日本政府、台湾にワクチン追加で100万回分

政策

追加は7月中旬だということだ。

日本政府、台湾にワクチン100万回分を追加供与 ベトナムにも

2021年6月25日11:39 午前

茂木敏充外相は25日午前の閣議後会見で、台湾に新型コロナウイルスワクチン約100万回分を追加供与すると発表した。前回と同じアストラゼネカ製で、これで計224万回分を送ることになる。

「ロイター」より

このワクチン提供が、単純にワクチンを提供するという見かけ通りの内容でないことは、前回同様に明らかだと思う。では、閣議決定の狙いは如何に。

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この記事は「惣郷木霊の四方山話」でお送りしております。

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菅義偉政権は賭けに出たのか?

ワクチン外交前回

御記憶の方も多いと思うが、台湾へのワクチン提供は6月2日に方針が決定されて、いつなのか?という話であった。

これに関する日本メディアの報道はかなり酷くて「使わないワクチンを押し付けるのか」という批判や、ワクチン外交そのものの批判を展開したりと大騒ぎであった。

でも、ワクチン外交は、アメリカもイギリスも支那も、ロシアもワクチンを開発したと胸を張った国は全てやっている。印象的にはイギリスはAZ製ワクチンを巡って余り露骨な政治的な動きが無かった印象はするのだが、結果から見れば複数の国で製造拠点があったわけで、僕が把握していないだけで十分ワクチン外構をやっていたのだろう。

日本政府もかなりワクチンをかき集めるために外交を展開して、アメリカとイギリスから十分すぎるほどのワクチンをかき集めた。

その上で、アストラゼネカ製のワクチンは日本国内で製造する話となって、台湾に贈ったワクチンは日本製のワクチンだったという話。

ワクチン外交全開

さて、この前回のワクチン提供について、6月2日に話が出た段階で「検討している」というのは、タイムスケジュール的に明らかに嘘だろう。どう考えても、既に報道された時点で台湾に贈る事は決まっていた。

しかも、水面下で話を進めていて、万が一にもメディアに漏れないように動いていた模様。

台湾にワクチン 午後到着へ アストラゼネカ製を無償提供

2021年6月4日 金曜 午前11:47

新型コロナウイルスの感染が拡大している台湾に対し、政府は、アストラゼネカ製のワクチン124万回分を無償提供すると発表した。

茂木外相「今回のワクチン供与が、台湾における新型コロナの感染拡大の防止に寄与することを期待している」

提供されるのは、日本国内で製造され、当面接種に使う見通しのない余剰分のアストラゼネカ製のワクチン124万回分で、成田空港から発送され、4日午後に台湾に到着する見通し。

「FNN」より

そして6月4日に、JAL809便で台湾に送り届けた。台北到着は午後2時40分。

実はJAL809便は台湾に向けて飛んでいる飛行機ではあるのだが、6月4日のフライト予定はなかったという話もある。

騒いでいる方もいるけれども、偶然である。偶然だからね?

グローブマスターIIIも台湾へ

そして、アメリカもこれに呼応するように台湾に航空機を飛ばす。

アメリカの大型輸送機グローブマスターIIIが台湾にワクチンを輸送して着陸したのが6月6日。わずか2日後のことである。

これで確信したね。やっぱり偶然じゃねーよ!

菅義偉政権は、アメリカとも打ち合わせ済みで、日本で可能な限りのメッセージを第1便に詰め込んだのだ。アメリカは、その後からわざわざ車いすに乗った議員が台湾に軍用機で乗り込んだのである。何も反応できなかった支那人民解放軍は、とんだ赤っ恥である。

車いすに乗っていたのは、タミー・ダックワース氏で、アメリカの民主党上院議員で、従軍中のイラクで副操縦士として乗っていたヘリを撃墜された際のけがで両足を失っている。それだけ覚悟の決まった人物を選んだということは、万が一のことも想定していたという意味だろうね。

