくともアメリカは太陽光パネルの原料となるポリシリコンの輸入に待ったをかけ、西側諸国もこれに乗らざるを得なくなっていくだろうと予想される。

そうなると太陽光パネルの価格が高騰する可能性が高い。今後は「安い発電方法」というメリットは更に薄れていく可能性が高そうである。

そうだとすると、大規模太陽光発電施設を商用発電に組み込んでいくメリットが如何ほどのモノか。少なくとも、もはや国をあげて推進する事業では無くなったことだけは確かなんじゃないかな。

追記

1つ記事を追加しておきたい。

全国で公害化する太陽光発電 出現した黒い山、田んぼは埋まった

2021/6/27 05:00(最終更新 6/28 12:36)

太陽光発電設備の設置が引き起こす景観や自然破壊などの問題が各地で深刻化している。毎日新聞が47都道府県を取材したところ、8割がトラブルを抱えていることが分かった。原子力発電に代わる主力電源として期待されながら、全国で公害化する太陽光発電。何が起きているのか。

「毎日新聞」より

今さら分かったの?という感想しか出てこないが、多くの地域で何らかの太陽光発電トラブルを抱えているのだと言うことが分かる。8割という数字は、かなりの確率でトラブルを生じるという意味だろう。

山地への「太陽光」設置、都道府県の希望ゼロ 住民との対立原因に

2021/6/29 11:00(最終更新 6/29 11:00)

太陽光発電所が引き起こす景観や自然環境の破壊といった問題がどれだけ深刻化しているか。実態を探ろうと、毎日新聞は全47都道府県を対象にアンケート調査を実施した。その結果、太陽光発電施設の設置を期待する場所として「山地」を挙げた都道府県はゼロ。周辺住民とのトラブルが各地で拡大する中、自然の場所への設置を避けたい自治体の強い思いが浮かび上がった。

「毎日新聞」より

特に「山地」への設置に関してはかなりトラブルが多い模様。

そりゃ、メンテナンスのためにアクセスするにも問題だし、周辺の木々が茂ってこればまた伐採などを行う必要があってなかなか厄介である。

更に、風による影響や、大雨による影響なども経験的にマズイ事が分かっているので、山地への設置というのはかなりヤバいのだろう。

ついでに、湖沼や溜め池などの上に設置するという方法も、実のところ利水権などの問題(例えばダムの水面に作るケースだと、渇水期に溜めておかねばならない水面の高さに制限が出てしまう等の問題もあるようだ)色々な縛りもあって簡単に設営できないという事のようだ。

本文中では消化の難しさなどに関して言及しているが、水の中に届く光の量が変化して水質に問題がでるケースも漏れ聞いているので、今後又分かってくることもあるかも知れない。

コメント

  1. 中韓製のパネルは、劣化が早い危惧があります。
    エネルギー収支がプラスになる前にパッキンなんかが死んで、パネルもお釈迦。
    保証するメーカーは、破産しておしまい。
    が、メガソーラーの未来と思っています。

  2. 自分も太陽光発電には賛成という訳では無いのですが、陸地に作るよりは水上の方がマシだと思っています。木霊さんが挙げられた三つの問題のうち、2番目の冷却には湖水が使える点、3番目の面積を要する点も水面は元々未利用だった点が有利になります。想定以上の強風が吹くと壊れる点では地上も水上も同じですから、ダムなどの人造湖に作るのなら害も少ないだろうと思っています。なんと言っても、サスティナブルと言われると再生エネルギーを無視する訳にもいかず、現在のところは太陽光発電が現実的かなあ、と思う次第です。
    二次電池としてのNAS電池には利点もたくさんありますが、硫黄をイオン化させるために300度以上の高温がいること、大規模になること、もし火事になると消化が困難なことという欠点があります。過去には火災事故も起きていたはずです。おいそれとは普及しないのではないかと思っています。
    シリコン輸入問題は、Chinaから買うのはコストメリットだけで、どこでも採れる資源ですから、輸入先が代わるだけかと思っています。国内にも2億トンくらいの埋蔵量は有るそうですよ。

  3. 水上パネルもそれはそれで水中の生態系をそれなりには害するものであるらしい。と、いうのが悩ましいところでしょうね。結局のところ、太陽光発電を本気でやるなら宇宙に進出するしかない。送電は軌道エレベータでも建てて。と、それはそれでロマンのある話ですけれど。

  4. 太陽光発電の夜間・日照不足の解決策として揚水発電もありますが、立地・用地・環境破壊的な観点から、なかなか普及は難しいと思います。

    あと豆知識的なものですが、災害等で壊れた太陽光パネルは、たとえ邪魔だと思っても絶対触らないことです。
    パネルは日光が当たる限り発電するので、感電の危険性があります。

  5. こんにちは。

    施工に関してこんな杜撰な工事してるところも多いようですし
    https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/feature/00002/00072/?ST=msb&n_cid=nbptec_tectw
    どこの省庁が管理してるのかわかりませんが事故が多発しそうです

    太陽光発電に助成金をかけるくらいなら太陽熱温水器に補助金出したほうが省エネの一助になりそうな気もします
    https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/solar/1121859.html