そして、日本のほうが先に動いたという点も大きい。国際的に「台湾問題は日本が先陣を切る」と宣言したようなものだからだ。ただ、日本は民間機で送り、アメリカは軍用機を使った。その辺りの意味合いも相当恣意的なものを感じる。

追加で100万回分

そして、話は冒頭の記事に戻る。

本当は、日本が開発したワクチンを送りたいところだろう。だってこれは、他人のふんどして相撲をとるようなやり方と揶揄される可能性もあるからね。

が、それでも菅義偉政権はワクチン外交を選んだ。

また、新たにインドネシア、マレーシア、タイ、フィリピンに約100万回分ずつアストラゼネカ製のワクチンを送ることも明らかにした。さらに国際的な枠組みであるCOVAXを通じ、7月中旬以降に東南アジア、南西アジア、太平洋島しょ国などに計1100万回分を供与する

「ロイター」より

当然、AZ製ワクチンは完璧ではないし不安な部分もある。実際に日本では認可が下りておらず認可は下りたのに使用に至っておらず、その理由が「希に血栓ができる事がある」という、それなりにリスクがあると認識されるモノだ。

それを輸出するということは、相応のリスク、ネガティブな部分もあるのだが、一方で、仮にアストラゼネカ製のワクチンではなく、ファイザー製のワクチンを日本が輸出することが可能であったとしても、多分、日本はアストラゼネカ製のワクチンを選ぶだろうと、僕はそう思う。

その理由は、ファイザー製やモデルナ製も温度管理に厳しい基準が要請されるという点で、輸送したはいいが、届けた先で保存ができないので実際には使えませんでしたでは話にならない。

アストラゼネカ製のワクチンは、その点取り扱いが容易で、クーラーボックス1つあれば事足りるのだから。台湾は別の理由だが、インドネシアやマレーシアなどに送るならばアメリカの2社のものより適していると言える。

選んだ国

さて、菅義偉政権が選んだワクチン提供先だが、直接送るのは「インドネシア」、「マレーシア」、「タイ」、「フィリピン」である

コレが意味するところは、セキュリティ・ダイヤモンド構想に直接関わる国々であるということだ。本当であれば、ベトナム辺りにも送りたかったのではないだろうか。

台湾への第2便は、7月1日と予想しているが、ちょっと穿ち過ぎだろうか。まあ、ともかく日本は品に対して「物申す」という姿勢を示してく、そういうメッセージなのだと思う。

この判断が吉と出るか凶と出るかは分からないが、大きな判断をしたんだなと個人的には思う訳である。堅実に見えて、実は結構なギャンブルに打って出たのではないか?そんな気さえする。

追記

バイデン政権もここぞとばかりの攻勢だね。

米、台湾をもはや米中関係上の問題と位置付けず=駐台高官

2021年6月25日1:39 午後UPDATED 11時間前

台湾の米代表機関である米在台協会(AIT)台北事務所のレイモンド・グリーン副所長は24日、台湾は米国にとってもはや対中関係上の問題ではなく、自由で開かれたインド太平洋を推進する好機であると述べた。

米国は多くの国と同様、台湾と正式な外交関係を持っていないが、最大の支援国であり、バイデン政権は台湾支援の姿勢を改めて鮮明にしている。

「ロイター」より

もちろん、下地を作ってきたのはトランプ政権で、そのレールを一緒に歩んできたのは安倍政権ではあるのだが、ここに来て一気に話が進んだ背景に何があるのかは、非常に気になるところだ。

コメント

  1. 木霊さん、おはようございます。

    卑劣で傍若無人な支那に対してまず武漢ウィルスに対して、まず一歩として菅総理が腹を括ったと思いたいですね。

    今後世界の動きがまだどうなるかは流動的ですが、先日木霊さんがUPされたイギリスの大学が武漢ウィルス起源と時期を示唆した記事・イスラエルの関連記事等と併せて読むと、徐々に支那の陰謀が暴露され追い詰めるきっかけになる様願っています。

    >これで確信したね。やっぱり偶然じゃねーよ!

    ご指摘の通り日米首脳会談でアメリカと示し合わせたと考えていいでしょう。

    >AZ製ワクチンは完璧ではないし不安な部分もある。実際に日本では認可が下りておらず

    先日書いた支那のフェイクニュースと思える「日本のワクチンで多数死亡」とかも、こういう日本の事情を知った上での企みかもです。(台湾では話題にもなってないそう)
    認可云々は日本の薬事法の話ですから、それこそ卑劣な内政干渉で許せません。

    そういう意味でも台湾への支援は「継続は力なり」を示し続け、支那をじわりと追い詰める一手を絶対に緩めてはなりません。

    五輪をなんとか乗り越えればすぐに総選挙ですから、菅総理は元より与党自民党にとっては正念場が待ち構えています。
    さっそく安倍元総理が与党で過半数なら勝利とハードルを下げる援護射撃、内閣支持率が低迷していますから議席を減らしてもそれが勝利ラインでいいと思います。

    残念ながら最大の癌である媚中派の公明党は今回も切り捨てられませんが、議席減を理由に二階の爺さん&媚中派には責任を取らせて一掃するチャンスにして欲しい。

    公明党も年々得票率は下がってきて弱体化していますから、維新の会が漁夫の利を得て与党に取り込めればいいのですが...。(橋下は嫌いですけどね)

    ある意味、今こそ政界再編で支那攻撃の先鋒として出番である、石原慎太郎氏は体調が悪いのでしょうか? 
    最近はトンと発言すらないようでかき回すチャンスなのに、既に政治生命が終わったのなら残念です。

    • 菅義偉政権はアピール下手で、何をやっているのかが分かりにくい感じです。
      それ故に支持率も低い状態が続いていますが、アピールだけ上手くても、という気はしますので、仕事をしっかりやって頂きたいですね。
      とはいえ、菅義偉政権も9月で一端区切りとなります。
      その次の戦略を練らなければならない時期に来ているわけですが、どうなるんでしょうかね。東京都議選がその前哨戦となりそうです。
      共産党や公明党と距離をとることができれば良いんですけどね。

  2. 過去に習近平が来日した際の陛下(ゴリ押し?)謁見時に、
    「黄色いバラ」が飾ってあって、
    その花言葉(不誠実とか恥じだとか)に
    「意図があったのかなかったのか」と話題になりましたが、
    こういうのを見ると、
    偶然じゃなかったんでしょうね(笑)。

    • 黄色いバラと言えば2009年の話ですかね。
      アレ、意味があったと考えるべきでしょう。
      エリザベス女王がイギリスを訪れた習近平氏を冷遇した話もありましたから、まあ、そういうモノなのでしょうな。

  3. 木霊様、今日は。
     菅政権が積極的にワクチン外交を展開していますが、真に、結構なことと思います。人道的な観点からも、国際法を無視する強圧的な中共政権を牽制する上でも非常に有効であり、今後、日本が開発しているワクチンもラインアップされるでしょうから、強力な外交手段となりますね。
     菅総理は、安倍前総理に比べて対外的に少し地味な印象がありますので、FOIPの推進に加えてワクチン外交でも存在感を高めていくことが、国益の増進にもつながるのではないでしょうか。
     なお、AZワクチンは、5月21日に厚労省により正式に承認されていますが、血栓の問題で使用を控えているのが現状のようですね。

    • 案外、菅義偉氏も強かなのでしょうな。
      そうでなければたたき上げて総理まで上り詰めることは無いわけで、運もあったのでしょうが、総理の職も立派に勤め上げているのですから、ナカナカだと思います。
      ただし、やはり支持基盤の弱さが色々なところで露呈してしまうのは辛いところでして、二階氏との手を早く切ることが出来れば良いと思います。